そもそも「虚栄心」とは?
虚栄心が強いとコミュニケーションに支障が出ることが多いため、自分がそうである場合、または周りに虚栄心が強い人がいる場合には、何らかの工夫を凝らして向き合っていかなくてはなりません。
そこで今回は「虚栄心」に注目していきますが、中には「虚栄心ってどういう意味?」と首を傾げている人もいるでしょう。そこでまずは、簡単に「虚栄心」の意味や「自尊心」との違いについて解説していきたいと思います。
「虚栄心」の意味
「虚栄心」とは「見栄を張りたがる心」という意味の言葉です。
たとえば「自慢話や武勇伝ばかりする人」「マウントを取りたがる人」「大げさに物を言う人」など、相手に自分の優位性を証明しようと必死になったり、実力以上に自分を大きく見せようとしたりする人のことを、「虚栄心が強い人」と呼ぶことが多いでしょう。
「自尊心」との違い
「虚栄心」と「自尊心」の違いがよくわからない…と思っている人もいるでしょう。たしかにどちらも「自分の考えや価値に自信を持つ」というニュアンスの言葉なので、似ていると感じる人が多いのも頷けます。
「自尊心」とは「自分の人格を尊重する気持ち」という意味で、たびたび「プライド」と言い換えられることもある言葉です。一見、虚栄心と似ているように思えますが、虚栄心の場合は「自分を大きく見せたいという気持ち」であるため、言葉の意味は異なります。
むしろ虚栄心は、現状の自分に自信が持てないため、つまり自尊心が足りないために、見栄を張ることで満たしたいという気持ちから生まれるものだと言えるでしょう。
虚栄心が強い人の印象は?男女の意見
ここでは、虚栄心が強い人へのイメージについて、何人かの男女の意見をまとめました。
自分は虚栄心が強いかも…と感じている人は、ぜひチェックしておきましょう。周りの人があなたに抱いている印象を知って、自分のあり方を改めて考えれば、今後のためになるかもしれません。
他人を褒めるところを見たことがない!
「虚栄心が強い上司は、とにかく周りを下げて自分を上げるタイプ。上司が他人を褒めるところを見たことがありません。他人を褒めるくらいなら自分を褒めそうだし、他人の良いところに気づいても認めなさそう」(34歳/女性/公務員)
人のことを褒めるのは、虚栄心が強い人にはあまり見られない行動です。虚栄心が強い人は他人より優位に立ちたいという気持ちがとにかく強いため、他人の良さを認めるような余裕がそもそもありません。
むしろ人の良いところを見ると「悔しい」「負けるかもしれない」という劣等感や焦燥感に駆られてしまい、褒めるよりも貶すことのほうが多いと言えるでしょう。
マウントばかり取るので疲れる
「マウントばかり取ろうとする友達との付き合いに、ほとほと疲れています。自慢話を聞かされるだけでも退屈なのに、わざわざ自分と私を比較してマウントを取ろうとしてくるので不愉快です。自分勝手で周りの人のことを何も考えていないんでしょうね」(23歳/女性/会社員)
虚栄心が強い人は他人と自分を比較することが多く、暇さえあれば相手にマウンティングをして自分の優位性を確立しようとします。そうすることで「自分は相手よりも上だ」と思うことができて、安心できるのでしょう。
ただ、マウンティングをされた相手からすれば、頼んでもいないのに比較された挙げ句、自分を貶されることになるため、不愉快でしかありません。虚栄心が強い人に疲れてしまうのも無理はないと言えます。
見栄を張るのに必死すぎ
「職場の先輩が見栄っ張りです。誰に対しても常に見栄を張っているし、大げさに物を言ったり嘘をついていたりすることも多くて、周りからの信用はだだ下がりです。そこまで必死になる意味あるのかな…って疑問に思ってます」(25歳/男性/事務)
見栄を張るのに必死になるあまり、つい物事を大げさに言ったり、嘘をついたりしてしまう虚栄心が強い人は少なくありません。
