誰にも相談できないのは普通?おかしい?
辛さを耐えなくてはならない時もありますが、悩みを一人で抱え続けることは精神に多大なる影響を与えてしまうことが懸念されます。周囲に悩みを抱え込んでしまっている人がいたり、あるいは自分が誰にも相談できないタイプであるという場合、どう対応するべきなのかを考えていきましょう。
「相談できない」と思う心理
心配をかけたくない
「良い親友だからこそ、負担をかけたくなくて相談できない」(22歳/女性/学生)
「悩みが多すぎて、すべて聞かせるのは申し訳ない」(27歳/男性/営業職)
周囲に極力迷惑をかけずに生きていこうとする姿勢は素晴らしいものです。他人に負担をかけるくらいなら、悩みを打ち明けずに我慢しようとする人も多いのでしょう。我慢が美徳だと思いがちな日本人にありがちな心理なのかもしれませんね。
しかし、相談された相手は本当に迷惑だと思うのでしょうか。この心理が働く人は「迷惑をかけるに違いない」と思い込んでいる場合が多いのです。自分が逆の立場だったら迷惑に感じるのだろうかと一度考えてみてください。
本音を言いたくない
「私は強い人間だと思われている。弱みをなかなか見せられない」(25歳/女性/営業職)
「快適に過ごしているように見られたくて、つい見栄を張ってしまう」(29歳/男性/薬剤師)
「しっかりしているね」「芯が強いね」と言われるタイプの人は、その期待を裏切りたくないという心理からなかなか人に弱さを見せることができません。また、悩みなどない順風満帆な人生を歩んでいるふりをしたい心理の人もいます。この心理が働いてしまう人は、自分を偽らなければならないため、ストレスが溜まりやすいと言えるでしょう。
悩みを周囲に知られたくない
「友人に先輩のことで相談したら、頼んでないのに先輩に掛け合ってしまい、それ以降気まずくなった」(25歳/男性/消防士)
「不倫をしてしまった時、内容が内容だけに誰にも相談しなかった」(23歳/女性/エステティシャン)
悩みを相談した時の周囲の対応が、自分の希望通りのものであるとは限りません。「こんなことなら言わなきゃ良かった」という結末になる場合もあるのです。また、誰にも相談したくないのではなく「誰にも相談できるはずのない悩み」を持っている人もいるのですね。近い人ほど相談しにくく、一人で抱え込んでしまうことになるのです。
人を信用できない
「好きな人のことを相談していた友人が、その後、私の好きな人と付き合いだしたことを知った」(24歳/女性/保育士)
「親身になっていくれていると思っていた友人が、実は周囲に私の悪口を言いふらしていた」(27歳/女性/ネイリスト)
自分の悩みを相談しようと思えるほど信頼できる友人がいることは、とても良いことです。しかし、その信頼していた友人に裏切られた場合「もう人を信用するのはやめよう」と思ってしまいかねません。裏切られた経験が、誰にも相談できない性格を生み出してしまったのでしょう。
誰にも悩みを相談できない原因とは?
信頼できる人が周りにいない
そもそも周囲に信頼できる人はいますか。自分の家族、友人、上司や先輩、教師など、どんな立場の人でも、たとえ一人でも信頼できる人がいれば心の支えとなってくれるでしょう。しかし、普段から人付き合いが苦手で人に心を開かないタイプだと、信頼できるほどの相手を見つけることはなかなかできません。
自分が周囲に相談したくても、そもそも信頼できる人が周囲にいないと相談すらできないものなのです。
人と会話するのが苦手
自分の気持ちをスラスラ伝えることができる人もいますが、なかには口下手で会話が苦手な人もいます。世間話でも苦手なのに、自分の悩みを話すとなると、余計に難しくなってしまうのですね。人と交流することそのものが苦手な場合、付き合いは少ないはずです。
悩みがあるからと言って、いきなり人と交流することは難しいですから、やはりこの場合も悩みを抱え込んでしまうことになるでしょう。
自分の弱さを受け入れることができない
強くありたいと思う心理は誰にでもあるもので、決して不思議なことではありません。また、自分の弱さを誰にでも見せている人は少ないでしょう。人から「しっかりしている」と思われがちな人や、職場でも役職についている場合は、簡単に弱さを見せられないという心理が働いてしまい、つい我慢してしまうこともあるはずです。
誰にでも弱い自分を見せる必要はありません。弱い自分を見せることができる相手を一人でいいから見つけておきたいものですね。
