そもそも「勘がいい」とは?
「勘がいい」とは
「勘」を辞書で引くと「直感」「第六感」などと説明されています。つまり「勘がいい」とは、直感的に物事を判断したり察知したりする能力に長けている様子を表す言葉といえるでしょう。
たとえば、予感を的中させる人は勘がいいといえます。頭で考えて予想しているのではなく、直感的に判断を下しているわけですね。また、運動や音楽など、理屈ではなく感覚的に習得することが得意な人も勘がいいといえるでしょう。
「勘がいい」の類語
「勘がいい」の類義語は「勘が鋭い」「勘が冴えている」などです。また、「勘」の文字を使わない類義語には「察しがいい」「直感力に長けている」「洞察力がある」などがあります。
「勘がいい」の英語表記
「勘」は英語では「intuition」と訳されます。たとえば、「私、勘がいいの」を英訳すると「I have good intuition.」となります。また、「女の勘」は「woman's intuition」です。
「intuition」のほかには「hunch」と訳すことも可能。これは「予感」や「虫の知らせ」と訳され、「intuition」よりも本能的な勘を表します。また、「勘」を「第六感」と考えるのであれば「sixth sense」と英訳することもできます。
ちなみに、英語の会話でも「どうしてわかったの?」と聞かれて「女の勘よ(Woman's intuition.)」と答えることがあります。女性の勘が鋭いと言われるのは海外でも同じようですね。
勘がいい人の特徴
観察力がある
勘が鋭い人は、普段からいろいろなものを観察しています。よく観察しているからこそ、些細な変化や異変に気づけるのだと言えるでしょう。
たとえば、彼氏の浮気に気づく「女の勘」は、普段から彼の行動を観察しているからこそ発揮されるもの。これは、彼氏のことを大切に思っている証拠でもあります。初めから彼に対して無関心であれば、細かい変化に気づくはずがないからです。
危険を察知するのが得意
隠れたリスクを察知してトラブルを回避するのが得意なのも、勘がいい人の特徴です。なぜなら、トラブルはいつもと違う状況で発生するものだから。細かい違いに気づくのが得意な勘がいい人は、その状況の違いも事前に察知できます。
あなたの周りにも、要領よく立ち回って、大きな失敗やトラブルをたくみに避けている人はいませんか?その人は鋭い勘の持ち主といえるでしょう。
人生経験が豊富
勘の鋭さは生まれたときに決まるものではありません。その後の経験によって磨かれるものです。そのため、多くの経験を積んできた人ほど勘が鋭い傾向にあります。
さまざまなことを察知するためには、それが普段どのような状態なのかを知ることが大事。たとえば、恋人の異変を察知できるのは普段の恋人の姿を知っているからです。つまり、たくさんのことを経験し、知識が豊富なほど勘が鋭くなるのですね。
頭脳明晰
人は普段、膨大な情報にさらされています。人の顔を見るだけでも、視線の動きや表情、身振り手振りなど、さまざまな情報が頭に流れ込んでくるもの。勘がいい人は、それらの情報の中から必要なものを瞬時に選びだしているのです。つまり、それだけ頭の回転が速いと言えるでしょう。
疑り深い
必要に迫られて勘を磨いてきたタイプの人もいます。たとえば、過去に手ひどく騙された人は勘が鋭くなるはず。次は騙されないように、注意深く相手を観察するからです。
相手が信頼できる人なのかどうか判断するために、会話や表情に細心の注意を払っています。何か不審な点があればすぐに察知。このことからも、人生経験が豊富なほど勘が磨かれることが分かりますね。
勘がいい人の特徴《続き》
集中力がある
勘がいい人は集中力に長けています。なぜなら、物事を注意深く観察するには集中力が欠かせないから。
たとえば、会話するときには、会話内容や言葉のチョイス、声のトーンや表情など、細かい部分まで集中して観察しています。そして、それを基に推測や判断を同時に行うこともできます。
直感で物事を判断する
あなたは普段何かを決定するとき、どうしていますか?一晩じっくり悩む人もいれば、友人や家族に相談して決める人もいるでしょう。
しかし、勘がいい人は直感に任せて即決即断する傾向にあります。なぜなら、勘がいい人はこれまでも勘を基に判断を下し、それで成功してきたから。勘が鋭いから自信がつき、自信があるから自分の勘を信じて行動に移せるという、良いループができているのですね。
固定観念にとらわれない
固定観念とは凝り固まった考え方のこと。たとえば「家事は女がするもの」「何事も一生懸命頑張るべき」などが固定観念に該当します。これらはすべてが間違いではないでしょうが、勘を鋭くするうえではNG。
なぜなら、固定観念があると判断に迷いが生じるからです。「ここは逃げるべきだ」と勘が告げても、「途中で投げ出すのは恥ずかしいこと」といった固定観念があると逃げ出せませんよね。つまり、勘が鋭くそれに従って行動できる人は、固定観念に惑わされていないといえるでしょう。
出世している
勘のいい人は、会社で高い役職に就いていることが多いと言われています。出世するには、人間関係を円滑にしたり仕事で失敗を回避したりする力が必要になるからです。
また、仕事で成功するには、自分に合った職業に就くことも大切。勘のいい人は自分が適性のある職業を選びだす能力もあるため、出世しやすいといえます。今の職業が自分に合ってないなと感じたら、勘を信じて転職するのもアリかもしれませんね。
反対に勘が鈍い人の特徴とは?
