よく聞く「策士」ってどういう意味?
この記事では、策士の基本的な意味や類語をはじめとして、策士と呼ばれる人の特徴や注意点を紹介しています。また、策士と呼ばれる有名人について、エピソードや名言もあわせてみていきましょう。
策士の意味
敵に回すと怖い印象の策士ですが、そもそも「策士」の言葉の意味をご存知でしょうか。策士の意味について調べてみると、「策略を立てるのが上手い人」「駆け引きを巧みに操る人」などと紹介されています。
戦乱の時代には、自軍の勝利のために策略を立てたり、利益を得るために駆け引きをする人が存在しました。もちろん自軍の兵士や資金を調達することも重要ですが、よい策士と出逢って味方につけることも勝利のために必要だったようです。
現代の日本で裕福な生活を送るためには、人脈や知識が必要ですよね。事業を立ち上げるための知識だけでなく、人脈を築いて多くの人の協力を得るための社交性や、他の人では思いつかないようなアイデアの発想力を持つ人が、現代社会における策士といえるのではないでしょうか。
策士の類語
策士には、頭の回転がはやい人や、物事をすすめる段取りを組むのが上手い人が多いです。このことから、「軍師」「兵法者」「戦略家」「策略家」などが類語として挙げられます。
また、現代社会において、仕事ができる人や出世がはやい人も策士と呼ばれることがありますよね。このような観点から、「やりて」「凄腕」「敏腕」なども策士の類語と考えていいでしょう。
以上を総括すると、策士は「自分の持っている能力を駆使して物事を有利にすすめる方法を考え、行動に移せる人」と捉えるとわかりやすいですね。
策士の特徴《性格編》
頭が良く、頭の回転が速い
策士と呼ばれる人の多くは、頭の回転が速いという特徴を持ちます。そのため、同じノルマでも策士の人の方が簡単にクリアしている印象を持たれがちです。
例えば、コーヒーを1杯お客様に販売するとしましょう。普通の人はお客様に必死でお願いをしたり、できるだけたくさんのお客様にアプローチして、なんとかノルマを達成します。
対して策士の場合は、「客層をリサーチして最も売れやすい方法でアプローチする」「人脈を巧みに操る」などの方法を用いて、スマートにノルマを達成してしまいます。これは、成功を掴むためのプロセスを構築できる頭の良さがあるからこそです。
努力が目に見えにくいので、周囲から疎まれる存在になりやすい一面も持っています。
常に落ち着いていて冷静な判断ができる
仕事や恋愛に限らず、妙な緊張感から普段はできていることができなくなってしまう人も多いはず。緊張や焦りによって思わぬ失敗をしてしまうんですよね。しかし策士の人は常に落ち着いて物事を考えられるため、いかなる状況でも冷静に普段の判断力を発揮できます。
もちろん生まれつき冷静でいられるタイプもいますが、「大変な時こそ意識をして冷静さを取り戻すべき」と考えてメンタルトレーニングを積んでいる人も。自分が持つ力をどんな時でも最大限に発揮できる策士の人は、成功を掴みやすくなります。
話術に長けている
策士は失敗やピンチの時こそ、持ち前の話術で事態を好転させる力を持っています。例えば、ある会社で発注する商品を間違えてしまったとしましょう。普通の人は「申し訳ありません!すぐに正しい商品を手配させて頂きます」などと、場合によっては手土産を自腹で用意して謝罪に向かうかもしれません。
しかし、ただでは起き上がらないのが策士の特徴です。「この度は申し訳ありませんでした。しかしこちらの商品は…」と、間違えた商品についてもダメもとでプレゼンします。うまくいけば、正しい商品ではなく間違えた商品を店頭に並べてもらえるかもしれません。巧みな話術で相手を納得させるスキルを持つ策士は、頼もしい反面、恐ろしい存在でもあります。
いち早く変化を察知する
物事の変化にすぐに気付いて行動できる点も、成功をおさめるために重要なポイントです。策士タイプは変化を察知するアンテナが優れているという特徴も持っています。
