そもそも「労いの言葉」とは?
ちなみに、混同しやすい言葉として「労る」があります。こちらは「いたわる」と読み、「親切にする、労を労う(ろうをねぎらう)」という意味です。ややこしいですが、相手の苦労に対して感謝の気持ちをあらわすという点は共通しており、「労う」とほぼ同義で使われます。頭の片隅に入れておいてくださいね。
それでは、「労いの言葉」について、使い方と注意点を見ていきましょう。
相手の苦労をいたわる言葉
労いの言葉とは、相手の苦労をいたわる言葉のこと。対象の人物が、時間やお金、体力や気力などを駆使して苦労して頑張ったときにかける言葉です。感謝と、相手に対して自分が経過を見届けたということを伝えることが目的です。
基本的には対等もしくは目下の人に使う
労うという行為は、基本的には上の立場の人が下の人に、または自分自身や自分と同等の人に行うものです。ですから、同じく労いの言葉も、対等もしくは目下の人に使うことを覚えておいてください。
ビジネスシーンでは、上司から部下へ、または同僚同士で、プライベートでは友達同士や恋人夫婦などのパートナーへ使う言葉、ということです。
ちなみに、自分自身を労うということは、たとえば頑張った自分にご褒美を買う場合などを指します。
労いの言葉を目上の人に使う場合は注意が必要
目上の人に「ご苦労様」と言葉をかけるのはマナー違反となり、相手を不愉快にさせてしまうということはご存知ですか?一般的に、目上の人には「お疲れ様です」を使うことが正しいとされています。ビジネスシーンでは、使う相手が目上の場合は言葉選びに気を付けなくてはいけません。
例えば、同僚に「よくやったね!すごいね!」と声を掛けることはあっても、上司や先輩に「よくやりましたね!」と言うのは失礼に当たりますよね。「目上の人に上から目線の言葉を使ってはいけない」ということです。
そして労いの言葉を使うときも、同様の注意が必要になります。「頑張っていた上司に何か言いたくても何も言えない」ということではありません。目上の人に労いの言葉をかけたいときには、感謝を伝える言葉を選べば良いのです。
どんなときに使う?労いの言葉をかけるタイミング
相手に疲れが見えたとき
仕事で残業が続いている、プライベートでトラブルがあった、日々の家事労働で疲れているなど、相手に疲れが見えた時が労いの言葉をかけるタイミングです。ポイントは「相手が頑張ることによって疲れている」というところです。
同じ疲れている場合でも、「休日に丸一日寝ていたら逆に疲れた」「オールで遊んでさすがに疲れた」などの場合は労うことはしません。「毎日残業を頑張って疲れた」「1週間分献立を考えて作り置きをしたら疲れた」「飲み会の幹事として下調べや手配のために奔走して疲れた」など、「自分を含む誰かのために何かをすることによって疲れた」ときに使います。
頑張っている姿をみたとき
労いの言葉をかけるタイミングは、頑張っている姿を見たときです。頑張っているときは気を張っていて非常に疲れますよね。そんなときに「頑張ってるね、無理しないで」と言葉をかけてもらえたら、「自分の頑張りを見てくれている人がいる、気遣ってくれている」と心強く感じませんか?
頑張っている人に対して、「ちゃんと見ているよ」と伝えることによって、相手は救われた気持ちになり、前向きに物事に取り組むことができるでしょう。
努力が実ったとき
努力をするということは、時間や体力、気力を消耗します。コツコツと努力を続け、それが実った時に、疲れがどっと出ることでしょう。そんなときも労いの言葉をかけるタイミングです。
労いの言葉をかけられることにより、相手は「大変だったけど努力してよかった、苦しかったけど頑張った甲斐があった」という気持ちになります。
感謝を伝えたいときも労いの言葉で
相手に労力を使って何かをしてもらった時も、労いの言葉をかけましょう。労いとは、相手の努力や労力に対してのものだけではなく、感謝の気持ちを伝えたいときにも行うものです。
例えば、自分が相手に何かを依頼してそれをこなしてもらったときや、相手がオフィスや家などを綺麗に整えてくれているときなどです。また、自分が何かを依頼した場合だけでなく、自分を含む誰かのために労力を使ってくれた時に感謝を伝えることで、相手を労うことになるのです。
