いつが始まり?日本とクリスマスの歴史
始まりは1549年
日本のクリスマスがいつ始まったのかというと、意外にもかなり昔です。小学校の教科書にも出てくる有名人「フランシスコ・ザビエル」が1549年にはじめて日本上陸し、その年からクリスマスが始まったのではないかと言われています。
フランシスコ・ザビエルが来日したのを皮切りに、日本ではキリシタンが増加していきました。それにより、クリスマスのお祝いは日本が鎖国を行うまで、ごく普通に行われていた模様です。
ちなみに、記録に残っているはじめてのクリスマスは1552年で、山口県で行われたクリスマスのミサとされています。こんなに昔からクリスマスがお祝いされていたなんて、驚きですよね。
長崎出島の「オランダ冬至」
日本におけるキリシタンの信仰はいつまでも続きませんでした。フランシスコ・ザビエルに続き学校の授業で習う「禁教令」が発令されたからです。
禁教令とは、日本におけるキリスト教の禁止令です。日本のキリシタン達は弾圧され、とても辛い日々を過ごしていました。しかしその中でも、長崎にある出島では、大々的にクリスマスが祝われていたと言います。それは「オランダ冬至」と呼ばれていました。
クリスマスが冬至のお祭りとされていた事については、前述した「イエス・キリストの誕生を祝う日」でも紹介しましたよね。このように、クリスマスと冬至にはとても深い関係があるです。
家庭でのお祝いを始めたのは明治半ば
昔の日本において、クリスマスはキリシタンのお祭りとされていましたが、いつからか変化を遂げていきます。明治時代にはキリシタン以外の人達にも、クリスマスが認知されるようになっていったのです。
昔は横浜などの港町には外国人が特に多く住んでいました。必然的にキリスト教徒が多くなったため、そういった場所では11月にもなると、街中にクリスマスの飾り付けをしていたそうです。これは年末の珍しいお祭りとして、日本の新聞などに取り上げられていました。
1900年頃には銀座でクリスマス商戦が始まります。クリスマスにプレゼントを渡すという風習と、今では当たり前の「クリスマス商戦」がすでに明治時代には始まっていたということを、ご存じない人も多いのではないでしょうか。
そして1960年代になると、ケーキとプレゼントでクリスマスをお祝いする事は当たり前となりました。一般家庭でのクリスマスはこの頃から浸透したようです。
クリスマス=カップル、というイメージはバブル期から
1980年代のバブル期には、高級ホテルで高いディナーを食べるのがステータスとなり、いつからかクリスマスはカップルのメインイベントとなっていきます。この風習はバブル真っ盛りの1987年にはすっかり定着しました。
今となっては高級である必要性はないものの、クリスマスにデートをする事はごく自然な事ですよね。
しかし欧米では、クリスマスは家族と過ごす場合がほとんどです。クリスマスに外出をするのはミサに行く時だけで、ほとんど外出をしません。クリスマスを恋人と過ごすのがメインになっているのは、日本独特の風習なのです。