完璧主義って短所なの?やめることはできる?
「完璧にしようとする」「完璧じゃないといけない」という姿勢や意識は一見その人の長所に感じるものですが、完璧主義にはデメリットになることも多く存在します。そのため、治したいと思っている人も少なくないようです。
そこで今回は完璧主義の長所と短所、またデメリットをご紹介します。きっと、「完璧主義をやめたい」と思っている人は、短所やデメリットに苦しんでいるはずです。そうした人のために、完璧主義をやめる方法や治し方も解説していきます。
完璧主義のあるあるエピソード
ちょっとのミスで尋常じゃなく凹む
「ほんのちょっとのミスで尋常じゃないくらいに凹みますね。他の人ならまったく気にしないようなことでも、ずっと気にしてしまいます。」(29歳/男性/IT業)
自分がしてしまったミスを反省することは、とても大事なことですよね。ただ、ちょっとしたミスをずっと引きずってしまうようでは、次にすべきことにまで影響が出てしまうでしょう。
こだわり過ぎてなかなか完成しない…
「趣味で絵を描いてるんですが、完璧主義なものでこだわり過ぎてしまいなかなか完成しません。いずれ絵で生計を立てたかったのですが、このままでは難しいだろうなと思います。」(25歳/女性/会社員)
完璧主義は「こうでなければいけない」「こうすべき」といったこだわりが強い傾向にあるゆえ、思うようになかなか作業が進まないこともあるでしょう。
この女性のケースであれば、完成度が高い作品はできても納期に間に合わないといった問題が生じる可能性がありますから、仕事にすることが難しそうと考えているようです。
完璧主義じゃない人を見るとイライラする
「相手が完璧主義じゃない時にイライラすることがよくある。『なんでそこ気にしないの?』とか『それで良いと思ってるの?』って思うし、期待通りのことをしてくれない。」(34歳/男性/塗装業)
「自分だったらこうするのに」といった考えを持ってしまいますから、期待通りのことをしてもらえない時にイライラすることがあるようです。
自分が完璧主義であるがゆえに、相手にも完璧を求めてしまうのもあるあるなのでしょう。
人を頼ることができない!
「仕事をたくさん抱えてる時、手が空いてる人に頼みたいけど頼めない。自分がしなきゃっても思うし、何より『失敗されたら嫌』って思っちゃう。」(28歳/女性/公務員)
人の手を借りることができず、追い詰められてしまうことがよくあるのでしょう。この場合は、周りに素直になれないなどの問題ではなく、「自分の納得いく形にしてもらえない可能性」を考えて頼めないと言えます。
これも完璧主義あるあるですね。他の人を頼って失敗するくらいなら、自分で何とかした方が良いと考えて自身を追い込んでしまうのです。
【完璧主義をやめる方法】長所・短所を把握①
では、どこを伸ばしてどこをやめるべきなのでしょうか?完璧主義の長所と短所をご紹介しますので、参考にしてください。
長所:物事の完成度が高い
完璧主義の人は物事の完成度が高く、皆が納得するような結果を生み出します。些細なことにも目を向けられるため、周囲が気づかないようなところまで完璧にしていることが多いのです。これは、完璧主義の長所と言って良いでしょう。
例えば、整理整頓を完璧主義の人に頼むと、指摘するところが一つもない状態に仕上げます。これが仮に仕事であれば、頼んだ人は「この人に任せておけば大丈夫」といった安心感を持つでしょう。
短所:完成に時間がかかる
物事の完成度が高い反面で、完成までに時間がかかるのが完璧主義の短所です。完璧主な人は何事にも慎重で丁寧ですが、その分人よりも多くの時間がかかってしまいます。
例えば、納期まで時間がない状態で完璧主義な人に仕事を頼んだ場合は、中途半端に終わってしまう恐れがあるでしょう。それにより、完璧主義の人が落ち込んでしまうケースも少なくありません。
すべてを完璧にこなすにはそれなりの時間を必要としますから、完璧と同時に早さを求めるのは難しいでしょう。
長所:責任感が強い
常に「こうしなければいけない」「こうであるべき」と考える完璧主義は、責任感が強い傾向にあります。決して途中で投げ出したりせず、最後まで責任を持って物事に取り組みますから、周囲からの信頼が得られるでしょう。
ただ、常に強い責任感を持っている完璧主義な本人は、日々プレッシャーと戦うことになります。周囲に信頼や安心を与えることはできるものの、自身のストレスが溜まってしまうところが難点です。
短所:自分だけでなく他人にも厳しい
完璧主義な人は、自分に厳しい一面を持ちます。ただ、その厳しいルールや基準を他人にも強要することがあるため、周囲の人からしてみれば短所に感じる部分でしょう。