例えば、好きな異性や仲良くなりたい友人にいつも違うところがあったら、その変化をすぐに相手に伝えるのが特徴的。アイメイクの色を変えた相手に「メイク変えた?」と声をかけたり、筋トレを始めた友人に「なんだか体つきがたくましくなったんじゃない?」と気づいてみせたり、具体的に伝えることで相手の嬉しい気持ちを引き出します。
褒められる時に「可愛くなったね」「カッコイイね」と抽象的に言われるよりも、上記のように具体的に言われた方が嬉しいですよね。相手の変化に気付きやすいからこそ、人を喜ばせて味方につけるスキルを策士は持っています。
気が利く
周囲の信頼を得やすく、権力者や上司にかわいがられやすい特徴を持つ策士タイプ。その理由の一つとして、他の人よりも気が利くことが挙げられます。
策士タイプは変化に気付きやすく、情報リサーチ力も抜群。だからこそ、「この人はいまこの情報がほしいはず」「この人は集中している時は声をかけられたくない人」など、相手の変化や情報にあわせて自然とふるまい方を決められます。その結果、周囲から「あの人は気が利く」と思われやすいのです。
弱点を人に見せたくない
数々の成功をおさめている策士はいつも堂々としていて、見ている側に「自分とは違う世界の人なんだ」と思わせてしまう魅力を持っていますよね。これは策士タイプが周囲に弱みを見せないことが関係しています。
例えば、失敗をした時に「自分にまかせてください」と自信満々に言う人と、「もう無理です…自信がありません」と弱音を吐く人だったら、前者の方が信頼して物事を任せたいと感じますよね。
策士タイプは、弱点を人に見せることで立場が不利になることをわかっています。だからこそ、自分は弱い心を持っていないと言わんばかりにふるまってしまうのです。
策士の特徴《仕事編》
信頼を得やすい
どんなトラブルも解決してしまうような人や、普通では考えられない利益率の仕事を獲得してくるような人は、相手の信頼を得るスキルに特化しているとかんがえられます。
具体的には、相手のピンチにいち早く駆けつけて対応することで、相手に恩を感じさせる行動をとっていることが多いです。いざという時に助けてもらったからこそ、その後に少し無茶な提案をされても、つい受け入れてしまいます。
これは、策士タイプが「この人を助けることで自分に利益があるだろうか」と考えながら動いているから。全ての人を助けるのではなく、自分にとって利益がある人を優先的に助けることで、結果的に自分が得をできる可能性が高くなるというわけです。
出世への意欲が高い
出世に対する考え方も、策士タイプは普通の人とは異なります。多くの人が「目の前の仕事を一生懸命することで、結果的に出世できたらいいな」と考えている中、策士は「出世するためにどうすればいいか」と常に考えている点が大きな違いです。
さらに策士の人は「出世するためにはどんなことでもする」との向上心も持っています。具体的な目標と、なんとしても達成するという強い意志を持ち合わせているからこそ、どんな困難にも立ち向かっていけるのです。
権力者を味方につける
偉大な成功を果たすには、人間一人の力ではとうてい不可能です。特に一般市民が大手企業の代表になろうとしても、ただやみくもに仕事をしていてはいつまでたっても目標を達成できません。
その点、策士の人は味方を作るのが上手いところが特徴的。特に権力者との人脈を多く持っています。権力を持つ人の信頼を得ておくと、引き抜きや昇進の話も舞い込みやすくなり、普通の人では信じられないような出世を実現させてしまうんですね。
さらに、権力のある人を味方につけておくと、いざという時に助けてもらえるメリットもあります。自分一人ではリスクが大きすぎてなかなかできないことにもチャレンジできるので、大きな成功をおさめる可能性も必然的にアップ。強い味方となる権力者に好かれるところも策士の特徴です。
利益を得ることが第一
策士タイプが次々成功をおさめる背景には、利益を最重要視していることが考えられます。いくら同じ仕事を完了させたとしても、10時間かかった場合と5時間で終えた場合では、かかってくる人件費も大きく異なりますよね。
