泣ける恋愛アニメ！これを観れば号泣間違いなし？ジャンル別に紹介！

今夜は思いっきり涙を流してスッキリしたい。日々のストレスで疲れてしまった時には、泣けるアニメを観て思いっきり泣いて気持ちをリフレッシュしましょう。

アニメ先進国の日本には、多くの感動アニメが存在します。子供向けのアニメであっても、つい大人もうるっときてしまうようなシーンがあるように、年齢や性別は関係ありません。

今回は、多くの泣けるアニメの中から、恋愛要素が含まれた感動アニメをご紹介していきます。恋愛要素の比重は作品によって異なるので、どっぷり恋愛アニメに浸かりたい方もそうでない方も、きっとお気に入りの作品を見つけられるでしょう。

最初に紹介するのは、泣ける恋愛アニメの中でも王道な「学園モノ」です。大人になってからも恋はしますが、感受性が豊かで敏感な思春期の恋愛はより特別なもの。「こんなこともあったな」と懐かしい気持ちになる方もいることでしょう。

学園モノの泣ける恋愛アニメは、日常生活に根ざした話が多く、より身近な感覚で観ることもできます。アニメ好きの中でも学園モノのファンは多いですし、ファン層も主人公たちと同世代の10代から大人まで実に多様です。

それではさっそく、学園モノの泣ける恋愛アニメをご紹介していきましょう。

『月がきれい』

『月がきれい』は、2017年の4月から6月にかけて放送された原作の存在しないオリジナルアニメです。中学生の焦れったい淡い恋心を描いた作品になっています。

「I loev youをそう訳したのは、太宰だったか、漱石だったか…」が作品のキャッチコピーとなっており、主人公の小太郎は小説家を夢見る文芸部の文化系男子です。走るのが好きな陸上部所属の体育会系女子・茜と、二人を取り巻く友人たちの青春ラブストーリーとなっています。

今作は、お互いを意識し始めた2人の距離がだんだん縮んでいく過程が丁寧に描かれており、思春期に経験したちょっと恥ずかしい記憶を思い出してムズムズする人も多いでしょう。

『四月は君の嘘』

『四月は君の嘘』は、『月刊少年マガジン』で連載され、単行本は全11巻で完結。アニメも原作に合わせて完結まで描かれました。『ワンピース』の尾田栄一郎先生が賞賛し、シリーズ累計500万部を突破した大人気作品でもあります。

主人公の少年・有馬公生はかつてピアノ界の神童と呼ばれながらも、母の死をきっかけに自身の弾くピアノの音が聞こえなくなってしまっていました。今作ではトラウマを抱えながら生きる有馬公生が、ヴァイオリニストの宮園かをりと出会い成長していく姿が描かれます。

ただの音楽漫画としてだけではなく、有馬公生の成長や宮園かをりが隠している秘密など、見所満載のおすすめアニメです。もちろん、恋愛の要素も含まれていますよ。

『CLANNAD』

アニメファンから絶大な人気を誇る『CLANNAD』は、ゲームブランド「key」が製作した恋愛アドベンチャーゲームから派生したアニメです。「クラナドは人生」と語られるほど、主人公の成長を通じて友情や恋、家族について考えさせられる緻密なシナリオは圧巻といえます。

物語は第1期『CLANNAD』から第2期『CLANNAD〜AFTER STORY〜』を通じて、主に主人公の岡崎朋也の友人や恋人と出会いや家族との関わりが描かれていきます。まるで主人公の人生を追体験するような錯覚におちいるファンも少なくありません。

また『CLANNAD』は、泣けるシーンが多いアニメとしても有名です。「泣ける恋愛アニメが観たい」という方にはまさにぴったりの作品でしょう。

『琴浦さん』

『琴浦さん』は、今回紹介するアニメの中では珍しく4コマ漫画が原作となっています。作者は漫画家のえのきづ先生で、2013年にアニメ化されました。あまりメジャーな作品ではありませんが、知る人ぞ知る名作としてアニメファンに高く支持されてきた作品です。