周囲の変化に気づけない
身の回りの変化に気づけない人は、勘が鈍い人だといえます。たとえば、家具の配置や同僚の髪型など、勘がいい人であれば「おや?」と思うことに気が付きません。
余計なことに気づかないという点ではメリットといえるでしょう。しかし、大切なことも見逃してしまい、気づいたときには手遅れという危険性も。
人や物への関心が薄い
勘が鈍い人は、周囲の様子や変化に気づこうとして気づけないのではありません。そもそも他者や物事への関心があまりなく、それらに注意を払っていないから気づかないのです。
そのため、勘が鈍い人は空気を読むのが得意ではありません。空気を読むには、周囲に関心を払い、注意深く観察する必要があるからです。そのため、勘が鈍い人は空気の読めない言動をしてしまい、周囲から疎ましく思われてしまうかも。
行動が鈍い
行動も鈍くなりがちなのも、勘が鈍い人の特徴の1つ。機敏に行動するためには、未来を予測する力が必要です。つまり、素早く行動しなければならないという危機感を抱ける人が、機敏に行動できるのです。
勘が鈍い人は、危機を察知したり予測したりするのが得意ではありません。そのため、危機感を抱けずに行動がのんびりとしがち。精神衛生上はそのほうがよいかもしれませんが、そのままでは大きなトラブルに巻き込まれる危険性もあります。
また、鈍重な動きは周囲を心配させたりイライラさせることも。人間関係に軋轢を生む原因にもなるでしょう。
曖昧な表現が通じない
あなたの周りに「はっきり言わないと通じない人」はいませんか?そう言う人も、勘が鈍い人と言えます。
皮肉を言ったのに額面どおりに受け取られたり、「例の件」などと言うと何の話か理解されなかったりします。そのため、勘の鈍い人が相手のときは、明確な表現で伝えなければなりません。
はっきりと伝えられる内容のときは特に困らないでしょう。しかし、職場でも恋愛でも、直接口で言うのは憚られる事柄は少なくないはず。そういった場面で婉曲表現が通じないと、周囲から置いてけぼりにされるかもしれません。
楽観的
勘が鈍い人はイライラしません。そのため、周囲にはいつも朗らかな印象を与えます。いわゆる「癒し系」といわれる人は、あまり勘が鋭くない人が多いです。
イライラしないのは、細かいことに気づかないから。また、気づいたとしても、そこから邪推することがないからでもあります。リスクを察知する能力は低いですが、その代わり、心の安寧を保つのは得意といえるでしょう。
世の中には気づかないほうが良いことがたくさんあるのも事実。下手に勘付いてしまうよりは、気にせずのんびりと過ごすことも大切です。
口下手
上手に会話をするためには、相手の発言に対して適切な言葉を選ぶことが大切。勘のいい人なら相手の気持ちを敏感に察知し、持ち前の頭の回転の速さで適切な返事ができるでしょう。
しかし、勘が鈍い人は相手の感情を察するのが苦手です。見当違いのことを言って会話が破綻することあります。さらに、会話がうまくいかない経験が多かったせいで自信を失い、コミュニケーションに対して臆病になりがち。
同じ理由で恋愛も苦手です。恋愛では言葉に表れない相手の気持ちを考えることが大切で、それができないと関心がないと思われてしまいます。勘が鈍い人は、感情をはっきり言葉にするタイプの人を相手に選ぶとよいでしょう。
勘がいい人と鈍い人の違いとは?