長時間残業してがむしゃらに頑張ることが良しとされているのが日本の社会ですが、策士タイプはいい意味で無駄を切り捨てる潔さを持っています。限られた時間で作業を終えるストイックさを持っているからこそ、他の人よりも多くの利益を上げることができ、周囲からの信頼を勝ち取ることもできるんですね。
こまめに「ホウレンソウ」する
社会人になるとまず教えられるのが「ホウレンソウ」。これは「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとったものです。策士タイプの人はこまめなホウレンソウを欠かさないことで、上司や取引先からの信頼を勝ち取っています。
例えば、大型案件を抱えている時に、現場を担当する会社から案件開始以降の連絡が途絶えてしまったらどう感じますか。多くの人がその会社に不信感を持ってしまったり、案件の進み具合が心配になってしまいますよね。
一方策士タイプの人は、的確なタイミングでホウレンソウをします。「今日はこの作業まで完了しました」「〇日から他の案件が重なるので、それまでにこの作業を完了させたいのですが、よろしいですか」などのこまめなホウレンソウをすることで、「この人ならもっと難しい仕事を任せられるかも」との気持ちにさせてしまうでしょう。
策士の特徴《恋愛編》
優れた情報リサーチ力
合コンや婚活パーティなどの場面では初対面の相手が多く、誰もが相手に対して少し警戒心をもってしまいますよね。そのような状態から恋愛に発展させるには、まず相手に親近感を持ってもらわなければいけません。
親近感を持たせるには、共通の話題を見つけることがとても効果的。策士の人は共通の話題を見つけ出す情報リサーチ力が優れています。もちろん情報を記憶する能力もあるのですが、話術にもたけているので、短い時間で相手に関するたくさんの情報を引き出すこともできます。あとは自分との共通の話題を見つけ出して、相手に親近感を持たせます。
極力相手の好みに近づける
策士な人は猛烈なアプローチで相手を落とすことよりも、自然と相手が自分を好きになる方法で恋愛を成功させたいと考えています。そのため、自分が相手好みの人間になるための努力も欠かしません。
先程紹介した情報収集力で相手の好みのタイプを把握したら、少しずつ相手好みにイメチェンをしはじめます。ポイントは急に変わるのではなく、少しずつ時間をかけて相手好みになること。相手との距離を縮めながら、相手好みの自分に変化することで、自然と好意を向けてもらえるように仕向けます。
駆け引きが上手い
策士な人は頭の回転が速いので、恋愛における駆け引きもとても上手です。「押してもダメなら引いてみる」との表現がよく使われますが、策士タイプは押すことと引くことの比率が絶妙で、相手をうまく翻弄します。
例えば、策士に告白されたけど最初は付き合うつもりはなかったパターン。告白を断ると、策士である相手は「それなら友達として仲良くして」とあっさりと引き下がります。その後は、友達として1日数回程度のLINEを毎日続けます。
しかし、ある日突然音信不通に。策士である相手から連絡が来なくなったことで、相手の存在が自分の中でとても大きなものになっていたと気付いてしまいます。このような駆け引きも、策士タイプはそつなくこなしてしまうのです。
アプローチは周りから
恋愛といえば、多くの人が「当たって砕けろ!」「まっすぐに気持ちを伝えるのが大事」との価値観を持っています。しかし、策士の場合は恋愛すらミッションとの捉え方をしているため、「周りから攻める」手段を選びやすいです。
実際のところ、お互いがよく知らない状態で告白をされても、思わず断ってしまいますよね。でも、自分の友達とも相手が仲良くなり、グループでの遊びを積み重ねた上で告白されたら、「この人は信頼できるから」とOKしてしまいませんか。このように、あえて周りから攻めることで成功率アップを狙うのも策士の特徴です。
甘え上手