労う言葉というのは、感謝と思いやりの言葉でもあります。
相手別|労いの言葉例《パートナー編》
改まって「よし、労いの言葉をかけよう!」と意気込んでしまうと、恥ずかしくて言いづらくなってしまいます。先にも述べましたが、労うとは感謝の気持ちを伝えること。ちょっとしたことで「ありがとう」と言うことも十分労いになりますので、構える必要はありません。
逆に、何も言わずに過ごしていると「まさかこの人は『やってもらって当然』と思っているのでは?」と相手が感じてしまうこともあります。「いや、内心感謝してるから…」と後出しで伝えても「本当かなあ?」と険悪になってしまうだけです。マメに労いの言葉を口にすることが、パートナーと円滑に過ごすコツですよ。
パートナーが疲れているとき
例1「お疲れ様、無理しないでね」
パートナーが仕事などで疲れている時は「お疲れ様」と労いの言葉をかけましょう。「お疲れ様」はオフィスなどで挨拶としても使われますが、挨拶と違い、しっかりと目を見て伝えることがポイントです。
「無理しないでね」「風邪ひかないように」と体調を気遣う言葉を添えることにより、相手を心配していることも伝わります。あなたの優しい言葉に、パートナーは癒されることでしょう。
「いいお酒用意したよ」「おいしいスイーツを買ってきたよ」などの心遣いもあれば、パートナーはきっと元気が出ることでしょう。
日頃の感謝を伝えるとき
例2「いつもありがとう」
労りの言葉は、感謝の気持ちを伝える時にも使います。一緒に生活していたり、共に過ごす時間が長い相手の場合は、なかなか面と向かって言うことはないかもしれません。しかし、改めて伝えることにより、言われた方は照れ臭いながらも嬉しいと感じるでしょう。
「家事をしてくれてありがとう」「いつも支えてくれてありがとう」など、こまめに伝えると良いでしょう。パートナーも嬉しく思って、頑張ってよかった、もっと頑張ろうと思ってくれるはずです。
応援したいとき
例3「お仕事がんばってるね!応援してるよ!」
パートナーが頑張っている姿を見たときに、「私はその頑張りをきちんと見ているからね、応援してるよ」と伝えましょう。側にいてくれる人が見ていてくれると、頑張っている人は非常に心強いのです。
しかし、頑張りすぎて体調を崩してしまうのは心配ですよね。そんな時は、「でもあまり無理しないで」と体調を気遣う言葉も一緒にかけましょう。「コーヒー淹れたよ」「今日のお弁当はボリューム弁当にしたよ」など、応援の気持ちを行動に移すことも有効です。相手は大変励まされるでしょう。
パートナーが落ち込んでいるとき
例4「大丈夫だよ」
パートナーが落ち込んでいたら「大丈夫だよ」という言葉をかけて労いましょう。ただし、この「大丈夫」という言葉は心強い言葉ですが、同時に相手の心境によっては「何も知らないくせに何が大丈夫なんだ!」とイラつかせてしまう場合もあります。もしもパートナーが仕事のことで落ち込んでいたら、同じ職場でない限りあなたは部外者ということになるでしょう。
しかし、仕事の事情は知らなくても、あなたは相手のことをよく知っています。「あなたなら大丈夫だよ」と声を掛けることで、相手は「自分をよく知っているこの人がいうなら、きっとだいじょうぶだ」と自信を持ってくれるはずです。
心細くて落ち込んでいるパートナーには「大丈夫だよ、あなたには私がいるよ」と声をかけることも有効ですよ。つらい気持ちになってもそばにあなたがいると思うと、パートナーは心強く感じるでしょう。
相手別|労いの言葉例《友人編》
パートナー同様、付き合いが長かったり仲が良いほど、改まって労いの言葉をかけることは気恥ずかしく感じるかもしれません。しかし、きちんと気持ちを伝えることができれば、より仲が深まるでしょう。
トラブルがあった後
例1「頑張ったね、お疲れ様」
状況や相手が違っても、かける労りの言葉は同じである場合が多々あります。相手を心配し、労う気持ちは同じだからです。
何かトラブルがあったときは、気を張って疲れますよね。悩んだり、どうしようもないことで落ち込んだりする場合もあります。何もできないとしても、気疲れでぐったりしてしまうことも。
そんな時には、トラブルの中で我慢したり行動したり悩んだりした相手を気遣う言葉として「お疲れ様」がふさわしいです。「自分にはなにもできなかった…」と言われても、「あなたは頑張ったよ」と励ますことにより、相手は自分を気遣ってくれる友人の存在を心強く思うでしょう。
