「マンスプレイニング」って一体なに?
女性がこの言葉を使いたくなる場面は、「あの男、うざい!」と感じてしまう瞬間ばかりです。まずは、「マンスプレイニング」とは一体どういった意味なのか、確かめていきましょう。
マンスプレイニングの意味
マンスプレイングとは、「man(男)」と「explain(説教する)」を縮めてできた動名詞「mansplaining」のこと。「女性を見下しながら説教したがる男性」という皮肉めいた言葉として、ニューヨーカーやSNSでジワジワ広まりました。
きっかけになった本『説教したがる男たち』
マンスプレイングが広まるきっかけになった、レベッカ・ソルニットのエッセイ『説教したがる男たち(Men Explain Things to Me)』という一冊の本があります。説教という言葉の暴力を、世の女性たちが日常的に受けている事実に多くの人が共感しました。
実際に起きているジェンダー問題を知り、フェミニズムを改めて考える機会になる内容です。男性自身がマンスプレイングに気づくきっかけになる本としても話題にもなりました。
しかし、本の中に「マンスプレイニング」という言葉は一度も登場していません。内容そのものがマンスプレイニングである、と後付けされたことが、この言葉が広まるきっかけになったと言われています。
マンスプレイニングをする男性の特徴1
態度や声が大きい
どこか横柄な態度を取るのが、マンスプレイニングをやってしまう男性の大きな特徴です。女性を相手にマウントを取りたがり、高圧的な力で押さえつけるために、声も大きくなってしまう人が多く見られます。
普段は大人しくても、お酒の力を借りて説教したがる男性も多いですね。こういった態度を取る男性は目つきも冷たかったりするので、女性に対する偏見を持っているのでは?と疑ってしまうものです。
頼まれてもいないのに教えたがる
マンスプレイニングをしてしまう男性の多くは「教えたがり」です。ウンチクや雑学を披露することで人より優位に立ちたいと日頃から考えていますが、その機会はなかなかやってきません。
そんな時、話を聞いてくれそうな女性がいれば、頼まれてもいないのに「教えてあげよう」と女性の前でベラベラと話し始めるのです。そんな男性の長い話にウンザリしている女性は数多くいるでしょう。
相手の気持ちを無視する
マンスプレイニングされた女性がイライラするのは、男性がこちらの気持ちを全くもって無視しているからです。説教したがる男性は、相手がどう受け止めるかなど考えていません。一方的な態度であることに気づけないことが、マンスプレイニングをしてしまう人の特徴です。
相手の気持ちを無視してしまう男性は、たとえ相手が女性でなくても、コミュニケーションが取りにくいものです。自覚さえすれば改善できますが、そのまま年を取ってしまう男性の方が多いと言えるでしょう。
自慢話ばかりする
マンスプレイニングをしている時の男性は、どや顔で「すごいだろう」と言わんばかりの態度を取っているのが特徴です。聞かれてもいないのに自慢話ばかりしている行動は、身近な場所でよく見られますよね。
自分がいつも人より優位に立ち、周囲から羨ましがられることで、承認欲求を満たしているのです。そんな時に自分よりも優れている人が現れると、夜も眠れないほど悔しがってしまうところもあるようです。そんなところも、マンスプレイニングをしてしまう男性の欠点でもあり、見ていてイタい部分です。
マンスプレイニングをする男性の特徴2
知らないのに知ったかぶりをする
こちらが男性に何かを話すと、「もちろん知ってる」という態度ばかり取る男性がいますよね。実は詳しくないのに知ったかぶりをするのも、マンスプレイニングをする人の特徴です。自分が好きなジャンルの話題ではないはずなのに、「ああ、それね!」と博識であることをアピールして、下に見られることを防ごうとします。
マンスプレイニングをするには、いつも知識を仕入れておかなければなりません。ですが、専門外のことまで情報収集することなどできるはずはないのです。だからつい、知ったかぶりな態度取ってしまうことも多いです。
それが親切だと思い込んでいる
マンスプレイニングをしたがる男性は、教えてあげることが親切だと思い込んでいる節があります。聞かれてもいないのに、「それはこうだよ」と前のめりな態度で話に割り込んでしまうこともしばしば。それが出過ぎた態度であることに気づくことはできません。むしろ、親切なことをした気持ちで満たされています。
女性も最初こそは、教えてくれる男性に対して「親切だな」と思ったりしますよね。でも、予想以上に話が長くてウンザリしてしまいます。その空気を察してくれないのが、マンスプレイニングをしてしまう男性の特徴的なポイントです。
女性ばかりに言いたがる
マンスプレイニングをする男性の多くは、女性を相手に行動を取ります。自分が優位に立てそうな相手を無意識に選んでいるので、同性よりも女性へ向かいがち。それも弱そうに見える女性ほどターゲットになりやすいです。中には、あえて気の強そうな女性を狙い、強気な態度で言いくるめることを楽しむ男性の姿も見られます。
学歴で人を判断する
いつもマンスプレイニングをする男性は、知識が豊富なほど人の価値が上がり、高学歴であることが重要だと考えていることがあります。「そんなことも知らないの」と口にする男性ほど、その傾向があると言えるでしょう。学歴を聞きたがる男性も、マンスプレイニングをしてしまう傾向にあります。
マンスプレイニングをする男性心理とは?
