竹を割ったような性格とは？言葉の意味や由来、性格の特徴を徹底解説

人の性格を言葉で表現するのは難しいもの。「〇〇さんて、どんな人？」という問いに「〇〇みたいな人だよ」と答えることはよくあるでしょう。

今回のテーマは「竹を割ったような性格」についてです。他人の性格をたとえる時、比較的多く使われる言葉でしょう。まずは、そもそもの意味などを具体的にご説明します。

「竹を割ったような性格」の意味

「竹を割ったような性格」とは、曲がったことができない、実直な性格をいいます。「割った」という言葉が入ることから、スパッとした、またはサバサバしたといったイメージも沸きますよね。「竹を割ったような性格」とは、素直で真面目な上、サッパリした性格のことを指します。

「竹を割ったような」という言葉の由来

そして「竹を割ったような」という言葉の由来は、「竹」という植物をよく観察すれば、理解できます。竹は繊維が真っすぐに通っているため、縦に割ってもバラバラにならずに一直線に亀裂が入り、真っ二つに割れます。この様子を性格に例え、曲がらない真っ直ぐな気性、スパッと潔い性格の人を、「竹を割ったような性格」というのです。

「竹を割ったような性格だね！」は褒め言葉？

もしも他人から「竹を割ったような性格だね！」と言われたら、あなたはどのように受け取りますか？褒め言葉なのかピンとこない人も中にはいるかもしれませんが、決して悪い意味ではないということを理解しましょう。

よほど親しい仲でなければ、お互いの詳しい性格までは分かりづらいもの。ですが「サッパリしている」かどうかは、一言二言話せば大体わかりますよね。つまり相手は「サッパリした性格だね」というべきところを「竹を割ったような性格だね」と、少し上質な表現に言い換えているのです。

したがって、「竹を割ったような性格」と表現されたということは、相手にとってあなたの印象がいいという褒め言葉になるのです。

竹を割ったような性格の意味を理解していただいたところで、このような性格の人の特徴を深掘りしていきましょう。冒頭でも書きましたが、竹を割ったような性格とは「良い意味」として使われることがほとんど。ですから長所に関しては、皆さんが納得のいくものばかりでしょう。

自分を持っている

自分はこんな人間だ。胸を張ってそう主張できる人は、竹を割ったような性格といわれることが多いでしょう。自分をしっかり持っている人は、発言にも力があります。揺るぎない気持ちほど、強いものはありませんよね。

たとえ自分の意見が少数派の中でも「自分の信じたことに間違いはない」と、強く思うことができるのです。こんな人は、他人の意見に左右されることもありません。結果として、行動や言葉からキッパリとした印象を与え、竹を割ったような性格といわれることになるのです。

裏表がない

竹を割ったような性格の人は、実直な気性から、裏表がない場合が多いものです。よく「裏の顔」がある人もいますよね。利益が絡むと良い対応をしたり、そうでなければ相手にしないなど、状況によって見せる顔がコロコロ変わる人もいます。

しかし、竹を割ったような性格といわれる人は、いつ、どんな場面で接しても、気性にムラがありません。人や状況で対応を変えることもしないので、いつ接しても裏表がないのです。すると他人からは真っすぐな性格と見られ、竹を割ったような性格といわれるのでしょう。

チャレンジ精神旺盛

一つのことをクリアしたら、また次の新しいことに挑戦するというような、チャレンジ精神旺盛な人も、竹を割ったような性格とよくいわれます。チャレンジ精神が旺盛ということは、一つのことにこだわり過ぎないということの裏返しです。

このタイプの人は、常になにかを頑張っている自分が好きなのです。前に前に進んでいくことを好む傾向があるのでしょう。次から次へと新しいことにチャレンジしているので、細かいことはあまり気にしません。それが失敗に繋がることもあるのですが、自分の性分から、止まっていることができないのでしょう。

人の目が気にならない

竹を割ったような性格の人は、人の目はほとんど気にしません。自分が良い・悪いと思うことが全てなので、他人の評価は気にならないのです。こうした性分が元になっているので、自分の発言や行動も自信を持って突きとおすことができます。

そして竹を割ったような性格の人は、良い評価は有難く受け止め、悪い評価は引きずりません。あくまでも他人ではなく、「自分」がどう思うかを大事に考えているのでしょう。

くよくよしない

自分にとって嫌なことを、くよくよ考え込まないのも、竹を割ったような性格の人の特徴にあげられます。たとえば職場でヘマをしても、考え過ぎて塞ぎ込んでしまうことがありません。かといって反省しないわけではなく、失敗は失敗としてしっかり受け止めます。

