そもそも「自制心」とは?
ここでは、自制心という言葉の意味や、自制心とよく似た意味の「我慢」という言葉との違いについてお伝えしていきます。
「自制心」の意味
「自制心」とは、自分の気持ちを制する、つまりコントロールする心という意味です。自分の欲望や感情的な衝動を抑制して、自分や周りにとって利益が大きくなる行動を取るような心の持ち方を指します。
「自制心」という言葉の主な使い方としては、「あの状況で怒らないなんて、自制心がある人だ」「自制心を働かせて、ご飯を食べ過ぎなかった」などがあります。
「自制心」と「我慢」の違いって?
「自制心」と似たような意味の言葉に「我慢」という言葉もあります。自制心と我慢はどのような違いがあるのでしょうか。
大まかに言えば、双方とも感情や欲望を抑制するという意味になります。ただし、我慢には、辛いことに耐えたり衝動を抑えたりするという幅広い意味がありますが、自制心は、何かのために自分の気持ちをコントロールするという意味合いが強いと言えますね。
いっときの感情に流されない、誘惑に負けないなど、常に冷静な判断と対処ができる人は「自制心がある人」と言えるでしょう。
自制心が強い人の特徴6選《性格編》
目標に向けて努力をしている
何かの目標を持っている人は、その過程で辛いことがあっても自制心を働かせて目標を達成しようとします。目標に向けて日々努力をしている人は、自制心がある性格の人と言っても良いでしょう。
また、目標が大きいほどその過程で大変なことが多くなるものです。目標の大きさと自制心の大きさは比例していくので、大きな目標を達成した人ほど強い自制心を持っているのでしょう。
他人の意見を受け入れることができる
自分以外の人の意見は、理性を働かせないとなかなか受け入れることはできません。自制心のある性格の人は、他人の意見を理性的に聞くことができます。
そして自分と違った意見の良いところを冷静に認め、利己的にならずにより良い選択をすることが可能です。また、総合的に自分たちの利益になる意見を認めることができるので、自分の意見に固執するよりも大きな利益を得ることができます。
感情的な判断をしない
好きや嫌いといった気持ちは、人間の基本的な気持ちなので、それを無視するのはなかなか難しいことです。しかし感情の赴くままに物事を決めると、場当たり的な判断になってしまい、うまくいかなくなることもあります。
自制心がある人は、例え心が感情的な状態になったとしても、それを抑制して理性的な判断を下すことができる性格なのです。例えば、感情的になると人間関係に亀裂が入りがちですが、気持ちを抑えることで他者との大きなトラブルを回避できます。
不必要なけんかをしない
相手と意見が対立した、気に入らない対応をされたなど、不快な状況になるとけんかをしてしまうこともあります。しかし、自制心のある人はめったにけんかをしません。
自制心のある人がけんかをするときは、けんかをすることで起こることを予め想定しています。勝った場合のシミュレーションも、イーブンになった場合のシミュレーションもすべてした上で、理性的に行動を起こす傾向があります。
辛い状況を我慢できる
自制心は感情や欲望を抑制する心の働きのことを言います。辛い状況を我慢するには自制心が必要です。辛い状況を自分の力で切り抜けることができる人は、自制心がある人だと言っても良いでしょう。
ただし、多少ムリをしてでも我慢するのは、その先に大きな利益を見込めるからです。辛い状況を耐えた先に何もないと予想される場合は、潔く撤退することが多いでしょう。
欲望を抑制できる
人はたくさんの欲望を持って生きています。欲望を抑制するのにも自制心の働きが必要です。自制心がある人とは、食欲や性欲などを抑えて、理性的な行動を取れる性格の人のことを言います。
例えばダイエットをするときには、欲望に任せて食べ過ぎないことも大切です。そんなとき自制心がある人は太るような食事に手を付けず、食欲に負けそうになっても我慢することができます。
自制心が強い人の特徴6選《行動編》
ここでは自制心がある人が取りがちな行動をいくつかお伝えしていきます。
生活習慣が整っている
自制心のある人は、日々の生活がリズミカルです。毎日同じ時間に起きて、同じ時間に食事を取ります。一日の予定がだいたい決まっていて、場当たり的な行動を取ったりしません。
毎日計画的に物事が進むので、順調に仕事や用事をこなすことができます。
お金の使い方にメリハリがある
お金は計画的に使わないと、無駄な買い物をしてしまうなどお得な使い方ができません。自制心のある人はお金を使うときも計画的に使うことができます。