主人公の少女・琴浦春香は人の心が読める超能力を持っており、自身の能力から家庭崩壊を起こしたことをきっかけに心を閉ざしていました。今作では、クラスメートである真鍋義久やESP研究会の部員たちとの交流を通じて、少女が徐々に心を開いていく様子が描かれます。

シリアスな幕開けかと思いきやギャグ路線に切り替わったり、笑いあり涙ありのハートフルな泣ける作品です。キャラクター達の可愛らしさや、主人公の春香と真鍋が相思相愛になっていく過程も見所の一つと言えるでしょう。

次に紹介する泣ける恋愛アニメのテーマは「ファンタジー」です。普段アニメを観ない方にとっては、「こんな設定ありなの!?」と驚いてしまうような作品もあるかもしれません。ですが、そうした「非日常感」を感じられるのがアニメの良さでもあるのです。

どんなに変わった設定であっても、恋愛や友情などは共通しています。普段は感じられないようなワクワク感やドキドキ感を楽しみながら、ストーリーに感情移入するのもファンタジー作品の醍醐味ですね。

それではさっそく、泣ける恋愛アニメのファンタジー編をみていきましょう。

『色づく世界の明日から』

『色づく世界の明日から』は、2018年の秋アニメとして放映された作品で、全13話完結です。原作のないアニメオリジナル作品で、今作の指揮をとった篠原俊哉監督は『凪のあすから』や『黒執事』なども手がけています。

2078年の長崎、日常に魔法が残っている未来から物語は始まります。主人公の月白瞳美は魔法使い一族の末裔ですが、幼い頃に色覚を失っていました。感情も乏しく、魔法もうまく使えません。そんな彼女を心配した祖母の琥珀は、魔法で瞳美を2018年へ突然送り出しますが…。

瞳美の成長や変化も見所ですが、「未来人としていつか帰らなければいけない」という約束が、終盤にかけての切なさをより際立たせます。また作品中の色使いが非常に幻想的なことでも有名で、作画自体もとても綺麗です。

『Angel Beats!』

『Angel Beats!』は、2010年に放送された全13話のアニメオリジナル作品です。ゲームブランド「key」の脚本家である麻枝准さんが原作・脚本を手がけています。

今作は死後の世界の学園が舞台となっており、テストや行事などの普通の学園生活、武器を用いた戦いを描くファンタジー要素、登場人物たちの生前の不幸な生い立ちなどが主軸として描かれています。まさに「人生」をテーマにしたアニメです。

個性的な登場人物たちの理不尽な生前や、死後の世界での生活を通じて徐々に真実が明らかになっていくシーンは涙なしでは見られません。恋愛アニメとしても、泣けるアニメとしても非常に人気の高い作品です。

『プラスティック・メモリーズ』

『プラスティック・メモリーズ』は、寿命を迎えたアンドロイドを回収する仕事をしている主人公の水柿ツカサと、彼のパートナーであるアンドロイド・アイラの日常を描いた作品です。

ツカサとアンドロイドのアイラは仕事通じて少しずつお互いのことを理解するようになりますが、アイラにも刻一刻とアンドロイドとしての寿命が迫ってきます。

『プラスティック・メモリーズ』略して「プラメモ」は「泣ける系アニメ」として評価が高く、「観ているだけで自然と涙が流れてくる」というファンも。2015年に放映されたアニメということもあり、第2期を待ち望む声も大きいようです。

『最終兵器彼女』

『最終兵器彼女』は『ビッグコミックススピリッツ』にて連載され、注目作として人気を集めた異色のSF恋愛漫画です。作者は高橋しん先生で、アニメ化のみならず実写映画化やゲーム化もしています。

タイトルから「一体どんな話なんだろう？」と思う方は多いでしょう。『最終兵器彼女』は北海道の小さな街が舞台です。主人公のちせとシュウジは平凡なカップルでしたが、ある日彼女のちせが自衛隊によって最終兵器に選ばれて改造されてしまいます。