どんな点がヘマに繋がったのか深く考え、すぐに頭を切り替えることができるのです。今日の失敗は今日で清算し、明日に持ち込みません。このように、スパッと切り替えができる気質が、竹を割ったような性格といわれることに繋がるのでしょう。

豪快

スパーンと思い切りがよく豪快なのも、竹を割ったような性格の人の特徴です。決断が早く、躊躇がありません。物事をどちらかに決めなければいけない時に、この性質は発揮されます。周りから見れば危なっかしいようにも思えますが、本人はその決断でいいと自信さえあるのです。

そして、決断したことは最後までやり抜く根性もああります。判断が早く、その後のことも力強く頑張っていける豪快な人は、まさに竹を割ったような性格といえるでしょう。

他人を羨ましがらない

竹を割ったような性格の人は、自分と他人を比較して悩むなどということがないので、他人を羨ましがったりしません。だからといって、自分の方が上だという意識があるわけでもなく、自分は自分、他人は他人と分けて考えることができるのです。

他人を羨ましがる人の多くは、人の行動に注目し過ぎるだけでなく、なんらかのコンプレックスを抱えている場合があります。ですが竹を割ったような性格の人は、そのコンプレックスさえもしっかりと認めています。それゆえ、自分を好きになることができ、他人を羨ましいと妬まずにいられるのです。

後ろを振り返らない

サバサバと歯切れのいい性分の、竹を割ったような性格の人は、後ろを振り返ることはしません。後ろを振り返る性格の人は、「あの時の判断はあれで良かったのか？」と何度も考えてしまいます。これは、その時の自分の判断に自信がなく、思い残したことがあるから。

それとは反対に、竹を割ったような性格の人は、自分のしたことに後悔がありません。物事の決着は、すでにその時に済んでしまっているので、後になっても振り返る必要がないのです。後になって振り返るくらいなら、スパッとした判断はできませんから、竹を割ったような性格の人にしてみれば当然のことなのでしょう。

続いては、竹を割ったような性格の人の短所にも目を向けてみましょう。彼らにも、いい面があれば、そうでない部分も当然あります。

特に竹を割ったような性格の人は、サバサバとした気質を持つことから、一歩間違うとそれが短所となってしまう場合もあるのです。

怖い人だと勘違いされやすい

思い切りが良く、豪快さも併せ持つ竹を割ったような性格の人は、時々怖い人だと勘違いされることもあります。スパーンと物事を決め、グイグイ前に進んでいくので、周りの人は怖いと思ったり、危なっかしさも感じてしまうことがあります。

気の弱い人からすると、その決断力の速さが、少々乱暴に見えてしまうのでしょう。

他人の意見を聞き入れない

自分の考えがはっきりしている竹を割ったような性格の人は、時折他人の意見を聞き入れないこともあります。自分の考えに自信を持っていて、その判断も自分で下したいところがあるので、他人の助言が耳に入らなくなってしまう場合があるのです。

このような人は、竹を割ったような性格に「頑固さ」がプラスされていることもあります。とはいえ、竹を割ったような性格の人のすべてにこのような面があるとは言い切れないでしょう。

周りと衝突しやすい

その時その時で、キッパリ決断していく竹を割ったような性格の人は、周りと衝突することもあります。周りの人が全員、同じ意見であるとは限りませんよね。中には、その意見には同意できないと異議を唱える人もいるでしょう。

そんな時でも、竹を割ったような性格の人は、判断したことを覆しません。その判断がベストと信じて疑わないので、自分の意見を突きとおしてしまうのです。すると、同じ意見でない人から反感を買い、衝突を招いてしまうのです。

他人の気持ちに気付きづらい

竹を割ったような性格の人は、思い切った判断と決断の早さから、他人の気持ちに気付きづらい面もあるでしょう。たいていの人は、ある程度のやり取りをしてから、皆の意見をすり合わせ、ちょうどいい真ん中の意見を取り入れますよね。

ですが竹を割ったような性格の人は、やり取りの途中でもスパッと決断してしまうことがあるのです。すると他人の気持ちや考えがわからないまま、物事は決着。詳しく掘り下げないうちに、やり取りがストップしてしまいます。それゆえ、自分以外の人の気持ちに気付きづらくなってしまうのでしょう。

気が短い

竹を割ったような性格の人の根本には、気が短いという側面もあります。他人の意見を待っていられないからこそ、スパッと自分の意見を言い切ってしまうのです。このことが、周りと衝突する原因になってしまうことも。

とはいえ、彼らには影響力があり、確固たる信念があります。気が短い性分だからこそ、竹を割ったような性格が備わったともいえるのです。とすると、気が短いのは短所であって短所でないのかもしれませんね。

深く考えていないように見える

本人からすると思い切った決断でも、あまりにも決断が早いことから、他人からは深く考えていないように見えることもあるでしょう。竹を割ったような性格の人は、素直なので思ったことをストレートに発言することが多いのです。

