「値踏みする」の意味とは
では、ここで改めて「値踏みする」の意味や使い方を確認してみましょう。
「値踏みする」の意味は「評価すること」
「値踏み」そのものの意味は、「その物にふさわしい価値や値段を見積もってつけること」です。そして、値踏みする対象が人ならば「人を評価する」という意味になります。ただし、ここで言う「評価」とは、成績や業績だけで判断するものではありません。
人を値踏みするという行為は、その人独自の判断による位置づけにすぎず、値踏みされた人にとっては品定めされたような不快感が残るのがポイントです。「物のように扱われた」という残念な気持ちにすらさせられるのが、値踏みされた人の率直な感情ではないでしょうか。
どんな場面で値踏みする?
「値踏み」が行われる場面はどこでしょうか。値踏みする人が集まりそうな場をイメージすると浮かび上がってくるでしょう。よくあるのが女子会での値踏み。彼氏のスペックを比較したり、バッグやアクセサリーのブランドをチェックしながら、女同士で値踏みする光景はよく見られます。
婚活の場なら、男女間での値踏みが生々しく行われるでしょう。相手のスペックを探り、ランク付けし、自分に見合うかチェックする場所です。他には、就活時の面接の場もあげられます。履歴書だけではなく、見た目で判断された場合は、とくに「値踏みされた」と感じてしまうでしょう。
値踏みする基準は自分の価値観
値踏みされた側が最も気になるのが、どういった基準で値踏みしたのか?です。値踏みする基準はその人の価値観や好みにすぎないため、ほとんどの場合、不公平感があるでしょう。
客観的なデータなどではなく、値踏みする人の「何となく」の基準で見積もられてしまうのは、納得がいかない部分が多いものです。その人のスペックや見た目の印象だけで判断された場合は、本質的な部分を一切無視していることになりますよね。人を値踏みする行為は、相手のプライドに傷をつけてしまうのです。
人を値踏みする男女の心理
自分が優位に立てるか確認したい
「いつも自分が上でありたい」という願望が強い人こそ、わざわざマウントを取りにきます。女子会を開きたがる女性に多く、結局彼氏自慢や夫自慢で終わるパターンもよくありますよね。
天にも届くようなプライドの持ち主こそ、誰かと会うたびに値踏みを楽しむでしょう。恋人や結婚相手を選ぶ基準も「自分がいかに優位に立てるか」がポイントなため、性格よりもスペック重視になるのが特徴です。
人は見た目が全てだと思っている
外見重視な女性であれば、付き合う基準に「身長180cm以上」「細マッチョ」といった細かい指定をするものです。男性なら「胸の大きい女性」というわかりやすい基準を設定し、「友人に自慢したい!」という野望を密かに持っていたりします。
外見至上主義などと言われたりしますが、イケメンや美女を連れて歩きたいがために値踏みする人は多いです。見た目から好きになるのは自然なことですが、極端な基準で判断ばかりしている人はなかなか相手が見つからないでしょう。
自分にとってメリットがある人を選びたい
値踏みする人にとっての恋人選びは、「自分が有利になれるかどうか」が基準になることが多く、そのメリットを得るために、相手の内面よりもスペックや外見を優先してしまいます。
何度も合コンや婚活へ行くうちに、「もっといい人が現れるかもしれない」とついハードルを上げてしまうのも人間の自然な心理ですが、そんな自分の値踏み行動に気づけなくなる人もたくさんいます。
高スペックの相手を手に入れて自慢したい
どうしても値踏みがやめられない女性に多いのが、「彼氏の仕事は?」と聞かれたときに自慢したいから、相手のスペックに関しては妥協できない人です。結婚相手を選ぶ場合は家柄や年収を重視するため、外見に関しては妥協する女性もたくさんいます。
実際、スペックと外見を両天秤にかけて、我慢できるかどうかを考えて、付き合うかどうかを決める人もいます。つまり、値踏みする男女に共通しているのが、相手に求めるスペックがやたら高いということですね。そして、自分が相手にどう映るのかはさほど気にしていないのも共通しています。
実は自分に自信がない
実は、ついマウントを取ってしまう人ほど、自分に自信がありません。自己評価が低いからこそ、自分を優位にする恋人や結婚相手を求めてしまうのです。人に弱みを見せたくない強がりなだけ、とも言えるでしょう。
いつも見栄を張っていないと自己崩壊してしまう、心が弱い人もたくさんいます。強がってばかりいる自分に、本当は嫌気が差している人も多いでしょう。
人を値踏みする男女の特徴
ブランドものが大好き
バッグや腕時計を見つけては「どこのブランド?」といちいち聞く「ブランド命」な人にイライラした経験が、誰でも一度くらいはあるのでは?ブランド志向の人は、目立つようにブランドロゴを見せようとします。
人のものにケチをつけたがる