過酷な戦争が繰り広げられる中で、人としての自分と兵器としての自分の狭間で揺れるちせと、そんなちせを思い続けたシュウジの結末は、今でも「謎の多い最終回」としてファンの間で語り継がれています。

『ツバサクロニクル』

『ツバサ・クロニクル』はCLAMP原作の純愛冒険ファンタジーです。NHKで第1〜第2シリーズまで放送されていました。

考古学者の卵である小狼と玖楼国の桜姫は、身分の違いを超えて惹かれ合っていました。忙しい日々を送る中、魔術師・飛王の陰謀から桜姫の記憶が羽となって異次元へ飛び散ってしまいます。姫の記憶の羽を取り戻すため、小狼は次元の魔女の元へ向かいますが…。

桜姫を一途に思い続ける小狼の一途さや、思いもよらない物語の展開に「泣ける」と感じる視聴者も多かった今作。可愛らしい絵柄ながらも、シビアさやリアリティを忘れさせない絶妙なシナリオも見どころです。

次に、小説が原作の泣ける恋愛アニメを紹介します。小説のアニメ化には、漫画がアニメ化されるのとは違った魅力がたくさんあります。脚本が繊細に練り上げられていたり、原作と読み較べて些細な違いを改めて発見できるのも小説原作作品の良さです。

恋愛を主軸に置いている作品もありますが、サブ要素として恋愛を組み込んでいる作品もあります。その時の気分や自分の趣味によって気になる作品をチョイスしてみてるのがおすすめです。それではさっそくさまざまなテイストの泣ける恋愛アニメ作品を紹介していきしょう。

『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』

『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』は、鴨志田一氏の小説「青春ブタ野郎シリーズ」のひとつが原作です。同名作が2016年に漫画化され、2018年には全13話でアニメ化されました。2019年には『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』が映画化されています。

思春期症候群という都市伝説。それは、思春期特有の不安定な精神状態が引き起こす不思議な幻想です。主人公の梓川咲太は藤沢の高校に通う2年生。桜島先輩との出会いをきっかけに、思春期症候群のさまざまな事例に直面していくことになります。

通称「青ブタ」と呼ばれる今作は現代社会を投影しながらも一石を投じる内容となっており、登場人物たちの葛藤に思わず共感してしまうような作品です。切なくて笑って泣ける、そんなアニメです。今後の展開を追うのも楽しみのひとつになりそうですね。

『図書館戦争』

『図書館戦争』は2006年から出版されている有川浩氏の同名作がアニメ化されたもので、シリーズ作品となっています。ミリタリー・SF・恋愛小説として多くのファンを獲得している大人気作品です。「ノイタミナ」枠で放映されました。

舞台となるのは、公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制する「メディア良化法」が制定されてから30年経った架空の日本。主人公の笠原郁は、過去に自身を検閲の窮地から救ってくれた図書館員に憧れて図書館隊入隊を志ざします。

「ノイタミナ（NOITAMINA）」は「ANIMATION」を逆さに読み、普段アニメを観ない大人でも楽しめる作品を追求して設立された深夜枠です。『図書館戦争』も泣ける恋愛アニメとして大人が十分に楽しめる作品と言えるでしょう。

『四畳半神話大系』

『四畳半神話大系』は、2010年に「ノイタミナ」枠で放映されたアニメです。『夜は短し歩けよ乙女』などで有名な森見登美彦氏が原作を手がけています。

物語は京都の有名大学を舞台に、主人公の「私」を中心としたキャンパスライフをメインとして描かれます。「私」は「薔薇色のキャンパスライフ」を手に入れるために、いくつもの並行世界でさまざまなサークルに入るのですが…。

今作は各話ごとに並行世界が現れます。いわゆるループものでありファンタジー風に現代が描かれていますが、主人公の悩みや気づきに強く共感する人も多いです。泣ける映画というよりも感動する映画かもしれません。

『精霊の守り人』

『精霊の守り人』は、上橋菜穂子氏の異世界ファンタジー「守り人シリーズ」をアニメ化した作品です。2007年にNHKのBS2「衛星アニメ劇場」枠にて全26話で放送されました。原作は外伝を含めると13巻からなる長編作で、漫画化やラジオドラマ化もしています。

