幸せを追及!青い鳥症候群って知ってる?
近頃、この童話を元にした「青い鳥症候群」が取り上げられることが増えています。いったい「青い鳥症候群」とは何なのでしょうか?
今回は、「青い鳥症候群」のすべてを徹底解説します。
青い鳥症候群の意味とは?
「青い鳥症候群」とは、特に根拠もないのに、「今よりもっといい仕事が見つかるはず」「もっと自分にふさわしい人がいて、その人に会えるはず」といった考え方をする人達を指す言葉です。
こうした考え方には根拠がないだけでなく、現実を直視していないのも特徴です。そのため、「なぜもっといい人がいて、その人と会えると思っているの?」と聞いても「何となく」といったあいまいな答えが返ってきます。
つまり「青い鳥症候群」とは、「今、目の前にある現実を直視せず、今よりもっとよくなると思い込んで、根拠のない幸せを追い求める人々」と言えるでしょう。
青い鳥症候群の語源はここから
「青い鳥症候群」の語源は、ベルギーのモーリス・メーテルリンクが1908年に書いた童話劇『青い鳥』です。
貧しい木こりの家に生まれたチルチルとミチルは、クリスマス前夜に訪れた魔法使いに「幸せの青い鳥を探してきてほしい」と頼まれます。
二人は鳥かごを持ってあちこちを探し回りますが、青い鳥は持ち帰ろうとすると死んでしまい、持ち帰ることができません。そして二人は、お母さんがクリスマスを告げる声で目覚めます。
青い鳥をつかまえられずがっかりしていた二人は、部屋の鳥かごの中に青い羽根を見つけ、本当の幸せは手の届くところにあると気づく、というお話です。
この理想ばかり追い求める姿を、二人の主人公に重ねていると言えます。
もしかして青い鳥症候群?と感じた体験談まとめ
ここでは、「自分は青い鳥症候群だ…」と感じた人の体験談をまとめました。何がきっかけで「青い鳥症候群」と自覚するに至ったのかを見ていきましょう。
恋愛も仕事も長続きしない!
「恋愛をすれば、もっといい人に出会えるのでは…と思うし、仕事に就いても、これが私の天職であるはずがない!と考えてしまいます。その結果、彼氏にはフラれ、仕事も長続きしません。これって青い鳥症候群ですよね…」(24歳/女性/派遣社員)
青い鳥症候群の一番の特徴は、目の前の現実を見ずに「もっといいことがあるはず!」と考えるところにあります。そう考えると、恋愛でも仕事でも目の前にある良い事には気づかないでしょう。
目の前のことが見えていなければ、もっといい人が現れるどころか、今の彼氏が離れていくのも無理はありません。仕事もまた、真剣に取り組めなければ上手くいかなくなるのも当然ですね。
「もっといい人がいる!」が口癖の友達がいる
「友達にはいつも彼氏がいるんですけど、そのくせ『私には絶対にもっといい人がいる!』が口癖です。はたから見ると十分素敵な男性ばかりだから、その自信はどこから来るのか聞きたい…」(22歳/女性/大学生)
女性の中には、常に途切れることなく彼氏がいるという人がいますよね。また、はたから見るといつも素敵な彼氏ということも少なくありません。それなのに「私にはもっといい人がいる!」が口癖だとしたら、「その根拠は?」と聞きたくもなるでしょう。
返ってきたのが「そう感じるから」という曖昧なものだとしたら、かなりの青い鳥症候群ではないでしょうか。
「もっと!もっと!」と思うばかり…
「仕事に恋愛、それに遊びでも、もっとよくなるはず!って感じるんです。上を目指していると言えば聞こえはいいですが、よくなる根拠は特に見当たらないんですよね。ただの願望だとしたら、いわゆる青い鳥症候群じゃないのかなって思います」(25歳/男性/会社員)
青い鳥症候群の人は、目の前にある現実を見ていないのが特徴です。そのため、常に「もっと!もっと!」と考えるでしょう。
確かに、より高みを目指して「もっと上へ行こう」と考える人もいますが、こうした人は努力を重ねています。
一方の青い鳥症候群の人は努力をせず、ただよくなることを期待しているだけ。どちらに該当するかは、自分で気づけるのではないでしょうか。
第一声はいつも「楽しいことない?」
「友達から『第一声がいつも、なんか楽しいことない?だね』と言われました。自分では前向きでいいと思ってたんですけど、友達に『それって他力本願だよね』と言われてドキッ。確かに自分で探そうとしていなかったことに気付きました。トドメは『青い鳥症候群だよ』です」(20歳/男性/大学生)
楽しいことを探す行動自体は、ポジティブですよね。けれど、自分で探すのではなく誰かに楽しいことを見つけてもらい、そのおすそ分けにあずかろうとするのなら、「青い鳥症候群」と言えるでしょう。
青い鳥症候群から抜け出すには、誰かに楽しいことを聞くのではなく、自分で幸せを探す癖を付けたいところですね。
青い鳥症候群の人の特徴とは?
