頭の回転が遅い人の特徴と原因｜頭の回転を速くするための改善方法！

自分では一生懸命やっているつもりなのに、周囲からは認められず、「人の話ちゃんと聞いてた？」「何でそんなに時間がかかるの？」などと非難されてしまう人っていますよね。自分なりに努力しているのになぜかうまくいかず、「頭の回転が遅い人」とみなされてしまったら、誰でもかなり落ち込んでしまうでしょう。

「自分はどうしてこんなに頭の回転が遅いんだろう…」と悩んだ時には、いったん立ち止まって自分がどれだけ人の話を理解できているかを振り返ってみましょう。

頭の回転を今よりも速くすることは、充分に可能なのです。しかし、そのためには、自分にあるものとないものをしっかり見極める必要があります。自分の性格を分析しながら、少しでも頭の回転が速い人間になれる方法を探っていきましょう。

はじめに、頭の回転が遅い人の特徴に着目していきます。頭の回転が遅い人は、とかく「理解力が足りない」というイメージを持たれがちです。それは、人の話を聞く場面以外でも同様です。

頭の回転が遅い人には次のような特徴がある場合が多く、そのために周囲から「こういうところが不十分」だと思われて、「頭の回転が遅い人」とみなされてしまうようです。

物覚えが悪い

頭の中で情報を処理するには、とにもかくにも記憶力が必要です。見たもの、聞いたことなど、様々な知覚から得たものを頭の中に温存しておかなければいけません。ですが、頭の回転が遅い人は、それらを記憶しておくことが苦手です。極端な場合、言われているそばから忘れてしまっていることすらあるのです。

物覚えが悪い人が身近にいると、人はどうしてもイラついてしまいます。社会に出れば「一度で覚えて」と要求する人は、当たり前のように存在します。覚えることができないから、行動にも移せません。頭の回転が遅い人の典型的な特徴です。

空気が読めない

頭の回転が遅い人は、空気を読んでいるつもりが、実はあまり空気を読めていません。正確に言えば、空気の読み方そのものを間違えているのです。張り切るべきではない状況で張り切ってしまったり、人の気に障ることを平気で言ってしまったりするのは、よくある光景でしょう。

頭の回転が遅い人は、会話の内容を主観的に捉えがちなのかもしれません。自分の見方や考えだけで判断してしまうということです。他人の話に耳を傾けているように見えて、実は自分に都合のいいように置き換えているのです。結果的に、他人が求めていることにも応えられず、空気を読むことができなくなってしまうのです。

同時進行ができない

複数の物事を同時進行で処理するのが苦手なのも、頭の回転が遅い人にみられる特徴です。なぜ同時進行ができないのかと言えば、目の前のことで頭が一杯になってしまうからです。自分以外の人間が関わって、人から色んなことを一度に言われるだけでも、頭がパンクしてしまうでしょう。

「コレをやったら次はアレをやろう」と考えた瞬間、マルチタスクが得意な人は、次の工程のことまで考えています。ですが、頭の回転が遅い人がそれをしようとすると、思考回路がぐちゃぐちゃになってしまい、結局何一つ成し遂げることができなくなってしまうのです。

臨機応変が苦手

頭の回転が遅い人は、臨機応変な対応も苦手としているでしょう。臨機応変とは、時と場合を考えて、適切な対応をすることです。それができなければ、相手に対しても周囲に対しても、結果的に失礼な言動をとってしまうことだってあるのです。

なぜ、臨機応変が苦手だと頭の回転が遅い人とみなされるのかというと、しっかり周囲に配慮することができないからでしょう。周囲の人に配慮し、時と場所にふさわしい言動をするべく配慮しながら、人は物事を進めていきます。しかしこれは、「１と決めたら１、他は何を言われてもよく分からない」という考えの人には、なかなか難しいことなのです。

周囲の人から「頭の回転が遅い人はこういうところが欠けてる」と思われてしまう特徴について、説明しました。ここまでに紹介した特徴は、目に見えて分かりやすいものですし、人を不快にさせることもあります。