例えば「この仕事をやっておいて」と言われた時、完璧主義の人は細かいところにまで目を向けて、完成度が高い状態に仕上げます。そうした中、「これくらいでいいや」と手を抜いている人を見かけると、「責任感がない」「もっとちゃんとして」と指導することがあるのです。
求められていること以上のことをする完璧主義の人は、他人にも同じ感覚を求めてしまうため、周りから「厄介な人」「口うるさい人」と思われることもしばしばあります。
【完璧主義をやめる方法】長所・短所を把握②
続けて、完璧主義の長所と短所を見ていきます。やめるべきポイントがどこなのかについても注目しながらご覧ください。
長所:重要な仕事を任せられる
責任感が強く物事の完成度が高い完璧主義な人は、重要な仕事を任せられることが多いです。そうした仕事を一つ一つこなしていきますから、出世する機会も多くなるでしょう。
会社にとって大事な仕事となれば、責任もって対応してくれる人に任せたいと思うでしょうから完璧主義の人が選ばれます。そして、引き受けた完璧主義の人も相手の期待以上の仕事をしようとしますから、仕事が成功に終わりやすいです。
短所:要領が悪い
個人差はあるものの、完璧主義の人には要領が悪い人も見られます。
例えば多くの仕事を抱えた時、手が空いている人に仕事を割り振れば、完成までの時間を短縮することができますよね。しかし、「自分でやらないと」「失敗されたら嫌」と考えてしまう完璧主義は、なかなか人を頼ることができません。
そうした要領の悪さは、完璧主義者の短所です。一人で抱え込むことをやめれば、今以上の結果を出すことができるでしょう。
長所:観察力や分析力が高い
完璧主義な人は細かいところにまで目を向ける上に、失敗してはならないという責任感を強く持っているもの。そのため、念入りに下調べをしたり周囲に確認することが多く、結果には正確性が伴っています。
そうしたところから、完璧主義な人は観察力や分析力が高いと言えますよね。あらゆる情報を仕入れて分析し、結果に信憑性を加えているわけですから、物事の完成度が高いことにも納得できるでしょう。
短所:イライラしやすい
常に完璧を求めている上にプレッシャーを抱えている完璧主義は、イライラすることが多いです。自分のことでイライラするのはもちろんのこと、自分と同じようにしない周囲の人に対してもイライラしがち。そうした雰囲気を放つ完璧主義の人に、苦手意識を持つ人が多いのも事実です。
そのため、人から信頼は得られるものの周囲に人が寄って来ないといった状況になる人もいます。これでは「仕事上の付き合い」「表面的な付き合い」といった浅い関係になりやすいですから、交友関係を深く広く持ちたい人は完璧主義をやめるべきです。
【完璧主義をやめる方法】デメリットを認識
人間関係でトラブルが生じる
完璧主義をやめるべき理由には、「人間関係でトラブルが生じるから」があります。短所でもあったように、周りに対しても完璧主義を求めたりイライラすることが多いため、周囲から反感を買うことが少なくありません。
そうしたことからトラブルに発展することが多いのであれば、完璧主義をやめるべきでしょう。
ストレスを溜めやすい
常に完璧を求め責任感を強く持っている完璧主義は、ストレスを溜めやすいです。ストレスが溜まっていると分かっていても、しなければいけないことがあれば我慢し続けますから、どんどんと自分が追い込まれていきます。
それが原因で周囲にイライラしやすいことも考えられますから、完璧主義をやめることを考えてみましょう。完璧主義をやめるとストレスが減り、周囲にも優しくなることが多いゆえ、一度やめる勇気を持ってみてください。
悪いところばかり気にしてしまう
悪いところばかり気にしてしまうのも、完璧主義のデメリット。例えば、完璧に仕上げたつもりでいた仕事でちょっとしたミスがあると、「こんなところに気づかなかったなんて…」「相手の信頼を失った」と考えて、ひどく落ち込むことがあります。
完璧主義ではない人と比べて細心の注意を払い、何度も確認しているわけですから、気にしてひどく落ち込むのも無理はありません。しかし、それが自分を追い詰めてストレスになっている恐れもあります。
完璧主義をやめることで気持ち的には楽になれるでしょうから、特に自分で自分を追い込んでしまうタイプの人はやめるべきです。
少しでもつまずくとやる気を失ってしまう
完璧主義の人は観察力や分析力には長けているのですが、集中し過ぎて視野が狭くなってしまうことがあります。すると気づかないところでミスが生じている、なんてことが起こりやすいです。
