お酒に強くなる方法ってあるの?
体質的にアルコールに弱い人は、訓練したところで、いくら飲んでも平気な「ザル」にはなれません。
しかし、適量のお酒を味わい、飲み会などで皆と一緒に楽しく飲酒できるようになる可能性はあります。お酒を飲むときに大切なことは、飲める量ではなく、いかに楽しく飲むかです。
注意事項として、アルコールアレルギーの人や、パッチテストなどで体質的に全くアルコールを受け付けないと判明している人は、無理してアルコールに慣れようとするのは危険です。絶対にやめましょう。
飲めなくて辛い…お酒に弱い人の本音
こちらでは、飲めなくて辛いと感じているお酒に弱い人の本音を見ていきましょう。
友達がザルだからいつも割り勘負けする
「私はお酒に強くないんですが、よく一緒に飲みに行く友達がいわゆる『ザル』で、すごく強いんです。私がやっと1杯飲み終わる頃には、彼女は3杯目でケロっとしてます。
強くて羨ましいなと思うのですが、いつもキッチリ割り勘。完全に割り勘負けしているので、そこはちょっと嫌だなあと思ってしまいます」(24歳/女性/販売員)
お酒に弱い人あるあるの「割り勘負け」です。お酒に強くない友達と飲みに行ったときは、飲める側がお会計のときに気遣うことが必要ですね。
飲み会で上司に飲まされるのがつらい…
「飲み会で上司に酒を勧められたら断れないのがつらい。『おい、飲んでるか?』とか声をかけてくれるから、断りづらくて。
『急いで飲まなくてもいいんだぞ!』って言ってくれるけど、それってゆっくりでいいから飲めってことなので、『お酒苦手なんスよ』って言いたいのに言えないのがつらい…」(29歳/男性/営業)
飲み会でお酒を勧められると、断ることができない人も多くいます。この記事の最後に「飲み会でのスマートなお酒の断り方」を紹介していますので、ぜひご覧ください。
飲むとすぐ赤くなってしまって恥ずかしい
「私はお酒を飲むと、すぐ顔が真っ赤になってしまいます。周りの人が『すごい赤いじゃん!大丈夫!?』と心配するレベルです。
『うわー、ほんと真っ赤だよ!』『これ以上飲むのやめな?』と心配してくれるのは嬉しいのですが、皆に赤い赤いと言われるのがすごく恥ずかしいんです…」(22歳/女性/学生)
顔が赤くなる人はお酒を勧められにくいというメリットはありますが、赤くなるのを恥ずかしいと思っていることが多いようです。
酒に弱い男だと思われたくない!
「自分は酒に弱いんですが、彼女がザルです。体質だから仕方ないとわかっていても、彼女が顔色変えずにグイグイ飲んでいるのに、自分はグラスをチビチビ舐めるだけなのが情けなくて。
お酒弱い男だと思われたくないから頑張りたいけど、こればっかりはどうしようもないですね…」(31歳/男性/教員)
彼女よりお酒が弱いと、悔しかったり恥ずかしかったりと、複雑な思いを抱く男性は多くいます。こちらの記事でお酒に強くなる飲み方を紹介していますが、無理は禁物ですよ。
お酒に弱い人と強い人の体質の違い
こちらでは、体質によるアルコール分解の違いを見ていきましょう。
アセトアルデヒドを分解する酵素
飲酒をすると、体内でアルコールを分解する過程で「アセトアルデヒド」が発生します。毒性が高い成分で、顔が赤くなったり、頭痛や吐き気をもよおしたり、動悸が激しくなる、冷や汗が出るなどの症状の原因となる成分です。
このアセトアルデヒドを分解する酵素のひとつに「アセトアルデヒド脱水素酵素」があります。この酵素の活性が強いとアセトアルデヒドを速やかに分解できるためお酒に強く、活性が弱いと分解できずに蓄積してしまうためお酒に弱い体質ということです。
この酵素の活性の強さは、両親からの遺伝子の組み合わせで決まっています。お酒に強くなるために努力をしても、変えることができません。
アルコール分解の速度
肝臓にある酵素グループ「シトクロム」は、体にとって害のある物質を分解・無害化する働きがあります。このシトクロムの一部がアルコールの分解も行っており、こちらは遺伝に左右されません。
お酒を飲み続けて強くなったという人は、このシトクロムの働きが活発になり、アルコール分解の処理能力が高まった可能性が高いと考えられます。
弱い人が強くなるのではなく慣れる場合もあるだけ
アセトアルデヒドは、頭痛や眠気や吐き気などの不快感の原因になります。しかし同時に、飲酒したとき特有の幸福感や、気を大きくする作用もあるのです。
アセトアルデヒドによる不快感には、慣れることができます。脳の神経細胞の機能が変化し、不快感に対する感受性が下がるためです。
不快感に慣れ、幸福感を求めるように飲酒ができるようになれば、「お酒に強くなった」と解釈することもできます。しかし、アルコールに弱い体質であることに変わりはないため、適量な飲酒を心がけましょう。
女性はお酒に弱い?
