バイセクシャルと近い3つのセクシュアリティ
前述しましたが、同性愛や異性愛に限定しない、恋愛対象が男女どちらか一方に限らないという人は、バイセクシャル以外にも存在します。
最後に、バイセクシャルと近いセクシュアリティについてご紹介しましょう。
パンセクシャル
パンセクシャルは、日本語では「全性愛者」と呼ばれ、性別を問わず全ての人が恋愛対象になり得る人のことを言います。
一見バイセクシャルと同じようにも思えますが、バイセクシャルの人の恋愛対象は男性と女性の2択なのに対して、パンセクシャルの人は男性や女性、Xジェンダーの人など、どんな性の人でも恋愛対象として受け入れるというのが異なる点です。
パンセクシャルの人は相手の性別にこだわりが無く、「好きになった人が好き」というスタンスの人が多いと言われています。「男らしい男性」や「女らしい女性」にとらわれず、人間的に魅力を感じる人が恋愛対象となるため、女装をしている男性や、男装をしている女性なども恋愛対象になるのです。
ポリセクシャル
ポリセクシャルは、日本語では「複数性愛者」と呼ばれ、男性や女性、Xジェンダーの人など、複数の性に対して恋愛感情を持つ人のことを言います。
パンセクシャルと同じようにも見えますが、相手の性別を気にしないパンセクシャルの人に対して、ポリセクシャルの人は、好きにならないセクシュアリティもあるというのが違いです。
例えば、「男性や男性寄りのXジェンダーの人は好きだけど、女性らしい女性は好きにならない」などといった恋愛傾向の認識がある場合は、ポリセクシャルだと診断できる可能性が高いでしょう。
セクシュアリー・フルイド
セクシュアリー・フルイド(sexually fluid)は、セクシュアル・フルイディティ(sexual fluidity)とも呼ばれ、性的指向が流動的に変化する人のことを言います。
セクシュアリー・フルイドの人は、ある時は男性を好きになったり、ある時は男女とも好きになったりなどと日によって好きになる性の対象が変化するという特徴があり、ある日突然恋愛対象が変わることも考えられるのです。
日本ではまだあまり浸透していませんが、主にアメリカでは有名人のカミングアウトをきっかけに認識が広がっている概念だと言われています。