そもそも「教養がない」ってどういうこと?
まずは、「教養」という言葉の意味を解説します。「教養がある」「教養がない」についても、具体的にどういう人を指すのか見ていきましょう。
教養の意味
「教養」は、学問・知識・芸術などをしっかり身に着けることによって養われた、精神的な豊かさを指します。単に「色々知っていて頭がいいこと」ではなく、「知識が豊富で頭が良いことが心の豊かさにつながっていること」であり、人格的な価値までを指しているのです。
元々の意味は「教えて育てること」でしたが、現在は知識が豊富な人に敬意を持って使われています。
「教養がある」とはどういうこと?
「教養がある」とは、知識や知性を創造的活動に生かすことができ、知識に裏打ちされた思考ができることを指します。知識があっても、活用することができない人には使われません。
自分の知識を創造や思考に生かすことができるということは、他人や社会に貢献することができるということになります。そのため、「教養がある人」は周りの人から尊敬されたり認められたりしているのです。
「教養がない」とはどういうこと?
「教養がない」とは、何に対しても知識が乏しく一般常識も欠けていて、そのことが性格や振る舞いにマイナスに作用している状態を指します。勉強ができなくても、一般常識があり、自分の興味のある分野などに詳しい人のことは「教養がない人」とは言いません。
教養がない人の考え方や性格の特徴
「自分は大丈夫かな」「あの人はどうなんだろう」と、当てはまるかどうか確認してみてください。
常識を知らない
教養がない人の特徴として、常識を知らないことがあげられます。「『教養がない』とはどういうこと?」の項目でも触れましたが、さらに詳しく解説します。
公共の場で騒がない、目上の人に敬語を使う、時間に遅れない、人付き合いではお礼や謝罪が大切だということは、社会人にとっては常識ですよね。教養がない人は、このルールを知りません。
集団で社会生活を送るにあたり、常識は小さい頃から少しずつ教えられて身につくものです。その常識を知らずに大人になって社会に出ると、周りの人を驚かせたり、迷惑をかけることになってしまいます。
視野が狭く色々なことに興味を持たない
教養がない人は、視野が狭く、情報を収集しません。そのため知らないことが多く、ますます視野が狭くなるという悪循環に陥ります。
例えば、周りの人が時事ネタを話していても、教養がない人は知らないため会話に関心を示しません。興味もないため、「それはどういうこと?何が起こってるの?」と聞くこともしないでしょう。
また、視野が狭いため、自分と異なる考え方や価値観を受け入れることができません。そのため、いつまでたっても視野が広がることはないのです。
自信過剰
教養がない人は、よく「そんなこと勉強してなんになるの?」という発言をします。知識がなくても生きていける、勉強をしなくても困らないという自信が、あらゆるところに表れているのです。
特定の苦手分野だけになら、学生時代などにこの発言をしたことがある人も多いのではないのでしょうか?しかし、教養のない人は全てにおいて学ぶことを面倒に思っています。「知らなくても自分は大丈夫」という根拠のない自信があるためです。
物事を深く考えない
視野が狭く自分に自信を持っているため、教養のない人には知識がありません。そのため、物事に対する考えの底が浅いという特徴があります。深く考えようにも、知らないことが多く考えること自体が面倒なのです。
同じ失敗を何度もする、少し考えれば回避できるトラブルを避けることができない…このようなことから、教養がない人は周りの人に迷惑をかけます。過去の失敗から学ばず、事前にリスクを考えて対策することができない原因は、深く考えず、今のことしか考えていないためです。
教養がない人の会話の特徴
話が通じない
教養がない人には、知識がありません。常識も乏しく、周りの人が知っていることでも知らないことが多くあります。会話をするときは「この話題なら理解できるだろう」という前提で始めますよね。普通の人なら「あれね、わかる!」と伝わるものでも、教養がない人は知らないことが多いため、話が通じません。
教養がない人は新しい知識を得ることもしないため、新聞やネットニュースなどで話題になっている時事ネタも伝わりません。説明しようにも、相手は興味を持って考えながら話を聞くことができないため、伝えるのにも時間がかかります。
語彙が少ない
教養がない人と会話をすると、語彙が少ないことに気が付くのではないのでしょうか。教養がない人は新聞や本を読まず、日常生活で知らない単語が出てきても調べません。そのため、新しい言葉を知る機会がなく、語彙が少なくなってしまうのです。
また、うろ覚えのまま言葉を使うことも多いため、言葉を間違った意味のまま使い続けてしまうこともあります。文章を目にする機会が少ないため、間違っていることにいつまでも気が付けないのです。
会話の内容が浅い
教養がない人と話していると、返事の中身がないことがほとんどです。教養がない人の性格の特徴として、情報収集をしないことがあります。そのため、会話をしていても盛り上がるポイントがありません。
普通だと話が広がって盛り上がるようなところでも、教養がない人は「マジ?」「ヤバ」などしか答えないため、そこで会話は終わってしまいます。そのため、会話の内容が浅く、つまらないと感じてしまうでしょう。
言葉遣いが汚い
言葉遣いが汚いということも、教養がない人の会話の特徴としてあげられます。語彙が少ないため、前述したような「マジ」「ヤバい」に加え、「キモイ」「ウザい」など、若者が多く使うような単純な言葉を多用します。
若いうちはそれでいい場面も多いですが、社会人になると困る場面が増えますよね。「マジですよ」などと敬語に似た言い回しをしても意味がありません。目上の人や社外の人と話す機会が多くなると、教養がないことからくる言葉遣いの汚さが、目立つようになってしまいます。
教養がない人とある人の違いとは?