女性はお酒に弱いと言われているのは、果たして事実でしょうか?
一般的に、女性の肝機能は男性に比べると弱いと言われています。アルコールの大部分は肝臓で処理されるため、肝機能が弱い人はアルコールに弱いということになります。したがって、女性はお酒に弱いというのは不正解ではありません。
しかし、遺伝の要素や、年齢によるアルコール分解能力、体重の違いによる血中アルコール濃度など、色々な要素での個人差があります。全ての女性に当てはまる話ではないということも覚えておきましょう。
お酒に強くなるための方法
こちらでは、飲酒を始めてもすぐ気分や体調が悪くならないための方法を解説します。
お酒を飲む機会を増やす
お酒に強くなる方法として、お酒を飲む機会を増やして体をアルコールに慣らすことがあげられます。
家で少量ずつでもお酒を飲み、アルコールが体に入ってくる状態を体に覚えさせましょう。最初は舐める程度で十分です。慣れてきたら、少しずつ量を増やしていきましょう。
ただし、肝臓を休める「休肝日」もきちんと作りましょう。また、体質的に飲めないわけではないけれど、これまでほとんどお酒を飲んだことがないという人は、決して無理をしないでください。
適度な運動で代謝を促す
お酒に強くなるためには、肝臓の働きが重要です。
食事のバランスが悪かったり、栄養やカロリーの摂取量が多かったりすると、肝臓が処理しきれなくなってしまいます。適切な食事を心がけ、適度な運動を取り入れて代謝を促し、肝臓にかかる負担を減らしましょう。
自分の飲めるお酒の量を把握する
お酒に強くなるということは、アルコールをたくさん取っても平気な体になるということではありません。飲むお酒の量を自分でコントロールできるようになることも、お酒に強くなるということです。
飲むお酒の量をコントロールするために、まずは自分がどの程度飲めるのかを把握しましょう。どのくらいで酔い始めるのか、酔い始めた後の体調の変化、泥酔してしまう量をきちんと見極め、上手にお酒と付き合っていくことが大切です。
相性の良い飲めるお酒を探しておく
お酒に強く飲むことが好きな人でも、「ビールならどれだけ飲んでも酔わないのに、日本酒は一杯飲んだだけで酔っちゃうんだよね!」というように、お酒に対する好みと相性があります。
自分と相性の良いお酒を探しておくことも、お酒に強くなる方法の一つと言えるでしょう。
お酒に強くなるためのポイントとは?《前編》
お酒に強い人でも、飲み方を間違えると酔っぱらってしまうものです。お酒に強くない人は、特に飲み方に注意しましょう。
お酒に強くなるためのポイント《前編》では、飲み会の前の準備やおつまみの選び方を紹介します。
飲み会の前日はたっぷり睡眠をとる
お酒に強くなるポイントは、肝機能にあります。飲み会の前日は睡眠をたっぷりとり、肝機能を高めておきましょう。
肝臓の血液量は、立っているときよりも、寝ている姿勢でいる方がおよそ1.7倍増加します。血液量が増加することにより、栄養や酵素の供給量が増え、肝機能が高まるのです。
空腹でお酒を飲まない
お酒に強くなるためのポイントとして、空腹でお酒を飲まないことがあげられます。
お酒に強い人でも、空腹だとアルコールが回りやすいと言われており、お酒に強くない人の場合は、一口で酔っぱらってしまうことも。
お酒を飲むときは、少量でも良いので胃に何か入れておきましょう。胃の中に食べ物が入っていると、飲んだアルコールが腸に流れるスピードが緩やかになりますし、胃の粘膜を保護することもできます。
お酒を飲む前後にサプリやドリンクを飲む
ウコンのドリンクやサプリを、飲酒前と後に摂っておくことも、お酒に強くなる飲み方のポイントとして覚えておきましょう。
ウコンやコウジンは、肝臓の代謝機能を高める成分として、コンビニなどでもドリンクやサプリが売られています。飲み会の前に用意し上手に活用して、悪酔いや二日酔いを予防しましょう。
肝機能をアップさせる
飲んでいる最中に、肝機能をアップさせるメニューを選ぶこともおすすめです。
クエン酸は肝機能を高める効果が期待できます。サワーが飲める人は、グレープフルーツサワーや梅サワーを飲むことで、クエン酸を摂取することができますよ。