悩みを抱えているとき
例2「大丈夫だよ」
友人が悩みを抱えている場合は、友達としての存在感を示して安心してもらえそうな言葉をかけると良いでしょう。「私がついてるから」「あなたならきっとなんとかできる」など、自分が友人の立場だったらどういう言葉で元気が出るかを考えて発言すると良いですね。
「いまは放っておいて欲しい」と言われる場合もあります。そんな時は「話したくなったらいつでも連絡して。私は味方だから」と伝えて、少し放っておいてあげるのが良いでしょう。悩みを抱えて疲れてしまった友人に、あなたが心配していることを伝えることが大切です。
落ち込んでいるとき
例3「次、また頑張ろう」
落ち込んでいる友人に対しては、今は良くなくても次の機会があること、あなたがついていることを伝えてあげると良いでしょう。しかし、友人が落ち込んでいる理由や心境によっては、何を言っても無駄で、下手をすると逆効果になってしまうことも多々あります。そんなときは、かける言葉をよく考えましょう。
友人が落ち込みすぎて、あなたの話を素直に聞けなさそうだと感じたら、自分が心配していることだけを伝えるのがベストです。そしてこのときも、友人が悩みを抱えている時と同じく「いつでも連絡して」と伝えてそっとしておきましょう。
励ましてもらったとき
例4「ありがとう、元気出たよ!」
労う言葉は、感謝の気持ちを伝える時にも使います。友人があなたを心配し、励ましてくれた気遣いに対して「ありがとう」と伝えることも、友人を労う言葉になります。「元気が出た」と付け加えることにより、励ましてくれた友人を「ああ、よかった」と安心させることができます。ただし、元気が出ていないのに無理やり言うことはありませんよ。
大人になると、仲の良い相手にさらっと感謝の気持ちを伝えることは難しくなってきます。しかし、仲の良い大切な相手であるからこそ、省略せずに「ありがとう」と伝えることを忘れないようにしましょう。
相手別|労いの言葉例《職場編1》
会社の一員として、仕事を覚えて成果を出すために努力をするのは当然のことです。しかし、部下にも感情がありますので、努力を認め成果を褒める必要は大いにあるでしょう。
残業しているとき
例1「〇〇君、お疲れ様。いつも助かるよ」
会社での「お疲れ様」は挨拶として使われることが多いですね。しかしこの場合は挨拶ではなく、残業する部下を労う気持ちからくる言葉です。部下の顔を見て「〇〇君」と声を掛け、本人に「上司は自分に向かって言ってくれている」とわかるように伝えましょう。
この時に、「いつも助かる」「よくやってくれてるね」など、部下のモチベーションアップにつながる言葉を添えましょう。褒められることにより、やる気が出て作業効率アップの効果が期待できます。
部下が残業続きの時は、労いの言葉と共に、ちょっとしたお菓子や飲み物を差し入れしてあげると喜ばれるでしょう。ただし、部下に度を越した残業をさせる羽目になってしまった場合は、業務の進め方を改善するのが上司の役目かもしれません。
大きな仕事を終えた後
例2「ご苦労様。頑張ってくれてありがとう」
大きなプロジェクトなど、大変な業務を終えたときに頑張った部下にかける労いの言葉です。「ご苦労様」は目上の人が目下の相手に対して使う言葉なのでこのケースでは最適ですが、もちろん「お疲れ様」でも良いでしょう。
「ご苦労様」で部下の労力を労い、「ありがとう」で感謝の気持ちを伝えます。残業続きだった場合は「今日は定時であがってゆっくり体を休めてくれ」と、体調を気遣う言葉を付け加えることもおすすめです。
トラブルの処理をしてもらったとき
例3「お疲れ様。トラブルの処理の件、○○君が対応してくれたおかげで大ごとにならずに済んだよ、ありがとう」
トラブルの処理は疲れますよね。自分のミスではなくても、謝らなければなりません。責められることも多いでしょう。そんな大変なトラブルの処理を任せた部下には、色々な労いの言葉をかけてあげましょう。
まずは「お疲れ様」「ご苦労様」などの労力を労う言葉。そして、処理をしてくれたことに対する感謝の言葉。さらに、「君に任せてよかった」「君だからうまく処理できた」など、相手を褒める言葉もあると良いでしょう。