買い物をするときもきちんと予算を決めて、予算内で買い物をおさめます。
お酒やギャンブルにのめりこまない
お酒やギャンブルは簡単に快感を得ることができる行動のひとつです。またお酒やギャンブルに依存すると、なかなか誘惑を断ち切ることができません。
自制心のある人は、お酒やギャンブルにより得られる快感を良しとせず、それらに依存することはありません。たとえお酒やギャンブルを楽しんだとしても、日常生活に支障がない範囲で行うでしょう。
健康的な食事に気を使っている
毎日健康に過ごすには、健康的な食生活も大切です。自制心がない人は健康のことを考えずに、食べたいものを食べたいだけ摂取してしまう傾向があります。
一方自制心がある人は、健康的な食事を決まった時間に食べます。そうすることで、身体の健康を維持して毎日の活力につなげているのです。
計画的に仕事をしていく
計画的に仕事をするのが良いことかどうかは、職種や仕事の状況にもよりますが、自制心のある人は計画的に仕事を進めようとします。
仕事のスケジュールが決まっていると、周囲の人と連携が取りやすいというメリットもあります。また自制心があるため、衝動的な行動を抑えて着実にやるべきことを進めることができるでしょう。
人の話をじっくり聞くことができる
自分以外の人の話を聞くのは、多くの場合あまり楽しいものではありません。しかし自制心がある人は、自分の感情をコントロールできるので、例え聞きたくない人の話でも冷静に聞くことができます。
また人の話をじっくりと聞くので、会話の相手との信頼関係も築きやすいでしょう。
自制心がない人の特徴とは?
ここでは、自制心がない人の特徴についてお伝えしていきます。
継続する力がない
何かを継続していくには、自制心が必要です。しかし自制心が足りない人は、何かを継続するのが難しい傾向にあります。
思い立って何かを始めても、数日で飽きてしまうといったタイプの人は自制心が足りないと言えるでしょう。
感情を抑えるのが苦手
すぐに大きな声を出してしまう、怒りを抑えられない、悲しい気持ちを制御できないなど、気持ちをコントロールしにくいことも自制心がない人の特徴です。
すぐに感情的になってしまい、冷静な判断や会話ができないため、他人と対立が起きやすく信頼関係を築きにくいという特徴もあります。
欲望を抑えられない
自制心がない人には、自分の欲望を抑えられない傾向もあります。何か目標があっても、その過程で食欲や睡眠欲などの欲求に邪魔され、目標の達成が難しくなることが多いでしょう。
誘惑や楽しいことに弱く、楽な方向に走りやすいのも自制心がない人の特徴です。
他人の立場を尊重しない
自制心が足りない人は、自分が一番得したいと考える傾向があります。また、そういったタイプの人は、他人のことを大事にできないものです。
自分にメリットがない人の話は聞かないなど、人の立場を尊重しないのも自制心がない人の特徴と言えるでしょう。
必要なこともやらない
例えば雇用関係を継続するなど、人間関係を円滑に維持していくためには、楽しいことだけではなく苦手なこともやらなくてはいけない時があります。しかし自制心がない人は、嫌なことをなるべくやらずに済むようにします。
またやらずに済むようにするだけでなく、時にはさぼったりやらなかったり、先延ばししたりする場合も。遊びなどの誘惑があると、そちらに流されてしまうことも多いようです。
決まりを守らない
自制心が足りない人は、ルールにそれほど関心がない傾向があります。ルールを守ることより、自分の目先の利益を優先するため、マナー違反など社会的なルールを守らないことが多くなるのです。
ダメだとわかっていても守らない、公共のルールよりも自分の利益を追求してしまうといった行動も、自制心がないからだと言えるでしょう。
決まりを守らないことにより、「借りたお金を返さない」「飲みすぎて翌日仕事に遅刻する」など、周りに迷惑をかけてしまう人もいます。
根本的な問題がある!自制心がない6つの原因
ここでは、自制心が足りない人がそうなってしまった原因についてお伝えしていきます。
子どもの頃からあまり努力をしてこなかった
自制心が足りない人には、子供のころから努力をする習慣がなかったという人が多く当てはまります。自制心はもともと持っている能力ではないので、子供のころから少しずつ訓練する必要があるのです。
自制心がない人の中には、親や周囲の大人から自制心が育まれるような教えを受けなかった人も多いでしょう。
日頃からストレスを溜め込んでいる