そのほかにも、肝機能に効果のあるたんぱく質を多く含む食材を、おつまみとして選ぶのも良いでしょう。焼き鳥や肉・魚、枝豆や卵料理が、お酒に強くなるメニューです。
お酒に強くなるためのポイントとは?《後編》
お酒に強くなるためのポイント《後編》では、必要以上にお酒を勧められないコツと、酔いの回りにくい飲み方、酔った後の対処法を紹介します。
グラスを空にしない
お酒に強くない人が飲み会を楽しむためには、自分のペースで飲むことが非常に大切です。しかし、お酒に強い、強くないにかかわらず、グラスが空いているとお酒を勧められやすくなってしまいますよね。
必要以上にお酒を勧められてペースを乱してしまうことを避けるために、グラスを空にしないようにしましょう。もう飲まない方がいいなと判断したときは、ソフトドリンクの入ったグラスを置いておくことがおすすめです。
同じ種類のお酒を飲む
色々なお酒の種類を飲むことを「ちゃんぽんする」といい、ちゃんぽんすると飲酒量が増えるため酔いやすいと言われています。しかし、量をセーブすればちゃんぽんしても大丈夫というわけではありません。
お酒には色々な有機物質が含まれており、お酒の種類が増えるということは、摂取する有機物質の種類も増えるということです。また、お酒の種類によってアルコール濃度も違います。
肝臓は、アルコール濃度によって分泌する酵素の濃度を変えています。また、有機物質にもそれぞれ対応しなければなりません。飲酒量が同じでも、ちゃんぽんすると肝臓への負担はかなり増えているということです。
肝臓への負担を減らすためにも、同じ種類のお酒を飲むようにしましょう。
常温の水を飲みながらお酒を飲む
酔いが回るのを穏やかにする飲み方をすることも、お酒に強くなるポイントです。
お酒を飲みながら、飲んだお酒と同量以上の常温の水を飲みましょう。それによって、排尿が促され、体内のアルコールが排出されやすくなるうえに、肝臓への負担も軽減されます。冷水は体内に吸収されにくいので避けてください。
酔いが回るのが穏やかになることに加え、二日酔い対策にもなります。
飲酒後はスポーツドリンクを飲む
お酒に強くない人は、二日酔いにも悩まされやすいですよね。
お酒に強くなる方法として、飲んだ後にスポーツドリンクを飲むことをおすすめします。二日酔いの原因の一つに、アルコールの利尿作用による脱水症状があるためです。飲酒後の睡眠前にスポーツドリンクで水分補給をし、脱水症状を防ぎましょう。
飲酒時は、アルコールやアセトアルデヒドの分解や排泄のために、ビタミンやミネラルが消耗されます。補酵素が不足すると酵素の働きが悪くなり、スムーズな代謝ができません。そして翌日に残ってしまうと、二日酔いになってしまいます。ビタミンやミネラルを補うためにも、就寝前のスポーツドリンクは有効なのです。
肝機能を高める?お酒に強くなるための生活習慣
こちらでは、肝機能を高めて、お酒に強くなる生活習慣を解説します。
良質なタンパク質をとる
お酒に強くなるための生活習慣として、肝機能を高めて元気な肝臓を維持するために、良質なタンパク質をとることがあげられます。
肉や卵はタンパク質が多い食品ですが、比較的カロリーが高く、カロリーオーバーになりがちです。余ったタンパク質は窒素に分解する必要があり、窒素を排泄するために肝臓の働きが必要になってしまうため、過剰摂取は避けるようにしましょう。
一般的な1日のタンパク質の必要量は「0.8g×体重(kg)」です。魚や大豆製品、鶏ささみ肉や豚ヒレ肉、カッテージチーズなどの脂肪分の少ない乳製品から、適量を摂取するように心がけましょう。
ストレスを溜め込まない
ストレスを溜め込んでいる状態が続いていると、交感神経が優位になります。内臓の血流量が減ってしまい、肝機能が低下する原因になります。
お酒に強くなるためのポイント「飲み会の前日はたっぷり睡眠をとる」の項目で解説したように、肝臓の血液量はお酒に強くなるために非常に重要です。肝機能改善のために、溜まったストレスは早めに発散してしまいましょう。
プチ断食で肝臓を休める
