セックスの挿入に関する専門家の意見やアドバイス
女性の膣の構造を理解する
スムーズな挿入のためには、膣の構造も知っておくべきでしょう。『ヒアリングセックス』(長谷川 瞳)では、膣の構造と挿入時のポイントについて、以下のようにアドバイスしています。
「膣口から子宮口にかけての膣は、体の前方から後方へと斜め上に向かって通っています。膣口にグイグイとペニスを押し当てて挿入しようとしても、ペニスと膣の角度が合っていなければ、なかなかすんなりとは入りません。とくに締まりが強い女性の場合は、そうなってしまうケースも多いですね。
でも、膣の角度を理解しておけば簡単なこと。まずは、女性があおむけになっている正常位の場合で解説しましょう。この場合、膣は斜め下に向かって延びています。ですから、まずは膣口の上方にあるクリトリスにペニスの先をあてがって、ペニスを指で押さえるようにして少し下を向くようにします。そうすると、膣とペニスの角度は同じになりますから、後はそのまま陰裂に沿ってペニスをスライドさせれば、びっくりするくらいすんなりと挿入できます。」
角度が合わなければ入らないというのは、セックス中は失念してしまっていることも多いのではないでしょうか。同書では後背位の場合についてもアドバイスしていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
「挿入後すぐには動かさない」は男性にもメリットが
本文において、セックスの挿入時の痛みをやわらげる方法として「入れてすぐは動かさない」と解説しましたが、この方法は男性にもメリットがあるようです。『SHIMIKEN's BEST SEX 最高のセックス集中講義』(しみけん)では、以下のように解説しています。
「いよいよ、膣に挿入です。 興奮が高まり、すぐに動かしたくなるところですが、一回奥まで 挿入をしたら3~10秒間ペニスは動かさずにそのままにしておきましょう。その際に『一番感じるであろうポイントを探ってから止める』というのがポイントです。
なぜかというと、膣は形状記憶筋肉・粘膜と言いましょうか、入ってきたものに対して密着するようにできているようです。一度奥まで、もしくは、ころあいのよいところまで挿れたら、自分のペニ スの形を覚えさせるように密着させてください。形を覚えさせることにより、セックス後に下陰部分が痛くなりやすい女性も予防になります。なにより密着度が増して気持ち良さが増します。」
女性の痛みへの対処法としてだけでなく、テクニックとしても使えるとは驚きです。男性にお願いをする際にも「もっと気持ちよくなるから」と説明すれば、すんなり聞いてくれそうですね。
挿入のタイミングも大切
セックスでは挿入方法にばかり気を取られがち。しかし、『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』(宋 美玄)では、挿入するタイミングについても触れています。
「彼女の膣があなたの中指での刺激に慣れ、同時にあなたのペニスが膣を貫通するのに十分な硬さになったら、いよいよ挿入です。挿入するタイミングは、彼女に決めてもらうのがいいでしょう。膣がペニスを受け入れる準備ができているかどうかは、彼女自身がいちばんよくわかって います。もしもあなたの彼女がとてもシャイな性格で、はっきりと挿入をうながすことができない場合は、『もう入れても平気かな?』などというように、あ なたからやさしく尋ねてください。」
また、同書では挿入時にの注意点について、「彼女のOKが出たからといって、いきなりペニスをずぶりと奥まで挿しこんではいけません! 可能なかぎりゆっくりと挿入するよう心がけましょう。そうしないとペニスの進入にともない、小陰唇が膣内に巻きこまれてしまいます。これは女性にとって、とても痛いもの。膣の入口に擦りキズをつくってしまうこともあり、たいへん危険な行為です。」と解説。
さらに「注意すべき場所は、もうひとつあります。それは、膣の最も奥、つまり子宮の入口にあるポルチオです。無理に奥まで押しこむと、ここに激痛が走ります。 指で愛撫してよくほぐした後だとしても、慎重さを失わず、彼女の反応を見ながらゆっくり奥に進んでください。」とアドバイスしています。無理な挿入は女性にとって痛みを伴い、時には傷つけてしまう恐れがあることを、しっかり覚えておく必要がありますね。
<参考文献>
『ヒアリングセックス』(長谷川 瞳)
『SHIMIKEN's BEST SEX 最高のセックス集中講義』(しみけん)
『女医が教える 本当に気持ちのいいセックス』(宋 美玄)