自分に自信がない
何かと話題に首を突っ込んで、「すごいね」と言ってもらえるようアピールするのは、自分の自信のなさの裏返しでしょう。マンスプレイニングをすることで、平凡な自分をひた隠しにしている証拠。本当はみんなの憧れの存在になりたい、尊敬されたいという思いが強いのです。
マンスプレイニングをすれば、平凡な自分を知られずに済むと信じて疑わないのでしょう。いわば自己防衛なのですが、自分を守るための行動でしかないことを、当の本人は気づいてはいません。
他人より優位に立ちたい
人よりも優れていることを認めてほしい、せめて目の前にいる女性よりは上でありたいと考えています。マンスプレイニングをする男性は、本当はもっと尊敬されたい、羨望のまなざしを集めたいと心の底では思っているはず。
マンスプレイニングは幼少期の体験が大きく関係していることもあり、結果ばかりを気にする親から育てられた可能性も考えられます。説教したがる男性の心理をほどいていくと、学歴が全てだと育てられた背景が見つかるかもしれません。
女性を思い通りにしたい
高圧的な態度で女性を思い通りにしようとする振る舞いは、ハラスメントに当たります。つまり、マンスプレイニングばかりする男性には、パワハラやモラハラで訴えられる人もいるということです。
「女のくせに」と見下げた態度を取るのは、女性に対して歪んだ先入観を抱いていたり、女性にモテなくてひがんでいるからかもしれません。マンスプレイニングをすることで尊敬され、みんなにチヤホヤされ、そして女性を支配できるイメージを強く持っている可能性があります。
弱い自分を知られたくない
マンスプレイニングをすることで必死に虚勢を張っている、と言ってもよさそうです。マンスプレイニングをしてしまう男性は、相手に自分の弱みを握られることを強く恐れています。だからこそ、知ったかぶりのような態度を取ってしまうのです。
自分に価値がないことを認めたくない気持ちが強いために、少しでも相手より優位な立場に立とうとするでしょう。マンスプレイニングばかりする男性ほど、自己評価の低いと言えるでしょう。
マンスプレイニングをする男性への対処法
大人として付き合っていかなければならない状況ならば、こんなふうに賢い態度で乗り切ってみませんか?ここでは、マンスプレイニングをする男性への対処法について、いくつかご紹介していきます。
話をそれとなく聞き流す
説教したがる男性は、話を聞いて「へえ!」と言ってもらえれば、ほぼ満足します。承認欲求を満たしたくてマンスプレイニングをしているので、聞く側はさも「聞いています」という態度を見せれば、たいがいの場面は乗り切れるものです。
相手が目上の男性なら、「そうなんですか」などと相づちを入れつつ、さらりと聞き流してみましょう。笑顔で受け答えをすることさえ忘れなければ、「ちゃんと聞け」と咎められることもありません。コミュニケーションが苦手な人も、うまく聞き流す術を身につけると、いろいろな場面を乗り切れるようになります。
一定の距離感を保つ
会うたびにマンスプレイニングしてくる男性には、今以上に深入りしないことが重要です。イラッとする高圧的な態度を取られると、つい「でも…」と反論したくなるものですが、その行動は逆効果になります。
こちらの反論を上書きしようと、さらに挑んでくるでしょう。マンスプレイニングをエスカレートさせないためにも、一定の距離感を取ることが大切です。LINEやメールもすぐに返信せず、少し様子を見ながら付き合う工夫をしてみてください。
適度に話を切り上げる
マンスプレイニングをされていると感じたら、「お話しできてよかったです。これから用事があるので失礼します」とうまく話を切り上げて、その場を立ち去りましょう。うっかり話を聞き続けてしまえば、その男性に「俺の話に興味があるんだ」と勘違いさせてしまいます。
一度でも丁寧に話を聞いてしまえば、会う度に延々と聞かされるハメにもなりかねません。立ち去ることに躊躇せず、笑顔で「失礼します」とその場を離れることがポイントです。中途半端な態度を取るよりも、潔い態度で対処しましょう。
冷静に観察する
