\スゴレン厳選◎人気ランキングはこちら/
【切ない恋愛話】涙腺崩壊…!とにかく泣ける恋愛エピソード集
この記事では、切ない恋愛エピソードが読みたいと思った皆さんが泣けるような切ない恋愛話をご紹介します。最近、あなたはいつ泣きましたか?恋愛には切なさはつきものです。泣けるエピソードをご紹介していますので、是非お読みいただき涙を流してください。ご紹介するエピソードのラストは本当に切ないです。
目次
切ない恋愛話…!泣ける恋愛エピソード4選
素敵な恋人が隣にいて、仕事も順調で、何一つ不満もない生活を送っている人もいれば、仕事は順調だけど恋人とは最近逢えてないなという人、恋愛が切なすぎてもう終わりにしたいと思っている人。さまざまな人がいることでしょう。
恋愛は十人十色。10カップルいれば10通りの恋愛があるものです。とはいえ、あなたがこれからお話しする切ない恋愛エピソードを読んだら、恋人が愛おしく思えたり、あなたの今までを振り返るきっかけになるのではないでしょうか。
今回は、悲しいエピソード、泣けるエピソード、切ないエピソードなどを4つピックアップします。是非お読みいただきたい、切ない恋愛話4選です!
切なくて泣ける恋愛話①親友と同じ人を好きに…
彼女は空席が目立つ中、窓際に立って外をボーっと眺めていました。その横顔がとてもキレイで、思わず見とれてしまっていると、彼女の頬に1本の縦線が見えました。よく見ると、それは止まることなく瞳から流れてくる涙でした。
彼女はそれを拭うこともせず、外を眺める姿勢を崩しません。普段の私なら関わらなかったであろうこの状況で、この日はなぜか声を掛けずにはいられませんでした。
恋愛下手な私が一瞬で恋に落ちたのです。
無遠慮な私に彼女は優しかった
「何があったんですか?」我ながらデリカシーのかけらもない言葉だったと呆れましたが、声を掛けられた彼女は涙も吹かずに驚いた様子でこちらを向いてくれました。
そして、「ボーっとしていました」と少し微笑みながら、涙を無造作に手で拭ったのです。その仕草がとても愛おしく感じたのを覚えています。
初対面で無遠慮な言葉を掛けられたら、普通は何も言わずにその場から立ち去るか、文句を言うかのどちらかだろうに、彼女はそうはしませんでした。
それどころか、「私、今恋人と別れて来たんですよ。切な~い」と涙の理由までさらりと答えてきたのです。彼女の人柄は、その一言だけで充分分かりました。
と同時に、恋人と何があって別れを選択したのか無性に知りたくなってしまったのです。「あの、私、次の駅で降りるのですが」
別れた理由を話してくれた彼女
降りるからどうだというのだ。一緒に降りましょうとでも話すつもりなのか?と一瞬で自問自答した私に対して、「私も次の駅ですよ」彼女はまたしてもさらりと答えてくれました。そして次の駅に到着すると駅を出たすぐのバス停のベンチに二人で座りました。
彼女は、「どうして別れたのか聞きたいって顔していたので」と優しい微笑みで言いました。
私はそんな顔をしていたのかと反省しつつ、言いにくいことを彼女から切り出してくれたことをうれしく感じていました。「聞いてもいいんですか?」と私が恐る恐る尋ねると、彼女はコクリと頷きました。そして、淡々と話を始めたのですが…その内容は衝撃的でした。
それは彼女が病気で余命宣告されたという話だったのです。淡々と話し続ける彼女を見つめたまま、黙ってその話を聞くことしか私には出来ませんでした。
恋人の正体に動揺
そんな私に、「でも彼はそれでも結婚したいって言ってくれたんです」と、ほんの数分前に突然声を掛けた無粋な私に話をしてくれたのです。
「彼は来月から海外赴任が決まっていて、明日は彼の大学時代の仲間がお祝いしてくれるそうです」…この彼女の言葉にふと、先ほどまで見ていたSNSの内容が被ると思い出し、スマホを取り出して私は動揺しました。親友のSNSで、今私の横に座っている彼女との仲睦ましい2ショット写真を見つけたのです。
私は親友の恋人を好きになるつもりなのか。それはさすがにダメだと思い、あえてその事実を彼女に伝えると彼女は動揺するどころか何かを思いついたように目をキラキラと輝かせました。
「お願いがあります。彼に私を諦めさせる共犯になってください!」