ここでは、「青い鳥症候群」の人の特徴をいくつかご紹介します。自分と照らし合わせながら、チェックしてみてくださいね。
転職を繰り返す
青い鳥症候群の人の仕事における最大の特徴が、とにかく転職回数が多いことです。転職を繰り返すことでキャリアアップをはかっているのであればいいですが、青い鳥症候群の人はそうではありません。
たいていの場合、転職先が見つかって仕事を始めても「この仕事は自分の天職ではない。もっといい仕事、自分にしかできない仕事があるはず」と考えます。
とはいうものの、何が自分に合っているのか、自分にしかできない仕事とは何なのかは分かっていません。そのため、「どこかにもっと自分に適した仕事がある」と考えた結果、転職を繰り返すことになるというわけです。
自分と他人を比較する
青い鳥症候群の人には、自分と他人を常に比較して物事を判断する傾向がみられます。
確かに他人と比べることによって気づくことは多いものの、常に誰かと比較するのは自分自身を見失ってしまう元です。
例えば、仕事のスピードだけを取ればAさんより勝っていても、早さを重視するあまりミスしてしまえばやり直しに時間を取られ、結局はAさんの方が早く仕事を終えるでしょう。
スピードを重視して失敗するくらいなら、丁寧に仕事をしてミスがない方が結果的に早く終わりますよね。
自分と他人を常に比較する青い鳥症候群の人は、人より高く評価されたい一心で、自分の良さが分からなくなるのではないでしょうか。
予定が空いていると落ち着かない
青い鳥症候群の人は「今よりもっとよくなること」をいつも追い求めているため、スケジュールに空白があると落ち着かないのも特徴です。
予定が空いていると、「今よりもっとよくなるチャンスが減る」と感じるからでしょう。青い鳥症候群の人にとって大事なのは、今よりよくなることです。それがすべてと言っても過言ではありません。
予定が空いていると出会いもありませんので、満たされない気持ちを感じて落ち着かなくなります。こうした落ち着かない状況を避けようと、身体がへとへとでもスケジュールをぎっしり埋めようとすることが少なくありません。
変化につながるような可能性は見過ごせない
青い鳥症候群の人は、現在ではなく常に未来に目を向けているといっていいでしょう。「今よりもっと」という考え方自体が、現在を見ずに未来に心をとらわれていることの表れですよね。
「もっといいことがある」と根拠もなく信じられる青い鳥症候群の人にとって、これから先の変化は最も関心の高い重大事項です。
そのため、変化につながる可能性があるものは見逃すことができません。その結果、「こうすると良くなる」といった流行りものについつい飛びついてしまいます。
良くなる可能性にトライするのは価値があるとはいうものの、青い鳥症候群の人の場合、次から次へと取り掛かるところが欠点です。結局のところ、どれも中途半端になってしまうでしょう。
青い鳥症候群の人の恋愛傾向って?