トラブルの処理を任される側は「うわ、勘弁してくれ」と大なり小なり思っています。対処した後に、上司から労いの言葉をかけられ、自分の能力を褒められれば「頑張ってよかった」と嬉しく感じるでしょう。
何かを成し遂げた時
例4「よくやってくれた。頑張ったね○○君、期待以上だよ」
部下がノルマを達成したり、商談をまとめてきたり、何かを成し遂げた場合にかける労いの言葉です。「よくやった、おめでとう」など、まずは成果を褒めましょう。そして「頑張ったな」「努力が実を結んだね」と努力を労います。「期待以上だ」という言葉は、部下の実力を上司が認めて褒めることになります。
自分の出した結果を同僚や上司はどう受け止めるのか、客観的に見て自分の成し遂げたことはどの程度のことなのかを部下は気にしています。労うときに、実力を認める言葉を加えてあげると、部下の自信とやる気につながります。
相手別|労いの言葉例《職場編2》
同僚とは、普段から素直に感謝を伝え、良い関係を築くことが大変重要です。また、上司から部下、そして同僚同士だけではなく、部下から上司に労いの言葉をかけるシーンも出てきます。目上の相手に労いの言葉をかける際には注意点が多いですが、しっかりと理解してスムーズにコミュニケーションを取りましょう。
同僚に仕事を手伝ってもらったとき
例1「お疲れ様!資料集め手伝ってくれてありがとう。○○君のおかげでなんとかなりそうだよ。○○君も何かあったら声かけてね」
同僚は仕事をする際の仲間です。立場が同じで、気持ちを分かち合うことができる相手がいると心強いですよね。困りごとや悩みを打ち明けやすく、上司や先輩、後輩よりも近しい存在なので、助け合うことも多いでしょう。
そんな同僚にも、しっかりと労いと感謝の気持ちを伝えましょう。「お疲れ様」「ありがとう」「頑張ろう」「おめでとう」など、お互いに労いの言葉をかけあうことで、さらに絆が深まるはずです。仕事において、助け合うことができる相手がいるということは、非常に心強いですよね。
上司が疲れているとき
例2「お疲れ様です。何かお手伝いできることがあれば、ご指示ください」
上司に対して「ご苦労様です」と言ってはいけません。しかし、「お疲れ様です」は使うことができます。上司から部下への項目でも述べましたが、単なる挨拶にならないために、しっかりと話しかけ「今、自分は上司に向かって話しています」ということをはっきりさせましょう。
まず「お疲れ様です」と上司の労力に対して労いの言葉をかけましょう。そして、「お手伝いできることがあれば」と申し出ることにより、上司には「自分の負担を軽減させようと思ってくれているんだな」と伝わります。仕事を振られるか振られないかは別にして、上司は部下に気遣われたことで「頑張ろう」と気力がわいてくるでしょう。
上司に仕事で助けてもらったとき
例3「お疲れ様です。フォローしていただいてありがとうございます。ご迷惑をおかけしてすみませんでした。〇〇さんの仕事は勉強になります」
自分のスキルが足りない、ミスをしてしまったなどで、上司に仕事のフォローをしてもらう機会は多いと思います。そんなときは、労力に対する労いとフォローに対するお礼はもちろんのこと、「勉強になります」「参考になります」と褒める言葉を添えましょう。
もちろん、口先だけではいけません。上司の仕事のやり方をしっかりと見て、同じミスを繰り返さないことや仕事を覚えることこそが、上司に対する労いになります。同じ失敗を何度も繰り返しているのに「勉強になります」と毎回言っていると、「君は勉強してこれか!」と上司をがっかりさせたり、あなたが叱られる羽目になります。
定年を迎えた目上の相手へ
例4「〇〇さん(敬称もしくは役職)、お勤めお疲れ様でした。ご定年を迎えられ、おめでとうございます。○○さんに教えていただいたことを、自分が後輩たちに伝えていけるように頑張ります」
定年を迎えた目上の相手に対して、「長い間お勤めお疲れ様でした」と労いの言葉をかける場合もあります。お世話になった人の場合、色々教えてもらったことを感謝する言葉を添えるのも良いでしょう。
長い会社勤めを終える相手ですので、あなたが仕事を教えてもらった感謝や、教えてもらったことをしっかりと引き継いでいく心構えなどを伝えましょう。
労いの言葉への上手な返し方!