彼女の話はこうです。本当は他に恋人が出来たから別れることに決めたのである。その恋人はあなたの親友、自分は最低だから忘れてほしいと彼に伝えるということでした。
こんな形で再会するとは…
これに協力すれば、間違いなく私も親友との仲は終わってしまいます。でも、私は彼女の芝居に付き合いたい気持ちしかありませんでした。そして恋愛下手な私の初めての恋愛芝居が始まろうとしていました。
翌日、私は不参加だと伝えていた親友の飲み会に行けると連絡しました。すると親友はとても喜んでくれましたが、再会すればそれは真逆の感情に変わることが予測できました。それでもいいと私は思っていたのです。
そして、芝居の幕は上がり、飲み会の席で私は久々の再会を喜ぶ親友の顔を見ました。とても穏やかで、前日に彼女からフラれたことなど誰にも気付かれない顔でした。
同い年なのにいつでも私より先を考え、人のことを考えられる親友です。彼の秘密に気付いているのは私だけということを、親友は想像もしていなかったでしょう。そして飲み会は2時間ほどで終了しました。
親友の顔は穏やかだった
あとは時間がある仲間だけで別の店に行くらしく、店から出る時に私は親友に声を掛けました。「ちょっと報告があるんだけど…」。親友は何も知らず嬉しそうに「おっ!もしかして彼女とか出来たか?」と。
こんなにも親友の言葉に切なさを感じたことはありません。私は親友を騙す覚悟を決め、親友を連れて彼女の待つ場所まで行きました。彼女を見た親友は何かを察した様子でした。
「ごめん。お前の彼女だったんだってな。俺、知らなくて…」ぎこちなく私が言うと、親友は彼女を見た後私を見て、「……余命宣告の話は?」と、か弱い声で聞いてきました。
「嘘なの…!」彼女は私が言うはずの言葉を代わりに言ったのです。それを聞いた親友の顔はとても切なく見え、私も何か話をしなくては…と思いながらも頭の中が真っ白で何も浮かびませんでした。
私の様子を見た親友は、「そっか…。良かったよ。死なないんだろ?安心した。最初からそう話してくれたら良かったのに…」
こんな切ない恋愛なら恋愛なんてしたくない
笑いながらそう言いましたが、明らかにその目は笑っていませんでした。信じてくれたのか?こんな話を?私は胸が締め付けられるのを感じていました。
私は親友とそこで別れ、彼女と一緒に居ました。親友は私たちの話を何も疑わず受け入れてくれたようにその場から去って行きましたが、恐らく彼女の嘘に気付いていたでしょう。
翌月、親友は予定通り海外へと出発しました。あれ以来彼女には連絡していないそうです。私は、あの場限りの恋愛芝居の相手だったはずが、付き合いは続いていました。恋愛という感情が彼女にないことは分かっていましたが、天命を全うするまで親友に代わって見守ろうと決めたからです。
でも私の方はあれからずっと彼女の事が好きで、だからこそ親友が何も言わず彼女と別れた優しさに敗北感すら覚えていました。
ですがその親友が出発して数週間後……、彼女は宣告通り天国へと旅立ちました。私は最後まで彼女のそばにいられたことを誇りに思います。(27歳/男性/営業職)
切なくて泣ける恋愛話②諦めることを選んだ私
彼は私より6歳年上でしたが、なぜか話をしていてとても心地良く、懐かしささえ感じていたのです。それは彼も同じだと言ってくれて、とても嬉しかったです。それから私たちは仕事が終わると、たびたびデートを重ねました。
学生時代は恋愛には無縁の生活を送っていたので、恋愛がこんなに素晴らしいものだとは想像すら出来ませんでした。このまま幸せな日々が続くと疑わずにいたのですが……、ある日、思いもしなかった話を耳にして、彼に確認しようと思い、逢う約束をしました。
「お父様って、〇〇の社長さんってホント?」という私の問いに対して、「ホントだよ。誰から聞いたの?」と彼からの返事。彼の質問に私は答えられませんでした。なぜなら、その会社の社長というのは……私の父だったからです。
許されない恋愛だった
「誰からその話、聞いたの?」と、私が答えないので彼は再び質問してきました。
「まぁ、別に隠してたわけじゃないんだけどさ。社長の息子って話を聞くだけで寄って来る奴らとかいるから、本気の恋愛したい時には言わないようにしてたんだ。」