予測する力があるかどうか
勘がいい人は常に先のことを考えています。人よりも二手も三手も先のことを考えているから、普通の人が気づかないようなリスクを発見できるのです。そして、先のことを考えるために、普通の人よりも現状を観察しています。
一方、勘が鈍い人は、そもそもあまり先のことを考えていません。考えようとしても、予測に必要な情報を普段から観察によって取得していないため、うまくいかないのです。勘がいい人になるには、少しでも先のことに意識を向けましょう。
物事に対する理解力があるかどうか
たくさんの引き出しを持っているのも、勘がいい人の特徴です。どのような状況では何が起こりやすいのか、どのような人がどういう行動をとりやすいのかを理解しています。そして、それらの理解した事柄を組み合わせて物事を察知し判断します。
つまり、そもそも物事への理解がない人は、察知や判断のための材料を持っていないということです。どれほどやる気や思考力があっても、判断材料がなければ判断のしようがないため、勘は鈍くなります。
よく物事を考えているかどうか
面倒だからと、物事を考えるのを途中で放棄してしまっていませんか?たしかに、時には難しいことを考えることを止めて、とりあえず仕事に集中しなければならない場面もあります。
しかし、勘がいい人は基本的に物事をよく考えています。人が気にしないようなことも、頭の中で「なぜこんな事態になったのか」「次はどうすればいいのか」と熟考していることが少なくありません。
こうして考えて得られた意見や発想が、その後の人生に活かされます。何か迷った時には、その意見や発想をもとに決断を下せます。十分に考えてきたため、いざ決断するときには深く考える必要はありません。
他者のことを考えているかどうか
自分のことばかり考えていては、勘がいい人にはなれません。勘がいい人は「困っている人はいないか」「仕事は順調か」など、周囲の人物に配慮しています。そして、このような配慮が、他者の感情を理解するためのトレーニングになっているのです。
職場の人間関係のトラブルを回避したり、恋人の浮気を察知するには、他者の感情への理解が不可欠。そのような場面で勘を発揮する人は、普段から周りの人を見ています。逆に、周りの人に関心を持たない人は勘が磨かれません。
女性の方が男性より勘がいい?その理由とは
男性と女性は脳の作りが違う
男性と女性ではそもそも脳の作りが違うという説があります。「男性と女性は違う生き物だ」とよく言われますが、これはあながち間違いではないのかもしれません。
たとえば、一説によると、男女の脳は脳梁の太さが異なるのだそう。脳梁とは、左脳と右脳をつなげる橋のような存在。これが太いため、女性のほうが左脳と右脳の連携が得意だとされています。
左脳と右脳の連携がスムーズだと、幅広い情報を処理する力に秀でます。この能力が、膨大な情報から必要なものを選び取る能力である勘の鋭さに関わっています。
本能的に危機察知に長けている
女性は男性と違い、赤ちゃんを産み育てることができますよね。育てること自体は男性でもできますが、昔から基本的に女性が担う役割とされていました。男性が狩りに行っている間、女性は自分たちで弱い赤ちゃんを守る生活をしていたのです。
このような経緯が、女性の本能的な危機察知能力を養いました。男女で脳の構造が違うとすれば、こういった背景が関わっているとも考えられそうです。
周りへの関心が強い
女性は男性に比べて人間関係が密接。この特徴は子供の時から現れるため、実感している人も多いのではないでしょうか。たとえば、小学校や中学校では、女子のほうがグループでの関わりが強いですよね。
これも、昔から女性のほうがグループ内でのコミュニケーションを重視してきたからだと言われています。男性がいない間に子供を守るには、女性たちの間で固い結束が必要でした。そして、そういった人間関係を円滑にするには、周りの人への関心が不可欠です。
こうして養われた周囲への関心が、勘の鋭さに関係しているのでしょう。逆に、男性は周囲に配る関心が少ない分、一つの物事に集中する能力に長けているのが特徴です。
勘がいい人になるための方法
周囲をよく観察してみる
まずは周りをよく観察するところから始めましょう。観察力は日々の努力によって養われます。
これまであまり周囲に気を配らなかった人は疲れてしまうかもしれません。しかし、普段から観察することを心がけていれば、次第に慣れていくもの。そして、慣れることができれば、観察力や集中力が身に付いたということです。
推理モノの小説や映画に触れる