こちらでは、教養がない人とある人の違いについて解説します。知識のあるないだけではなく、考え方や行動にも違いが表れています。
知識量が多いか
教養がない人とある人の違いは、まずは知識の量です。教養がある人は、多くの知識を持っており、その知識は自分の得意なことだけにとどまらず、色々な分野に渡っています。
教養がある人は知識の多さをひけらかしたり自慢したりすることがないため、嫌みな感じがしません。難しい専門知識でも、わかりやすく説明できる語彙力を持っています。そのため、教養がある人との会話は楽しく、ためになる話を多く聞くことができるでしょう。
感情をコントロールできるか
教養がない人は、すぐに感情的になります。常に不機嫌だったりキレやすかったり、人前で泣いたりしてしまうのです。感情をコントロールできず、感情に振り回されている状態です。
先述した「教養がない人の考え方」で解説したことを思い出してみましょう。「ここでわめいても解決しない」と先を考えないこと、「感情的になっても迷惑をかけるだけ」と過去から学習しないことが原因になっているのでしょう。
逆に教養がある人は、感情に左右されても何も解決しないことを学習しています。「ここで感情的になると後で面倒になる」と先を考えるのです。そのため、何事にも冷静に対処できます。
自由な発想ができるか
まったく知識がない事柄に関して「自由に考えてください」と言われても、困ってしまいますよね。これは全てのことに共通することです。そのため、知識が乏しく考える癖がない人は、自由な発想ができません。
教養がある人には経験や知識があり、好奇心に裏打ちされた探求力を発揮することができるため、豊かな発想力があります。そのため、次々と自由な発想をすることができるのです。
向上心があるかどうか
教養がない人と教養がある人の違いは、向上心があるかどうかだといえます。現状がなんとかなっていれば、それで良しと考えるのが教養のない人です。
教養のある人は、「より良いものを、より高い目標を」と向上心を持って取り組むため、知識や経験が蓄積されていきます。この蓄積が塵も積もれば山となり、数年後には両者の間に差が出てくるのです。
人の意見を聞けるかどうか
教養がない人は色々なことに興味を持たず、浅い会話しかできないという特徴がありましたね。人との会話にも興味がなく、意見を聞かないということになります。自分の分からないことを話されたらつまらない、自分と違う意見は受け入れたくないと思っているため、人の意見を聞くことができないのです。
教養のある人は、自分と違う意見は「なるほど、そういう考え方もできるね」と柔軟に受け入れることができます。人の意見をしっかり聞くことができるため、より見聞を広めることができるのです。
教養がない人になってしまう原因とは?