そうです、彼は知らないのです。その人が私の父だということを…。私の母がその人と不倫をして私が生まれたことを。
そして、私たちは兄妹だということを…。
ちゃんと話をしなくては
こんなにも彼が好きで彼との恋愛が楽しくて、そしてとても相性も良かったのに、私たちは許されない恋愛をしていたということになるのです。その事実をどうやって彼に伝えればいいのか必死で考えましたが、簡単に話をまとめることが出来ない私は、この運命が切なくて涙が溢れて止まらなくなりました。
突然泣き出した私に驚いた彼は、慌てて抱きしめようとしてくれましたが、私は思わずその体を突き飛ばし、その場から走って逃げてしまいました。
「ちゃんと話をしなくては…!」
頭ではそう分かっているのですが、どんなふうに話せばいいのか、この恋愛を終わりにしたくない気持ちはどうすればいいのかという感情が、判断を鈍らせていました。
話しはできないまま…
その日、私は帰宅してから何度も電話をくれた彼を無視して、ベッドに横になっても一睡もできないまま朝を迎えました。
「ちゃんと話をしなくては…話を…」
この言葉が切ないくらい頭の中で繰り返されていましたが、話せばこの恋愛は終わってしまいます。このまま話さずに関係を続けようかとまで思ってしまい、結婚さえしなければ解決する話ではないかとねじ曲がった感情に支配されていたのです。
一睡もせず朝を迎え、職場へと向かい通常の業務をこなし、私は彼に仕事以外の話をされても答えず終業時間を迎えました。
その後、職場を出た私を彼は追い掛けてきましたが、「今日は話せないの。ちゃんとあとで話すから」そう言って走ってその場を離れました。
私が出した答え
そして、私は派遣会社に連絡を入れ、クライアントを変えてほしいと申し出ました。理由は適当に作った話で信じてもらえ、このクライアント先には翌日からは別の派遣社員が行くことになり、私は二度とあの会社に行くことはありませんでした。
電話も番号を変え、SNSもすべて退会し、一人暮らしだったアパートも引き払い実家に戻りました。ちゃんと話すと言ったくせに、結局私は何も彼に伝えることが出来ませんでした。逢えば私の決心が鈍るからです。
しばらくして彼は会社を辞め、父親の会社を継いだと風の噂で聞きました。私は何も言わず彼と離れたことを未だに後悔することがあります。同時に彼を傷付けた罪悪感も…。それでも「彼には未来を背負う責任がある。」そう自分に言い聞かせて、私の彼への想いにお別れを告げました。(24歳/女性/派遣社員)
切なくて泣ける恋愛話③どうして生徒じゃないの?
私が好きになってしまったのは、高校の先生だったからです。
先輩の中には密かに先生との愛を育んでいた人もいたようですが、私にはそんな器用な恋愛なんて出来ないと諦めていたのです。遠くからいつも先生を見つけては胸の奥がトクンと鳴り、苦しくなる日々でした。
どうして先生なの?どうして生徒じゃないの…?
私のその気持ちは日ごとに増していきました。好きだという気持ちがどんどん大きくなっていったのです。先生の担当している国語は必死で勉強し、テストのたびに分からないところがあるからと先生を捕まえ、話すチャンスを作っていました。
突然のチャンス到来!?
1学期が終わり、夏休みに入ってからも私は夏期講習や自習を理由に高校に通いました。先生たちの出勤日が分からなかったので、当然先生がいない日もありましたが、逢えた時には本当に嬉しくて、心臓の音が外にも漏れているのではないかと思うくらい胸が高鳴りました。
その夏休み中に、私にとってのチャンスが訪れたのです。夏期講習最終日に、講習が終わった後、ひとり教室に残り自習をしていると、「なんだ?まだ帰らないのか?講習終わったから冷房切るぞ」と、教室のドアを開けながら先生が私に声を掛けたのです。
周りには誰もおらず、先生が来るなんて予想もしていなかった私は、その声に驚き、思わず立ち上がってしまいました。その拍子に机までひっくり返してしまったのです。
「おいおい!大丈夫か?悪かったな、驚かせて…」
先生は慌てて私のもとへと来てくれて、机を元に戻してくれました。その距離が近すぎて心臓が破裂しそうなくらいドキドキしてしまいました。
避けるなんてするわけない!