ここからご紹介するものの中には、頭の回転が遅い人の性格的な特徴もあります。これは、頭の回転が遅い人が持ち合わせているものであって、他人からの評価も賛否が分かれます。参考までに4つの例をみていきましょう。

優柔不断

物事をはっきり決められない優柔不断な性格は、頭の回転が遅い人によくみられる特徴です。決断力が乏しいので、どうしても迷いが生じてしまうのですが、迷いの根本的な原因は「他人が望んでいることがわからない」ということでしょう。何が正解か判断できないため、いつまでたっても決断することができません。

頭の回転が遅い人は自分の主観を大事にしますが、それは一番わかりやすいから。他人の考えていることとなると、いまいち把握できないために、いつまでたってもどうすべきなのかが分からないのです。

要領が悪い

「あの人は要領が悪いね」と言われる人は、実際要領よく立ち振る舞うことができていないのでしょう。要領の良さとは、自分の立てたプランではなく、その場で求められるプランを効率的にこなすことで、初めて評価されるものです。

重要な部分をおさえて、無駄を省くといったことを器用にこなせないので、どんどん要領の悪さが目立ってしまいます。「一つずつしっかり丁寧に」という心がけは素晴らしいものですが、スピードを求められる仕事などでは単なる自己満足で終わり、「要領が悪くて頭の回転が遅い人」という評価しか残らないでしょう。

話が長い

頭の回転が遅い人の話は長くなる傾向があります。自分が伝えたいことを上手に要約することができず、話している途中で余計なワードがどんどん入ってきてしまうのです。果てには、全く関係のない話になってしまうことも少なくありません。

これでは、自分がきちんと理解できていることにはなりませんし、何がポイントなのか不明瞭のまま仕事を進めることになるので、大変危険な特徴です。あっちこっちに話が飛んでしまうことで、どんどん話が長くなり、自分だけではなく相手にまで「何が言いたいのかわからない」と思われてしまいます。

コミュニケーションが自分本位

コミュニケーションが苦手なわけではないのに、なぜか他人との関わりを上手に持てないのは、コミュニケーションが自分本位なものになっているからです。頭の回転が遅い人は、他人と関わる気はあっても、自分を快く思っていない人には尻込みしてしまいがちです。

相手が求めていることを頭の中ですっきり処理できないので、ぎこちないコミュニケーションの取り方になってしまうのでしょう。仲の良い友人と積極的にコミュニケーションを図ろうとしても、同じように自分本位なものになってしまうので、「付き合いづらい」と思われることもあるかもしれません。

特徴を知ることができたとしても、気を付けるべきところで気を付けないと、いつまでたっても頭の回転は遅いまま。どんな原因から頭の回転が遅くなってしまうのかを知らないと、気を付けようもありませんよね。

自分では気にしていないこと、もしくは当たり前だと思っていることが、頭の回転を遅くしていることもあります。ここでは、頭の回転が遅くなる原因をいくつかご紹介していきます。

集中力がない

集中力がないと、考え続けることも苦手になりますし、人の話を最後まで聞けなくなってしまいがち。しかも、一生懸命理解しようとすればするほど途中で混乱してしまい、集中力は途切れて頭が働かなくなるのです。

そうすれば、大事なポイントもおさえられないままなので、当然「理解した」とは言えなくなってしまいます。後から「本当に人の話を聞いてたの？」と言われてしまう人が、よく経験するパターンかもしれませんね。

ワーキングメモリー機能の低下

ワーキングメモリーとは、作業記憶とも呼ばれるもので、情報を一時的に保ちながら処理する能力のことを言います。つまり、知識を吸収しながら、自分がどのように動こうか考える脳の働きのこと。

頭の回転が遅い人は、このワーキングメモリーの機能が低下していることが考えられるので、情報を処理しながら動くということが苦手です。ワーキングメモリー機能は、どんな人にも携わっていますが、ここを磨かないことにはテンポよく動くこともできにくいと言えるでしょう。

