そもそも厨二病って何?
厨二病の意味とは
厨二病とは、思春期特有の思想・空想・価値観・言動が過激になっている状態のことです。そのような状態を自虐したり、そのような状態にある誰かを揶揄するニュアンスが含まれています。「病」と付きますが、実際に体や心を害する病気ではありません。
若いころに憧れの人や漫画のキャラクターをマネしてみたり、空想を現実だと思ったことはありませんか?空想や憧れを過剰に現実で実践してしまうのが厨二病なのです。
厨二病という言葉の生みの親は伊集院光!
厨二病という言葉は、実は芸能人の伊集院光さんが1999年に放送されたラジオで作った言葉だと言われています。思春期になるとなぜか言動や空想が過激になる現象に名前をつけたところ「中二病」になったのだそう。この現象が起こるのは、だいたい中学2年生くらい頃なので「中二病」。さらに「中」の字を「厨」に変え、今では「厨二病」という表記が多く使われています。
厨二病は成長と共に治っていく。黒歴史とは?
厨二病になったらずっと厨二病を患ったままではありません。中には大人になっても厨二病の人もいますが、ほとんどの人は成長していくにつれて治っていきます。高校生くらいには落ち着き、大学生くらいになるころにはすっかり厨二病は治っている場合が多いです。
そして、厨二病が治ったころになると、昔の自分の言動を思い出し、恥ずかしくて悶えるような思いをすることがあるんです。厨二病時の痛い言動は「黒歴史」と呼ばれていて、その意味は「恥ずかしい思い出」「思い出したくない思い出」などです。
厨二病にありがちな特徴《前編》
「自分は他の人とは違う」と思い込む
よくある特徴のひとつとしては、自分は他の人と違うという思い込み。他人のことを「ださい」「愚かだ」「一緒にされたくない」と思っています。
他人と違うと思い込んでいるので、他の人はグループになって楽しそうにしているのに、自分は「他の人と違うからそんなことしない」と、離れたところで自ら孤立しがち。周りのみんながしていることをするのはくだらないと考えているため、嫌がる傾向にあります。
アニメや漫画に影響される
アニメや漫画のカッコいい・可愛いキャラクターに影響され、服装をマネてみたり、キメ台詞的な言葉を言ってみたり。特徴的な口調のキャラクターになりきって、普段の口調がガラッと変わってしまう人もいます。
厨二病の人は自分がアニメや漫画のキャラクターになる空想をし、それを実際に言動に表わしてしまうのです。また、厨二病をこじらせ過ぎてしまうと完全にキャラクターになりきってしまうので、周りから「変わり者」だと思われてしまうことも。
包帯や眼帯を好む
厨二病の人は包帯や眼帯がカッコいいと思っている人が多いです。怪我もしてないのに包帯を巻いたり、眼帯をファッション感覚で着けがちなのが特徴のひとつ。
なぜ包帯や眼帯を好むのかというと、漫画やアニメキャラクターが怪我をした時の満身創痍な姿をカッコいいと思っているからでしょう。また、包帯や眼帯はめったに使わないものだからこそ、特別感を感じカッコいいと思っている場合もあります。
SNSでポエムを発信する
SNSで人生観、日常であったこと、人間関係などをポエムにして発信するのも厨二病の一種です。本当にポエムが好きで、厨二病とは関係なく発信している人もいますが、厨二病の人は自分に酔いしれてポエムを投稿しがち。
攻撃的で過激なポエムだったり、心に闇を抱えているようなポエムなどを投稿するのがよくある厨二病の特徴です。さらに、ポエムに写真を載せる人も。自撮り、綺麗な景色、そしてときには自傷行為をほのめかすような思わせぶりな写真を載せ、構ってもらおうとする厨二病の人もいます。
厨二病にありがちな特徴《後編》
作り話をして自慢しがち
厨二病を患うと、とにかく自慢話がしたくてたまらなくなる場合が多いです。ただし、その自慢話は作り話であるケースが多いのが特徴。すごいと思われたいがために、自分には到底できない出来事を作り上げ、さも自分が経験したことのように語るのです。