「あ、大丈夫です!すみません!すぐ帰りますから…!」自分の声がひっくり返ったのが分かったが、私はそう言うと机から落ちてしまった教科書やノートを拾うと雑にカバンに入れ始めました。
慌てて机の迷路をすり抜けようとしたせいで足が引っかかり、今度は机ではなく私がひっくり返ってしまったのです。先生は慌てて私のもとに来てくれました。
「そんなに俺を避けるなよ。悲しくなるだろ?」先生は私の腕に自分の腕を回して私を立たせながら言ったのです。
避けてない!避けるなんてするわけない!むしろこの腕をほどかないでほしいくらい…!
心の中では何度も繰り返し言っているのですが当然声に出せるはずもなく、私は無言で立ち上がるとその場に立ち尽くしてしまいました。
この想いを伝えてもいいのかな?
黙ったままの私に先生は、「どした?あっ!膝とか打ったか?」そう言いながら私の膝を覗き込んだのです。
膝ではなく打ったのは心です、先生に打たれましたと言ってしまおうかと思うくらい私の心は暴走寸前でした。
完全な片想いなのに、想いを伝えたところで断られるだけなのに…、それでもこの想いを伝えてもいいのかな?と自分に都合のいい解釈を始めていたのです。先生は私の気持ちになんて気付いていないのだから、いきなり告白されたって困るだけ。
そう分かっているのに…、なぜか今がチャンスだと勝手に思ってしまった私は心を決めました。
想いを伝えてしまった
「大丈夫です。あの先生…」膝を覗き込んだ状態から顔だけ上を向き私を見る先生に、「あの…先生…」と、続きを言えない私に今度は体勢を戻した先生が心配そうに声を掛けてくれました。
「何か言いたいことがあるのか?ここのところずっと俺を見つけては何か言いたそうだったよな?分からないところでもあるのか?」と。私は今日を逃したらもうずっと想いを伝えられないのではと思い、
「………ずっと先生が好きでした」
私の言葉を顔色ひとつ変えずに、いや、正確には驚き過ぎて固まったように私をまっすぐ見る先生を見て、私はなんてことを言ってしまったのかと後悔しました。先生が困っているのだと直感したからです。
「ごめんなさい!私、帰ります…!」
私は慌てて教室から飛び出しました。あと1週間で夏休みが終わり通常の学校生活が始まると言うのに、私は自ら先生を直視できない状態にしてしまったのです。
気が重い新学期
夏休みは無情にも終わり、新学期が始まってしまいました。私は重い気持ちのまま登校していたのですが、校門が近付くにつれ更にその足取りは重たくなり、校門を目の前にしてついに足が前に出なくなってしまいました。
「………帰ろうかな…」
私は呟き、高校に背を向けました。一方的に告白してしまい、先生には一言も言わせないでその場から逃げた私。あの後先生はどんな気持ちだったのか、迷惑だったのか、あとのことなんて何も考えられなかったことを後悔していました。
「おい!学校はこっちだぞ」
背中から聞こえた声は間違いなく先生。私は振り向くことも出来ず立ち止まっていました。先生は再び同じことを言いましたが、その声はさっきより近くなり慌てて振り向きました。先生はすぐ後ろに立っていたのです。
先生は最後まで優しい先生でした
「新学期からサボる気か?ほら、登校しないと校門閉めちゃうぞ」先生は今までと何も変わらない口調と笑顔で言いました。その顔を見て、切なさが込み上げてくるのと同時に、私が告白したことなどなかったことになっている気がしました。
生徒からの告白なんて、きっと何も感じないんだ。先生は先生で、生徒なんて恋愛対象にはならないんだ…と思っていたとき、先生の口が開きました。
「あの時、勇気を振り絞って言ってくれたのにすぐに返事できなくてごめんな…、お前の気持ち嬉しかった。でもな…、実は来月結婚するんだ…。だからお前の気持ちには答えてやれない。でも本当に気持ちを伝えてくれてありがとう」
私はその言葉を聞いた瞬間振られた悲しみと同時に、どこかスッキリした気持ちが押し寄せ泣いてしまいました。先生は私が泣き止むまで何も言わずにずっと傍にいてくれて、本当に最後まで私が好きになった優しい先生でした。
どうか先生が幸せになりますように…。こうして私の高校最後の恋愛は切なく幕を閉じました。(18歳/女性/高校生)
切なくて泣ける恋愛話④伝えられなかった大切な言葉