睡眠不足などの不摂生

睡眠不足は身体に害を及ぼすという印象がありますが、害が及ぶのは身体だけではありません。寝不足の状態では集中力が落ちてしまい、神経質になっているのでイライラもしやすくなります。集中して考えることができず、更にイライラしてミスを連発するのは、まさに悪循環ですよね。

睡眠不足に限らず、生活における不摂生は同じ状態を招きやすくなります。食生活の乱れ、運動不足など、身体と頭に蓄積されていくストレスは、頭の回転を遅くする原因になってしまいます。身体と頭は別物ではないので、自分で気を付ける意識が必要ですね。

自分で考えようとしない

頭の回転が遅い人は、自分でじっくり考えようとはしないようです。少し考えて「わからない」と判断したら、すぐに投げ出したり人に考えてもらおうとしてしまいがち。思考に限界があるというのは思い込みで、働かない頭をそのまま放置してしまうことで頭の回転も遅くなります。

すぐに答えが出ないからといって、「ダメだ、頭が回らない」と諦めてしまうのはちょっと早いかもしれません。辛抱強く、自分なりの答えが出るまで考え続ける癖をつけてみましょう。そうしていくうちに、頭の回転が速くなるコツが身に付くようになるでしょう。

固定観念が強く応用が苦手

話を中途半端に聞きかじっていると、早合点から自分なりの思い込みが激しくなってしまいます。その思い込みが定着してしまい、固定観念になってしまうと、どんどん人の話の要点をつかむことができなくなってしまうのです。人が「あ」と発したら「あなた」と言うに違いないなど、固定観念で見当違いな推測を立ててしまうのです。

当然、応用も苦手になってしまいます。「これはこうに違いない」と思い込んでいると、「他に可能性は一つもない」と極端な考えに偏るのです。だからイレギュラーなことに対応することができず、実質的に頭の回転も遅くなってしまうのです。

頭の回転が遅い人と速い人の違いとはなんでしょう？頭の回転が遅い人と正反対の特徴を持っていれば、頭の回転が速いと言えるのかというと、そうではありません。頭の回転が遅い人と速い人にも、何かしら共通する特徴はあるものです。

とはいえここでは、頭の回転が遅い人への理解を深めるために、両者の共通点ではなく違いを挙げていきます。頭の回転が速い人ができることと、頭の回転が遅い人ができないことをしっかり識別しておくと、改善する際の参考になるはずですよ。

分類が得意か苦手か

取り掛かる作業の工程をきちんと分類できる人は、物事を効率よく進めることもできるので、頭の回転が速いと言えます。雑然とした工程を手当たり次第にやっていては、効率が悪い上に、何を優先すべきか分からないままになってしまうのです。

頭の回転が遅い人は、土壇場で行き詰まったり、パニックになってしまうと頭が回らない傾向にあります。何かに取り掛かる際には、工程の組み立てをしっかり行っておきましょう。そうすれば、スムーズに作業が捗るはずです。

相手の話を理解する速さ

頭の回転が遅い人は、相手の話を自分の中でかみ砕いて、きちんと理解することが苦手です。相手が何を言いたいか察した上で理解する力は、頭の回転に大きく関わってくるでしょう。ただ理解するだけではなく、聞きながら理解することが重要です。

相手の話を聞く際には、「言葉を聞き逃さないようにしよう」という思うだけでは足りません。頭の回転が速い人は、話を聞きながら理解することができますし、さらには先読み出来るスキルも持っています。だからこそ、相手とのやり取りが滞りなく進むのです。

応用できるかできないか

頭の回転が遅い人と速い人の違いには、応用できるかできないかという点も挙げられます。言われた事だけをやっていればいいのではなく、応用する力がないと臨機応変に対応していけません。頭の回転が速い人は、臨機応変にきちんと対応できているのです。

失敗を恐れる気持ちもあるかもしれませんが、自分なりに考えて動くことは、社会人としても重要なポイントです。もしも「頭の回転が遅い」と言われて悩んでいるのであれば、どんな場面にも即座に対応していけるように少しずつ努力していきましょう。