日ごろからストレスや疲労をためていると、色々なことを我慢するのが難しくなってきます。ストレスがない状態では、きちんと自制心を持って社会的な行動ができるのに、疲れがたまり始めると自制心がなくなってしまうという人も多くいます。
普段は自制心があるのに…と悩んでいる人は、一度ゆっくりできる時間を意識的に持つと良いでしょう。
もともとカッとなりやすい
性格的にすぐにカッとなってしまう人は、自制心を発揮しにくいことが多いでしょう。持って生まれた性格の可能性もありますが、努力次第で自制心を身につけることは可能です。
「自分はカッとしやすい性格だ」と自覚しているなら、すぐに怒ってしまわないように意識し、心に余裕を持つなど、色々な対策を立てると理性的な判断がしやすくなるでしょう。
我慢しても無駄だった経験がある
人は行動の結果を見て、次の行動の指針を決めるものです。これまで自制心を働かせても、結果が伴わなかったといった場合も、自制心が弱くなってしまう原因になることがあります。
自制心が足りなくて、その後も損なことが続いている場合は、簡単なことから始めてみると良いかもしれません。小さな目標を達成することで、自信がつき自制心が養われていく可能性があります。
欲望を抑制することにメリットを感じない
人が欲望を抑制するのは、欲望を抑制したあとにより大きなメリットを得られるという見込みがあるからです。しかし、欲望を自制しても大きなメリットが得られないことを学習した場合は、欲望を抑制しなくなります。
我慢して努力したにもかかわらず、自分にとってよくない結果になってしまうことが多い場合は、良いことにつながったことだけをノートに書き出してみてください。自制心を持つメリットについての認識を強めていくと良いでしょう。
自分をあまり大事にしていない
自制心が少ない人というのは、自分のことをそれほど大事にしていない傾向があります。自制心を働かせて欲望や衝動的な行動を抑制するのは、社会に適応するためです。
適応すべき社会を持たない、または適応したいと思わない場合は、自制心を働かせるよりも欲望や感情のままに行動しやすくなります。自制心を取り戻すには、社会と自分との関係を見つめ直すことも大切です。
改善する価値アリ!自制心がないことのデメリット
人間関係がうまくいかない
人間関係を築くには我慢の積み重ねも大切です。相手の気持ちに配慮したり、時にはゆずったりと、自制心を働かせる場面がたくさんあります。
自制心が少ないと、人間関係に亀裂が入りやすく衝突も多くなるでしょう。心地よい人間関係を築くことができないので、ストレスもたまりやすくなってしまいます。
不健康な身体になりやすい
食欲や睡眠欲を制御するのも、自制心の役割のひとつです。自制心が弱くなり、食欲などの欲求に負けてしまうと、健康管理がおろそかになりがちです。
結果的に体重が増えすぎたり、睡眠不足になって日中にぼーっとしてしまったりと、健康に悪影響を及ぼすことも多くなります。
計画的なお金の使い方ができない
消費できる範囲内で、無理なくお金を使うのにも自制心が必要です。自制心が少ない人は、収入以上に物を買ってしまうなど、計画的にお金を使わずに困ってしまうことも少なくありません。
家計簿をつけるなど記録を取るだけでも、収入の範囲内で計画的にお金を使いやすくなります。
衝動的な行動を取り失敗しやすい
自制心が足りない人は、自分の感情や衝動を抑制できにくい人です。カッとなってしまい言ってはいけないことを言ってケンカになってしまったり、衝動的に買い物をして失敗してしまったりといったことがあります。
衝動的に行動して失敗しないためには、予め行動の結果を推測して、一旦冷静になって考えることが大切です。
欲望を抑制できず犯罪行為に走ることも…
犯罪行為に走ってしまう人も、自制心が足りない傾向があります。犯罪行為にまで手を染めてしまうのは、単純に自制心有無だけでなく、金銭問題や慢性的なストレスなど様々な原因が考えられます。
それらのベースに加えて自制心が足りないと、犯罪行為に走ってしまう可能性が高くなるのです。ストレスが相当溜まっていると感じている場合は、休養するなどしてコンディションを整えておく必要があります。
大きな目標を達成できない
自制心がない人は、例え目標を掲げたとしても途中で挫折しやすく、目標を達成するのが難しいという傾向もあります。目標が大きいほど、途中で突き当たる困難も大きいものです。
それらの難しいことを乗り越えていくには、理性的に冷静に判断する能力が欠かせません。いつも挫折してしまうという人は、粘り強く努力を続ける練習を繰り返してみてください。また、大きな目標ではなく小さな目標から達成していくようにしましょう。
【チェックリスト】あなたは自制心が弱い?強い?