そうなってくると、「見栄っ張りな人」から「嘘をつく信用できない人」へと評価が変わり、あまり関わりたくない人物として警戒してしまう人も増えてくるでしょう。
発言がイキってて正直痛いと思う
「後輩の発言がいつもイキってて、正直痛いな…と思います。プライドが高いからか、常に誰かを見下していたいのはわかるんですけど、いい大人が中学生みたいにイキってるのは痛すぎるし、見ているだけでいたたまれない気持ちになります」(34歳/男性/サービス業)
虚栄心が強い人にありがちなのが、いわゆるイキリ発言です。調子に乗って大口を叩いたり、相手を見下すためにあえて強い言葉を用いていたり…。そんな発言をしている姿を見て、いたたまれない気持ちや「痛い」という印象を持つ人は決して珍しくありません。
ただし、虚栄心が強い人本人にとっては、イキリ発言すらも見栄を張るための道具になっているため、無意識ではなく良かれと思って故意にやっていることが多いのも特徴のひとつでしょう。
虚栄心が強い人の特徴|行動編
そのため、身近な人の虚栄心について知りたい場合や、自分の虚栄心の程度を知りたい場合は、それらの特徴と照らし合わせてみると、その強さが見えてくるでしょう。
SNSへの投稿が多い
SNSへの投稿が多いのは、虚栄心が強い人によく見られる行動のひとつ。虚栄心が強い人は自尊心が低いため、どうにかしてその欠落を埋めようと、承認欲求が強く表れている行動をすることが多いのです。
そのため、周りが羨むような投稿を頻繁にしてみたり、自撮り写真をアップして称賛を集めようとしたり、時には相手をおとしめるような発言をしたりします。そうして承認欲求や虚栄心を満たし、自尊心のなさを補おうとします。
ブランドものが好き
一概にそうとは言えませんが、虚栄心が強い人はブランド好きの傾向にあります。ブランドものを身に着けていると、「生活が潤っている」という印象を周りに与えやすいからでしょう。
実際のところ、お金持ちや、高価なプレゼントを頻繁にもらう人は、周りから憧れられることが多いですよね。高収入だったり、誰もが羨む美貌を持っていたり、みんなから好かれる存在だったりする人の中には、ブランド物を毎日のように身に着けている人は少なくありません。
虚栄心が強い人は、「ブランド物を身につければ、自分も周りからすごいと思われる」「優位に立てる」と思うため、やたらとブランド物を身につけようとする人が多いのです。
すぐに周りと自分を比べる
すぐに周りと自分を比べることが多いのが、虚栄心が強い人の特徴のひとつです。虚栄心が強い人はとにかく自分を大きく見せたいという気持ちが強いため、少しでも自分が優位に立てそうな相手がいればすぐに比較し、相手を落とそうとします。
また、虚栄心が強い人は、人一倍劣等感を覚えやすいのも事実。そのため、比較しなくても良い場面でも周りと自分を比較し、万が一自分が劣っているように感じられたら、悔しさからどうにかして相手を蹴落とそうと企てることも珍しくありません。
虚栄心が強い人にとって、自分以外の存在は自分の価値を左右するライバルのようなものなのです。傍にいれば無意識に比較し、優位に立てれば自信がつき、優位に立てなければ見栄を張って優位に立とうとしてしまうのでしょう。
都合が悪くなるとすぐ逃げる
虚栄心が強い人は、都合が悪くなるとすぐ逃げる傾向にあります。ただでさえ人一倍自尊心や自己肯定感が低いため、自分に都合が悪いことがあってそれを周りから責められてしまえば、精神的に大きなダメージをおうことがわかるからです。
また、周りから責められれば、普段見栄を張っていることがバレてしまうリスクもあるでしょう。虚栄心が強い人は、とにかく見栄を張って自分を大きく見せ続けたいという気持ちがあるため、見栄がバレるのは避けたいところ。
そのため、自分が責められそうな場面や、見栄がバレそうな場面から逃げ出そうとすることが多いのです。
非常識な行動が目立つことも…