主人公の女用心棒・バルサは、100年に一度卵を産む水の精霊に卵を産み付けられた皇子チャグムを守るよう王妃から託されました。皇子の命を狙う皇国、卵を狙う異世界の生物からチャグムを守るため、バルサはチャグムと共に過酷な旅を続けます。

冒険ファンタジーとしての要素が強い今作ですが、放浪生活を続けるバルサと、そんなバルサを待ち続ける一途な薬剤師・タンダの関係に胸をときめかせるファンも多くいました。恋愛要素は少なめですが、冒険の過程に泣けるシーンが散りばめられています。

次に紹介するのは、漫画が原作の泣ける恋愛アニメです。アニメには漫画が原作になっているものがたくさんありますが、「泣ける恋愛アニメ」にジャンルを絞っても漫画が原作の良作が数多くあります。

今回は、まさに「泣ける恋愛アニメ」として周知されている有名なアニメをたくさん集めました。原作が有名な作品も多いので、「あ、読んだことある！」というアニメ作品もあるかもしれません。それでは詳しくみていきましょう。

『フルーツバスケット』

『フルーツバスケット』は、高屋奈月先生による漫画から派生したアニメです。『花とゆめ』にて1998年から2006年まで連載され。単行本は23巻で完結しました。アニメ作品は2001年にテレビ東京で放送され、「フルバ」の略称で多くのファンに親しまれています。

主人公の本田透はひょんなことから草摩の分家宅に居候することに。草摩家の人々は「物憑き」という特異な体質から心に深い傷を負っており、透との交流を拒む人もいるのでした。ですが、透は持ち前の明るさと優しさで草摩家を包み込んでいきます。

ギネスブックに「もっとも売れている少女マンガ」として認定され、登場人物の不器用な恋模様や、兄弟・家族同士の絆などが少女漫画ならではのタッチで描かれています。泣けるシーン満載のハートフルストーリーです。

『君に届け』

『君に届け』は、椎名軽穂先生の少女漫画を原作とするアニメです。原作は『別冊マーガレット』にて2006年から2017年にかけて連載され、実写映画化も果たしました。少女漫画至上最高傑作と呼ばれるほど「ときめき」が詰め込まれ、まさに理想の青春がそこにあります。

真っ黒な長髪、青白い肌をもつヒロイン・黒沼爽子は「貞子」というあだ名で周りから恐れられていました。でも本当は優しく純粋でピュアな女の子の爽子。高校生になり、同級生・風早翔太と出会ったことをきっかけに爽子の運命の歯車がゆっくりと回り始めて…。

『君に届け』を観ていると、ヒロイン・爽子の恋を応援したい、幸せになってほしいという気持ちにさせられます。ドキドキしたり、涙が出たり、怒ったり。いつの間にか忘れてしまっていた大切な気持ちを思い出させてくれる、そんな泣ける恋愛アニメだと言えるでしょう。

『恋は雨上がりのように』

『恋は雨上がりのように』の原作は眉月じゅん先生の青年漫画で、2014年から2018年にかけて『月間！スピリッツ』や『ビッグコミックスピリッツ』で連載されていました。2018年に全12話でアニメ化され、実写映画も公開されています。

17歳の女子高生・橘あきらは、アルバイト先のファミレス店長・近藤正己（45歳）に密かに思いを寄せていました。ある出来事をきっかけに自分の想いを抑えきれなくなったあきらは、冴えないおじさん「店長」に猛アタックして何とか距離を縮めようと奮闘していきます。

このお話は、恋愛としてのストーリーだけでなく「人が挫折から立ち直るまで」を描いた作品でもあります。主人公のあきらと店長はそれぞれ挫折を抱えており、関係性を深めながらも挫折に向き合う姿も見どころです。

『一週間フレンズ。』

『一週間フレンズ。』は、葉月抹茶先生の青春恋愛漫画が原作で、2014年に全12話でアニメ化されました。原作は全7巻で完結しています。泣けるアニメでもありますが、「癒しアニメ」としても人気の高い作品です。