そのことに付随する細かい説明などがないので、竹を割ったような性格には見えるものの、深く考えていないと誤解されてしまうこともあります。

周りがついていけなくなることも

チャレンジ精神が旺盛な、竹を割ったような性格の人には、周りがついていけなくなることもあるでしょう。物事を進めていくのに、もっと深く考えなくて大丈夫なのかと、周囲に迷いが出てしまうのです。

多くの人は、先のことあれこれ考えて、不安になってしまうこともあります。ですが竹を割ったような性格の人には、そのようなことがありません。周りの人は、竹を割ったような性格の人のあまりの勢いの良さに「これで大丈夫か？」と不安を抱き、躊躇してしまうのです。

敵を作りやすい

自分をしっかり持っている、竹を割ったような性格の人は、敵を作りやすいのも短所の一つといえるでしょう。サバサバした性分ゆえの力強い発言や、ズバッと言い切って行動に移す人物には、良い印象を持つ人がほとんどですが、反感を持つ人も少なくないのです。

竹を割ったような性格の人のスタンスは、真似しようと思ってもできないものですよね。そんな性格を妬む周囲の人は、羨ましい気持ちがある反面、好ましく思わないこともあるのでしょう。

ここからは、竹を割ったような性格の人の印象について聞いてみました。竹を割ったような性格の人を周囲はどのように見ているのでしょうか。

自分を持っていて憧れる

「同じ部署にいる人で、竹を割ったような性格の男性がいます。私は優柔不断なので、しっかり自分を持っている、彼のような性格は憧れてしまいます。きっと出世していくのは、彼のような人物なんでしょうね。

憧れてはいるけれど、なかなか真似できないです。私にはそれだけの自信がありませんから。どこにそんな秘密があるんだろうと、注目しています。彼のようにスパッと意見できるようになりたいですね。」(29歳/男性)

竹を割ったような性格の男性に憧れているという意見です。自分には無いものを持っているので、あんな男性になりたいと考えるのでしょう。

もう少し人の気持ちを考えてほしい

「大学のサークルの先輩のことなんですが、サバサバした性格なのはいいけど、もっと僕らのことも考えて欲しい。先輩みたいに竹を割ったような性格じゃないから、僕らは困ってるんです。

今はなんとか先輩について行けてるけど、後輩の中では不満を漏らす人間も多くなってきました。普通は先輩のようにスパッと割り切れないもんですよ。近頃は、僕らの気持ちなんて無視しているようにも見えて。ワンマンな考えでは、先輩の気持ちも理解できません！」(20歳/男性)

大学サークルの先輩に対しての意見ですね。あまり良い印象を持っていないようです。自分達の気持ちも考えてくれなければ、先輩の気持ちも理解できない。そんなふうに思っているのでしょう。

失敗も多いのでは？

「私の彼のことなんですが、まるで竹を割ったような性格の人なんです。サッパリした性格に惹かれて、私は好きになりました。ですが実際にお付き合いしてみたら、気付いたことがあるんです。

あまりにもサッパリした性格なので、失敗も多いんじゃないかなって思う。職場の話なんか時々してくれるんだけど、『それでいいの？』って思うことがよくあるんです。一度本当に言ってみたことがあるんですが、『いいの、いいの！』ってサッパリした返事が。そのうち大きい失敗にならなきゃいいけど…。」(24歳/女性)

彼氏が竹を割ったような性格の人なのでしょう。危なっかしいと見ている彼女の意見です。言うとおり、失敗がなければいいですが。

居てくれるだけで安心感が

「同期の彼女は、竹を割ったような性格の人。女性なのに、居てくれるだけで安心感があるんです。僕は性格が消極的なんで、彼女の真似はできないですね。普段から真面目で、きっちり仕事と向き合っている感じが、良い印象を受けます。

そんな彼女だから、男性だけでなく女性にも人気がありますよ。後輩の女性社員も、彼女を頼りにしてる子が多いですね。彼女についていけば大丈夫って理由なんでしょう。」(26歳/男性)

竹を割ったような性格の人の発言を聞いていると、安心感が得られるというのは納得ができますね。そんな性格の彼女ですから、職場では人気者なのでしょうね。

実直で思い切りのいい、竹を割ったような性格の人になるには、どうしたらいいのでしょうか。一つには、物事を考え過ぎないこと。もう一つは自分の中にこれという何かを見いだすことです。次の項目を理解していただければ、サバサバとした竹を割ったような性格に近づくことができるのではないでしょうか。自分改革のために、ぜひ役立ててみてください。

