「IQ高い人」の特徴や性格とは？あるあるな悩みや付き合い方も解説

IQが高い人と言うと、どんな人を思い浮かべますか？漠然と「頭がいい人」だとは分かっても、具体的にどんな能力に秀でているのか、よく知らない人もいるのではないでしょうか。

IQが高い人の特徴や悩みを知っておくと、その人との上手な付きあい方が分かるかもしれません。また、もしかすると自分も「IQが高い人」　に当てはまっているかも…と気づく場合もあるでしょう。

では、さっそくIQが高い人について詳しく見ていきましょう。

そもそもIQとは何なのでしょうか。なんとなく使っている言葉ですが、いざ意味を聞かれると分からない人は多いはず。そこで、まずはIQの概要をご紹介します。

「IQ」って何の略？

IQは「Intelligence Quotient」の略です。「intelligence」は「知能」のことで、「quotient」は「指数」や「程度」と訳されます。つまり、IQは「知能指数」と日本語に訳されるわけですね。

どうやって計算するの？

IQは生活年齢と精神年齢から計算できます。生活年齢というのは、実際の年齢のことですね。一方、精神年齢はその名のとおり精神の成熟具合を示すものですが、これは「ビネ＝シモンテスト」と呼ばれる知能テストで出すことができます。「ビネ」「シモン」というのは、テストを考えた学者の名前です。

一般的な平均IQは85～115

一般的に、IQの平均値は85～115くらいだといわれています。はっきりと決まっているわけではないので、90～110くらいだとする意見もありますが、およそ100前後だと考えておきましょう。

110や115以上であれば、その人はIQが高いことになります。120や125ともなるとかなりの秀才、130を超えると周囲の人との間にはかなりの差があることになるでしょう。

高IQ集団「メンサ」って？

メンサはIQが高い人の集団です。人口の上位2％に入るIQの持ち主が入会することができます。

もともとは、本当にちょっとした集まりだったようです。1946年にイギリスで設立されましたが、設立者がメンサを設立した理由は「自分の妹はIQが高すぎて男が寄ってこないから」だったそうです。つまり、妹のためにイイ男を探すための集まりだったというわけです。

しかし今では、IQが高い人が集まる団体としてはもっとも長い歴史を誇ります。会員数は全世界で12万人ほど。本部はイギリスのリンカンシャーにあるケイソープというところにあります。

IQが高い人にはどんな特徴があるのでしょうか。これが分かれば、周囲にいるIQの高い人のことがより分かるはず。また、自分が高いIQの持ち主だと判明するかもしれませんね。

まずは、その特徴をご紹介します。

記憶力がいい

IQが高い人は、総じて記憶力が優れています。そのため、周囲の人からは「そんなことまで覚えているの!?」と驚かれることも。たとえば、以前会話した内容について、IQの高い人は覚えているけれど、相手は全く覚えていないという事態が起きがちです。

ただし、記憶力が高いということは、それだけ嫌なことも覚えているということ。「記憶力が良い＝忘れるのが苦手」とも言えるので、本人は苦労することも多いようですね。

飲み込みが速い

こちらは知識ではなく技能に関する特徴ですね。IQが高い人は、何かを習得するのが速いです。たとえば、楽器や語学をマスターするのがあっという間だったりします。

中にはまったく語学ができない状態で渡米して、三か月程度で完全マスターするという人も。物事の本質が分かるからこそ、無駄な努力を完全に排除し、効率よく身につけられるのかもしれませんね。

集団を好まない

楽しい時間というと、どんな時間を思い浮かべますか？みんなでワイワイやっている様子を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。

しかし、IQの高い人にとって、そのような時間はあまり楽しい時間とはいえないようです。まったく楽しみが感じられないというわけではないでしょうが、どちらかというと疲労感のほうが勝るのだとか。楽しいけれどそれ以上に疲れるで好まない、という具合です。

そのため、一人でいる時間を好む傾向にあります。集団でいる疲労感がないだけでなく、基本的に一人でも楽しめるからです。物事を考えるのが好きなので、一人で何かを考えているだけでも十分楽しいのでしょう。

痩せている

IQの高い人に太っている人はほとんどいないといわれています。ある研究によると、ウエストが太いほどIQが顕著に低下するというデータが出ているそうです。

もちろん、だからといって太っている人が頭が悪いのかといえば、そうとは限らないでしょう。しかし、肥満は脳に良くないともいわれます。このことからも、知能の優れた人には瘦せ型が多いといえるでしょう。

話す前に考える

質問をされたときに、スパッと答えられる人を見ると「頭がいいな」と思いますよね。しかし、IQが高い人がすぐに発言をするかといえば、そうとは限りません。なぜなら、自分が話す内容におかしな点がないか、口に出す前によく考えるからです。

