「話が噛み合わない」に関する専門家の意見やアドバイス
「伝わっているはず」では話が噛み合わない
伝わっていると思っていても、言い方や聞き手の意識によって、正しく認識されておらず、話が噛み合わないことがあります。『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』(五百田達成)には、以下のような記述があります。
「何回も言ったのに忘れている。聞いているように見て実は聞いていない。聞いてはいても伝わっていない……。
夫婦にはこのようなすれ違いが日常茶飯事。小さなことですがイライラがたまりますよね。こういうトラブルは、どうすれば軽減できるのでしょうか。
それはもう、繰り返し言うしかありません。何度も何度も、リマインドするのです。
そもそも人は、他者の話をそんなにきちんと聞いていないもの。
それは夫婦でも例外ではありません。愛があるとかないとか、責任感があるとかないとかは関係なく、基本、人はそういうものだと思っていたほうがいいでしょう。そもそも『自分にとっての一大事は相手にとっての些事』なのですから。
一回言ったぐらいでは、何も言っていないのと同じ。面倒がらずに、しつこいと言われようが何だろうが、二回でも三回でも繰り返さなければなりません。
(中略)
『これをやってほしい』と思うことがあったら、その都度言いましょう。『いつも言ってるのに』とキレたい気持ちはグッとこらえて、淡々と要望を何度でも伝えましょう。
『見えなかった』と言われたら『見て』と言う。『気づかない』と言われたら『気づいて』と言えばいいのです。『伝達事項は心を無にして何度でも』がコツです。」
このように、長年連れ添った夫婦や恋人同士の場合、「言わなくてもわかるだろう」と思い込んで、話が噛み合わなくなることは多いもの。「自分にとっての一大事は相手にとっての些事」だということを忘れずに、要望は何度でも伝えるようにしましょう。
むしろ「言いたいことが正しく伝わるほうが奇跡なのだ」と心得よう
話が噛み合わないことに悩んでいる人は、「誤解が生じることが必然」だと肝に銘じて話すようにしてみてはいかがでしょうか。お互いイライラすることなく、相手に伝わるよう工夫を重ねて会話を進められるようになるかもしれません。『100%好かれる1%の習慣』(松澤萬紀)には、以下のような記述があります。
「ある方から『理解は偶然に起こり、誤解は必然に起こる』という言葉を教えていただきました。
『話し手の言いたいことが、聴き手に正しく伝わる』のは偶然にすぎず、むしろ『話し手の言いたいことが、聞き手に正しく伝わらない』ことのほうが、多いのではないでしょうか。
『その人の経験』が違えば、理解のしかたも変わります。CA時代の私と、フライト経験のない上司のやりとりは、いまにして思えば、『誤解されるのが必然』だったわけです。
真実は、正しく伝わってこそ『真実』となり、伝わらなければ『誤解』になります。私のやる気が伝わらなかったように、『自分の考え』を正しく伝わることができなければ、『真逆の意味』として伝わってしまうことさえあります。
ですが、『100%わかってもらうこと』はむずかしくても、『100%に近づけること』はできるはずです。
私は『誤解は必然に起こる』という前提に立つようになってから、言葉を省略したり、短くしたりせず、たくさんの言葉を費やし、『できるだけ丁寧に伝える』ように心がけています。
『伝わらないのが当たり前』だからこそ、『伝わるように努力する』ようになったのです。その結果、『誤解されること』が、すいぶん少なくなってきました。
人は、親しくなってくると、自然と、言葉を省略しがちです。
(中略)
『理解は偶然に起こり、誤解は必然に起こる』ことを前提に、相手の頭の中でイメージがふくらむように話しましょう。
そうやって、丁寧に丁寧に言葉を積み重ねていくことで、『相手に100%伝わる努力』を続けていくことが、良好なコミュニケーションを行ううえで、非常に大切なことなのです。」
このように、人は親しくなっていくと言葉を省略しがちですが、伝わるように努力することで、話が噛み合わないという事態を避けられるでしょう。
<参考文献>
『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』(五百田達成)
『100%好かれる1%の習慣』(松澤萬紀)
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