人をイラっとさせる態度でマンスプレイニングをする男性は、なぜそんなことばかりするのでしょうか。辛抱強く話を聞くよりも、説教したがる心理の謎を解き明かして、気を逸らしてみてください。マンスプレイニングをする男性を一歩下がった目で観察すると、「自分に自信がないのかな」「モテないんだろうな」と欠点を見つけることができます。
弱い部分を見つけていくと、偉そうな態度もまるで必死に頑張っているかのように見えるでしょう。すると「なんだ、たいしたことないな」と思えるようになり、ストレスも幾分マシになるのではないでしょうか。
マンスプレイニングをする男性への女性の本音
単純にうざいし関わりたくない
「聞いてもいないのに、ウンチク話を延々としてくるのは迷惑ですね。はっきり言えばうざいです。話し出すと止まらないし、急いでるときとかホント困るんですよ。できる限り関わりたくないです!」(24歳/女性/携帯ショップ店員)
自分が得意なジャンルほど身を乗り出し、ウンチクを語り出されても、聞いているこちらは正直戸惑いしかないですよね。「マンスプレイニングをする男性とはもう関わりたくない」と思っても当然です。上から目線の態度を取られてしまえば、「うざい人」という印象しか残りません。
女性にモテないんだろうなと思う
「説教みたいな口調の人って、女の人をバカにしている気がするんです。モテないからそんな態度ばかり取るとしか思えないですね」(26歳/女性/事務職)
マンスプレイニングをする人は、心のどこかで「女は何も知らない」と決めつけているのかもしれません。そんな気持ちが態度ににじみ出ていれば、女性から見ても「モテなそう」という印象に。むしろ、モテなくて可哀想な人とすら思ってしまうでしょう。
教えてなんて言ったつもりはない
「ひと言も『教えて』なんて言ってないのに、説明し出す男って面倒くさい。それも『こんなことも知らないなんて』という態度を見せてくるからムカつくんですよね。人を馬鹿にして満足するなんてひどいです」(30歳/女性/飲食業)
聞かれてもいないのに解説するうざい行動こそ、マンスプレイニングをする男性の特徴です。それも上から目線で説明したがるものだから、その態度にはイライラさせられますよね。おまけに話が長ければ、大きなストレスの原因になります。
学歴で人を判断しないでほしい
「初対面なのに学歴を聞いてくる人が苦手です。そういう人に限って、人を見下すような態度を取りますよね。学歴を知って態度を変えるのもムカつきます」(23歳/女性/製造販売)
相手の気持ちを察することなく、平気で学歴を聞いてくる態度にも、イライラする女性は続出。自分の学歴に自信がある男性ほど、マウントを取ろうとするでしょう。男性よりも高学歴なのに、結局いちゃもんをつけられてしまったという女性もいます。
反論するのも面倒
「説教したがる男性って、話が長い上に一方的な意見しか言わない。本当は反論したいんですけど、少しでも文句を言えばさらに態度が大きくなるのは目に見えてるから、いつもじっと耐えています」(26歳/女性/販売員)
まるで押さえ込むようなハラスメント的な態度を取られてしまうと、反論して話を長引かせるよりも、じっと耐えて早く終わらせたいと思うのが自然です。ただ、マンスプレイニングばかり取る男性とこの先も付き合っていかなければならない状況ならば、ひとりで悩んではいけません。それが職場なら人事課や信頼できる人に相談すべきでしょう。
うざい!マンスプレイニングされた経験談
「スマホ買い替えようかな」と言っただけなのに…
「バイト先でふと『スマホ買い替えようかな』って呟いただけなのに、横にいた男の先輩から最新機種の機能を延々と語られて困りました…。もう二度と言わないことを誓います!」(22歳/女性/カフェ店員)
ガジェット好きな男性に思わずマンスプレイニングされてしまった経験が、一度や二度どころか、何度もあるという女性は多いのではないでしょうか。聞いてもいないのに張り切って説明されればされるほど、ドン引きしてしまいますね。
興味ないことを延々と話し続ける同僚