「野菜はオーガニックにすべき」などと何かとケチをつけたがるのは、値踏みする人の嫌な特徴。こだわり派に見せかけてウンチクを披露する人は男女どちらにもいますが、周囲からの冷たい視線に気づけないのも問題です。
コンプレックスを抱えている
努力したところで結局エリートにはかなわず、強いコンプレックスを感じた人は心に闇を抱えます。そんな弱みがあるからこそ見栄っ張りになってしまうのが、値踏みクセがある人の特徴です。本気で勝負することを諦めたからこそ、持ち物や見た目でチヤホヤされて悔しい気持ちを解消しているのでしょう。
常に有利な立場でいたい
値踏みする男女が強く持つのが、「常に有利な立場でいたい」という思いです。ブランド志向なのもハイスペックな恋人を選ぶのも、みんなに自慢したいからです。特に子どもの頃いじめられたなどの辛い経験を持っている人は、「見返してやる」という強い願望を持っているため、勝気な態度で挑んでくるでしょう。
理想だけが高い
学歴や年収を知りたがる人こそ、理想の高さだけは人一倍。自分のことは棚に上げて、恋人や夫に理想を押し付けては困らせます。自分の子どもへの期待も高く、厳しい教育ママになる人も値踏みする女性に多いです。
値踏みする人のあるある行動パターン
腕時計などの持ち物をじっと見る
会話をしながら、不自然なほど腕時計やバッグをじっと見られたことはありませんか?「人を値踏みするような目つき」という表現がふさわしく、しげしげと見る目つきに不快感を覚えてしまいますよね。そのため会話に集中することもなく、素っ気ない返事しかしない人も多いです。
学歴を聞く
初対面なのに「どちらの大学出身ですか?」などと聞く行動は、出会いの場でよく見られます。学歴で選ぼうという魂胆が見え見えなため、それ以上関わるのはやめようと思うはず。女子会であれば、人の彼氏の学歴まで聞いてくる友人にウンザリするでしょう。
肩書きをチェックする
渡した名刺をジロジロ見て肩書きをチェックするのも、値踏みする人のよくある行動パターンです。マウントを取りたがる人であれば、自らの肩書きも披露して自己満足に浸るでしょう。
年齢と肩書きを天秤にかけたり、その人の人脈の広さを推測したりと、値踏みグセがある人はいちいち詮索してランク付けを楽しんでいます。
企業名から年収を探る
婚活の場で真っ先に勤め先を聞く人は、何よりも年収を知りたい人です。ママ友会でも「どちらにお勤めですか?」と他人の夫の企業名を聞いては年収を探り出して、ランク付けをしています。全ては自分の判断による値踏み評価でしかありませんが、自分が劣っていれば勝手に悔しがっているのでしょう。
自分より下の立場の人への態度が冷たい
値踏みして優劣を決め、自分よりランクが下だと判断した途端に上から目線になるのも大きな特徴です。「この人、嫌だな」と感じるほど態度が冷たくなるため、マウントを取られた相手が仕返しを考えてしまうこともあるでしょう。表面的には仲が良くても、心の中ではいがみ合っていることもよくあります。
わざと相手をおどして優位に立つ
自分が有利になりたいがために、「あなたの彼氏の会社、ヤバいって噂だよ」などとおどすようなことを言って優位に立とうとするのも、あるある行動パターンです。相手をけなすことを身に付けてしまい、ビジネスの場でマイナス評価ばかりつける上司も多いですよね。
値踏みしかしない人にまともに取り合っても結局マイナスにしかならないので、精神的に追い詰められることもよくあります。
値踏みされたと思った瞬間!男女の体験談
派遣社員だとわかった瞬間に態度が豹変
「会社の仲間で合コンをしたときのこと。ある女性から『そんな大企業に勤めてるなんてすごいですね!』と言われたので『派遣ですけどね』と答えたら、その瞬間、相手の顔から笑顔が消えました。正社員じゃなくて悪かったな!」(24歳/男性/派遣社員)
「派遣社員」というキーワードで評価を下げる女性は確かに多いです。たとえ正社員であっても、値踏みするような女性とは関わらない方が身のためでしょう。
夫の勤め先をしつこく聞かれたとき
「結婚したとき、同級生から夫の勤め先から肩書きまで根掘り葉掘り質問されてウンザリしました…」(29歳/女性/専業主婦)
「どんな仕事してるの?」という程度なら雑談の範疇ですが、それ以上の質問をして友人の夫を値踏みする行動は、マウントを取りたがる女性の特徴的な行動です。「同級生だから何を聞いても大丈夫」と思われてしまうのも辛いですよね。
初対面でいきなり時計のブランドを聞かれた
「婚活パーティーで出会った女性に『その時計ステキですね!どこのですか?』といきなりブランドを聞かれた瞬間、この人とは無いなと思いました」(37歳/男性/不動産業)
まず持ち物を褒める人というのは、外見やスペックを重視するケースが多いです。婚活の場でいきなりブランドを聞くのは、野暮な行為ですよね。時計よりも中身を見てほしいと思っているなら、そういう相手は「無し」で間違いなさそうです。