虚栄心が強い人の中には、非常識な行動が目立つ人もいます。
虚栄心が強い人は、見栄を張ることに必死になるあまり、周りを見る余裕がありません。そのため身勝手な行動をとることが多く、非常識な行動が目立ってしまうことも珍しくないのです。
また、虚栄心が強い人は周りを見下していることが多いため、周りが自分に合わせるべきだと思い込んでいる傾向にあります。その結果、身勝手な行動がより加速してしまい、非常識さが目立ってしまうのでしょう。
虚栄心が強い人の特徴|性格編
虚栄心が強い人の性格は、特にコミュニケーションを築く上で、周りから「少し苦手かも」と思われる要素が多いようです。
「周囲の人となかなかうまくコミュニケーションがとれない」と困っているなら、もしかしたら虚栄心の強さが原因かもしれないので、以下の特徴に当てはまる場合には、改善に向けて対処を考えていくといいでしょう。
負けず嫌い
基本的に、虚栄心が強い人は負けず嫌いな性格です。他の特徴を見てわかる通り、虚栄心が強い人は「相手や周りより優位に立ちたい」「自分を相手よりも大きく見せたい」という気持ちがとにかく強く、これは負けず嫌いな性格だからこそだと言えるでしょう。
人一倍劣等感を覚えやすいというのも、それだけ自分と周りを比較し、勝ち負けにこだわっているからです。虚栄心が強い人にとって相手と自分を比較するのは自然なことであり、「比較しない」「人付き合いは勝ち負けではない」という考えがほとんどありません。
そのため、相手より自分が優位に立てればふんぞり返り、劣っていれば見栄を張って相手を蹴落とそうとするのでしょう。
簡単に嘘をつく
虚栄心が強い人は、自分を大きく見せるためならば手段を選ばないことがほとんどです。そのため、簡単に嘘をつくことも多く、ときには、事実とかけ離れた内容をまるで事実であるかのように語り、自分を大きく見せようとすることさえあります。
また、虚栄心が強い人は「嘘がバレなきければ良い」と考えているため、嘘をつくことに対してあまり罪悪感を持っていないことがほとんど。また、自尊心が低いわりには自信家であるため、「絶対にバレないだろう」という気持ちがあるのも、簡単に嘘をついてしまう理由のひとつでしょう。
非を素直に認められない
誰よりも上に立ちたいという気持ちが強いため、たとえ自分に非があったとしても素直に認められなことが、虚栄心が強い人には多いでしょう。
虚栄心が強い人にとって、ただでさえ少ない自己肯定感が失われるような事態は避けたいもの。虚栄心が強い人は「相手に謝ると、自分が相手より下の立場になる」と考えているため、自己肯定感を守るためにもプライドを守るためにも、簡単には謝れないのです。
そのため非を認めてほしいと迫られた時には、少しでも早くその場を脱しようと言い訳や責任転嫁を繰り返し、時には何の反応も示さずに、知らぬ存ぜぬを通して非を免れようとすることが多い傾向にあります。
感情的なところがある
虚栄心が強い人は、少し感情的なところがあります。客観的に物事を考えたりするよりも、自分の欲求や願望を優先させたりすることが多いため、感情的に動くことが多いと言えます。
ただ、本人は「周りから冷静で落ち着いていて余裕がある人だと思われたい」と考えていることも多いため、外面だけは落ち着きを装っていることも珍しくありません。相手や周りより優位に立ちたいと考えているため、余裕がないところを見せたくはないのです。
それでも、自分が見栄を張ることに必死になっている時や追い詰められている時などは、冷静さを装うこともできず、粗が出てしまうことが多いでしょう。
偏見や固定観念が強い
偏見や固定観念が強いのも、虚栄心が強い人の特徴でしょう。基本的に、虚栄心が強い人は自分の考えや価値観こそが正しいと考えているため、自分とは違う考えや価値観に対しては否定的な立ち位置でいることがほとんどです。