「同僚は何かと話題を振ってきては、延々と話し続けるんです。正直、何の興味も持てない儲け話とかばかり。話しかけられないようにビクビクしています」(29歳/女性/製造業)
相手は明らかに興味がなさそうなのに、一方的に喋り続ける男性っていますよね。相手の反応などお構いなしなのが、マンスプレイニングをする男性の特徴です。その話を聞かずに済む対策を取った方が良さそうです。
上から目線でしか話さない取引先
「会う度に、人を小馬鹿にするような態度で接してくる取引先の人がいるんです。女を見下げたような態度にストレスが溜まります」(26歳/女性/営業職)
相手が女性だとわかった途端に、上から目線で話す男性は多いです。ビジネスの場ではまだまだ男女の格差が問題になっていますが、マンスプレイニングを取る男性への対処は難しいですね。こんなふうにじっと耐えている女性はたくさんいます。
関係ない話題なのにSNSで絡んで来る男性
「SNSで、どう考えても共通点がない男性からコメントを送られると困るんですよね。気を遣って返信すれば、さらに返信してきたりして。面倒くさがっているのを察して欲しいです!」(22歳/女性/レストラン勤務)
SNSでも、「教えてあげよう」というニュアンスの一方的な男性コメントは目立ちます。ネット上でもマンスプレイニングしてしまうのは、ほかに話を聞いてくれる人がいないからかもしれません。SNSは若い女性に気軽に接することができるため、絡みたい男性にとっては格好の場なのでしょう。
【男性向け】マンスプレイニングしないための予防策
また、周りに高圧的な態度で女性に接している男性がいたときに、注意してあげられる存在になってください。では、マンスプレイニングしないための予防策をご紹介していきます。
まずマンスプレイニングについて知る
男性自身が「マンスプレイニング」という言葉の意味を正しく理解することが、とても重要です。「俺には関係ない」とスルーしてしまう男性は実に多いですが、その態度こそ女性たちを傷つけているかもしれません。
アメリカでは、ハラスメント防止のために理解の輪が広まりつつあります。日本ではまだまだ認知されていませんが、1人でも多くの男性が自分の行動を見つめ直すことが大切です。もちろん、全ての男性がマンスプレイニングをしているとは誰も思っていません。ただ、心底困っている女性がいることをこの機会に知ってください。
相手の性別で態度を変えない
相手が女性だと分かると、急に強気な態度で話す人もいます。とくに声が大きくなったり、「そんなことも知らないの」と口に出してしまう人は危険です。そうでなくても、相手に誤解を与えるような言葉遣いや態度を取らないように配慮をしましょう。
体育会系ノリも、女性にとっては「少し怖い」と思わせてしまうこともあります。身長が高い男性ほど女性は見上げることになるので、見下げられている気持ちになりやすいです。わざわざ腰を低くする必要はありませんが、ほんの少しの優しさが女性の心を軽くすることをぜひ知ってください。
教えるのは相手に聞かれてから
自ら「教えてあげよう」と乗り出すのはNGです。あくまでも「教えてほしい」と言われた時だけにしましょう。知っている情報を言いたくなる気持ちはわかりますが、相手にとってはそれが重荷になります。
教える際にも、ポイントだけ簡潔に伝えることが重要です。必要以上に伝えてしまうと「うざい!」と思われてしまうことも。年齢が上がるにつれてくどい印象になってしまので、相手の反応を見ながら会話をするといいでしょう。
相手の話をよく聞く
マンスプレイニングを予防するために最も重要なのが、相手の話をよく聞くことです。女性は男性を目の前にすると、遠慮して言えなくなることがあります。その態度を「話を聞いてくれている」と思い込むのはNG。
言葉のキャッチボールがきちんとされていれば、相手の女性は不快になりにくいです。心の中で「女のくせに」と思っていれば、それは態度からにじみ出てしまい相手に伝わります。女性に対して苦手意識がある人こそ、相手の気持ちを知ることが大切です。
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