自己肯定感を高める

自己肯定感というと難しい感じがしますが、簡単にいえば、自分に向けて「これでいい」とOKを出すこと。ポジティブな考え方になるということです。ポジティブの反対は、ネガティブですよね。ネガティブな人は、何かにつけて塞ぎ込んでしまい、自分にNGを出してしまうシーンも少なくありません。

ネガティブな性格を自覚している人が、そんな性格を逆転させるのは至難の業でしょう。ですから、大きく何かを変えようとするのではなく「自分にNGを出さない」ことだけを意識して生活してみましょう。

「やっぱりダメだ」と思うのではなく、「次は頑張ろう」と考えれば、スパッと何事も割りきれ、竹を割ったような性格に近づくことができますよ。

主張することを恐れない

初めは主張することに、とても勇気が要ります。これまで自分から主張をしてこなかったという人なら、なおさらでしょう。ですがそこがクリアできなければ、竹を割ったような性格になる道は開けないのです。

ですから「とにかく主張（意見）する」ということを頑張ってみましょう。この時、その意見が正しいのかどうかには、こだわり過ぎないことをおすすめします。正しいか間違いかということよりも、自分の気持ちを伝えることを最優先に考えてみてください。

主張した結果、恥ずかしい思いをしてしまうこともあるかもしれません。しかしそれについては「慣れ」しか方法はありません。気にならなくなるまで主張を繰り返しましょう。

他人と自分を比較しない

周りの他人と自分を比較してしまうと、どうしても他人の方が優れて見えてしまうもの。なので他人を気にすることは止めましょう。他人の方が優れて見えると、「自分はダメ」と思い込みやすくなってしまいます。

ポジティブな考えを持たなければ、そもそも竹を割ったような性格になることは難しく、発言に自信を持つこともできなくなってしまいます。他人は他人、自分は自分なんだという強い気持ちを持つことがとても重要なのです。

周りの反応を物ともせず、スパッと自分の意見を言い切るためには、その瞬間に自分の思いを閉じ込めないこと。いい意味で、「我をとおす」ことができれば、竹を割ったような性格に近づけるといえるでしょう。

一つのことを極める

竹を割ったような性格になるには、どんな形でも強い自分でいることが大事です。自分を強くする方法として、何か一つ、自分の中に誇れるものを持っていると良いでしょう。「これだけは誰にも負けない」という核になるものがあれば、主張することも怖くなくなります。

誰が聞いても「それはすごい！」と思うことでなくても構いません。「自分なりに極める」ことが大事で、それが自信になります。できれば、日々の生活に密着したことの方がいいでしょう。

たとえば、毎日のウォーキングは欠かさないとか、コツコツと頑張ってダイエットに成功したなど、誰でもできることだけれど、努力が必要なことがベストです。極めた自分に自信を持ちましょう。

物知りになる努力を

知識が豊富にあることで、発言に力が生まれるでしょう。なので、物知りになる努力をすることをおすすめします。物知りといっても、学問に関することばかりではありません。芸能やファッション、音楽のことに関してなど、どの分野でもいいですし、広く雑学でもいいでしょう。

自分は無趣味だという人ほど、さまざまな知識を得ることに向いているのではないでしょうか。暇な時間に、情報番組や雑誌・新聞などで知識を増やし、自分が好みの分野の情報を得るのです。

そうして人より少し物知りになることで、迷いがなくなり自信が持てるようにもなります。竹を割ったような性格になるには、言い切れるだけの知識も必要といえるでしょう。

自信を持つため、長所を書き出す

瞬時に物事を判断したり、思い切りのよい発言ができる、竹を割ったような性格になるには、自分に自信があることが何よりも大事です。では自分に自信があるのは、どの部分なのか。そのことを知るために、自分の長所を紙に書き出してみることをおすすめします。

中身の部分だけでなく、自分が気に入っている外見や、過去に他人から褒められたことでもいいでしょう。思いつく限りすべて紙に書き出したら、それを読み返してみるのです。そして自分を褒める・認めるなどして、テンションを高めるトレーニングをしてみてください。

自分の長所が理解できていれば、明るい気持ちにもなれ、スパッと竹を割ったような性格になることが期待できますよ。

一口に「竹を割ったような性格」といっても、簡単に実現できないのではないか。そう思ってしまいがちです。スパッと発言しても、その後に「あれで良かったのかな？」とクヨクヨ思い悩むようでは、竹を割ったような性格とはいえません。

周りから「竹を割ったような性格の人だ」といわれる人は、発言だけでなくその言動も踏まえて、そう見られているのです。歯切れのいい受け答えに思い切りのある行動力が伴ってこそ、初めて竹を割ったような性格といわれるようになります。

そんな性格になるのは難しそうですが、人として魅力的なことは確か。なので普段からそのことを目指して生活することは、自分を高めるという意味で大事なことなのかもしれませんね。