そこで、ここでは青い鳥症候群の人の恋愛傾向を見ていくことにしましょう。
恋人がいるのに出会いを求める
青い鳥症候群の人には、「自分にはもっとふさわしい人がいるはず」という気持ちが常にあります。
そのため、きちんとしたお付き合いをしている恋人がいても、「この人よりももっとふさわしい人がいるかもしれない。見逃したくない」という気持ちから、他の出会いを求めるのが特徴です。
恋人がいるのに出会いを求めるのは、普通なら不貞行為と取られてもおかしくありませんよね。真面目に交際している恋人から「じゃあ、自分はどういう存在?」と問い詰められたとしても、文句は言えないでしょう。
しかし、恋人がいるのに出会いを求めたことで交際が上手くいかなくなっても、一向にめげないのが青い鳥症候群の人の特徴です。
人の恋人と自分の恋人を比較する
青い鳥症候群の人は、自分の恋人と人の恋人をついつい比較してしまいます。
その結果、人の恋人の方がよく思えたら、どういう思考回路になるかは想像がつきますよね。「あの人の方が私にはよりふさわしいから、自分の恋人になるべき」と考えるでしょう。
そう考えた途端、これまで好きだった恋人のいいところはすっかり頭の中から消え失せてしまい、人の恋人のことしか考えられなくなります。
仮に人の恋人を手に入れたとしても、また他の人の恋人が気になるのは必至。つかまえた途端、また次の青い鳥を探し始めるでしょう。
恋人の欠点ばかり目につく
青い鳥症候群の人は、恋人を見る時も「もっと自分にふさわしい、素敵な人がいるはず」と思っているのが特徴です。
そもそも青い鳥症候群の人は理想ばかりを追いかけているので、恋人のちょっとした欠点がよく目につきます。理想の姿とかけ離れた行為をする恋人を見て、幻滅するのも無理はありませんね。
しかし理想と比べたら、どんな人も欠点だらけにしか見えないでしょう。それに気づかずに理想を追い求め続けるのが、青い鳥症候群の人の恋愛の特徴です。
分不相応な恋愛を理想にしている
青い鳥症候群の人は、何かにつけて理想を追い求めます。恋愛においても、分不相応な高い理想を持っていることが少なくありません。
そもそも「分不相応」とは、自分の地位や身分を超えていることを意味します。とりわけ必要以上に贅沢なものを求めることを意味し、「身の程知らず」といった言い方がされることもしばしばです。
つまり、青い鳥症候群の人は、自分のことは棚に上げて、極上の恋愛相手を求めていると言っていいでしょう。さらに、相手の条件だけでなく、「こんな恋愛がしたい」といったシチュエーションにも高い理想を持っているのが特徴です。
「青い鳥症候群」に陥る原因とは?
そこで、「自分は青い鳥症候群かもしれない…」と感じた人のために、いくつかの原因をご紹介しますので、心当たりがないか探ってみてくださいね。
完璧主義な性格
もともと性格的にきちんとした人は、青い鳥症候群になりやすい傾向が見られます。
いくら有能な人でも、すべてを完璧にこなすことなど不可能です。しかし、きちんとしていないと気が済まない性格の人は、どうしても完璧主義になりがち。その結果、「完璧にできなかった。次は絶対にパーフェクトにやらなくては」と思います。
いつしか、完璧でないと落ち着かない気分になったり、居心地が悪く感じたりするのが完璧主義者の特徴です。
こうした「完全なもの」を常に求める完璧主義者の考え方は、理想を追い求める青い鳥症候群に酷似していると言えますね。
親の教育の影響
青い鳥症候群になる人の原因のひとつとして、親の教育の影響が考えられます。青い鳥症候群の親は、できたことを褒めるのではなく、出来なかったことに焦点を当てるケースが多いようです。
例えば、テストで90点を取ってきた時、親に「惜しかったなー。でもよく頑張ったね」と言われたら、子供は自ら「よし、次こそは!」と思うでしょう。
しかし、青い鳥症候群になる人の親は、「なぜ100点を取れなかったのか」と、まずダメ出しから入ります。
こうなると、「90点ではだめだ。100点を取らないと」と思ってしまうのは必至ですよね。その結果、「もっと頑張らないといけない」と考え、よりいっそう理想を目指す思考になります。
周囲にいる人々からの影響も
青い鳥症候群に陥る原因として、自分自身だけでなく、周囲にいる人々からの影響も大いに考えられます。
青い鳥症候群の人は、高学歴の人も少なくありません。学歴が高いことも上を目指す完璧主義者になりやすい原因の一つですが、周囲に高学歴の人がたくさんいるのも特徴です。
自分自身が高学歴な上に周囲の人たちも高学歴だと、どうしても「もっと、もっと」という考え方になっていきがちなのではないでしょうか。
こうした上昇志向が強い環境にい続けたことにより、現実とそぐわない理想を追い求めてばかりの「青い鳥症候群」に陥ってしまうと考えられます。
自己の過大評価
青い鳥症候群に陥る人たちは、ハイレベルな教育を受けることができるなど、恵まれた家庭に育っている人が多くいます。
恵まれた家庭は、当然のことながら収入も多いと考えられますし、快適な環境で勉強ができたことでしょう。結果的に、学歴も申し分のないものになったはずです。
もちろん、高学歴になったのは本人の努力があったからでしょうが、環境に恵まれていたことなどを考慮せずに「自分はすごい!」と自らを過大評価しがちです。
そんな自己に対する過大評価が、「自分にはもっとふさわしい人がいる」「もっとふさわしいものが手に入る」という考えにつながります。これこそまさに、「青い鳥症候群」ですね。
「青い鳥症候群」の改善方法とは?