相談しても解決しないと思い込んでいる
人に相談しても解決しないと思い込んでいませんか。あるいは相談するほどのことではないと決めつけていませんか。自分で解決するより、周囲に相談した方がアッサリ解決することもあるのです。誰にも相談できないタイプの人は、ある意味損をしているのかもしれませんね。信頼できる人が周囲にいるのなら、一度打ち明けるようにしてみましょう。
誰にも相談できないときにおこる弊害とは
ストレスが溜まる
大きな悩みを抱えているのに、誰にも相談できない状態が続くと、精神的に負担がかかりストレスが溜まってしまいます。「このくらいの悩みを解決できないなんて、自分は無力だ」と思うことで、どんどん負のスパイラルにハマってしまうこともあるでしょう。自分はそんなに強い人間ではないのだと、気づくところから始めないといけないのかもしれません。
相談しなかったことで失敗に繋がることも
人生には「相談しなければならない場面」があるものです。特に仕事では「報連相」とよく言われ、報告や連絡や相談をせずに一人で抱え込んでしまうと、かえって周囲に迷惑をかけてしまう可能性も否定できません。後で「言ってくれたら何とかしたのに」と言われても、相談しなくて良かったと思えるでしょうか。
一人で解決するということには限界があります。失敗してしまいそうなら、やはり周囲に包み隠さず相談することが大事だと言えるでしょう。
無駄な時間をすごしてしまう
ずっと悩んでいたけど、周囲に相談したらアッサリ解決したという経験はないですか。問題解決に向けて試行錯誤するのは悪いことではありませんが、周囲に相談しながら悩みを解決する方が、無駄な時間を過ごさない分、効率が良いと言えるでしょう。悶々とストレスを溜め続けることになるのもよくありません。
周囲に相談するなどアクションを起こし、早めに解決できるように努力してくださいね。
問題が一向に解決しない
自分で問題解決へ向けて工夫をするのは良いことですが、自分一人でできることは限られています。大きな問題であるほど、一人で抱え込んでいては一向に解決しないおそれがあることを理解しておきましょう。人は一人だけで生きているわけではありません。問題が長引く場合は、やはり誰かに相談することをおすすめします。
誰にも悩みを相談できない時の解決方法
信頼できる人を作る
天涯孤独で一匹狼として生きている人を見ると、何だか強くてカッコいいような気がしますが、やはり一人で生きていくのは難しいです。信頼できる人を作りましょう。とはいえ、たくさん友達を作る必要はありません。気負わずに信頼できる人を作る努力をしてみましょう。
親、兄弟、パートナー、友人、先輩、どんな人でも良いので「この人なら自分のことを理解してくれる」と思える人を見つけるのです。誰も思いつかない場合は無理をする必要はありません。心から信頼できる人をじっくり見極めるようにしてください。真摯に人と向き合っていれば、きっとあなたのことを理解してくれる人が現れるでしょう。
他人を例にして相談する
自分の本心をさらけ出すのが苦手なら、他人を例にして相談することもおすすめです。「友達にこんな子がいるのだけど、どうアドバイスして良いのか分からない」「あなたならどうアドバイスする?」といった感じで聞いてみましょう。
相手も悩みの張本人が目の前にいたら、本音を言ってくれないかもしれませんが、まったく知らない人の話という前提でなら、本音で答えてくれる可能性が高いと言えます。周囲の本音を探りたい時は、他人を例にして相談してみましょう。
相談することを怖がらない
「他人にいちいち相談するなんて恥ずかしい」「相談することで弱みを握られてしまう気がする」と強がっていても問題解決にはなりません。相談することは「人間として負け」ではないのです。相談したらどう思われるのだろうという懸念を持っていては、いつまでも前に進むことができないでしょう。
人は強いように見えて繊細なのです。一人で解決できないことがあるのは当然のことであると認識し、相談することを怖がらないようにしましょう。
悩みを紙に書きだして考えを整理する
あれこれ悩んで頭の中がぐちゃぐちゃになっていませんか。一度悩みを紙に書きだして整理してみましょう。書くことで自分を客観視できますし、一人で机に向かってじっくりと悩みに向き合うこともできます。自分の気持ちを整理することでストレスが軽減され、思い悩むことも少なくなるでしょう。