後回しにする癖があるかないか

頭の回転が速い人は、どんなことでもその場で処理しようと、効率の良いやり方を考えます。どんなに面倒なことでも、後回しにするようなことはしないでしょう。反対に、頭の回転が遅い人は、「今は違うことをやっているから…」と、当たり前のように後回しにしてしまいがち。

面倒くさくてそうしている場合もありますし、本当に後でやろうと思っている間に忘れてしまうこともあります。つい後回しにしてしまいそうなことでも、それを含めた上で効率的なやり方を考えることができれば、「頭の回転が遅い」などど言われることはないでしょう。

「自分は頭の回転が遅い」と開き直るかどうか

どんな人でも思うように作業が進まない時は、あるものです。求められている成果を出せないこともありますし、頭の回転が速い人だって「仕事が遅い！」と評価されることもあります。しかし、そこで開き直るかどうかが、頭の回転が遅い人と速い人の違い。

頭の回転が速い人は、そこからどう挽回するかを考え、今よりも効率的な方法を探求します。頭の回転が遅い人は、「どうせ自分は遅いし」と考えることを諦め、開き直ってしまうようです。開き直らずに考えることを諦めなければ、頭の回転を速くすることができると言えるでしょう。

他人に対して「この人は頭の回転が遅いな…」と思ってしまうと、大なり小なりストレスを感じるものです。自分の望んだペースを乱されることもありますし、効率が悪いと感じるだけでイライラする人もいるでしょう。

どんな時に「頭の回転が遅い」と感じてしまうのか、よくある場面をご紹介していきます。

何回も同じ説明をさせられてウンザリ

「1回や2回ではなく、何回も何回も同じ説明をさせられる。『さっき言ったよね？何聞いてたの？』と言いたくなる気持ちをこらえてる」(32歳/男性/自営業)

「難しいことを言ってるわけでもないんだから、1回で飲み込んでほしい。何回も同じ説明をするのって労力いるし、ストレス」(33歳/男性/営業職)

何も分からない子供を相手にしているならまだしも、大人相手に同じ説明を何度もするのは根気のいること。1〜2回までなら優しく教えられるという人も、何回も繰り返すようではさすがにイライラしてしまうようです。

「考える」ということをなぜしないの？

「どうして自分で考えるということをしない？ちょっと考えればすぐわかることなのに『言われなかったからやらなかった』って、頭を使ってほしい…」(28歳/女性/会社員)

「社会人なんだから、一から十まで教えてもらえるなんて思わないでほしい。付きっきりで教えるわけにはいかないんだから、自分で考えるということをしてくれないかな」(30歳/女性/会社員)

これは、応用ができずに臨機応変に対応できない人に対して、起こりやすい意見でしょう。「ちょっと考えればわかることなのに…」と思うことでも、頭の回転が遅い人は、考えを巡らせることがありません。それでいて悪気がわるわけでもないので、周囲の人は扱いに困ってしまうこともあるようです。

なぜ怒られているのか理解してない？

「大きなミスを指摘しても、まるで他人事みたいな様子なんですよね。何で怒られているのかがわかっていないみたい…」(33歳/男性/自営業)

「何度も同じことで怒られ、『分かりました！』と言うわりには、何度も同じことをやらかす。何がいけないのか、何で怒られているのか、全然わかってない！」(30歳/女性/飲食業)

何回も同じことを言うだけでもストレスなのに、それが相手に全く響いていないとなれば、更なるストレスになります。頭の回転が遅い人は、どうして注意されているのかを理解できていないのに、自己解釈をしてしまうから、同じミスを何度も繰り返して、怒られる原因を作ってしまうのです。

結局何が言いたいのかよく分からない…

「聞いたことに対する答えが返ってこないというか、話の要点がズレてしまっている気がする。最終的に何の話をしていたのかわからなくなる」(29歳/男性/公務員

「自分の中で話をまとめられないようで、結局何が言いたいのかよく分からない。熱意は伝わってくるだけに、もったいない」(30歳/女性/プランナー)