IQが高い人は話し合いに強いですが、それは反射的に良い意見が湧いて出てきているのではありません。よく考えているからこそ強いのです。そのため、IQが高い人は単に意見が優れているだけでなく、失言が少ない傾向にあります。

IQが高い人の特徴はまだあります。そのほかの特徴も見ていきましょう。

物音に敏感

IQが高い人は、物音に敏感です。特に、何かに集中しているときに音で邪魔されることをひどく嫌います。と言っても、IQが高い人はいつも何か考え事に集中しているので、基本的には常に物音を嫌うということですね。

どれほどの物音を嫌うかは、人によって違います。突発的な大きな物音や人の言葉にだけ敏感という人もいれば、ちょっとした生活音さえダメというタイプの人もいます。こういう人は生活に苦労しがち。目を閉じることはできても、耳を完全にふさぐことはできませんからね。

左利き

IQが高い人には左利きの人が多いといわれています。メンサの会員の20％程度が左利き、あるいは両利きだそうです。普通の左利きの割合は人口の10％くらいだといわれていますから、IQが高い人は2倍程度左利きの割合が高いとも言えるかもしれませんね。

冷淡に見える

たとえば、友人が怪我をしてもあまり慌てません。そのため、IQが高い人は周囲から冷たい人だと思われがちです。自分が失敗した時にもそこまで慌てないので、真剣にやってないように見えることもあります。

しかし、実際はそうではありません。友人が怪我をすれば心配しますし、仕事で失敗した時にはまずいなと思います。ただ、冷静に対処しているだけなのです。むしろ「慌てる＝真剣に考えている」という解釈に疑問を抱いています。

ストイック

気になることがあると、解決するまで放り出さないのもIQが高い人の特徴です。普通は「そんなこと考えたって仕方がない」というようなことも、本人が考えたいと思ったら、すっきりするまでずっと考え続けます。

周囲にはなかなか理解できませんが、本人にとっては非常に重要な課題なのでしょう。そのため、どうでもいいことだと周りに言われると、不快に思います。こういうことも、IQが高い人が集団でいるのを好まない原因になっているようです。

努力して優れた能力を手に入れた人と、もともとIQが高い人は、一見判別がつかないかもしれません。しかし、IQが高い人とそうでない人には違いがあるといわれています。では、その違いについて見ていきましょう。

物事への理解力

IQが高い人は、話の途中で先が読めてしまうことが多いといわれています。つまり、全部を聞かなくてもすべて分かってしまうということです。「一を聞いて十を知る」ということわざがありますが、IQが高い人にはまさにこれが当てはまるということでしょう。

理解が速いということは、解決するのも速いということです。そのため、相手が話を終える前にその答えを出してしまいます。結果として、相手は話が飛躍したように感じるのです。

集中力の高さ

IQが高い人とそうでない人には、集中力の差もあります。IQが高い人のほうが集中力が高く、物事にストイックに取り組むのです。学者などが寝食を忘れて仕事に没頭する様子をイメージすると、分かりやすいかもしれませんね。

特に、好きなことに対する集中力には凄まじいものがあります。仕事にせよ趣味にせよ、何か一つのことを極めるタイプといえるでしょう。

他人の意見に対する態度

普通は人に何かを言われると、その意見に振り回されますよね。「自分はこう思っている」と確固たる考えがあっても、他人に別の意見を言われると、考えが揺らいでしまうでしょう。

しかし、IQの高い人は他者がどう思っているかを気にしません。要するに「人は人、自分は自分」と考えているのです。仮にある人の意見を聞いたところで、今度は別の人に非難されることをよく理解しているのでしょう。たとえば、「独断的だ」と非難されてそれを改善すると、今度は「決断力がない」と非難されることになるわけですね。

ただし、相手の考えが正しいと思った時には受け入れます。根拠のない無価値な意見には耳を貸さないということです。

失敗に対する姿勢

失敗した時に、あなたはどう考えますか？「すぐに気分転換したほうがいい」「悪いことは早く忘れよう」と考える人は多いでしょう。

しかし、IQの高い人はそうは考えません。むしろ、失敗したことはよく覚えておこうとします。なぜなら、次に失敗しないための糧になるからです。つまり、IQが高い人は過去の失敗を次の成長につなげようという意識が強いわけですね。

IQが高いと聞くと、羨ましいと思うかもしれませんね。しかし、IQが高いからこその悩みもあるようです。ということで、IQが高い人の「あるある」な悩みを見ていきましょう。