「一週間で友達との記憶を失ってしまう」という記憶障害を抱えている藤宮香織は、いつも一人きりで過ごしていました。同級生の長谷祐樹はそんな彼女と友達になりたいと考えて近づきますが、頑なに拒まれてしまいます。

漫画版『一週間フレンズ。』は、恋愛ものというより友情寄りの作品です。しかしアニメ版では結末が異なるので、友情以上の感情が垣間見えるシーンも増えています。さまざまな障壁を乗り越えながら、ようやくたどり着く最終回は感涙必至の泣ける恋愛アニメです。

『となりの怪物くん』

『となりの怪物くん』は、ろびこ先生の少女漫画を原作とするアニメです。原作は雑誌『デザート』にて約6年間連載され、全13巻で完結しました。アニメ化以外に実写映画化もされるなど、コミカルさとシリアスさを兼ね備えた代表的な泣ける恋愛アニメのひとつです。

主人公・水谷雫は、自分の成績にしか興味のない「ドライアイス」の異名をもつガリ勉ガール。ひょんなことをきっかけに入学式に流血事件を起こして停学処分を受けていた問題生徒・吉田春に出会います。不器用な2人の出会いをきっかけに世界は大きく変わっていきますが…。

『となりの怪物くん』では、恋愛的な部分だけでも充分に楽しむことができますが、不器用な主人公たちが紆余曲折を経て変わっていく姿にも「泣ける」と言うファンも多いです。

『恋と嘘』

『恋と嘘』は、「マンガボックス」で連載中の学園恋愛漫画が原作のアニメ。原作の作者はムサヲ先生です。2014年から2020年10月現在も連載されており、2017年にはアニメ化、実写映画化されています。

物語の舞台は、超・少子化対策基本法（ゆかり法）によって国から「国民の遺伝子情報に基づいて決めた」最良の伴侶が決定される世界。主人公・根島由佳吏には小学生の頃から思いを寄せる相手・高崎美咲がいますが、ついに16歳の誕生日を迎えて政府から通知が届きます。

『恋と嘘』では、「生涯の伴侶」が政府によって決められてしまうという特殊な社会のなかで、政府による管理に抗おうとする高校生たちの恋愛模様が描かれていきます。作中では登場人物がそれぞれ抱える「嘘」が段々と明らかになっていき、泣けるシーンも満載です。

最後に紹介するのは、ライトノベル原作の泣ける恋愛アニメです。ライトノベルとは、小説の分類の一つで、SF、ホラー、ファンタジーや恋愛などを軽い文体でわかりやすくかいた若者向けの娯楽小説のことをいいます。

ライトノベルが原作と聞くと「オタクっぽい」印象を受ける人も多いでしょう。ですが実のところは「大人による大人のためのキャラクター小説」と定義されることもあるなど、子供向けというよりは大人の読み物として作られているのです。

それではさっそく、ラノベ原作の泣ける恋愛アニメをみていきましょう。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、暁佳奈先生によるライトノベル作品で、2015年にKAスマ文庫から出版されました。これまで一度も大賞を出さなかった「京都アニメーション大賞」で初めて受賞し、2018年にアニメ化されています。

物語の主人公・ヴァイオレットは、幼い頃から「武器」として戦場に出ていました。敬愛する上官ギルベルトが最後に残した「愛している」の意味を知るために、依頼人の心を理解して手紙にする「自動手記人形」としての仕事を始めることになります。

今作は、クオリティの高い数々の名作を生み出してきた京都アニメーション渾身の一作です。映画のような深い演出に毎話心を奪われます。「愛している」の言葉の意味を理解すればするほど切なくなる、どんな方にもおすすめしたい泣ける恋愛アニメです。