また、自分の考えこそ正しいと考えている分、相手の考えや価値観が理解できないと自分が劣っていると感じ、常に勝ち負けにこだわるという性格も相まって、相手を見下したりけなしたりすることも少なくないでしょう。
自分の考えや価値観が正しいと思っている分、相手に良かれと思って意見を押し付けることが多いのも特徴のひとつです。
虚栄心が強い人の心理
そこで解説していくのが、虚栄心が強い人にありがちな心理についてです。なぜ虚栄心が強い人は必死に見栄を張ろうとするのか、その心の秘密に触れていきましょう。
自分の弱さを隠したい
特徴を見てもわかる通り、虚栄心が強い人は自分の弱さをとにかく他人に悟られたくありません。見栄を張るのも、自分の弱さや本来の実力を見せたくないからなのです。
また、虚栄心が強い人はプライドが高いのも特徴のひとつ。そのプライドの高さゆえ、自分自身の弱さを認めることができないのでしょう。
虚栄心が強い人は周りの人に対して劣等感を抱いていることも多いため、弱さを認めてしまえばより自分が劣っているように思えてしまい、そんな状況に耐えられないと考えてしまうのです。
他人を恐れている
実は虚栄心が強い人は他人を恐れています。誰に対しても自分を大きく見せたがるのは、他人を恐れているからこその行動だと言えるでしょう。自分を大きく見せれば舐められないだろう、歯向かわれないだろう…そう思ってこその行動なのです。
また、特徴のところでも触れましたが、虚栄心が強い人は自分が追い詰められる場面を極力避けたがります。追い詰められると、劣等感や自己肯定感の低さが刺激されてしまう恐れがありますし、普段自分を大きく見せるためについている嘘がバレてしまう恐れもあるからです。
虚栄心が強い人は、そういった2つの理由で他人を恐れています。つまり、基本的にどんな時でも、他人に対してある程度の敵意と恐怖心を抱いて接していると言えるでしょう。
誰よりも上に立ちたい
誰よりも上に立ちたいという気持ちが強いため、虚栄心が強い人は他人を見下したり、マウンティングをとって優位性を証明したりすることが多いです。また、劣等感が強いことも相まって、自分を安心させるために、人を見下したいという欲求が強くなると言えるでしょう。
虚栄心が強い人は、基本的に勝ち負けで人を判断していることが多いため、自分より下の人がいれば安心しますが、上の人がいれば、見栄を張ったりマウントをとったりして上に立ちたいと考えてしまいます。
誰よりも上に立てば自信のなさを補える、誰も歯向かってくることはないだろう、上に立って優越感に浸りたい、プライドを満たしたい…そんな欲求が、人と自分とを必要以上に比較し、やたらとマウンティングを取る理由だと言えるでしょう。
自分に自信がない
虚栄心が強い人は自分に自信がありません。自信家であるかのように振る舞っていますが、周りの人を恐れていて、それでいて弱さを見せたくないはないため、誰よりも上に立って安心するために、自分が大きく見えるよう振る舞っているのです。
そもそも虚栄心が強い人は自己肯定感が人よりも低いため、何をするにも自信が持てないのが本音なのです。
実際に行動して自分の優位性を確立することはせず、見栄を張って大きく見せようとするのも、実際に行動しても結果が伴わないと思い込んでいるからでしょう。
「自分の考え=周りの考え」だと思っている
自分の考えは周りの考えと一緒だろうと思い込んでいるのも、虚栄心が強い人の心理的特徴のひとつでしょう。偏見や固定観念が強く、それを全面に出して他人と接するのも、「どうせ皆も偏見や固定観念を持っているだろう」と思い込んでいるからだと言えます。
また、虚栄心が強い人は自分の考えを人に押し付けることがよくありますが、これも、周りも自分と同じ考えなら押し付けても問題ないだろうと思っているからでしょう。あるいは、同じ考えの中でも自分の考えのほうが優れている、正しいという根拠のない自信かあるから押し付けているとも言えます。