周りの人とのズレを感じる

IQが高い人は当然ながら、IQにおいて周囲との間にギャップがあります。そのため、生活の節々でそのズレを感じることになるのです。

一番多いのが会話のとき。自分の話していることが相手にうまく通じません。論理的に分かりやすく説明しているつもりなのに、それが伝わらないのです。

また、感情面でもズレがあります。IQの高い人は冷静なだけなのに、相手にはそれが冷淡に映ります。結果的に、同じ話をしているのにまったく感情を共有できないという事態になりがち。そもそもIQが高い人は感情のやり取りをあまり重視していないことも、このズレに拍車をかけているのかもしれません。

教えるのは苦手

物事を人に教えるには、相手が何を理解していないのかを理解しなければなりません。そのため、教える側には「理解できなかった」という過去の自分の経験が必要なのです。その「理解できなかった」状態を自分が乗り越えたからこそ、それを乗り越える方法を人に教えられるのですね。

ところが、IQが高い人にはその経験がありません。最初から理解できてしまうので、理解できない状態をどうやって乗り越えたらいいのかを、教えられないのです。したがって、本人は優秀なのに、優秀な後輩や生徒を育てることができないという矛盾を抱えることになります。

人に会うハードルが高い

ある研究によると、IQが高い人は頻繁に友人と会うと幸福度が下がるという結果が出ています。これはなかなか衝撃的な結果ですよね。普通は、仲の良い友人と一緒に過ごせば、幸福度は高まると考えるはずです。しかしIQが高い人には、人と関わる疲労感のせいで、人間関係のハードルが高く感じられるのです。

周囲にはIQが高い人が孤独に見えるかもしれませんが、本人は必ずしも悩んでいるとは限りません。基本的にIQが高い人は一人でいても楽しめるからです。しかし、やはり人間ですから、心を通わせる相手が欲しいと思うこともあるでしょう。そのようなときには、「友人と会うのさえ苦痛」という性質に苦しめられることもあるようです。

不安が強い

IQが高い人は冷静ではありますが、不安がないというわけではありません。むしろ、普通の人よりも強い不安を抱えて生きている人もいます。なぜなら、物事の深いところまでが見えてしまうからです。

「今を楽しもう」という考え方がありますが、IQが高い人は根本的にそれが苦手。将来の不安が目に見えてしまうので、今の楽しみに安心して身をゆだねられないのです。

たとえば、恋愛では好きな人と一緒にいる楽しみを感じる前に、その後の二人の人生や苦労を考えて気分が暗くなることがあるのだそう。そのため、IQが高い人には恋愛をしたことがない人も多いようです。

相手に合わせるのが辛い

IQが高い人が普通に話していたのでは、相手に話が通じないことが多いですが、これでは生活や仕事に支障をきたします。そのため、IQが高い人は相手に合わせて、自分の頭のレベルを下げて対応しなければならないことになります。しかし、これはなかなか大変なことです。

相手が友人や部下ならまだいいでしょう。しかし、上司や親だったらどうでしょうか。彼らが間違ったことを言っていても、多くの局面でそれに従わざるを得ないのです。どう考えても相手が間違っているのに、それを指摘したところで相手は理解できません。だからといって放っておくわけにはいかず、渋々従わなければならないのです。

これは普通の人にとってもつらいですよね。IQが高い人は高頻度でこの苦境に直面するわけです。

これまでは、IQが高い人の目線で解説してきました。確かにIQが高い人は苦労が多いそうですが、IQが高い人と付き合う側にも苦労はあります。お互い好きでそのようなIQの差を生じさせているわけではありませんから、悩ましいところです。

では、IQが高い人と付き合うときはどういう姿勢でいればよいのでしょうか。

共感してもらおうと期待しない

友人にせよ恋人にせよ、人と人がコミュニケーションをとるうえでとても大切な要素として「共感」があります。あの「分かる！」という感覚こそが、人と人が触れ合う一番大きな喜びではないでしょうか。

しかし、相手がIQの高い人である場合は、共感してもらのは諦めましょう。こちらが向こうの考えに共感でいないのと同様、向こうもこちらの考えには共感できないことが多いです。どちらが良い悪いといった問題ではなく、物事の考え方や表現の仕方が根本的に異なるのです。きっとどれほど言葉を尽くしても、共感してもらえないでしょう。

理解できなくても話はしっかり聞く

共感するのが難しいのと同様、IQが高い人の言葉を理解できないことも多々あるでしょう。だからといって、「耳を貸さない」という態度を取るのはよくありません。そもそも、相手が真剣に話しているのに適当に聞き流すのは良くないですからね。