『ココロコネクト』

『ココロコネクト』は、庵田定夏先生のライトノベルが原作です。青春とSFをテーマにしており、2012年にOVAを含めた全17話で放送されました。

物語の主人公は、文化研究部の5人の高校生。平凡な日常を送っていた彼らの生活は、中身が入れ替わる「人体入れ替わり」によって一変していきます。加速する「入れ替わり現象」に惑わされながら、5人の恋模様は複雑に絡み合っていき…。

『ココロコネクト』は、SF要素満載のストーリーながらも、5人の恋模様が絡まり合う中でさまざまな方向へと進んでいく様子が描かれています。次から次へと発生する異常現象によってどのように5人の関係が変わっていくのか、あるいは変わらないのか、見どころ満載です。

『とらドラ！』

『とらドラ！』は、竹宮ゆゆこ先生が2006年から2009年にかけて電撃文庫で連載していたライトノベル小説が原作のアニメです。2008年10月から2クールにわたって放送されました。

高校2年生のクラス替えの日。主人公・高須竜児はヒロイン・逢坂大河とぶつかり、突然殴られます。最悪な出会い方をした2人は、ひょんなことからお互いの片思いの相手の恋のキューピッドとして協力することになり、作戦を立てて次々に実行していくのでした。

今作は、学園での恋愛が主軸に置かれつつも、友情や家族愛についても鮮明に描かれています。変わりゆく恋心や、恋愛が絡むことによりこじれる友情など、高校生らしいリアルな恋愛模様は必見といえます。笑いあり涙ありの、泣ける恋愛アニメ作品です。

『半分の月がのぼる空』

『半分の月がのぼる空』の原作は、電撃文庫から刊行された橋本紡先生によるライトノベル作品です。アニメ化だけでなく、漫画化、テレビドラマ化、実写映画化もされるなど、多岐にわたって展開された作品としてもその名が知られています。

物語は、ある病院を舞台に主人公の高校生と心臓の病を抱えた少女の交流を描いたものです。肝炎で緊急入院することになった主人公・裕一は、症状が回復すると病院を抜け出しては看護師に叱られてばかり。ある日、ひょんなことからある少女に出会い…。

『半分の月がのぼる空』は、全6話とアニメとしては短めの構成になっています。リアリティーのある残酷な現実に向き合いながらも、ラブストーリーとしての瑞々しさも失わないような深みのある泣ける恋愛アニメです。

締めくくりは、泣ける恋愛アニメの「映画編」をご紹介していきます。泣ける恋愛アニメ作品は、映画作品にもたくさん溢れています。単体作品のみならず、アニメ作品の総集編や続編として映画化されることも多いので、力を入れて作られる映画作品には名作も多いです。

まず最初は1995年〜2010年に公開された泣ける恋愛アニメ映画。超有名な不朽の名作はもちろん、あまり知られていない隠れた名作も紹介していきます。

『耳をすませば』

『耳をすませば』は、近藤喜文監督、スタジオジブリ制作のアニメーション映画です。柊あおい先生作の同名漫画を原作としています。「耳すま」の略称で愛される、言わずと知られた日本アニメ映画の不朽の名作といえるでしょう。

読書が大好きな主人公・月島雫は、受験を控えた中学三年生。雫は自分が借りる図書カードにいつも書かれている「天沢聖司」という名前をみて、「一体どんな人なんだろう？」と興味を持ち始めます。

思春期の少年少女が恋に夢にと駆け抜ける青春を描いたジブリの名作は、今でも多くの視聴者の心を掴んで離しません。それぞれの思いに思わず涙してしまう、誰もが認める泣ける恋愛アニメ映画です。

『時をかける少女』

『時をかける少女』は、1967年に刊行された筒井康隆氏による同名小説が原作。最初にこの作品を有名にしたのは、原田知世主演の実写映画『時をかける少女』（1983年）でした。アニメ映画『時をかける少女』は、細田守監督が実写映画の約20年後の世界を描いたものです。

主人公の紺野真琴は、クラスメイトの間宮千昭や津田功介と高校生活を謳歌していました。あることをきっかけに時間の飛び方（タイムリープ）を覚えた真琴は、タイムリープ能力によって少しずつ未来を変えていきます。一方、千昭もまた秘密を抱えていて…。