例えば「自分は武術をやっているから喧嘩で負けたことがない」「同じ時期に5人に告白されちゃった」など。作り話だとしても「自慢している」ということに酔いしれ、それが気持ちよくなりどんどん過激な作り話をして自慢します。
「寝てない」アピール
なぜか寝てないことがカッコいいと思うのも厨二病の特徴です。寝てないのに平気なのがすごい、寝る時間も無いほど充実していると思われたいがため、寝てないアピールをするのでしょう。
また、「寝てないのに大丈夫?」と心配されたい気持ちもあります。これ見よがしに「あ~全然寝られなかった!」「2時間しか寝てないわ~」と口にし、注目を浴びたがる傾向が強いです。
一人称に癖がある
現代で一般的な一人称は「私」「僕」「俺」「自分の名前」などです。しかし、厨二病になると女の子でも「僕」「俺」と言ったり、男女問わず「ワシ」「我」「ワイ」などクセの強い一人称を使いたがる傾向があります。アニメや漫画に影響されている場合もありますし、他人と同じになりたくないために一般的でない一人称を使いたがる場合もあるようです。
やたらと薬に詳しい
心に闇を抱えていること、薬を飲んでいることがなぜかカッコよく思える厨二病。特に精神面に作用を及ぼす効果があるとされる薬を調べ、やたらと詳しくなるのが特徴です。
心に闇を抱える自分を演じたり、薬の名前を並べて「すごい」と思われたいのでしょう。薬は調べたり、実際に飲んでいないと名前を知ることはほとんどありません。それを知っているというのが自慢に繋がるのでしょう。
厨二病の人が好むもの《前編》
黒いアイテム
身の回りの物や洋服などをとにかく黒いもので揃えがちです。漫画やアニメでも黒い服をまとったミステリアスなキャラクターが厨二病の人に人気だったり、心の闇を表すようなカラーが厨二病の人を引きつけるのでしょう。
また、厨二病の人は人一倍こだわりが強い傾向があるので、持ち物や洋服の一部だけを黒にするのではなく、全て黒に統一してしまいます。それだけ黒にこだわりがあり、好んでいるのですね。
複雑な漢字
常用漢字ではない、画数が多い漢字が厨二病の人に好まれます。人とは違ったものが好き、見た目がカッコいいものが好きというのが漢字の好みにも表れているのでしょう。
自分の名前を好みの漢字に変えて、ハンドルネームとして使ったりするのがよくある使い方です。また、漢字の意味は関係なく、見た目が好みの漢字を自分のトレードマークのように使う場合もあります。
眼帯
眼帯は目の病気になったときや怪我をしたときに使いますが、厨二病を患うと「怪我」に特別を感じるので、眼帯がカッコよく見えるのでしょう。また、漫画やアニメのキャラクターには眼帯がトレードマークのキャラクターもいます。好きなキャラクターが眼帯を着けていると、自分もマネしたくて眼帯を着ける人もいるのです。
ブラックコーヒー
ブラックコーヒーはとても苦くてほとんどの子供が好むものではありません。しかし、厨二病を患うとブラックコーヒーが好きだとアピールしがちです。実際はおいしいと思って飲んでいない場合が多く、見栄を張って背伸びして飲んでいます。
なぜブラックコーヒーを好むのかというと、甘いものを好むより苦くて大人が飲むブラックコーヒーがカッコいいという考えがあるからでしょう。大人に憧れる、背伸びしたい年頃なのです。
厨二病の人が好むもの《後編》
オカルト
幽霊、超常現象、スピリチュアルなどオカルトに関するものをよく好みます。例えばオカルト関係の情報を調べたり読み物を集める、実際に心霊スポットに行くなどの行動を起こしがちです。
厨二病の人は得体のしれないオカルトに惹かれるのでしょう。あまりにも厨二病をこじらせると、「幽霊があそこにいる」「人のオーラが見える」「自分は霊能力がある」などの作り話をすることも。
孤独
厨二病の人はグループになって友達と群れるより、孤独なひとりを好みがちです。グループになるのは「くだらない」「ださい」と思っている節があり、孤独を愛する自分を特別視したりカッコいいと思っています。