また、IQが高い人が言っていることは正しいことが多いから、という理由もあります。IQが高い人は、よく考えたうえで発言しています。つまり、十分に練られた意見なのです。それを聞かないのはもったいないことでしょう。

IQが高いことを認める

別におだてる必要はありませんが、相手のIQが高いことは認めておきましょう。なぜなら、IQが高い人はあまり社会に受け入れられない経験をしてきているからです。

たとえ優秀でも、人とズレがあると世の中で上手くやっていくのは難しいですよね。IQが高い人はいつもどこかに疎外感を抱えています。そのため、IQが高い人を受け入れてあげたら喜んでもらえるはずです。

あまり一緒にい過ぎない

IQが高い人は、基本的に人といると疲れます。人間嫌いというほどではないにしても、ずっと一緒にいるのは苦痛なのです。ある程度一緒に過ごせば、すぐに独りになりたがります。

このことは、恋愛においては特にマイナスに働きがちですね。相手には「一緒にいるのが嫌なの？」と思われてしまいます。

そのため、IQが高い人とうまく付き合いたいなら、あまり密接な人間関係は望まないようにしましょう。個人主義者であることが多いため、とにかくプライベートを邪魔しないことが大切です。何かに誘ってそっけない返事をされても、そういうタイプなのだと割り切ることが大切です。

冷たくても気にしない

親密な関係を築くうえでは、お互いに腹を割って話すことが大切ですよね。しかし、IQが高い人が相手の場合は、それを期待しないほうがよいでしょう。彼ら彼女らは本音で話すということをあまりしないからです。

IQが高い人と普段やり取りしていると、どこか冷淡に感じられるかもしれません。しかし、相手は特別こちらに冷たくしているつもりはありません。そのように一線を引いたくらいの関係が理想的だと考えているだけなのです。ここで「嫌われてるのかな…」と考えてしまうと大きな誤解になるため、「そういう人なんだな」と思う程度にとどめておきましょう。

有名になるということは、それだけ他の人と違った力を持っているということですから、有名人には必然的にIQが高い人が多くなりますよね。では、具体的にどんな人がいるのでしょうか。IQが高い有名人を人紹介します。

アルベルト・アインシュタイン

相対性理論で有名なアルベルト・アインシュタインは、IQが160～190くらいだといわれています。ただ、実際にIQを測定するテストを受けたわけではないため、具体的な数値は分かりません。あくまで専門家が研究した結果、推測している数値がそのくらいだということです。

アインシュタインだけでなく、物理学者にはIQの高い人が多いです。車いすの物理学者として知られるスティーヴン・ホーキングは160といわれています。

ビル・ゲイツ

ビルゲイツはIQが160で、幼いときから天才として知られていたようですね。本人も、自分のIQが高いことを大変誇りに思っていたといいます。「IQが高い人は何でもできる」という言葉を残している程です。

ところが、マイクロソフト社を立ち上げた後にこの考えは変わることに。いろんな人がそれぞれ補い合って初めて物事がうまくいくのだと痛感するのです。そして若いころの自分を振り返り「IQがすべてだと考えるほど馬鹿じゃなかったらよかったのに」と後悔したといいます。

ちなみに、ビル・ゲイツの友人で一緒に会社を立ち上げたポール・アレンはIQ170で、ビル・ゲイツを上回っているそうです。

レオナルド・ダ・ヴィンチ

レオナルド・ダ・ヴィンチはルネサンス時代の芸術家ですね。しかし、数学や物理学、工学、地学などにも通じていました。また芸術についても、絵画や彫刻などその才能は多岐にわたっています。IQが高い人は学問だけでなく芸術の分野でも才能を発揮する人が多いといわれますが、レオナルド・ダ・ヴィンチも多才なタイプだったようです。

ルネサンス時代の人なので、当時はIQという概念はまだ存在しませんでした。しかし、推定ではおよそ180～190くらいではないかと言われています。

筒井康隆

「SF御三家」の一人として知られる小説家です。『時をかける少女』が有名ですね。知的な職業についているということは、それだけ高いIQを持っているということなのでしょうか。筒井康隆さんのIQは187であると公表されています。

ビル・クリントン

元アメリカ大統領のビル・クリントンは、一説によるとIQが148.8だといわれています。政治家にも高いIQが要求されるということかもしれませんね。不倫騒動などのスキャンダルで注目された人物でもありますが、知能は非常に優れていたようです。

アメリカの政治家には、ほかにもIQが明らかになっている人がいます。第35代大統領のJ・F・ケネディはIQ150.65、ヒラリー・クリントンはIQ140、共和党のコリン・パウエルはIQ200とのこと。政治家には高いIQを誇る人が多いようですね。