基本的には自分に自信がありませんが、自分の考えや価値観には自信を持っているため、自信を持っていることでは非常に強気に出られるのです。
虚栄心が強いことのデメリット
抱えているデメリットの大半は人付き合いにおいて大きなハンデとなるものであるため、もし人付き合いをきちんとしていきたいと思う場合には、デメリットと向き合い、克服へのモチベーションを高めていくと良いでしょう。
人間関係で常にマウントをとってしまう
勝ち負けで人付き合いをすることが多いため、人間関係で常にマウントを取ろうとしてしまうのが虚栄心が強い人の特徴です。基本的にマウントをとられて気分が良くなる人はおらず、むしろ嫌悪感や不快感を表す人のほうが多いため、人付き合いにおいてはデメリットだと言えるでしょう。
また、虚栄心が強い人は無自覚でマウントを取る癖がついている傾向にあります。
そのため、その気がなくても無差別にマウントを取ってしまい、周りから誤解されてしまうこともあるでしょう。
本当の自分を他人に見せることができない
見栄や意地を張ることに必死で、自分の弱みを見せたくない…そんな心理が強いと、本当の自分を他人に見せるのは難しくなります。いくら自分を受け入れてくれそうな相手がいたとしても、自分自身がその気になれないため、本当の意味で相手と理解し合うのは厳しいでしょう。
そうなってくると、たとえ仲が良い人がいたとしても本当の意味での親友や恋人にはなれません。
上辺だけの付き合いになるため、お互い信用も信頼もできず、何かのきっかけがあれば簡単に関係が壊れてしまうこともあるでしょう。
苦手意識を持たれやすい
苦手意識を持たれやすいというデメリットが虚栄心が強い人にはあります。おそらくほとんどの人は、見栄や意地を張ったり、マウントを取ろうとする人に対してあまり良い印象は抱きません。特に洞察力に優れている人ならば、虚栄を張っていることを簡単に見破り、距離を置いてしまうでしょう。
そうなってくると、人付き合いの幅は狭まることはあっても広まることは望めません。
大半の人は「この人苦手かも…」と察してしまうため、距離を置かれ、疎遠になってしまうことが多いでしょう。
見栄や嘘がバレるリスクがある
虚栄心が強い人の最大のデメリットと言っても過言ではないのが、見栄や嘘はいずれバレる可能性があるということでしょう。特に虚栄心が強い人がつく見栄や嘘は、その場で取り繕ったものや具体性がないものが多いため、バレやすい傾向にあるのが事実です。
見栄や嘘がバレてしまえば今まで自分が必死に取り繕ってきたものも壊れてしまい、相手や周りとの信頼関係が壊れてしまうこともあるでしょう。また、自身のプライドが深く傷つくことも十分にありえます。
虚栄心の強い人をやめる!克服する方法
しかし、虚栄心が強いことを自覚してしまった人も安心してください。虚栄心による行動はある程度コントロールできるため、「虚栄心の強い自分をなんとかしたい!」という気持ちがあり、そのための努力さえできれば、だんだん落ち着いていくでしょう。
SNSの投稿を控える
SNSへの投稿は控えたほうが良いと言えるでしょう。特に「こうすれば人から憧れられるだろう、羨ましがられるだろう」と、周りの目を気にして自分を優位に立たせるための投稿を控えることが、虚栄心の強さを克服する方法です。
こういった投稿はいとも簡単に承認欲求を満たすことができるため、虚栄心が強い人にとって非常に気持ちのいいものであることは間違いありません。そして承認欲求を満たすこと自体は別に悪いことではなく、特別虚栄心が強くない人でもやっていることでもあります。
しかし虚栄心が強い人の場合、SNSで承認欲求を満たそうとすると、度が過ぎていたり、あからさまに他人を見下したりする心理が透けて見えることも多いのが事実。それで気持ちよくなってさらに虚栄心が強くなるリスクがある以上、克服するまでは控えたほうが良いと言えるでしょう。
自分の欠点を認める