・会話の相手が意見を言い終わるのを待てない
・計画的な努力で目標を達成した経験がない
・無駄食いを我慢できない
・お酒が好きでかなり酔うまで飲む
・お金を計画的に使うのが苦手だ
・他人にけんかをふっかけた経験がある
・納期までに間に合わないことが多い
・怒られる場面になると逃げる
・ストレスがいつも溜まっている感じがする
・毎日なんとなくイライラしてしまう
いかがでしたか?チェックが付いた項目が多い人は、自分の自制心について一度考えてみてはいかがでしょうか。
~成長したいあなたへ~自制心を鍛える方法
自制心を鍛えるためには、どんなことをすればいいのでしょうか。ここでは、自制心を鍛えるための方法をいくつかご紹介していきます。
自制心を鍛えたいと思っている人は、自分ができそうなことから実践してみてください。
なにか一つの事を長く続けてみる
目標を立ててもどうしても途中で挫折してしまうなら、一度最後まで何かをやり通してみてはいかがでしょうか。大きな目標だと達成までに時間と労力が必要なので、なるべく小さな目標を設定するのがおすすめです。
小さな目標を達成したら、次はもう少し大変な目標を達成し…と徐々に難易度を上げていくことで、自制心を段階的に鍛えることができるはずです。
小さな「成功体験」を積み重ねる
自制心が少ない人は、子供のころからの成功体験が少なく、自信がない傾向もあります。自分に自信がないタイプの人には、成功体験の積み重ねが効果的です。
何でも良いので、できそうなことにチャレンジしてみてください。1キロ歩いてみる、縄跳びにチャレンジしてみるなど、成功体験を積み重ねることで自信をつけていくことができるでしょう。
そうして、自分の意思で行動に起こすことも自制心の成長に繋がります。「あの人に言われたからやる」「しなければいけないからやる」ではなく、自ら行動に移すことを心がけてみてください。
ストレスの原因から離れてみる
ストレス状態が続いたり、強いストレスを感じていたりすると、自制心が少なくなることもあります。最近色々なことを我慢できない、またストレスも多いという場合は、一旦ストレスの原因から離れてみるのもおすすめです。
ストレスが少ない状態で何日か過ごすことで、本来の自制心を取り戻すことができるかもしれません。また余裕のある状況の方が、ストレスの原因について冷静に考えをめぐらすこともできるでしょう。
疲れを取るのも有効
ストレスと同様に、疲れがたまりすぎていても自制心がなくなる傾向があります。疲れている状態が長く続くと、人間関係をはじめ色々なところに支障が出やすくなるので注意が必要です。
自分らしい自制心が発揮できないなと感じた時は、意識的に休養を取って自分を取り戻すことが大切です。また休養中は予定を詰め込まず、身体を休めることに注力してくださいね。
生活習慣を整えよう
冷静な判断力や自制心を発揮するには、規則正しい生活習慣を持つことも大切です。規則正しい生活を送ることで、脳や身体のコンディションが整いやすくなります。
頭や身体のコンディションが良い方が、理性的な判断をしやすく自制心も発揮しやすいでしょう。なんだか理性的になれないときは、生活習慣を整えることから始めてみてください。
健康的な食生活も大切
健康的な食事も正しい判断をするために大切な要素です。栄養が偏った食事を続けていると、イライラしやすくなったり体調を崩しやすくなったりと、身体に悪い影響を与えやすくなります。
心のコンディションを整えるためにも、規則正しい生活とともに、栄養バランスの整った食生活を送る必要があります。最近調子が悪い、自制心が働かないと感じている人は、食生活や普段の栄養バランスを見直してみると良いでしょう。
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