半ば勘当同然で一緒になったので、金銭的にも支援を求められませんでしたが、やっと自由になれた喜びは大きく、時には恋人同士のような恋愛を、時にはどちらかが親のように間違いを叱り合って生活していました。
妻は普段とても無口ですが、いざという時には私より大きな声で私を叱咤激励してくれるタイプで、私は妻が何も言わなければ大丈夫だと甘え、気ままに雑貨店のことだけを考えていたのです。
家計が苦しかったことはあとで知り、こんな生活がずっと続くと疑いもしていませんでした。ところがこの生活は当たり前ではなかったのです。
何も言わずにただひたすらに…
妻は雑貨店には普段はいません。別の仕事をしていて、そこから帰宅してから閉店までの時間に手伝ってくれ、閉店してから自宅に戻り、夕飯の支度をしていました。夜も私は雑貨店内で作業することが多かったので、妻は先に就寝することも多かったんです。
正確には先に寝ているものだと信じて疑わずにいました。でも違いました。妻は寝る間も惜しんで内職をしていたのです。寝室は一緒でしたがそれぞれの部屋を持っていたので、妻が自室で内職をしていたことなど全く知る由もありませんでした。
そんなある日、妻が少し体調が優れないから病院に行くと言ってきましたが、私には店を休ませるわけにはいかないからひとりで行くと病院へと出かけました。
日頃から雑貨店を何より大事にしている私への気遣いに感謝の言葉ひとつも伝えず、よく聞く話ですが「何も言わなくても分かっているだろう」と例外なく私も思っていたのです。
それは突然襲って来た
妻が病院に向かってしばらくして、店に電話が入りました。電話は警察からで、妻が乗ったバスが事故に巻き込まれ乗客が多数怪我をしていると言うのです。そして妻は「意識不明の重体」だという言葉に、私は何を言っているのかしばらく理解出来ずにいました。
恐らく何度か同じことを話してくれたのでしょう。「ご主人、聞いてますか?」と言われ、ようやく事の重大さを理解したのを覚えています。すぐに病院へと向かいましたがどうやって病院にたどり着いたのかも覚えていません。
妻のいる病院に到着した私を警察の人が待っていて、事故の状況などを詳しく話してくれていたと思うのですが、妻に逢えていない私はその話をまともに聞ける精神状態ではありませんでした。
なぜなら目の前には事故の被害者たちや家族が居て騒然としていたからです。
衝撃の事実を知ることに
治療をしてもらっている人の中に妻を見つけることが出来ず、妻を探す方が大切だと思ってしまいました。警察もそのことを察してくれたようで、話を一旦やめてくれて妻が治療してもらっている所に案内してくれましたが、処置中とのことですぐには逢えませんでした。
「こんな時に申し訳ありませんが、大切な話ですのでよく聞いてください。」そして警察はこう続けました。
「……奥様のお腹には赤ちゃんがおられました。このことはご存知でしたか…?」警察にそう言われ、愕然としました。
思い返せば数ヶ月前から私に何かを伝えたそうにしていた妻に、私は後にしてくれと話を聞こうとしていませんでした。きっとあの時、伝えるつもりだった新しい命の誕生を伝えられずどんなに不安だったか、どんなに切なかったか、どんなに私に腹を立てていたか…。
切なさが押し寄せる、誰か時を戻してくれ…
もし時が戻ってくれたら、どんなに忙しくても妻からの大切な報告を聞く時間を作るのに、と私は自責の念にかられました。恋人だった頃からいつだって妻は寡黙で、でも大切な時には言うべきことを言ってくれると人で…、今回の話を言えなかったのは恐らく経済的なことを考えてのことだったに違いありません。
後で知ったのですが、妻は子供を諦めると決めて、今日病院で子供とお別れをするつもりだったそうです。
そういえば少し前に妻が「ちょっとここに名前書いて」と、差し出してきた書類を私は確認もせず言われるままに署名しました。
あれは手術の同意書だったのか…!と今頃気付き、思い返せば昔から私は妻によく「これ書いて」と言われれば確認せずに書いていたと思い出しました。今回も妻はそうなると分かっていて何も言わず私に同意書を書かせたのです。私に言えば堕胎に反対すると思ったのでしょう。
神様!もう一度妻と話しを、話しをさせてください!