舐めるようにジロジロ観察された
「バイトの面接に行ったとき、頭のてっぺんから足のつま先までジロジロ観察されました。不採用だったのは店長の好みじゃなかったから?なんて疑ってしまいます」(24歳/女性/フリーター)
まるで舐めるように観察されてしまったときは、その人の好みかどうか確かめられている気がしてならないものです。このような不当な面接をされてしまったと感じたときは、納得がいかないですよね。
彼氏はイケメンなのか聞かれた
「大学の友人たちと集まったとき、『彼氏はイケメン?』としつこく聞かれたので仕方なく写真を見せると、『まあまあだね』とご満悦な顔を見せてきました。イケメンじゃなければ満足するっておかしくないですか?」(25歳/女性/美容師)
「友達の彼氏がイケメン」という事実は、値踏みする女性にとっては避けたいもの。よって、「イケメンじゃない」と判断できた場合は満足感に浸れるのでしょう。ここで悔しくなって、女子会で自慢したいために必死にイケメン彼氏をゲットしようとすると、値踏みする人と「同じ穴のむじな」になってしまいます。
芸能人と友達だと知ったら目の色を変えた
「合コンの場で出会ったある女性が、最初は全然こっちに興味なかったくせに、芸能人と友達と言った瞬間に目の色を変えて食いついてきた。ムカついたので連絡先は教えませんでした」(29歳/男性/IT系)
自分自身ではなく、芸能人の友達に興味をしめされても嬉しくないのは、正直な気持ちですよね。人脈作りのためだけに近寄ってくる人には警戒すべきでしょう。
あなたは大丈夫?値踏みする男女が嫌われる理由
平気で失礼な態度をとる
「値踏みする人ってとにかく失礼。ジロジロ見るあの目は、誰が見てもいい気はしないはず」(28歳/男性/飲食業)
値踏みしている人は気づかないのかもしれませんが、その行動はモロバレです。どこのブランドか鑑定しているその姿は、いい人に見えることはないでしょう。自分が格上だと判断した瞬間、横柄な態度を取ってしまうのも残念な点です。
性格に表裏がある
「褒めているようで遠回しに嫌みを言う友人は、表と裏の顔を持っています。正直怖いです」(23歳/女性/情報通信業)
「そのバッグ可愛いね!」と言いつつ、ちゃっかり格上のバッグを持っている女性っていますよね。自分が注目されたいために、わざわざバッグのネタを持ち掛けてきたのがわかった瞬間、背筋がぞっと凍り付いてしまいます。こんな女性が友達なら、会うたびに張り合わなければならないためリラックスなどできません。
自分の価値観を押し付ける
「『保険はココがいいよ!』みたいに、自分の価値観を押し付けてくる人が苦手です。自分のお気に入りをゴリ押ししてくる人もちょっと無理」(26歳/女性/レストラン勤務)
頑固な人も、いちいち値踏みしては自分の価値観押し付けてくることが多いです。熱血な上司にもこの手のタイプは多く、話が長いのもよくある特徴。
いつも上から目線でものを言う
「なぜか上から目線でものを言う人っていますよね。こっちの意見は全く受け入れてくれないし、付き合いたくありません」(33歳/男性/アパレル系)
「これはこうだよ」と上から目線でしかものを言わない相手と話をしても、一方通行なため疲れます。自分の価値観だけで意見を言うため、こちらの主張を聞いてくれないのがネックです。
金の切れ目が縁の切れ目
「こっちがお金に困り始めた途端、付き合いが悪くなる人っていますよね。値踏みされていたんだと思うとガッカリです」(28歳/男性/工場勤務)
ハイスペックの恋人を探す女性ならば、基本的にお金を持っている人に近寄ります。そのため、お金がないとわかればそっと離れていくでしょう。「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉通りに離れていく人とは、もともと縁などなかったはずです。
信用することなどできない
「いちいち品定めするような人は信用できません。悪い噂を流すイメージもあるし、まともには関わりたくないですね」(30歳/女性/主婦)
会う度に値踏みするような相手は、確かに信用度ゼロですね。自分が有利になるように嘘の噂を流す人もいるでしょう。嫌われる理由しか見つかりません。
人を値踏みしてはいけない
相手の欠点を探っているときの人間の顔は、非常に印象が悪いです。婚活の場で「その時計のブランドはどこ?」と聞く姿も、相手の目には悪く映ってしまうものです。何より、値踏みばかりしていれば自分も精神的に疲れてしまうでしょう。
身近に値踏みする人がいて困っているなら、一時的に離れることで張り合うことから逃れられます。冷静になれば、本当に大切なことは何か気づくことができるはずです。
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