勘がいい人になるには、観察によって得た情報から隠れた事実や未来を推測する力も必要です。その練習としてうってつけなのが、推理モノの小説や映画です。
そういった作品は、犯人逮捕に至るまでさまざまなヒントがちりばめられています。物的な証拠はもちろん、登場人物の発言や態度も判断材料になるでしょう。
たとえ予想を的中させられなくても、少ない情報から正解を予想する姿勢が養われます。このような練習を続ければ、日常生活でも鋭い察知や判断が可能になるでしょう。
新しいことに挑戦する
適切な判断を下すためには、知識や考え方などの材料が欠かせません。つまり、勘がいい人になるには、たくさんのことを知らなければならないということ。
そのため、普段は触れないようなことに新たに関わってみるとよいでしょう。特に、閉鎖的で自分の殻にこもりがちな人は、新しいことに挑戦するとグッと世界が広がるはず。そうして得た経験や知識は、その後の人生における糧となります。
直感を信じる
どんなに勘が養われても、それを基に決断を下さないのであれば意味がありませんよね。しかし、これまで勘が鈍かった人は自信がないため、いきなり直感で物事を判断するのは難しく感じられるでしょう。
始めは少しずつでもいいので、勘に従って決断してみましょう。失敗する可能性もありますが、それはあれこれ悩んで決断しても同じ。失敗と成功を繰り返しながら、勘を磨いていくしかありません。
固定観念を排除する
せっかくいい勘が働いても、固定観念によって蓋をされることがあります。これでは勘を磨いても、発揮されないまま錆びついてしまうかも。
固定観念に凝り固まっていると、結局いつも同じ選択をすることになります。逆に、固定観念に捕らわれなければ、目の前にはたくさんの選択肢が広がるはず。立ち止まりそうになったら「これってただの固定観念かも?」と考えてみましょう。
集中力を身につける
自分の世界に浸っていたり、ぼんやりと考え事をしていると、勘のいい人にはなれません。周囲に注意を配り、些細なことにも気づける集中力が必須。職場や学校では集中力を維持できるように意識しましょう。
ただし、集中力は養えば無限に身に付くものではありません。どんな人でも、注意に割くことができるリソースには限度があるもの。たとえば、職場でキリッとしている人ほど、自宅ではぐうたらしがちなのはよくあることです。
そのため、まずはスイッチのオンオフを上手に切り替えることが大切。休憩時間やプライベートな時間はしっかり休息し、注意が必要な場面のために力を残しておきましょう。
勘がいい人向けの職業5選!
警察官
警察官が勘の良さを必要とする職業であるのは、イメージしやすいですよね。少ない情報から真実を明らかにする能力が求められます。
また、職務上たくさんの人と関わる職業でもあります。相手の感情や考えを機敏に察知する能力が求められる機会は多いでしょう。
医者
医者は科学に関する職業なため、一見すると勘がいいかどうかは関係ないような気がするかもしれません。しかし、患者から得られたデータを基に適切な診断をするには、鋭い勘が不可欠です。
なぜなら、異なる病気でも同じ症状が出たり、症状に差があっても原因が同じだったりするから。このような境界線のはっきりしない情報から正解を導くには、知識と経験に裏付けられた勘の鋭さが欠かせません。
営業職
営業職といえば、対人接触の多い職種として筆頭にあがるでしょう。相手の要望を的確に把握したうえで、こちらの要望も叶えなければなりません。
また、感情的にも気持ちのいいやり取りができるよう、さまざまな配慮が求められるでしょう。このような場面では勘の鋭さがモノを言います。
教師
教師の仕事は、知識や技術を生徒に教えることだけではありませんよね。学校生活で困っている生徒がいないか、何か問題が起きていないかを、生徒たちの様子から察知する必要があります。
察知できずに問題を放置していれば、生徒たちからはもちろん、保護者からも信頼を失うことに。特に昨今はそういうニュースが多いため、学校では勘がよく生徒たちに配慮できる先生が求められているでしょう。
クリエイター
ファッションデザイナーなど、創作活動に係る職業も勘がいい人にぴったり。なぜなら、どのような作品が世間で受け入れられるかを考えるには、雑多な情報から必要なものを見抜く能力が欠かせないからです。
勘がいい人を目指そう!
しかし、今は勘が鈍くても心配はいりません。意識的に周囲を観察し、その情報を基に判断することで勘は磨かれていくもの。ぜひこの機会に、勘のいい人を目指してみてくださいね。
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