ここでは、青い鳥症候群を改善するための方法をいくつかご紹介します。「これならできるかも!」というものを探して、取り組んでみてくださいね。
理想を語る前に現実を知る
青い鳥症候群とは、理想ばかりを語って現実が見えていない状態です。そんな青い鳥症候群を改善するには、まずは現実を直視しなければなりません。
一般的に、世の中の大半の人は「理想と現実は異なるもの」という認識をもっています。一方、青い鳥症候群の人は「理想が正しくて、現実が間違っている」という考え方をするのが特徴です。
けれど、地に足を付けて冷静に考えてみれば、今、自分が置かれている状況こそが現実で、理想はあくまでも理想でしかありません。青い鳥症候群を改善したいなら、まずは現実を知り、自分を客観的に見ることが必要でしょう。
完璧主義をやめる
青い鳥症候群の人は、完璧主義者が少なくありません。こうした完璧主義によって「もっと○○でなければ!」と思い込んでいる青い鳥症候群の人は、完璧主義をやめてみましょう。
そのためにはむしろ、「完璧とする基準には満たないけれど、これでも十分いいのではないか」と思える程度で終えてみるのも一つの手ですね。そうすれば、そのうち自然と「完璧でなくてはならない」という考え方が和らいでくるでしょう。
恋愛でも仕事でも「完璧でなくてもいいや」と思えるようになれば、「もっと!」と上を望む感情が弱くなってくるはず。そうすれば理想ばかりを見ず、目の前の物が見えるようになるのではないでしょうか。
価値観を見直す
青い鳥症候群の人に多くみられる価値観が、上昇志向です。
現在の自分が置かれている状況よりも上を目指すのは、決して悪いことではありません。ただ、青い鳥症候群の人の場合、「現状は決して満足できるものではない。だからもっとよいものがほしい」と考えることに問題があるといっていいでしょう。
けれど、今持っているものに満足できなければ、理想を満たすものを与えられたとしても、またさらに上を望んでしまいます。
この循環をとめるために、これまでの価値観を見直しましょう。すでに持っている物に価値があることに気付けたら、青い鳥症候群から脱却できるはずです。
感謝する癖をつける
青い鳥症候群の人に根本的に欠如しているのは、感謝の気持ちと言っても過言ではありません。そもそも青い鳥症候群に陥る人は、すでに持っているにもかかわらず、もっと欲しがるのが特徴ですよね。
そんな青い鳥症候群を改善したいなら、まずは感謝しましょう。側にいてくれる恋人に、やる仕事があることに感謝しないと、これらを失ってしまう可能性があります。
感謝する気持ちにはよりよいことを引き寄せる力があるとされますが、そもそも青い鳥症候群の人は感謝が足りないせいで、求めるものが手に入らないのかもしれません。今に感謝すれば、すんなりとよい状況になるのではないでしょうか。
青い鳥症候群になる理由を知って改善を試みよう
幸せを追い求めること自体は悪いことではありません。けれど、目の前の幸せに気づかずに、遠くばかりを見ることになりがちなのが青い鳥症候群です。幸せを実感したいなら、改善を試みた方がいいでしょう。そうすれば、目の前の幸せが見えてくる可能性があります。
青い鳥症候群の改善方法に取り組めば、これまでと考え方が変わるはず。そのおかげで、目の前にある幸せに気付けるようになれたらいいですね。
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