面倒なことが嫌いな私に代わっていつも妻が動いてくれていたことに今更気が付くとは本当に情けない。誰よりも大切な、誰よりも愛していたはずなのに面倒なことは何も話せなかったのだと気付き、自分が情けなくなりました。どんな気持ちで毎日フォローしてくれていたのかを考えただけで、この身が引き裂かれそうなくらい苦しくなりました。
「結婚してからだって恋愛は出来るのよ」
妻はよくそう言って笑っていましたが、結婚して10年経った今でもその気持ちに変わりはなかったはず。変わってしまったのは私の方で、いつの間にか妻の話も聞かず、恋愛とは程遠い生活の中で、自分だけがやりたかった雑貨店のオープンを実現させ、満足した生活を送っていたのです。
今、《手術中》と書かれた扉の向こうで妻は何を想っているのでしょうか。神様お願いですからもう一度妻と話をさせてください…と、何度も何度も祈りました。
手術中の明かりが消え…
こんな状況にならなければ大切な存在に気付くことが出来ないほどのダメ人間。いや、多分気付いていたのです。文句も言わず私のわがままに付き合ってくれた妻に甘えていただけです。
《手術中》の明かりが消え、医師が妻の状態を説明してくれました。妻もお腹の子も私の元に帰ってきてはくれませんでした。私はその場に崩れ落ちました。
もう恋愛もできない。妻とバカな話も大切な話も、切ない話も楽しい話も、二度とできないのです。私は10年間何をしてきたのでしょう。妻に何かしてあげられたのでしょうか。こんなにも大切な存在だった妻は私と結婚して幸せだったのでしょうか。
私を大切に想い、いつだって私より早く起きて支度をし、家計のために仕事を掛け持ちして、自由な友達を羨ましいと愚痴ることもなく笑顔だった妻。感謝していたはずなのに…それを言葉に出さずにいたことに私は気付くのが遅すぎました。私はこの切なさを一生抱えて生きていきます。(32歳/男性/自営業)
あなたと、あなたの恋人の大切な未来のために
自分の幸せな恋愛を再認識するため?
切ない恋愛を読んで号泣して気持ちをスッキリさせるため?
いろんな恋愛パターンを知るため?
大切な恋人とこんな切ない恋愛をしないようにするため?
大切な誰かを大切な存在だと素直に言えるようになるため?
どんな理由でも構わないのです。今回は切ない恋愛話というテーマでしたので、切ないものばかりを集めましたが、切なさだけが残ってしまっては悲しいです。大切なのは、これを読んで何を感じたかです。
切ない恋愛エピソードを読んで涙を流すのはとても大切なことです。人は涙を流すたびに感情が豊かになるそうです。あなたとあなたの大切な恋人の幸せな未来が感情豊かな未来でありますように。
「切ない恋愛話」に関する専門家の意見やアドバイス
「悲恋でなければ恋愛できない病」の女性もいる
切ない恋愛話は女性の大好物です。共感したり、気の毒に思ったりして、一気に引き込まれてしまうでしょう。なかには「切ない恋愛をするのが好き」という人もいますが、それはそれで厄介な性質のようです。『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』(DJあおい)には、以下のような記述があります。
「今が幸せなのに過去や未来から不安材料をムリヤリ持ってきて、今を不幸せに染めようとしてしまう悪癖がある人は、『悲恋でなければ恋愛できない病』の可能性が高いです。
この病にかかっている人は、恋愛をしたいがために過去や未来から不安材料を引っ張ってきて恋心を保っているというわけですね。
でも本当は未来なんて不確定なものに不安材料を探してもキリがないんですよね。
また過去に不安材料を探す例としてわかりやすいところで言えば、彼の前の彼女に嫉妬したりね。
こういう人は幸せになると恋愛感情が冷めてしまう傾向が強いんです。相手との関係に何の不安もなくなると飽きて、別れて、また次の悲恋を探す、そんなダメループの繰り返しになりがちです。
(中略)
恋愛する度に悲恋になってしまう女性はですね、悲恋が実って幸せな恋愛になると、飽きてしまうことが多いんです。
そしてまた次の悲恋を探してしまうという体たらくなんですよ。