策士の人は普段はやり手のイメージが強いため、どうしても周囲から敬遠されてしまいがち。「何を考えているかわからない」といわれてフラれることも多いでしょう。
それをわかっているからこそ、恋人と二人きりになった時は甘え上手な一面をみせることも。相手に「この人が弱い部分を見せられるのは自分だけ」と感じさせることで、相手との関係を長続きさせられます。
策士タイプの中には、甘えることすら目標達成の一つと考える人も。気持ちに余裕がある時は甘えますが、本当に追い込まれた時は一人で閉じこもってしまう一面もあります。
相手を引っ張っていくカリスマ性
策士な恋人は頭の回転がすごく速いです。だからこそ、いざという時は相手を引っ張っていき、事態を好転させるカリスマ性を持っています。この「相手を引っ張る」は、簡単そうに見えてとても難しいんですよ。
例えば、常に強引に恋人を引っ張ってばかりだと、恋人は「振り回されている」と感じてしまいます。だからといって恋人にあわせてばかりいると、「この人は主体性がない」とがっかりされてしまうことも。
策士タイプの方は、このバランス感覚に長けているのが特徴的です。そのため普段は相手に合わせたり、適度に自分が引っ張っていき、いざという時は自分が率先して前に立つ頼もしさがあります。
策士な人が注意すべきこと
人への態度を平等にする
策士は、成し遂げたいことがあるからこそ、目標に向かってひたむきに努力します。中には、成功のためであれば手段を選ばないほどの覚悟を持っている人も。それ故に、相手が自分にとって有益な人か無益な人かを見極め、あからさまに態度を変えてしまうこともあります。しかし、他者への態度が不平等な人は、見ていて気持ちのいいものではありません。
その時は有益と判断された人も、「自分も無益と判断されたら、手のひらを返したような態度を取られるんだろうな…」と感じると、どうしても相手を信用できませんよね。有益か無益かにとらわれず、どんな相手に対しても誠実な態度をとっている人の方が、結果的に協力者も多くなり、より成功に近づきやすくなりますよ。
人から恨みを買うような言動はしない
成功のために手段を選ばないタイプの策士に多いのが、人から恨みを買うような行動をとってしまうことです。わかりやすい例としては、男にはモテるけど女には嫌われるタイプの女性が挙げられます。
たとえ男性にモテる女性でも、たとえば他の女の子が好きな男性にアプローチをしたり、友達との先約をドタキャンして男の子とデートをしていたら、周囲の反感を買ってしまいますよね。結果的に嫌な思いをした女性が男性に告げ口をし、グループ全員から嫌われてしまう事例も少なくありません。
成功や自分のなりたい姿に向かってひたむきに努力するのは素晴らしいですが、そこに他人を巻き込んでしまわないよう注意しましょう。
オンオフを切り替える
仕事を円滑に回すために部下を叱ったり、残業しないと終わらない仕事量を指示しなければいけない状況も少なからずあります。いくら策を練ったところで避けられないからこそ、申し訳ないと思いつつも表面には出さず、強気な厳しい姿勢を貫くタイプの策士もいますよね。
このように、仕事や人間関係を円滑に進めるために、策士モードになる術を身につけた人もいるはずです。そんな策士モードタイプの方は、オンオフの切り替えを意識するのがおすすめ。プライベートな場面でも策士モードを続けていると、一緒にいる人も気疲れしてしまいます。
たとえば、仕事中は策士モードで厳しく接するものの、一歩職場を出ればスイッチをオフにして、部下と会話を楽しんだり、相手の話を親身になって聞くようにしましょう。メリハリをつけることで、周囲も仕事中の策士モードをうけいれやすくなりますよ。
策に溺れないように注意する
「策士、策に溺れる」とのことわざがあります。これは策略を組むのが上手だからこそ、複雑に策をめぐらせすぎて失敗してしまったり、策士が成功体験を積み重ねることで自信を持ちすぎてしまい、自己過信に陥ってしまうことです。