相手の気遣いに対して上手に返すことができたら、自分も相手も良い気分になり、人間関係が円滑に進むようになります。それでは早速見ていきましょう。
労いの言葉に対するお礼を言う
労いの言葉をかけられたということは、相手はあなたを気遣っているということです。その気持ちを素直に受け取り、お礼を述べましょう。
相手がパートナーや友人、同僚など、あなたと立場が同じ人の場合は「ありがとう」と伝えます。上司や目上の人に労いの言葉をかけられた場合は「ありがとうございます」「恐縮です」「恐れ入ります」などがふさわしいでしょう。
嬉しい気持ちを伝える
相手から労いの言葉をかけられることは嬉しいことです。その嬉しいと感じた気持ちをストレートに伝えましょう。
親しい相手の場合は「ありがとう!嬉しいよ」に「疲れが取れたよ」「また頑張れるよ」など、相手の気遣いが嬉しいという内容にひとこと付け加えると良いでしょう。あなたの力になることができて、相手も嬉しく思うはずです。
目上の人に伝える場合は、感謝の言葉と共に「○○さんからご指導いただいたおかげです」と前向きな言葉を添えると良いでしょう。
謙虚さを忘れずに
労いの言葉は、あなたの頑張りや努力の結果、成果が出たときにもかけられることがあります。「お疲れ様」と労力を労われた後に、「すごいじゃん!」「期待以上だよ」など、お褒めの言葉をいただくこともあるでしょう。
相手が近しい存在の場合は、「すごいでしょー」と冗談で返すのもアリですが、本気で調子に乗ってしまうことのないように注意してください。なぜなら、調子に乗って自分の力を過信してしまうことは、あなた自身のために良くないからです。
自分の実力を見誤ることなく、サポートや応援をしてくれた周りの人に感謝するという謙虚な気持ちを大切にしたいものです。そして、その場を借りて、応援してくれたことやサポートしてくれた相手に対し感謝の気持ちを述べましょう。
元気が出ると伝える
落ち込んでいるときや悩んでいるとき、周りの人から労いの言葉をかけられることがあります。気力を使い果して元気のないあなたを心配してくれているのです。「元気が出るよ」「気がまぎれた」など、相手の気遣いによって前向きな変化があったことを伝えましょう。
上手に返すことが理想ですが、相手がパートナーや友達、同僚の場合は、自分が余裕のない時に無理をすることはありません。「今はちょっとひとりにしてほしい」と伝えても大丈夫です。しかし、気遣ってくれたことに対して「ありがとう、ごめんね」と添えることを忘れないでくださいね。
しかし、上司や目上の人に対して、ひねくれた否定的な返答は、失礼にあたるので注意が必要です。
「労いの言葉」が人へ与える効果とは?
意欲の増加
物事に一生懸命取り組んでいるときは、そのことを誰かに認めて欲しいものです。努力をすると、気力と体力を消耗し、疲れてしまいますよね。疲れてきたときに「はあ疲れた、なんかもうどうでもいいかな…」と投げ出しそうになってしまうこともあるかもしれません。
そんなときに、周りの人に「お疲れ様、頑張ってるね」「ありがとう、助かるよ」と声を掛けてもらうことによって、気力が回復しモチベーションを保つことができます。「よし、もうひと頑張りしよう!」と取り組む意欲が増加するのです。
承認欲求が満たされる
誰にでも、人に認められたいという承認欲求が多かれ少なかれあります。仕事だけではなく、日常生活でも同じです。例えば、毎日の食事を作ったり、満員の通勤電車に揺られたりしていたら、少しは努力に気づいてほしいものです。このように、日々の積み重ねの中にも認められたい気持ちが存在します。
「夫は妻が家事をやることが当然だと思っていて、妻はそれを不満に思っている」という問題をよく耳にしますよね。妻に労いの言葉をかけることでこの問題が解消されるわけではありませんが、少なくとも感謝の気持ちは伝わり、妻の承認欲求も多少は満たされるでしょう。
「毎日おいしいご飯をありがとう。帰ってくるのが楽しみだよ」「通勤時間が長くてたいへんだね。お疲れさま」など、労いの言葉をかけることでパートナーの承認欲求は満たされ、「頑張ってよかった」と思うことができます。
努力したことを認めて欲しいという欲求は、仕事でも日々の暮らしでも同じなのです。
自信につながる
真剣に何かに取り組んでいるとき、常に正しい方法を取っているとは限りませんし、必ず成果がでたり成功したりするわけではありませんよね。「この方法でいいんだろうか、このまま努力して成功できるだろうか」と自信がないまま進んでいることもあります。
そんなときに、労いの言葉をかけられると心の支えになります。時には、心の支えがあるかないかで結果が変わってくることもあるでしょう。「その方法は正しい、間違っている」と指摘するのではなく、頑張っている人に対して「すごく頑張ってるね!応援してるよ」と勇気づけることが大切な場合も多々あるのです。
人間関係が円満になる
労いの言葉をかけることによって、あなたが相手のことを気にかけていること、努力や働きを見ていることが伝わります。感謝や気遣いを伝えることもできるので、労いの言葉を上手に使えると人間関係がスムーズにいくのです。
人間関係が円滑になれば、プライベートを心穏やかに過ごすことができ、仕事を効率よく進めることができるようになります。少しの気遣いと気配りで、大きい効果を得ることができるのです。
スゴレンは、「男女の恋愛の本音」を集めた恋愛アンケートに基づいて作成した女性向け恋愛コラムを提供しております。さまざまな恋愛シーンで活用できるコンテンツを配信中!