要するにですね、悲恋でなければ恋愛感情が湧かない体質なんですね。
こういう体質の人たちは、深層心理で幸せになるのが怖いという恐怖心を持っているんです。だから幸せになれないような恋愛しかできないんですよ。
これはですね、自分自身が変化することを拒絶しているのも原因のひとつでして。
人間というものは幸せになるために変化を繰り返すものなんですけど、彼女たちはその変化を拒絶して、現状維持を選び続けてしまったんですね。
すると知らないうちに不幸にどっぷり浸かってしまい、不幸の沼地で現状維持を続けているうちに、そこが自分の居場所になってしまっているんです。
そこから抜け出すためには、まずは自分の殻を破り、今の自分から脱皮することですね。」
このように、不幸な状況でなければ恋愛気分に浸ることができない女性は、心のどこかで「幸せになるのが怖い」と思っているのかもしれません。「悲恋体質」を抜け出したいと思ったら、まず自分の思考の傾向を客観視する必要があるでしょう。
終わった恋を「切ない恋愛話」として振り返ってみよう
誰にでも、過去に「切ない恋愛話」のひとつやふたつくらい、あるのではないでしょうか。『愛する気持ち、愛されたい気持ちの伝え方―「好きな人」ともっと気持ちが通じあう本』(吉元由美)には、以下のような記述があります。
「恋人と別れたあとにぽっかりと空いてしまった心の空洞を、私たちは何で埋めていけばいいのだろうか。ひとりになっても人生が終わったわけではない。すぐに次の恋をイメージすることができなくても、人はまた恋におちるものなのだ。(もう誰も好きになれない)(もう私には誰もいない)そんなふうに涙に暮れていても、人間はちゃんと生きている。
落ち込んだりしたときにいつも思うのは、人間が再生しようとする力だ。失恋して泣き暮らしたっておなかが空く。水も飲みたくなる。心の表層で思っているよりも、人間の心というのは強いのだ。決して命を投げだそうなんて、肉体とつながった心の奥底では思っていない。それよりも復活しようとするエネルギーのほうが強いことを忘れたくない。
思いきり泣いて悲しみを浄化したら、今度は深く自分を見つめることが大切だ。男と女が出逢い、愛しあって別れを迎えるには、ちゃんとした原因と理由がある。自分たちが辿ってきたストーリーを、映画のシナリオでも読むようにもう一度繰り返して味わってみることだ。感情が激するような出来事があっても、その時点だけに引っかかったりせずに、自分たちのラブ・ストーリーをリフレインしてみる。すると何かが見えてくる。そして何かを心に訴えてくるだろう。
(中略)
さて、このリフレインの中にいくつの気づきがあるだろう。別れた恋人と同じようなタイプに惹かれる自分。たぶん恋愛をしっかりと振り返らなければ気づかなかっただろう。同じような男に惹かれている限り、本当の相手にめぐり逢うことはない。まさか、と思われるかもしれないけれど、長年の間に積み重ねてきたパターンというのは、知らないうちに私たちを不自由にしているのだ。まずその点をしっかりと認識することが、次の出逢いをより素晴らしいものにするための最初のステップになるだろう。
(中略)
さて、こうして過ぎ去った恋をリフレインしてみると、さよならというのは悲しみと淋しさだけではないということがわかってくる。さらに言うなら、相手の態度は自分を映す鏡であったことも見えてくる。私はこの点が、パートナーシップにおいていちばん重要なポイントではないかと思う。
(中略)
どんなに不本意だった恋愛や別れでも、自分の人生から消すことはできない。なぜならそこには必ずメッセージがある。昨日があったから今日があるのであり、今日があるから明日という日がやって来る。恋も同じだと思う。傷ついた恋があったから、次のしあわせな恋があるのだ。」
このように、終わった恋を客観視するためには、「自分たちのラブストーリー」として振り返るといいのかもしれません。こうすることで、自分の恋愛傾向や反省点なども冷静に見つめなおすことができるため、次の恋へのステップにもなるでしょう。
<参考文献>
『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』(DJあおい)