支離滅裂とまではいかなくても、頭の回転が遅い人は話を要約するのが苦手です。それは人の話を聞く場合に限らず、自分が話す場合でも同じようです。相手に分かりやすいようにではなく、思いつくまま口に出してしまうので、聞いている側は「何が言いたいの？」と困惑してしまうのでしょう。

決めるまでが長すぎる…

「もともと優柔不断な印象はあったけど、とにかく決めるまでに時間がかかる！『決めるまでの間、いったい何を考えてるの？』と言いたくなってしまう」(27歳/男性/書店店員)

「頭の回転が遅いと思うのは、決断力がないと感じた時。早く決めてほしいのになかなか決めてくれなくて、最終的に『決められない』で終わることも多い…」(26歳/女性/フリーター)

最良の決断をしたいと思ったら、誰でもそれなりに時間がかかりますが、頭の回転が遅い人は一向に決断を下すことができません。散々悩んだ挙句に決断できないで終わると、周りの人は振り回された感覚になり不快に思うのでしょう。

反対に、「この人は頭の回転が速い！」と思うのはどのような瞬間でしょうか。頭の回転が速い人の特徴として、察するスキルの高さが挙げられますから、周りの人は余計なストレスを感じないで済むのかもしれませんね。

頭の回転が遅い人に対して、頭の回転が速い人が一目置かれる瞬間をみていきましょう。

仕事に無駄がなくてすごい

「大きな仕事を任せても、無駄なく工程を組んでいるから勤務時間内に仕事が終わっている。尊敬する」(28歳/男性/経理)

「そつなく仕事をこなすから、一緒に仕事をしていても一切の無駄を感じない。時間を有効に使っているのがよくわかる」(29歳/女性/アパレル)

頭の回転が速い人は、動きながら常に頭を働かせています。周囲の状況もしっかり見ているので、どうすれば効率よく仕事を回せるかを考えられるのでしょう。実際に無駄のない仕事ぶりがうかがえるので、周囲の人も安心していられるようです。

一度教えただけでコツを掴んでしまう

「一回教えただけで、もう習得している。手間のかからない後輩って、こういう人のことを言うんだなと感激した」(30歳/男性/接客業)

「新人研修のときに教えたことは既にコツを掴んでいるから、本採用になった時点で即戦力になっている。頭の回転が速いんだなと一目置いてしまった」(33歳/女性/編集者)

頭の回転が速い人の魅力は、理解力があることに加えて、飲み込みの速さが挙げられます。話を聞きながら、自分に合った方法を考えることができるので、コツもすぐに掴んでしまうようです。即戦力になる上に、教えることも少なければ、職場の人もノンストレスで仕事に取り組めます。

会話のテンポがスムーズで助かる

「会話で言いよどむことがないので、スムーズに話がまとまる。頭の回転が速いと思わずにはいられない」(35歳/男性/デザイナー)

「聞いたことにぽんぽん答えてくれるし、的確なことを言ってくれるので助かる。一を聞いたら十かえってくる感じ」(27歳/女性/事務職)

頭の回転が速い人は、単純に語彙が多いだけではありません。十分な情報量と判断力を持っているので、どんな人とでもスムーズな会話が成立します。場の空気を読むこともできるので、会話の切り上げ方も上手だと言えるでしょう。

記憶力がいい

「古い案件を持ち出しても、少しでも関わっていたことならすぐに対応してくれるので助かる。小さなことでも覚えているから感心する」(30歳/男性/飲食業)

「一度教えたことは自分でコツを掴んで習得しているせいか、時間が経過してもすぐに対応してくれるし適応能力も高い。頭の回転が速いことを実感する」(29歳/女性/設計士)

単に物覚えがいいわけではなく、関わったことで感覚として記憶しています。なので、時間がたっても思い出すことができますし、即座に対応することができるので、周囲の人からすれば大助かりでしょう。頭の回転が速い人は、経験を脳に刻みつけているのかもしれません。