あとから「ミスがあった」「気づいてないところがあった」となったら、完璧主義の人はひどく落ち込むでしょう。また同時に、やる気をなくしてしまうのです。
こうなってしまうのは、最初に自分の中で完璧な理想や未来を描いてしまっているから。そうした展開にならないと分かった時、一気に意欲がなくなるのです。
意欲を持ち続け最後までモチベーションを維持したいなら、完璧主義をやめることも考えてみてはいかがでしょうか。自信を失くすことはストレスにも繋がりますから、この際やめるのも一つの手ですよ。
【完璧主義をやめる方法】具体的な治し方①
ここからは、完璧主義をやめる方法をご紹介します。
時間を決めて物事に取り組む
まずは、短所にあった「完成に時間がかかる」を治すために、時間を決めて物事に取り組むようにしてみてください。完成度の高さよりも早さに意識を向けるという方法です。そうすることで、妥協することが身につきます。
妥協と言うと、「このくらいでいいや」と中途半端に投げ出すことを想像してしまうでしょう。しかし、ここで言う妥協は「ここまでしかできない」と割り切ることを意味します。
つまり、限られた時間に見合った完成度を目指すということ。永遠と与えられている時間ではないですから、自分の理想とする完成度を目標にするのはやめることです。
悪い部分ではなく良い部分に目を向ける
完璧主義の人は少しつまずくとやる気がなくなったり、小さなミスでも大きなミスをしたかのように責任を感じてしまったりすることがあります。そのため、悪い部分ではなく良い部分に目を向けるようにしてみてください。
例えば、大きな仕事を頼まれた時にミスが一つあった時、これまでは「ミスをしてしまった」ということだけに目を向けていたでしょう。しかし、これからは「あんなに膨大な仕事を抱えていたのに、ミスはたったの一つだけだった」と捉えるようにするのです。
悪い部分に目を向けるのをやめるだけでも、ストレスが減り、モチベーションをアップさせることができますよ。
他人の意見も取り入れる
完璧主義の人の中には、「これまでずっとそうしてきたから」と他人の意見に耳を傾けない、あるいは「聞かなくても調べられるから」と自身の分析力を活かす人もいるでしょう。
ただ、そうしたこだわりが時に頑固さを生み出してしまうことがあります。また、自分自身のこだわりによって要領が悪くなることもあります。そのため、こだわりを捨て、他人の意見を取り入れるようにしてみてください。
自分で1から調べるよりも、すでに情報を把握している人に聞いた方が早いこともあります。また、手が空いている人にお願いすることで、作業時間を短縮することができるでしょう。
あなたに意見を取り入れてもらった人が、「信頼されてる」「任せられた」と感じて責任感が育つこともあります。そのため、すべて一人でやろうとせず、他人も頼るようにしましょう。
高い目標設定をやめる
高い目標設定をやめるだけでも、ストレスが溜まりにくくなります。
例えば、人から「ここ片付けておいて」と頼まれた時、完璧主義の人はその周辺一体も片付けて完璧にしようとするでしょう。しかしそうではなく、頼まれた部分だけを片付けるようにしてみましょう。
最終目標を低く設定するだけでも、気持ちは楽になるものです。高い目標をやめるだけで達成感を味わう機会が多くなりますから、自分の自信にも繋がりますよ。
【完璧主義をやめる方法】具体的な治し方②
他人の価値観に触れてみる
完璧主義をやめたいと思っていても、自分自身について「どこが普通じゃないのか」といった客観的な見方をするのは難しいでしょう。
そうした時は、他人の価値観に触れてみてください。あなたから見て適当に見える人や、余裕がありそうに見える人を観察するだけでも構いません。自分と異なる感覚を持っている人を見ているだけで、「そういうやり方もあるんだ」「そんな考え方でもいいんだ」と新たな発見があるはずです。
もちろん、他人のその感覚が普通とは限りませんが、完璧主義をやめるつもりでいるなら、新たな価値観に触れてみると良いでしょう。
楽観的な思考を取り入れる
完璧主義をやめるには、楽観的な思考を取り入れる必要があります。「こうしなければいけない」と責任を感じるような考え方ではなく、「まあいっか!」「どうにかなる」といった考え方を取り入れてください。
自分が完璧主義で苦しんでいる人の多くは、この楽観的な意識を持ち合わせていない人です。強い責任感によって自分を追い込み、苦しい状況を自ら作り出していることが少なくありませんから、心からそう思えなくても「まあいっか」と口に出してみましょう。