勉強や調べ物が苦手
勉強や調べ物が苦手な人は、多くいるでしょう。しかし、苦手なまま避けて通っていると、知識を得る機会が減り、教養がない人になってしまいます。
苦手でも、学生時代に強制的に勉強をさせられますよね。その中で興味のあるものや面白いと感じるものを見つけることができれば、調べる力が身に付きます。しかし、全てを「苦手だからやらなくていいや!」と放り出してしまうと、疑問があっても調べず、知識を得る機会がないまま過ぎて、無教養になってしまうのです。
家庭環境が学ぶのに適していなかった
世の中には様々な家庭環境があります。残念ながら、全ての人が親に勉強させてもらえる、または勉強に適した環境にいるわけではありません。
貧困が原因であったり、複雑な家庭環境で勉強どころではなかったり。教養がない本人の責任ではありません。家庭環境が原因で無教養な人は、きっかけさえあれば勉強や調べることを面白いと感じる可能性が高いでしょう。
自分を過大評価している
「もう充分物知りだし、経験も豊富だ」と自分を過大評価している人は、教養がない人になってしまいます。現状に満足して学習することをやめてしまうことにより、新しい知識や情報を得る努力をしなくなるためです。
自分を過大評価している人は、人の意見を聞く必要がないと考えがちなため、頭が固くなり人から学ぶ機会がなくなります。柔軟な頭で色々な意見を知ることができないと、無教養になってしまうのです。
不真面目ですぐ責任転嫁する
何かあったときに「自分のせいではない」とすぐ責任転嫁をする不真面目な人は、教養が身につきません。責任転嫁するということは、反省して学習したり、後悔して次はこうしようと考えたりすることを放棄しているということだからです。
自分の失敗から学ぶことができず、考えることからも逃げていたら、成長できませんよね。責任転嫁すると教養が身につかず、いつまでも同じ失敗を繰り返すようになってしまいます。
教養がない人のデメリット
自立できず人に迷惑をかける
教養がない人には一般常識が欠けていることが多々あります。公共の場での過ごし方や、テーブルマナー、目上の人への接し方だけではなく、税金や社会保障などの金銭的なものも把握していないのです。大切な手続きに必要な書類がわからないどころか、どの手続きが必要かも知りません。
そのため、自立することができず、周りの人に迷惑をかけてしまいます。問題が起きたときに自分で調べ、自分で解決することもできません。
仕事の場面でも同じことが起こります。そのため、ミスが多く何度も同じミスをするのです。自分で解決しない教養がない人のフォローを、周りの人がせざるをえなくなります。
周りの信用を得られない
今まで挙げてきた教養のない人の特徴を、全てひっくるめて考えてみましょう。普通の人が知っていることを知らない、向上心がない、人の話を聞かない、一般常識がない、同じ失敗を何度もして周りがフォローさせられる…。これでは、周りの信用を得ることができませんよね。
信用を得られないため、重要な仕事を任されることがありません。また、プライベートでも、周囲からは当たり障りのない世間話しかされなくなってしまうでしょう。
出世が難しい
教養のない人は、ミスが多く周りに迷惑をかけるうえに信用が得られないため、重要な仕事は任されません。そんな状態では、仕事で結果を出すことはできませんよね。
その結果、教養のない人の出世は難しくなってしまいます。しかし教養のない人は向上心がないため、出世できないことを「責任があること任されなくて、楽でいいや」と思うのです。
騙されやすい
騙されやすいことも、教養のない人の大きなデメリットです。一般常識がないうえに「こういうデマが流行ってる」「この手法の詐欺が横行してるらしい」という知識もないため、簡単に騙されてしまいます。
騙されている最中も、客観的に状況を把握できないので「こんなうまい話があるわけがない」と疑うこともしません。自分では、騙されていることに気付くことができないのです。
恋愛がうまくいかない
教養のない人のデメリットとして、恋愛がうまくいかないことがあげられます。一般常識がない人を「恋愛対象外」と考える人が多いためです。
たしかに、異性に対して「常識がないところが可愛い」「出世なんてしなくても構わない」と考える人もいます。しかし、教養のない人は人の気持ちを考えないため、デリカシーのない発言や自分本位の行動ばかり繰り返し、「無教養は個性」と考える人にも愛想をつかされてしまうのです。
教養がない人が教養がある人になる方法
こちらでは、教養がある人になる方法を解説します。すぐに結果が出るものではありませんので、短気を起こすことなく楽しみながらがんばりましょう!