教えられたこと以外も先読みしてくれる

「マニュアルに沿って仕事を頼んだら、自分で先読みをしてその後のフォローまでしておいてくれてた。ありがたい」(34歳/男性/技工士)

「教わったことを吸収して、その先を自分で考えながら動いている。分からないことは人にも聞いてるみたいだけど、基本的に頭の回転が速いんだなと感じる」(31歳/女性/塾講師)

これは、頭の回転が遅い人にはないポイントでしょう。物事を先読みする力というのは、そもそも現状認識ができなければ得られないものです。自分の知識を広げながら、それをどう活かすかを考えられるのは、頭がよく働いてこそできることですね。

頭の回転が遅い人の多くは、「自分は頭の回転が遅い」という自覚があまりないようです。なので、なぜ人が怒っているのかもわかりませんし、自分のことを理解してもらえていないと感じることもしばしば。

「何も悪いことをしたつもりはないけど、いつも人をイラつかせてしまう…」と悩んでいる人は、一度自分の言動を振り返り、改善できる部分はどんどん改善していきましょう。いくつか改善方法を挙げますので、できそうなものから実践してみてくださいね。

規則正しい生活をする

頭の回転を速くするためには、集中力が必須です。集中力を維持するためには、身体がストレスを溜め込んではいけません。規則正しい生活を心掛けて、身体を軽くしましょう。体重を減らすという意味ではなく、ストレスを減らして快調に動けるようにするという意味です。

身体のあちこちの不調は、脳が一気に引き受けてしまいます。「なんだか眠い」「なんだかぼーっとする」という状態では、集中して人の話を聞くこともできず、落ち着いて判断することも難しくなるでしょう。そのためにも、規則正しい生活が必要なのです。

物事をしっかり考える癖をつける

物事を中途半端に終えずに、しっかりと向き合い考える癖をつけることも、頭の回転を速くすることに繋がります。「わかっているつもり」「聞いていたつもり」では、すぐに頭の中から消え去ってしまい、一度聞いたはずの説明を何度もされなければいけません。

人の話を聞いていて、少しでも曖昧な部分があれば、すぐにその場で説明を求めることも大切。そして、きちんと「理解できた」と実感するまで考えるようにします。頭が働かないことを理由に、後回しにしないように気を付けましょう。

ストレスを溜め込まない

身体にも心にもストレスを蓄積させないことは、脳の働きにとってとても大切です。規則正しい生活を送っているのに「頭が働かない」と感じる時には、どこかしらに不調を抱えていることもあります。そのままストレスを溜め込み続ければ、どんどん頭は回らなくなるでしょう。

考えたい気持ちはあっても、身体や心にストレスがかかっていると集中力を奪ってしまうので、意識してストレスを溜め込まないようにしましょう。ストレスという負荷がなくなるだけでも、頭の回転はぐんとよくなります。

積極的にコミュニケーションをとる

頭の回転が遅い人は、人とのコミュニケーションが苦手という特徴を持っています。自分の中で苦手な相手とそうではない相手が決まっていて、苦手だと感じたら壁を作ってしまいやすいので、より一層コミュニケーションは消極的になってしまいます。

「何か言うと嫌な気持ちにさせてしまう」と感じる場合、相手が嫌がることを言ってしまっている可能性も考えなくてはなりません。人の感情を読み取ることは難しいですが、積極的にコミュニケーションをとるようにすると人に慣れてくるので、ケースバイケースの会話ができるようになるでしょう。

常に情報にアンテナを張る

知らないことを知らないまま放置していては、頭を使う機会をどんどん失ってしまいます。ニュースを見たり本を読んだりして、常に新しい情報にアンテナを張るようにしましょう。そして、知らないことは調べるなどして知識もつけていくと、頭の回転の速さに繋がります。

頭の回転が速いか遅いかは、頭がいいか悪いかとは別問題です。どれだけ効率的に考えられるか、優先すべき事柄をきちんと判断できるかどうかの問題なのです。思考はそのまま体現されますから、これらのことがきちんとできていれば、自然と行動も効率的なものに変わっていくでしょう。