口を隠す癖がある人は多い?
人は誰でも、癖の一つや二つは必ず持っているものでしょう。その中で、話をする時や笑う時に口を隠す癖を持っている人は意外に多いと言えます。本人は無意識である場合が多く、人から指摘されて気付いたなんてこともあるのではないでしょうか。
人の手の動きは、どうしても目に入ってくるものですよね。口を隠すことは、周囲に隠したい何かがあったり、気分を落ち着かせたいという心理が働いていることが多いのです。こういった心理は、いずれも自己防衛本能の表れであると考えられるでしょう。
無意識に口を隠す癖のある人の心理を知ることで、今まで気付かなかった相手の一面が見えてくるかもしれません。
口を隠す人の心理とは?
他者から見ると「この人はなぜいつも口を隠すのだろう」と気になってしまうものですが、口を隠す癖のある人は、心の中に色々な感情を抱えているのです。相手にどう接してよいのか分からないといった、繊細なタイプが多いと言えるでしょう。
ここでは、口を隠す人の心理について解説していきます。無意識な行動の中にどんな心理が働いているのか、気になる方はぜひ参考にしてくださいね。
恥ずかしい
人前に出ることが苦手な人は、表情をできるだけ隠したいと考え、照れ隠しのため口に手が動いてしまうことがあります。元々あがり症で人からの注目を浴びることは避けたいと思っている人であっても、人前に立つことを拒否できない状況もありますよね。
特に男性は、照れていることを知られるのが恥ずかしいと思う人が多いため、口を手で覆い隠すことによって、照れていることを隠そうとするのです。また、自分の顔の一部を触ることで、動揺している気持ちを落ち着かせていることもあります。
何か隠し事をしている
浮気や何かしらの失敗など、誰にも知られたくない秘密がある時に口を隠す仕草をする場合があります。何か後ろめたいことがある時に、自分に触れていることで安心感が得られるためです。これは、嘘をつくことが苦手な人に多く見られます。
また、本心と裏腹の発言をしていて本音を見破られたくないと考える人も、口を隠して冷静さを装っていることが多いと言えるでしょう。口を隠す仕草に加えて、早口になっていたり視線が合わなかったりする場合は、隠し事がないか疑ってみてください。
口臭を気にしている
人は大人になるにつれて、口臭などのエチケットが気になるようになります。最近ではマスク生活が当たり前になってきているため、なおさら自分の口臭を気にしている人も多いのではないでしょうか。
そういった人は、人と近い距離で話す時、相手にどう思われるかを気にして口を手で覆っている可能性があると考えられます。神経質で真面目な人ほど、相手に不快感を与えないように配慮しているのだと言えるでしょう。
自分に自信がない
おどおどしながら口を隠す心理は、自分の言動に自信が持てない状態であることが多いでしょう。周りの反応を気にして、不安な気持ちでいっぱいいっぱいの心理状態であると言えます。
このようなケースの人は、常に多数派でありたいという思いから、人と違う意見だったらどうしようと落ち着かず、表情も暗くなっていることがあります。
そんな時は、周りにいる人が「大丈夫」と声をかけてあげてください。自信のなさから解放されて平常心を取り戻すでしょう。
緊張を隠している
緊張しやすいタイプの人は、人の目を避けたいという心理から口を隠すことがあります。周囲に緊張している思いを悟られないようにするため、自分の体に触れることで落ち着きを取り戻そうとしているのです。
口を隠す仕草に加えて、手や声が震えていたり、顔が赤くなっているようであれば緊張している証拠です。そんな人に対しては、相手の目を直視するのではなく、少し目線をずらして話を聞いてあげれば、次第に緊張も和らいでいくことでしょう。
自分を知られたくない
自分のことをあまり話したがらない秘密主義の人は、自分のことを深く知られたくないという心理から口を隠すことがあります。まだ相手に心を許しておらず、全てを知られることに抵抗があるというサインです。