少しずつでも良いので、自分の欠点を素直に認めていきましょう。虚栄心が強い人はプライドが高いがゆえに、自分の欠点や非から目を背けてしまうことがほとんど。これを認めてしまえば自分は人よりも格下になってしまう…そんな不安や恐怖心が芽生えてしまうからでしょう。
しかし、欠点がない人など地球上どこを探してもいないのではないでしょうか。欠点や非を認めたところで自分の価値や魅力がなくなるわけではありません。また、自分が思っているよりも人は他人のことを見ていないため、弱みを見せたところで何も変化がないことがほとんどです。
むしろ欠点や非を認めたほうが自分の成長に繋がったり、人からの評価や印象が良くなったりすることのほうが多いため、少しずつでも自分の欠点や非を認めていき、向き合っていくようにしましょう。
周りと自分を比較しない
虚栄心が強い人は周りと自分を比較する癖がありますが、こちらも少しずつでも良いので比較しないようにしていきましょう。そもそもいくら他人と比較したところで、人は同じ条件で生まれて育ったわけでもないので、差が出てしまうのは当然のことだと言えます。
差が出ることを理解している人は、虚栄心が強い人にマウントを取られても、「この人ってすごいんだな」「自分よりレベルが上で憧れるな」とは思いません。
むしろ、虚栄心の強い人が無遠慮に比較し見下す姿や、勝ち負けにこだわる姿を見れば、不愉快に思ったり、器の小ささや余裕のなさを感じたりすることのほうが多いです。虚栄心の強い人が恐れる「見下される状況」に繋がる可能性のほうが高いと言えるでしょう。
嫌みやマウント取りに聞こえないか気をつける
そんな気はなかったのに、自分の発言が嫌みやマウント取りに聞こえていたというケースを、虚栄心が強い人の中には経験したことがある人もいるでしょう。実は虚栄心が強い人の多くは、本人にその気がなくても、発言の端々に嫌みやマウント取りの要素が含まれてしまっていることが多いのです。
これは、普段から周りの目を気にして比較し、見栄を張ることに必死になっていることの副産物だと言えるでしょう。その気がなくとも、すでに心理的に見栄を張ることに必死になってしまっているため、無自覚にそういった発言が出ることが増えてしまうのです。
そのため、何か発言する際には出来るだけ客観的に、そして一般的な常識の元「この発言は嫌みやマウント取りに聞こえないだろうか」と考えてから発言するようにすると、思わぬ事故を起こすこともなくなるでしょう。
非があれば素直に認める
非があれば素直に認めるようにしましょう。ここで言う「非を認める」とは、自分の中だけで認めるのではなく、他人に対して非を認めて謝罪することを意味します。もちろん自分の中で非を認めて反省することも大切ですが、必要な場面では他人や周りに非を認め、謝ることが重要なのです。
虚栄心が強い人にとって、誰かに対して非を認め、さらに謝罪をするというのは、心理的に少し厳しいことかもしれません。劣等感やプライドの高さ、優位性…さまざまなことを考えると、自分の中では非を認めていたとしても、他人に対してそれをするのは難しいでしょう。
しかしそれでも非を認めて謝ることが、虚栄心の強さを克服するために必要なことなのです。非を認めて謝れない限り、「プライドが高く器が小さい」「見栄っ張り」などの印象はついてまわることになり、いつまでも虚栄心が強い人からは卒業することはできないでしょう。
周りの人の意見にも耳を傾ける
虚栄心が強い人は自分の考えや価値観には自信を持っている人がほとんどです。それは自己肯定感を満たすためには必要なことであり、決して悪いことではありません。しかし、自分を大きく見せたいという欲求が強いあまり、自己主張が強くなりがちなのも事実。
そうなってくると周りとコミュニケーションをとるのが難しくなったり、プライドの高さがより際立って苦手意識を持たれたりすることが増えてしまいます。それに気をつけるためにも、周りの人の意見には耳を傾けるようにしましょう。