いくら頭の回転がはやい策士といえど、あまり策をめぐらせすぎるのも考えもの。時にはシンプルに物事を考えてみたり、感じるままに信頼する人との会話を楽しむなど、息抜きの時間をうまく活用して策に溺れる事態を防ぎましょう。
歴史上で有名な策士家
日本の策士:徳川家康
戦国時代に生まれながら、その後264年間も続く江戸幕府を開いたのが徳川家康です。彼の有名な策士エピソードとして、「関ヶ原の戦い」が挙げられます。
関ヶ原の戦いでは、徳川家康率いる東軍の兵は70,000、対して敵の西軍の兵は100,000でした。圧倒的不利な状況を覆して東軍が勝利。実は合戦前に西軍の小早川秀秋に対して「戦が始まったら東軍に寝返ること」と交渉をしていました。
しかし、いざ戦が始まると、小早川英秋は西軍の味方でいるべきか、東軍に寝返るべきか葛藤をはじめ、兵を動かしません。それにいち早く気付いた家康は、大砲を小早川英秋の軍に向けて発射。小早川英秋は慌てて東軍に寝返る事となり、徳川家康率いる東軍の勝利に貢献しました。
日本の策士:黒田官兵衛
豊臣秀吉の軍師を務めていた黒田官兵衛。彼が策士と呼ばれることとなった最も有名なエピソードは、本能寺の変と言われています。本能寺の変といえば、織田信長が家臣であった明智光秀に襲撃された事件のことです。
一見、秀吉の軍師である黒田官兵衛には関係のない話のように感じますよね。しかし、この本能寺の変で明智光秀が織田信長を襲撃するように仕向けたのが、黒田官兵衛であったとの説があります。
当時天下をおさめていた織田信長が討たれるということは、自分の上司に当たる豊臣秀吉が天下を取るチャンスが訪れるということ。結果的には黒田官兵衛の思惑通り、豊臣秀吉が天下を統一することとなりました。
日本の策士:上杉謙信
上杉謙信は越後の戦国大名です。甲斐の虎と呼ばれる武田信玄とはライバル関係であり、5度もの死闘を繰り返していました。戦いには軍資金が必要となりますが、上杉謙信はどのように軍資金を得ていたのでしょうか。
実は、彼は越後でつくられる「越後上布」をブランド化した張本人。当時は木綿の大量流通がされておらず、布の需要は非常に高い時代です。そんな中で、上杉謙信は越後上布の専売権の獲得に成功。このようなエピソードからも、彼が策士として活躍していたことがわかります。
海外の策士:諸葛亮孔明
『三国志』の策士として有名な諸葛亮孔明。戦乱の最中、常人では思いもよらない戦略によって勝利をおさめつづけていました。彼は死後も敵軍を脅かしたエピソードを持っています。
諸葛亮孔明は自身に死期が近づいている事に気付き、蜀軍には自分が亡くなった時は撤退するよう指示をしました。それと同時に、自分に似た人形を作らせます。孔明の死後、蜀軍が撤退を開始した際に、敵軍は孔明が亡くなった今が好機とばかりに進軍を開始。
しかしそこに、孔明が姿を現します。それを見た敵軍は「孔明の罠だった。彼は死んではいない」と撤退。この孔明が実は人形だったことも知らずに…。死してなお、敵を脅かす策を投じる諸葛亮孔明こそ、策士の中の策士かもしれません。
海外の策士:ネフメト2世
ネフメト2世はある奇策により、1,000年の歴史を持つ東ローマ帝国を打ち破ってしまいます。標的であるコンスタンティノープルの横には金角湾があるのですが、入江を鎖で封じているため入れず、強固な守りを維持していました。
そこで、ネフメト2世は金角湾に船を運ぶ奇策を放ちます。その方法は、金角湾横の陸地に油を塗った木を並べ、その上に船を渡らせること。70隻ほどの艦隊が船で山越えを成功させ、金角湾に無事到着を果たします。
この奇策により、戦いを有利にすすめられたネフメト2世が率いる軍が見事勝利。いまでも「オスマン艦隊の山越え」と呼ばれて語り継がれています。
有名な策士家の名言集
織田信長の名言
歴史上の人物といえば思い浮かべる人が多いのが織田信長ですね。「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」の詩から、他の武将と比較しても冷徹でとにかく強い肉体派のイメージがあります。
