「女性の背後に立つ男性心理」に関する専門家の意見
「姿勢」を見るだけでその人の自信の有無がわかる!?
本稿では、主に「女性の背後に立つ男性心理」について検証しましたが、人の感情や精神状態は、行動や仕草だけでなく「姿勢」からもわかるといいます。『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(清水建二)には、これについて以下のような記述があります。
「私たちが普段とる『姿勢』は、感情と様々な関連があることが知られています。
私たちがある感情状態にいるときにどんな姿勢になるかに関して様々なことが知られています。
しかし各感情状態を表情ほど明確に区別することが難しいため大まかにその意味を理解することが便宜的だと思います。
具体的には、ある姿勢がポジティブ傾向なのか、ネガティブ傾向なのかを見分けられるようになることです。これはそれほど難しいことではないため、少し注意すれば気づくことができます。ところで姿勢と感情の関係というのは、万国共通なのでしょうか。
大まかにとらえればイエスということができます。
興味深い2つの研究を紹介します。
パラリンピックの柔道の試合において、視覚障害の選手らが勝利したときと敗北したときのボディランゲージが記録され、それぞれのボディランゲージが目の見える選手らのボディランゲージと比較されました。
分析の結果、次のことがわかりました。
協議に勝利した視覚障害の選手らは、『頭が上がる』『笑顔になる』『拳がつくられる』『腕が持ち上がる』『胸が張られる』『胴体が正面に押し出される』という姿勢を見せました。これは目の見える選手が競技に勝利し、誇り感情を感じているときとほぼ同じものであることが分かりました。
一方で協議に敗北した視覚障害の選手らは、『胸が身体の内側に向けられる』『肩が落ちる』という姿勢を見せました。これは目の見える選手が競技に敗北し、恥感情を感じているときとほぼ同じ姿勢であることがわかりました。
この研究からわかることは、誇り・恥感情に関して私たちは万国共通な姿勢をとるということです。
誇りを示す姿勢を大まかにとらえると、身体を大きく見せる姿勢と考えることができるでしょう。恥を示す姿勢を大まかにとらえると、身体を小さく見せる姿勢と考えることができると思います。
(中略)
もう1つ面白い研究があります。
身体を大きく見せ、自分の周りの面積を広くとる姿勢を2分間すると、ストレスホルモンであるコルチゾールが低下し、やる気に関連するテストロテンが増加することが分かりました。
逆に身体を小さくし、自分の周りの面積を小さくとる姿勢を2分間すると、コルチゾールが増加し、テストロテンが低下することが分かりました。
つまり、誇り姿勢をとれば、ストレス耐性がつき、やる気がみなぎってくるということです。姿勢がホルモンレベルまで影響を及ぼしていることを示す好例です。
ボディランゲージを扱う様々な書籍に『両腕を腰に当てる(アームアキンボー)の姿勢は威圧のサイン』『腕組みは否定・防御のサイン』などと書かれています。
それらの動作や姿勢がどれほどそうした具体的な意味を持ち得るかはわかりません。
したがって、身体が大きく見える姿勢=ポジティブ、身体が小さく見える姿勢=ネガティブ、と大まかにとらえておくことが望ましいでしょう。」
このように、身体を大きく開いた姿勢なのか、小さく縮こまった姿勢なのかによって、その人の精神状態を推しはかることができるようです。あなたと一緒にいるとき、彼はどちらの姿勢を取っているのでしょうか。それによって、彼の男としての自信のありようや、あなたに対する感情の動きが見えてくるかもしれません。
パーソナルスペースを意識して心の距離を縮めよう
物理的な距離は心理的な距離を表しているともいわれています。「女性の背後に立つ」というポジショニングに男性の複雑な心理状態が反映されているように、「どの程度近づくか」にも、さまざまな意義を見出すことができるようです。これについて、『「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学』(ゆうきゆう)には、以下のような記述があります。
「人にはそれぞれ、『これ以上は相手に近づいてほしくない』という距離があります。これを『パーソナルスペース』といいます。『親しい相手ならこのくらい、見知らぬ人ならこのくらい』といったように、相手との親しさによって、心地よくいられる距離感は変わります。
ただし、パーソナルスペースは前に広く、左右と後ろに狭くなっています。電車でも、真正面の至近距離に人が立つと、強い緊張を感じるものです。
そこで、これから親しくなりたい相手に近づくときは、左右から近づく、食事のときはカウンター席や隣同士の席をチョイスするのがおすすめです。相手のパーソナルスペースに積極的に入ることで、お互いに親近感が増すこともわかっています。
また、左右にも違いがあります。基本的に、心臓がある左側のほうが、警戒心が強くなるといわれています。相手をリラックスさせたいとき、警戒させたくないときは右側に、吊り橋効果を狙って生理的にドキドキさせるには左側にいるようにするのも、一つの手です。」
このように、相手のパーソナルスペースに入り込んだり、ときには立ち位置を工夫することで、心の距離が近づき、親しくなっていくことが可能になるかもしれません。
<参考文献>
『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(清水建二)
『「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学』(ゆうきゆう)
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