本人はある程度の距離感を保って接している方が楽だと感じているため、心の中にズカズカと入り込まれることを嫌います。時間をかけてゆっくりと歩み寄ることで、少しずつ心を開いてくれるかもしれません。
歯並びにコンプレックスがある
笑う時や話す時、頻繁に手で口を隠す人は、人に口元を見られたくないという心理が働いていると言えます。自分の歯並びをコンプレックスに感じていると、他人の視線を避けるようにして、無意識に口元に手がいってしまうのです。
自分の笑顔に自信が持てないため、自分をさらけ出すことに抵抗を感じる人もいるでしょう。繊細で周りの目線を気にする人ほど、この理由で口を隠す人は多いと言えます。
恋愛感情がある
気になる異性と話をする時、嬉しさからつい口元が緩んでしまうことがありますよね。この気持ちが高まった状態を相手にバレないようにするため、照れ隠しの一つとして口を隠している場合も考えられます。
このケースは、特に女性が、気になる男性の前で思わず出てしまう仕草だと言えるでしょう。相手に好意があるのを勘付かれることが恥ずかしいという心理が隠れています。
目線が合うことも少ないため、相手からしたらそっけない態度に見える時もありますが、話す機会を増やすことでお互いの距離も自然と縮まっていくでしょう。
状況別の口を隠す人の心理
ここまで、口を隠す人の心理状態について大まかにご紹介してきましたが、実はどんな状況で口を隠しているかによって、その意味合いも大きく変わってくるのです。
ここでは、口を隠す人の心理を状況別にご紹介していきます。状況別の特徴を知ることにより、口を隠す人の心理をさらに詳しく捉えていきましょう。
笑う時に口を隠す人
笑う時に口を隠す人には、自分の本心を相手に知られたくないという心理が隠されています。嘘をついていたり本心とは異なる発言をしているため、「自分の心の中を全て見られたら困る」という思いがあるためです。
たとえ笑っていたとしても、実はただの愛想笑いだったり、相手の話に合わせてただ笑っているだけのことがあります。そのため、愛想笑いがバレてしまわないように手が口元に動いているのです。
また、大きな口を開けて笑う時、上品に見られたいという思いから習慣として口を隠す人も多くいます。こちらは、マナーを大切にする日本人女性に多く見られる心理であると言えるでしょう。
考える時に口を隠す人
考える時に口を隠す心理として考えられるのは、今何を考えているのか他人に読み取られたくないということです。こちらは、口元から自分の考えや表情を知られることを避けたい秘密主義の人に多く見られる傾向にあります。
また、考える時に口を隠すことで、意識を集中させていることも考えられます。考えをまとめたい時や大きな仕事を抱えている時など、話すことで集中力が途切れてしまうため、手を口元に当てることで神経を集中させているのです。無意識に、周囲に「話しかけないで」というサインを出しているのでしょう。
食事中に口を隠す人
食事をしている時に口を隠すことは、マナーとして意識的にしている行動の一つかもしれません。これは、くちゃくちゃと食べているものを見せないためであり、所作が美しい女性に多く見られる仕草です。
しかし、食事中に意識的にではなく無意識に口を隠す人は、別の心理が働いていると考えられます。
人は食事中食べることに集中し、無防備な状態になってしまうことから、相手に対しての警戒心が高まると言われています。そのため、自分の中身を見られたくないという思いから、手を口元へ持ってくることで本能的に自分を守ろうとしているのでしょう。
一緒に食事をしている相手の様子を伺っていたり、完全に心を開いていない状態なのかもしれませんね。
会話中に口を隠す人
口を隠すことは、相手に心を許していないサインです。これを何気ない会話の中で頻繁に行う人は、自己防衛本能が非常に強いと言えるでしょう。本当の自分を知られることで、相手にどう思われるのか、嫌われたくないと言う不安が隠れているのかもしれません。
それに対して、自己防衛本能がそれほど強くない人は、人の目を気にすることなく口を開けて話し続けます。まさに正反対の性格であると言えますね。
口を隠す癖を治す方法