新聞を読んだりニュースサイトを見たりする
教養がある人になる方法として、新聞を読んだりニュースサイトを見たりすることが有効です。何も知らない状態で社会情勢を知ろうとしても、意味が分からないことが多くあるでしょう。まずは理解しやすい身近なニュースから読むと馴染みやすいですよ。
毎日新鮮な情報をチェックしていれば、難しい社会情勢も「あれ、この前と変わってきたかな?」と気付くことができます。難しい言葉は検索すれば解説が見つかりますので、徐々に知識量を増やしていきましょう。
本をたくさん読む
本をたくさん読むことも、教養を身につけるために非常に効果があります。「本なんて読む気がしない…」という方は、まずは漫画でも良いのです。漫画で活字を見ることに慣れたら、読みやすい小説や、初心者向けの専門書に挑戦しましょう。
最初から難しい本を読む必要は、全くありません。理解ができず、読むのが億劫になり投げ出してしまうからです。例えば、好きな漫画の題材や気になる設定などがあったら、そこから関連する書籍や専門書を読んでみると、楽しみながら読書をすることができるでしょう。
疑問に思ったことはすぐに調べる
教養のある人になるためには、知識の量を増やすことが大切です。知識の増やし方として、疑問に思ったことはすぐに調べることをおすすめします。
ニュースや小説、漫画や映画などに接していると「今の単語はどういう意味だろう?」「歴史に触れているけど、どんな出来事だったんだろう?」と疑問に思うことが出てくるでしょう。そんなときに、辞書やインターネットで調べて疑問を解決することが、知識に繋がっていくのです。
色々なことに興味を持つ
物事に無関心でいると好奇心がわかず、教養のない人になってしまいます。色々なことに興味を持ち、経験を豊かにすることが、教養のある人になるためには大切です。
世の中には多くの情報があふれています。視野を広く持てば、今まで知らなかった楽しいことを見つけることができるでしょう。楽しいことや興味のあることに対して「もっと知りたい」と思うことが、教養のある人になる第一歩になるのです。
様々な人と接するようにする
家族や親しい友人、会社の同じ部署の人など、身近な人と接しているだけでは、世界が広がることはありません。教養のある人になるには、様々な人と接し、色々な意見や経験談を聞くことが有効です。
様々な人と接するためには、コミュニケーション能力が必要です。世間話ができる知識、場の空気が悪くならない常識的なふるまい、適切な言葉遣いが必須となります。学習のチャンスと考え、無理のない範囲で対人関係を広げていきましょう。
人の話を最後までしっかり聞く
教養がない人は、自分の興味のないことは「どうでもいい、つまらない」と考えがちです。そのため、人の話を最後まで聞くことができません。
教養がある人になるためには、人の話を最後までしっかり聞くことが大切です。自分の知っていることを相手が話し始めたとしても、「もう知ってる」と話の腰を折ってはいけません。新しい気付きを得られることもありますので、きちんと聞くようにしましょう。
教養がない人との上手な接し方
無教養を指摘して根気よく常識を教える
相手が親しい友人や、部下や後輩などの場合、無教養を指摘してあなたが根気よく常識を教えていくと、改善される可能性があります。社会に出てしまえば「わからない」では済まないと、教育するのです。
大人になるまで無教養で過ごしてきた相手なので、一筋縄ではいかない場合もあるでしょう。「困るのはあなた自身だよ」と相手がやる気を出すまで諭し、常識を教えながら根気よく向き合うと効果的です。
とっつきやすい情報源や本を紹介する
教養がない相手があなたの意見を受け入れやる気を出したら、まずとっつきやすい情報源や本を紹介しましょう。見やすいニュースサイトや、難しすぎない内容の本です。
教養のない人は、「こんなことも知らないのか!」と驚くようなことを知らない場合が多々あります。わからないことがあったときの調べ方も教えておくと、挫折する可能性が低くなります。最初はあなたがそばにいて、いつでも質問できる状態にしておくと、より頑張ってくれるかもしれません。
話は適当に聞き流す
教養のない人が、特に関わりを持たなくていい相手や、今後も変わる気がない人の場合は、話を適当に聞き流しましょう。根気強く何かを教えようと思うよりも、かなりストレスが軽減されます。
教養のない人の的を射ない返答で会話が成立しなくても、イライラせずに「まあこういう人だから」と受け流すのです。空気を読まない発言をされても、「そっかー」と適当に聞き流しましょう。
距離を保ち深く付き合わない
教養のない人自身に変わる気がない場合は、どうすることもできません。あなたが何から何までお世話をしてあげる義務もありませんし、必要のない尻拭いをさせられて時間を取られ、ストレスを溜めるのも効率が悪いことです。
変わる気のない人とは距離を保ち、深く付き合わないようにすることがおすすめです。そうすれば、不必要なフォローをさせられることもなくなり、無駄なストレスもたまらなくなります。
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