『愛する気持ち、愛されたい気持ちの伝え方―「好きな人」ともっと気持ちが通じあう本』(吉元由美)
関連する投稿
「いい女」が絶対にやらないように気を付けていること9パターン
異性からも同性からも好かれる「いい女」になりたいという人は少なくないでしょう。では、世の「いい女」たちが自分のパブリックイメージを保つために「人前では絶対にやらない」と決めているのは、いったいどんなことなのでしょうか。そこで今回は、10代から20代の独身女性に聞いたアンケートを参考に「『いい女』が絶対にやらないように気を付けていること」をご紹介します。
こっそり真似したい!女子力が高い友達の「バッグの中身」9パターン
女友達が何気なくバッグから取り出した物を見て、「女子力高いなあ!」と感心したことはないでしょうか。いつも身ぎれいで、周りを笑顔にする女性になりたいなら、デキる女友達の持ち物を参考にするのが、案外近道かもしれません。そこで今回は、10代から20代の独身女性に聞いたアンケートを参考に「こっそり真似したい!女子力が高い友達の『バッグの中身』」をご紹介します。
モテる女性は、見た目だけではなく、言動にも人知れず気を配っているようです。容姿のレベルをそこまで引き上げるのは難しいかもしれませんが、男性を惹きつけるような振る舞いなら、誰でも取り入れられるのではないでしょうか。そこで今回は、10代から20代の独身女性50名に聞いたアンケート調査を参考に、「モテる女友達から学んだ『男心をつかむためのテク』」をご紹介します。
秘訣はこれか!と感心したモテる女友達の「日々の習慣」9パターン
特別かわいいわけでもないのに、男性を惹きつけてやまない女性が世の中にはいるもの。彼女達が何気なく行っている日課や生活スタイルに「モテる秘訣」があるのだとしたら、見習わない手はありません。そこで今回は、10代から20代の独身女性に聞いたアンケートを参考に「秘訣はこれか!と感心したモテる女友達の『日々の習慣』」をご紹介します。
一見、よさそうな人なのに!付き合っても浮気される可能性が高い男性5パターン
「交際したら楽しそう!」と思えるような男性が現れても、油断は禁物です。一見、長所に思えるような男性の性質が、もしかしたら「浮気」の可能性を示唆しているかもしれません。そこで今回は、10代から20代の独身女性に聞いたアンケート調査を参考に、「一見、よさそうな人なのに!付き合っても浮気される可能性が高い男性」をご紹介いたします。
最新の投稿
withでブロックされたらどうなる?見分け方やブロックされる原因を紹介
「withでブロックされたらどうなるのか」「メッセージが返ってこないけどブロックされたのか」など気になる方も多いのではないでしょうか。 そこで本記事では、ブロックされたらどうなるのか、ブロックされたかを見分ける方法、ブロックされる原因など紹介します。
YYCは、女性は無料、男性は従量課金制で使える出会い系サイトです。良い出会いを見つけるためにはポイントは必須となります。本記事では無料で貰えるポイントををもらい方と共に紹介します!ぜひ最後まで読んでみてください。
PCMAXのブロック・お断り機能って?使い方・相手からの見え方を紹介
PCMAXのブロック(お断り・拒否)、ブロック解除の方法を画像付きで解説します。また退会、利用停止との違いについても紹介。
イククルで無料ポイントをもらう方法は8つあります。登録時に800円分の無料ポイントを受け取ることができます。
ハッピーメールの無料ポイントを獲得する6つの方法!無料で出会う方法も紹介
「ハッピーメールで無料ポイントはもらえる?」「無料で出会う方法はある?」と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。本記事ではハッピーメールで無料ポイントをもらう方法や無課金で出会うコツを紹介します。
スゴレンは、「男女の恋愛の本音」を集めた恋愛アンケートに基づいて作成した女性向け恋愛コラムを提供しております。さまざまな恋愛シーンで活用できるコンテンツを配信中!