口は、自分の表情を相手に伝える重要なパーツです。本来であれば、口を隠さずに相手に思いっきり笑顔を見せて会話を楽しみたいを思っている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、そんな悩みを抱えている人に向けて、口を隠す癖を治す方法をご紹介していきます。まずは意識してみることから始めてみてくださいね。
自分に自信を持つ
ネガティブな気持ちになっている時ほど口を隠す癖が出てしまうため、自分に自信を持つことはとても大切です。
まずは、自分の長所を思い浮かべてみてください。どんな小さなことでもよいので、紙に書き出してみましょう。すぐに出てこない人は、短所を長所に置き換えてみることで、今まで気付かなかった自分の魅力を発見できるかもしれません。
長所を知ることが自己肯定感につながり、物事を前向きに捉えられるようになるでしょう。
別の場所に手をもっていく
意識するだけで簡単に治せる方法は、別の場所に手をもっていくことです。自分で口を隠していることに気付いた時、そっと手を机の上に持ってきて両手を組むなどといった意識をしてみましょう。
無意識に口を隠してしまうのは仕方のないことですから、気付いた時に手を別の場所へ動かす習慣をつけてみてください。そうすることで、手で口を隠す癖が自然と治っていくでしょう。
自分を客観的に見る
口を隠す癖を治すには、自分自身を客観的に見る感覚を持つとよいでしょう。状況にもよりますが、口を隠す行動は相手にとって失礼に当たる場合もあります。そのため、他人から自分がどう見えているのかを改めて確認すると「こんな態度をとっていたんだ」と驚くかもしれません。
自分のことを、スマホやビデオで撮られているような状況をイメージしてみてください。難しければ、デスクの前に鏡を置いて自分の表情や仕草をチェックしてみましょう。口を隠す自分の姿に気付くことで、「癖を治さないと」という意識が働くようになりますよ。
周囲の目を気にしない
口を隠す癖のある人の多くは、相手から自分を見られることへの恐怖心を持っています。そのため、「周囲の人はそれほど他人のことを見ていない」と自分自身に思い込ませることが大切です。
例えば、ヒソヒソ話をしている人を見ただけで、「自分の噂話をしているのかな」と不安になったことはありませんか?周囲からの評価を気にしすぎて、「嫌われたくない」と常に考えていては疲れてしまいます。周囲の人は、それほどあなたのことを見てはいませんよ。
周囲からどう思われるかではなく、「周囲に自分のことをどう思わせたいか」と発想を転換することで、気持ちがとても楽になりますし、自分に自信を持つことにもつながるでしょう。
深呼吸する
口を隠すことは、不安を感じた時に出やすい行動です。ゆっくり深呼吸することによって、不安やストレスを軽減させる効果が期待できます。
深呼吸は、いつでもどこでもできる簡単なリラックス法です。人前に立つ時や緊張しやすい大事な場面では、深呼吸を数回繰り返してみてください。体中の緊張がじわじわと解けて、落ち着いた気分を取り戻すことができるでしょう。
好きなことに時間を費やす
口を隠す癖が出やすい人は、自分の気持ちが周囲へ向いてしまっている証拠です。そのため、仕事や趣味など、目の前にある好きなことに集中してしまえば、周囲のことを気にする時間も少なくなります。
趣味の料理に没頭したり、スポーツで思いっきり身体を動かしてみてください。楽しい時間を作ることで、ネガティブな気分も自然と消えていくでしょう。
口を隠す癖を解消して笑顔で会話を楽しもう
口を隠す癖は、緊張やストレス、自己防衛本能が働くことによって出る仕草だということがわかりました。また、口元にコンプレックスを抱えていたりと、周囲に言えない悩みを持っている人も一定数います。
無意識に口を隠すことは、ネガティブな心理状態である場合が多いです。そういう人が身近にいても、あまり追い詰めず、適切な言葉を投げかけてあげることによって、相手が心を開いてくれるのを待ちましょう。
口を隠す癖を治したい人は、今回ご紹介した方法を少しずつ試してみてくださいね。にっこり大きく笑った口を見せて会話できるようになると、人間関係がもっと楽しくなるでしょう。