石川県の県民性 ≪地域編≫
ここでは、石川県の県民性を4つの地域に分類してご紹介します。
加賀地方の県民性
江戸時代の加賀藩は、加賀・能登・越中の3国もの広大な土地を治める強い力を持つ雄藩でした。「加賀百万石」とよく言われますが、実際には119万5000石だったと言いますからすごいですよね。ちなみに、この米の石高を現在の金額に換算すると、およそ600億円にもなります(1石=1両=5万円で換算)。
また、城下町として繁栄し、多くの伝統工芸が生まれたことから、加賀地方には今もなお「加賀百万石のプライド」が根付いているのが特徴です。
ただ、豊かな石高のおかげで争いごとが少なかったこともあり、加賀地方の人たちはプライドが高いわりには、争いごとが嫌い。伝統や文化を大切にする県民性は、加賀地方ならではと言えます。
能登地方の県民性
加賀百万石の城下町として栄え、今でも高いプライドとして根付いている加賀地方に比べ、北部に位置する能登地方は素朴で優しい人柄が印象的な県民性です。
能登地方の人たちの優しさを言い表すのに、「土までもが柔らかい」という意味の「能登はやさしや土までも」という言い伝えがあるほど。
きらびやかな城下町の風情を今なお残す金沢は見所も多く、観光にはうってつけですが、石川県民の優しさに触れるなら能登地方に行くのがいいのではないでしょうか。
輪島市の県民性
先にご紹介した能登地方の中核都市となるのが、北部の奥能登地方に位置する輪島市です。伝統工芸品の輪島塗を始め、輪島の朝市を目当てに観光客が訪れる観光地でもあります。
石川を代表する金沢市を中心に早くから開発されてきた加賀地方と比べると、北部にある能登地方は、どうしても開発が遅れました。そのため、輪島市の人たちには保守的で消極的な県民性が色濃く残っています。
具体的に言うと、約束事を必ず守り、自分がしなければならない務めを最後まで果たすことを大切にする、といった具合。保守的で消極的な県民性を一言で言うならば、誠実な人柄という表現がピッタリですね。
金沢市の県民性
加賀地方を代表する都市といえば、石川を代表する都市とも言える金沢市です。金沢市の県民性を一言で言うなら、ずばり「プライドが高い」でしょう。
その原因は、先にご説明した「加賀百万石の城下町」の誇りです。加賀地方の中でもとりわけ金沢市の人たちは、目をみはるほど高いプライドを持っていると言われます。
こうしたプライドの高さが、ブランド志向の強い県民性につながっているのも、金沢市の特徴です。
出典:加賀藩(金沢・富山県西部広域観光推進協議会)『壱 百万石の「一番大名」』
http://kagahan.jp/point1