漫画、アニメ、映画などでは孤独なキャラクターが活躍する物語も多く、孤独なことに憧れているのでしょう。友達に誘われたとしても、「1人が好きだから」「群れる気はない」などと言ってしまいます。
洋楽
洋楽が好きな人は厨二病ではなくてもたくさんいますが、厨二病の人は洋楽を崇拝するように好み、邦楽をけなしがち。「邦楽はださい」「日本語がださい」「分かってない」など、洋楽が好きなあまり邦楽をけなしてしまいます。ただ、洋楽は好きでも歌詞の意味までは理解していないケースが多く、それも厨二病の人の特徴なのです。
漫画、アニメキャラクターのなりきり
厨二病の人は好きなキャラクターになりきるのが大好きです。ただ、キャラクターのセリフ、口調、必殺技などを場所を考えずにやってしまうので、周りからは引かれてしまうこともあります。
今までに大好きになったキャラクターは、誰でも1人や2人はいるのではないでしょうか。厨二病の人はとことん愛してしまうため、自分がキャラクターになったかのように振る舞うのです。
思い出すのが恥ずかしい…厨二病エピソード《前編》
奇抜な服装がかっこいいと思い込んでいた
「原色カラーをふんだんに盛り込んだ服とか、わざと破いた服とか、奇抜なファッションがカッコいいと思っていました。歩いていると二度見されたり振り返ってまで見られて、当時は視線が気持ちよかったんです」(30歳/男性/会社員)
奇抜なファッションがカッコいいと思い込むのはあるあるです。厨二病になると自分をアピールできる格好を好んだり、「特別」にこだわるためだと思われます。すれ違いざまに二度見されると心が満たされ、気持ちよく感じるのでしょうね。
自分を闇の世界の住人だと思っていた
「自分は闇の世界の住人で、この世界の人とは交われないと思い込んでました。なぜそう思うようになったのかは謎ですが、闇の世界の住人なので『日差しがつらい』『夜は力が湧き出るな』とか言ってて、思い出すだけで恥ずかしいです」(28歳/男性/IT)
過剰な空想をした結果、闇の世界の住人だと思いこむようになってしまったのでしょう。自分なりに闇の世界の住人の設定を作り、夜は元気で昼は日差しに弱いという設定だったのですね。当時の言動を知る知り合いがいるとしたら、恥ずかしくて消えたくなってしまいそうです。
怪我をしてないのに毎日眼帯を付けていた
「片目に人に見せられない傷があるとか、目の色が違うから隠してると言い、眼帯を着けてました。ある日眼帯が外れてしまったときがあり、隠していた目には何もないことが知られ、避けられるようになりました…」(29歳/男性/配送業)
眼帯を着けるのは目に何らかの秘密があるからだと言っていた男性です。しかし、実際に秘密などはなく、ある日嘘がバレてしまったそう。それがきっかけで周りにドン引きされ、ひとりぼっちになったという辛い過去のエピソードでした。
赤い絵の具で流血してるように見せた
「赤い絵の具を腕に垂らし、怪我をしているように見せていたことがあります。腕の怪我に反応してもらいたかったのでしょうね。一種の構ってちゃんでもあったと思います」(26歳/男性/接客業)
厨二病の人は怪我をカッコいいと思いがち。流血に憧れを抱き、絵の具で怪我をしているように見せたのだそう。周りからの反応があったかどうかは不明でしたが、憧れの流血を演じていたときの彼は自分に酔いしれていたので、実際に反応はなくても満足だったのでしょう。
思い出すのが恥ずかしい…厨二病エピソード《後編》
幽霊に取り憑かれたと言い神社へ
「自分は霊感があると周りに言って回り、ある時、幽霊に取り憑かれたと騒ぎました。なんと私は近所の神社に友達と駆け込み、除霊してくれと頼んだのです。学校の方へ通報され、翌日クラスで名指しはされませんでしたが注意をされました」(33歳/女性/主婦)
オカルト好きタイプの厨二病だったのでしょう。かなりこじらせているようで、周りに迷惑をかけてしまったようですね。ここまでの厨二病はなかなかいません。かなり珍しい貴重なエピソードですね。
男っぽい格好ばかりしていた
「周りの子は可愛い格好をしていたけど、私はあえて男っぽい格好をするのが好きだった。周りの子と同じになりたくなかったし、男っぽいのがカッコいいと思っていたから」(25歳/女性/事務)