恥ずかしくて誰にも相談できないという場合や、信頼できる人が誰もいない場合にとても有効なので、ぜひ試してみてくださいね。
ストレス解消法を身につけておく
「とにかく誰にも相談できない、相談したくない!」そんな人もいるでしょう。紙に書きだして気持ちを整理することも大事ですが、溜まったストレスを解消させることも視野に入れてください。仕事と休日のオンオフをしっかり切替え、休日は自分が好きだと思えること、楽しいと思えることに没頭しましょう。
旅行に行ったり、あてもなくドライブをしたり、ショッピングを楽しんだりすることもおすすめですが、忙しくて時間がない場合は、好きな音楽を聴く、アロマでリラックスをする、ボーっとするなどでも良いでしょう。とにかく悩むときは悩む!忘れる時は忘れる!悩みがあっても無理しすぎないようにしてくださいね。
みんなの「相談できない自分」克服エピソード
仲の良い友達を作った
「友達付き合いが苦手だった私。これではダメだと思い周囲に溶け込む努力をしていたら親友ができた」(23歳/女性/銀行員)
「どうしても人付き合いが苦手なので、狭く深くを意識して狭い範囲だけで付き合いをしている」(29歳/男性/介護職)
信頼できる友人がいないなら、作る努力をしてみましょう。むやみやたらに手当たり次第に交友関係を広めてもトラブルになりかねません。狭い範囲で良いので「深い仲」になれる友人を見つけてくださいね。
専門のカウンセラーに相談する
「夫婦関係のことは周囲には相談しにくいので、夫婦カウンセラーに今後のアドバイスをしてもらうことになった」(38歳/男性/営業職)
「金銭の相談は周囲にしにくい。プロのカウンセラーに相談するとアドバイスが的確で助かった」(27歳/女性/専業主婦)
周囲に弱みを見せたくない人もいるでしょう。その場合は、専門のカウンセラーに相談してみることをおすすめします。心理を始めとする専門カウンセラーは悩み相談のプロです。守秘義務がありますので、周囲に知られたくない自分の諸事情も必ず漏洩しないようにしてくれるでしょう。
電話無料相談や、インターネット相談もあります。誰にも相談できない、または相談できそうな人がいない場合は、心理カウンセラーを検討してみてくださいね。
警戒しすぎない
「人に裏切られたことがあるが、あんなことは滅多にないと忘れるよう努めた」(31歳/男性/IT関連)
「本当に裏切られないのか心配になると相談できない。人を警戒しすぎないようにしている」(25歳/男性/美容師)
誰にも相談できないできないタイプの人の中には、極端に人を恐れている人がいることも珍しくありません。極端に人を恐れているようでは、本心をさらけ出して相談することはできないのです。人を警戒し続けていては精神的にも疲れてしまいますし、何より人生を楽しむことができません。世の中は悪い人ばかりではないので、ビクビクせずに交友するようにしてみましょう。
ダメな自分を認める
「自分はそんなに強くないんだと思うと気が楽になった」(26歳/男性/営業職)
「完璧主義だった私。ダメな時もあるものだと諦めてから悩みも減ってきたと思う」(27歳/女性/看護師)
完璧にこなしたいと思うこと自体にはなんの問題はありません。しかし、完璧にできないとダメだという考えでは辛くなってしまいますね。完璧な人間などいないのです。ダメな自分を認めることで楽になり、周囲に相談できないと悩むこともなくなるでしょう。
人を好きになる努力をする
「人の欠点ばかり目についてしまっていた。今は人の長所を探すようにしている」(29歳/女性/事務員)
「取っつきにくそうだと先入観で決めつけてしまっていたが、話をしたら案外良い人だった」(39歳/男性/行政書士)
相手を警戒しているようでは相談はできないものです。相手の悪いところを見つけてばかりいては対人関係が辛くなる一方ですので、逆に長所を探していくようにしてください。長所探しは案外楽しく、誰かを傷つけることもありません。人を好きになる努力をしていれば、誰にも相談できない性格も変わっていくことでしょう。
悩みを抱え込まないようにしよう
人は一人で生きていけるわけではありません。悩みを抱え込まないようにして、より良い人生を歩めるようにしましょう。他人を気づかうことは大事ですが、まず自分の気持ちを大事にするようにしてくださいね。
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