そうした習慣によって、楽観的な思考が徐々に育ってくる場合もあります。自分で自分を追い込んでしまうタイプの人は、完璧主義をやめることで気持ちがかなり楽になるはずですよ。
行動する前に理想を持つのをやめる
完璧主義の人は、頭の中で目標達成までのプランを立てる傾向にあります。特にゴールとなる最終目標は、最高で抜かりないものをイメージしがちです。
そのため、途中で上手くいかなかったりイメージと異なる結果になった時、イライラしたり落ち込んだりしてしまうもの。そんな人は、頭で考える前に行動に移した方が完璧主義をやめることができます。
理想が高ければ高いほど、ゴールに辿り着くのが大変であり、時間もかかるものです。「とりあえずやってみよう」といった楽観的な考え方を取り入れて、先に行動することを心がけると、完璧主義をやめることができますよ。
たまに原点を振り返る
自分の持つ理想を追い求めると、完璧主義の思考が強くなります。そして「こうすればもっと完璧になる」と考えれば考えるほど、どんどん理想が高くなるでしょう。
ただ、そうした完璧な結末は、本当に求められているのでしょうか。仮にそれが人から頼まれた仕事だとしたら、頼まれた時のことを一度思い出してみてください。
もしかしたら「ここだけお願い」と言われていたかもしれませんし、「○○日までにできる範囲で」と言われていたかもしれませんよね。だとしたら、求められていたことだけに応えるようにしましょう。
もちろん、完璧にこなすことができれば相手も喜んでくれるでしょうが、それによって自分が追い詰められているなら完璧主義をやめるべきです。求められていることに対してきっちりと対応すれば、あなたの評価が下がることはまずありませんよ。
完璧主義をやめるとどうなる?
人間関係が円滑になる
完璧主義をやめるとイライラすることが減るため、周囲に近寄りやすい印象を与えます。また、自分が完璧主義をやめると他人にも完璧を求めずに済みますから、これまで与えていた周囲へのプレッシャーもなくなるでしょう。
そうなれば、人間関係が円滑になると考えられます。それに、あなたが「これお願い」と周囲を頼ることができるようになれば、信頼関係も生まれるはずです。
頼る・頼られるという関係性は絆を強くするもの。今以上に、周りの人と仲が深まる可能性が高いです。
仕事が効率よく進められる
一人で仕事をするよりも、複数人で仕事をした方が時間短縮になりますよね。また、複数の目があれば小さなミスにも気づきやすいです。そうした意味でも、完璧主義をやめることにはメリットがあると言えるでしょう。
完璧主義の人はなんでも一人で抱え込み、人を頼らないという特徴がありますが、人の手を借りることは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、自分では気づかないようなところにも目が行き届きますから、場合によっては完成度も高まります。
気持ち的に自分も楽になりますし、仕事の効率も上がるとしたら完璧主義をやめるのには価値があるのではないでしょうか。まずは周りを信頼し、少しずつ頼るようにしてみてくださいね。
完璧だけが正解ではないことを知れる
最初から細心の注意を払って完璧にこなすことは、誰でも真似できることではありません。たとえ完璧主義になりたくても、皆が皆なれるわけではないもの。
そうした意味で言えば、完璧主義の人は貴重な存在と言えますよね。また、そうした人がいるからこそ周囲が楽に感じることもあります。
ただ、「少し手を抜いても状況は変わらない」なんて現実があることも事実です。つまり、完璧だけが正解ではないということですね。
失敗をして学ぶこともあれば、完璧にできなかったからこそ次に成長できるといった場面も少なからずあります。そうしたことを、完璧主義をやめることで知ることができるでしょう。そうなればきっと、あなたの視野も広がるはずです。
完璧主義をやめると損をすることが減る
世の中、完璧主義の人だけではありませんよね。むしろ、適当にやり過ごす人や無責任な人の方が多いかもしれません。
そう考えたら、完璧主義の人は損をしていることも多いのではないでしょうか。やらなくて済むことまで責任を感じてやってしまう、他の人がやるべきことをやってしまうなど、人よりも多くの物事をこなしているはずです。
しかし、完璧主義をやめると時間ができたりストレスがなくなったりと、さまざまな面で余裕が生まれる可能性があります。その余裕を実感した時、「こんな生き方も悪くないな」と思えるでしょう。
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