お酒に強くなるためには、肝臓を休めることが必要です。
肝臓を手っ取り早く休めるために、プチ断食をおすすめします。食べることを一時的にやめることで、解毒に疲れた肝臓が休まり、正常な機能を取り戻すことができるためです。
プチ断食はファスティングとも呼ばれ、半日から長くて1週間と色々な方法があります。ただし、プチ断食中は、酵素ドリンクやファスティング用ドリンクで、ビタミンとミネラルをしっかりと補給するなど、適切なやり方があります。独自の方法で挑戦しないようにしましょう。
禁煙する
タバコを吸う人は、お酒を飲んでいるときや飲み会の席などで本数が増えることが多いですよね。しかし、お酒に強くなりたい場合は、禁煙を視野に入れましょう。
タバコを吸うことによって、血液中の一酸化炭素が増加します。それによって血液中の酵素の運搬が邪魔をされ、肝臓へ向かう酵素が不足し、肝機能が低下してしまうのです。
また、喫煙により摂取しているニコチンをはじめとする有害物質は、肝臓が分解しなければならず、負担がかかります。お酒に強くなるために肝機能を強くしたい場合は、禁煙にチャレンジしましょう。
【番外編】飲み会でのスマートなお酒の断り方
一人で静かにしていると勧められやすくなってしまうので、たくさん飲んでいる人と同じくらいのテンションで過ごすことが、勧められられないようにするコツです。
しかし、それでも勧めてくる人は存在しますよね。そこでここからは、スマートなお酒の断り方を紹介します。場がしらけたり、相手を心配させないように、明るくあっけらかんと断りましょう!
車を運転する用事がある
「飲み会の後、車を運転する用事がある」と言ってしまえば、お酒を勧められることはなくなります。しかし、その飲み会では1滴も飲めなくなってしまうので注意が必要です。
さっきまでお酒を飲んでいたのに、周りに勧められた途端「車の運転が…」と言い出すと、大変印象が悪くなってしまいます。
この断り方は、今日はソフトドリンクだけで過ごそうという場合におすすめです。
薬を飲んでいるから飲めない
勧められたお酒を断る方法として、「薬を飲んでいるからお酒を飲めない」という言い訳が使えます。服薬している薬の種類によっては、アルコールと一緒に摂取することによって重篤な症状を引き起こす可能性があるので、かなり効果的な断り方です。
この断り方の場合も、「少しなら…」と少量飲んでしまうことは避け、その飲み会での飲酒は諦めた方が良いでしょう。
体調不良
「今日は体調があまりよくなくて、すぐ酔いが回ってしまいそう」と言うのも、勧められたお酒を断るときに有効です。これなら、乾杯のとき1口飲んで、あとはソフトドリンクにするという過ごし方ができます。
飲む量を自分でセーブしながら飲みたい場合は、「なんか酔って頭が痛くなってきちゃったから、ゆっくり飲みたい」と言えば良いでしょう。元々体調が悪いと言ってしまうと、周りに心配をかけてしまいますので、「酔って体調悪くなってきちゃった」と言う方が好ましいですね。
お酒に弱いことをアピール
自分のペースでゆっくりお酒を飲んでいたら、上司がビール瓶を持って現れ「飲んでるか!もっと飲めよ!」とグラスを空けるように催促してきた…。こんなときは、「お酒は好きだけど強くなくて」と、お酒に弱いことを素直にアピールしましょう。
過去に酔っぱらってやらかしてしまった失敗談などがあれば、思い切って打ち明けると説得力があります。「トイレから出てこなくなります」「盛大にリバースしたことがあります」など、周りに迷惑をかけてしまうような体験談だとより効果的でしょう。
料理・飲み物の注文役をする
飲み会で料理や飲み物の注文役を買って出てしまえば、お酒を勧められる機会が減るでしょう。
注文役になると、色々な人のグラスを見たり、食べたいものを聞いて回ったりすることになるので、積極的に飲み会を楽しんでいるように見えます。気配りが必要になり、落ち着かない役回りですが、自分のペースで飲むことができる上に、皆の役に立てるのでおすすめです。
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