実は弱者にやさしく、仲間のモチベーションをあげるリーダーシップを持つ一面も。自分の正義を基準として、敵対するものには容赦なく接する点から、冷徹な印象が強くなったと考えられています。
彼は「臆病者の目には、敵は常に大軍に見える」という名言を残しています。これは桶狭間の戦いにて、わずか2,000人の兵で攻め込んだ際に生まれた名言です。この言葉をかけられた味方の兵たちは自分を奮い立たせて、見事、桶狭間の戦いでの勝利を呼び込みました。
争いのない現代でも、同様のことが言えるのではないでしょうか。新しいことに挑戦することはとても勇気がいりますが、それでも強い気持ちで立ち向かうことの大切さを教えてくれる名言ですね。
伊達政宗の名言
1567年、戦国時代の最中に誕生したのが伊達政宗。抜群の行動力と頭の良さで活躍し、23歳の頃に奥州を制覇しました。彼は豊臣秀吉から参陣の命が下った際に、4ヵ月も遅刻して参陣し、秀吉を怒らせてしまったことがあります。
謝罪に訪れようとするも、立腹した秀吉は伊達政宗に会おうとしません。その時に、「殿下の茶頭の方に茶を習いたい」と、他の人では思いつかないアプローチ方法で秀吉に取り入り、見事に謁見と謝罪を果たしたエピソードもあるんですよ。
伊達政宗は「大事なことこそ、他人任せにせずに、最終的には自分で決断するべき」との意味を持つ名言を残しています。実際に伊達政宗は各地を制圧した経歴があり、その都度重要な決断を迫られてきたのでしょう。上で紹介したエピソードも例外ではありません。数々の偉業を成し遂げた彼だからこそ残せた名言といえます。
堀江貴文の名言
ホリエモンの愛称で親しまれている実業家の堀江貴文さん。彼は東京大学に進学しましたが、在学中に会社を設立したことから、東京大学を中退してしまいました。
その後、設立した会社を運営して少しずつ力をつけ、経営破綻したライブドア社を買収して立て直したことから知名度が一気にアップ。一時はテレビで見ない日はないほど注目を集めていましたね。しかし証券取引法違反により逮捕されてしまいます。まさに人生の天国と地獄を味わったやり手実業家です。
さまざまなことに挑戦するフットワークの軽さが堀江貴文さんの最大の魅力。だからこそ、「失敗しても命までとられることはない。ゼロになるだけ」との名言を残しています。
実際に服役中は彼に関する報道は全くなくなりましたが、2013年の刑期満了後から少しずつメディアへの露出をスタート。釈放後もゼロから一歩一歩前へ進み続けています。失敗を恐れずに挑戦を続ける彼だからこそ、残せる名言です。
スティーブ・ジョブズの名言
iPhoneやiPadで有名なアップル社の設立者の一人でもあったのが、スティーブ・ジョブズさんです。彼は興味のあることとないことに関する熱量の差がすさまじく、興味のない必修科目を受けたくないことを理由に大学を中退してしまうほど。
その分、自分の興味がある分野に全力を注いできた彼。だからこそ、アップル社をここまで成長させる事につながったのではないでしょうか。
彼は「未来を見ながら点をつなげることはできない。過去を見て点を結ぶしかないのだ。だから、将来的にこれらの点が何らかの形でつながると信じる必要がある」との意味を持つ名言を残しています。
誰しも将来の不安や「このままでいいのだろうか」との気持ちを抱えていますよね。しかし、不安を抱えて立ち止まってしまうのではなく、とにかくすすみ続けることが大切であると、彼は語っています。挑戦を続ける事の大切さを教えてくれる名言ですね。
策士は成功を常に見据える頭脳派的存在
だからこそ、「うさんくさい」「信用できない」などの印象を持たれがちなのが策士の唯一の欠点。運が悪いと策士な性格を警戒され、周りから孤立してしまいます。
オンとオフを切り替える、人の恨みを買うような行動をしないなどの注意点を守りつつ、策士として自分の目的を達成させましょう。
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