周りの人と同じになりたくないというこだわりで、男っぽい格好を好んでいたという女性です。また、厨二病を患う年頃の女性は、なぜか男っぽい格好に憧れる人が一定数います。周りの女の子との違いを求め、男っぽい格好をするのかもしれないですね。
セックス経験ありだと嘘をついていた
「周りは恋愛に興味津々。一歩進んだ存在になりたくて、嘘をついてセックスをしたことがあると言っていました。当然想像でセックスを語っていたし、今思うと痛いことしてたな~と思います」(27歳/女性/アルバイト)
周りよりも進んだ存在になりたくて、嘘をついて恋愛を語るタイプの厨二病もあるようです。恋愛に敏感な年頃だからこそ、このような嘘をついて自慢をしたくなるのでしょうね。
ヤンキーに憧れて調子に乗っていた
「不良に憧れて髪の毛を染めたり、メイクをして学校に行ってました。ときには授業をサボったり、調子に乗っていたと思う。でも本当にヤンキーの人とは絡めなかった。不良の人たちをマネしてただけなんです」(31歳/女性/飲食業)
ヤンキーに憧れていたというのは、黒歴史では良くあることのようです。やってはいけないことをやることで「人とは違う」と感じたり、カッコよさを感じるのでしょう。また、周りが怖がり、自分が強くなったような気になれるので、不良に憧れるのでしょうね。
厨二病の他にも!〇〇病って知ってる?
小二病
小二病は世の中の何もかもが面白おかしくてたまらないのが特徴です。特に小二病になりやすいのが、男の子です。うんち、おしっこ、ちんちんなどの言葉で大爆笑しますし、シモネタがとにかく大好き。
子供向けの漫画にそれらのネタを仕込めば、大人気になること間違いなしというくらい、小二病の子はうんち、おしっこ、ちんちんが大好きなネタなのです。
また、両手でばってんを作って「バリア」を張るのもよくある小二病の言動。じゃんけんで絶対に勝てる最強の技があると豪語したり、遊びに全力といった感じですね。
それから、男女共通するものとしては「○○菌」でしょう。タッチして「○○菌」を移すのですが、時には菌の元にされてしまった子が傷つき、イジメになってしまう場合もあるようです。
高二病
高二病は、子供と大人の間にいる高校生が患うものです。子供と大人の間という不安定でデリケートな年頃だからこそ、大人になろうとする言動が目立ちます。たとえば、子供だと思われたくないのに、時には都合よく「自分はまだ子供だし」と主張してみたり。
またお酒、タバコにも興味が出てくるころです。こっそり家で手に入れたタバコをふかしてみたりお酒を飲んでみたりしますが、無理をしてやっている場合が多いですね。本当に美味しいと思っている高校生はほとんどいません。
また、音楽ではロックに憧れ、楽器をやるようになったりバンドを組んだりするのも高二病の特徴です。
大二病
パソコンはapple社製にこだわり、自慢するようにスターバックスでパソコンを使ってしまうのが大二病。海外製品が好きで海外に憧れを持ち、「あの国ではこうなのに日本は~」と、日本を批判するような言動があります。
また、お酒を堂々と飲めるようになると、お酒初心者にもかかわらず「お酒に詳しい」とツウぶるのも特徴です。ただ、飲んでいるお酒は低アルコールで、本当の大人からするとジュースのようなものばかり。大人の仲間入りをし、お酒やタバコが解禁され舞い上がってしまっている大二病の人は本当にたくさんいます。
社二病
小二病・厨二病・高二病・大二病など、学生時代の若気の至りを過ぎて社会人になっても、痛い言動をする「社二病」にかかってしまう人もいます。
社二病とは「社会人二年目」に患うもので、仕事に慣れてきた頃に自己主張してしまう人のこと。同僚や新卒の後輩に説教をしたり、仕事の武勇伝を語ったり、先輩の仕事を見ていただけなのに自分がしたことのように語るなどの特徴があります。
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