そして「自分の考え=周りの考え」とは思わず、さまざまな考えや価値観があることを知ってください。そうすれば考えに柔軟性が生まれたり、視野も広くなったりして、今よりも格段に気持ちに余裕が生まれてくるでしょう。
虚栄心の強い人との関わり方
そこで最後に解説していくのは、虚栄心が強い人に困っている人のために、虚栄心が強い人との上手な付き合い方についてです。
虚栄心が強い人に悩んでいる人は、ぜひこれから解説していく対処法を参考にして、上手く相手とコミュニケーションをとっていきましょう。
話を聞き流すようにする
話をできるだけ聞き流すようにしましょう。虚栄心が強い人の話を聞くのはなかなか骨が折れることです。見栄やマウンティングのための話は、聞いていて気持ちがいいものではありませんし、聞いていてストレスが溜まったり、時には傷ついたりするものです。
そんな話に耳を傾けてしまえば必要以上に疲れてしまうため、極力聞き流すことで自分を守れるでしょう。
虚栄心が強い人とは距離を置くのが難しい場合には、話を聞いている振りをして聞き流すように意識してみてくださいね。
なるべく関わらない
可能であればなるべく関わらないことが一番でしょう。虚栄心が強い人と関われば嫌な気持ちになることは多いため、関わりさえ少なくなれば、そんな気持ちになることも少なくなるはずです。
同じ職場や学校でもできるだけ接点を持たないように気をつけていれば、一定の距離を保って関係を築いていくことができるでしょう。
また、もし縁を切っても差し支えないというのならば、思い切って連絡先をブロックし、完全に関わりを絶ってしまうのも対処法のひとつです。どちらかの対処法が可能ならば、ぜひ試してみてくださいね。
不快なことは指摘する
こちらも可能であればしたほうが良い対処法のひとつですが、不快なことを言われたりされたりした場合は、指摘したほうが良いでしょう。「やめてほしい」「気分が悪い」と気持ちを伝えることで、虚栄心が強い人からの行動をある程度は牽制することができます。
また、「虚栄心が強い人の心理」でも触れたように、基本的に虚栄心が強い人は自分が責められることを嫌うため、きちんと指摘することで「この人には変に見栄やマウントをとらないようにしよう」という気持ちになってもらえる可能性大。
そうなるとそれ以降不快なことをされる心配がなくなるため、指摘できるならばしたほうが良いと言えるでしょう。
褒められるところは褒めてあげる
虚栄心が強い人と良好な関係を築いていきたいと思うのなら、褒められるところは褒めてあげましょう。虚栄心が強い人は自己肯定感や自信がないことがほとんどで、それが原因で見栄を張ったりマウントを取ろうとすることが多いのです。
そのため、その自己肯定感や自信を満たしてあげれば虚栄心が薄れていくと考えられるため、褒められるところはきちんと褒めてあげましょう。褒められる機会が多くなれば虚栄心が強い人も自信が持てるようになり、余計な見栄を張る必要もなくなります。
虚栄心が強い人の意見に流されない
上手く付き合っていくためのコツとして、虚栄心が強い人の意見に流されないことも大事です。虚栄心が強い人は基本的に自信がない人が多いものの、自分の考えや価値観には自信を持っていることが多く、自己主張が強いことも珍しくありません。
そして、こちらがその自己主張に流されてしまうと、虚栄心が強い人は「自分はやっぱり正しい」と自信を深め、「相手は自分の意見に流されるような人物だ」と思うため、都合よく扱われることが増えてしまいます。
そうならないために、虚栄心が強い人の意見に流されないようにしていきましょう。流されたら最後、虚栄心が強い人はあなたを自分の格下だと認識するようになってしまいますよ。
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