アニメ映画は20年前の出来事に関する伏線も楽しめるようになっており、世代を超えて共感され支持されている泣ける恋愛アニメの金字塔とも言うべき存在ではないでしょうか。

『秒速5センチメートル』

タイトルの「秒速5センチメートル」は、桜の花びらが舞い落ちるスピードのこと指し、満開の桜の美しい映像が象徴的な今作。『君の名は。』で一躍有名となった新海誠監督の3作目の劇場公開作品でもあり、約60分という短い上映時間にかかわらず人々の心に根強く残る名作です。

主人公の少年の成長と共に、切ない恋心が描かれた作品です。3話構成の本作は、中学時代を描いた「桜花抄」、高校時代を描いた「コスモナウト」、そして社会人になった「秒速5センチメートル」へと続いていきます。

ネタバレになりますが、ハッピーエンドが好きな方にはあまりおすすめできない作品です。ただし、記憶には鮮明に残る映画になるでしょう。切ない展開に胸が締め付けられる泣ける恋愛アニメ映画なので、気になる方はぜひみてみて下さい。

『colorful カラフル』

『colorful カラフル』は2010年に公開されたアニメで、森絵都氏の小説が原作となっています。原作のファンも多く、公開後は名作アニメ映画作品の仲間入りを果たしました。「好きな泣ける映画」としてピックアップするファンも多い作品です。

「ぼく」は、生前に大罪を犯したことを理由に生まれ変わりの輪廻から外されます。「プラプラ」という名の生物に出会った「ぼく」。「プラプラ」の提案により、小林真という人物の体に入って、自分が犯した罪を思い出すために彼の人生を生きることになるのですが…。

本作では、一度死んだ主人公が違う人の体に入って、新しい人生を生きていくというファンタジックなストーリーが繰り広げられます。非日常の中でも、思春期特有の揺れやすい感情や「生きることの意味」を教えてくれる、感動の泣ける恋愛アニメ映画です。

10年以上前の作品であっても、今でも人々の心に残る名作はたくさんあります。紹介した恋愛アニメ映画はそのほんの一部にすぎません。

次に紹介するのは、2011年以降に公開された泣ける恋愛アニメです。最近公開された作品も多いので、「見たかったけれど、見逃してしまった」という作品も多いのではないでしょうか。それではさっそくご紹介していきましょう。

『君の膵臓をたべたい』

『君の膵臓をたべたい』は、住野よる氏の同名小説を原作としています。数々の話題作で知られる住野よる氏のデビュー作でもあり代表作でもあります。実写映画、劇場アニメ映画ともに大ヒットしました。

アニメ版の前に実写版が公開されている今作ですが、アニメ版は実写版よりも原作に忠実な形で描かれています。台詞の再現性なども高く、原作ファンに喜びや新鮮さを与える作品となりました。

他人に興味のない高校生の「僕」が出会う、天真爛漫なクラスの人気者・山内桜良。膵臓の病気で余命少ない彼女にとって、唯一の秘密の共有者となった「僕」が語る春の思い出は涙なしには見られないでしょう。

『聲の形』

『聲の形』は、大今良時先生のベストセラーコミックから派生したアニメ映画化作品です。2016年に公開され、瞬く間に話題作となりました。

石田将也は、小学生の時に耳が聞こえない少女・西宮硝子をいじめた過去がありました。その後自身もいじめの対象となり、孤独なまま高校生となった将也。あることをきっかけに、将也は硝子に伝えられなかった想いを伝えるため彼女に会いに行きます。

この作品ではいじめや障害がメインで扱われていますが、その中で「許されること」や「コミュニケーション」など深いテーマにも触れられており、多くの人に観てもらいたい作品です。恋愛だけではない、社会的なテーマにも根付いた泣ける恋愛アニメといえます。

『劇場版　あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』

『劇場版　あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』は、2013年に公開された劇場アニメ作品です。2011年に「ノイタミナ」枠で放送されていた同名のテレビアニメシリーズの総集編および1年後を描いた作品として大ヒットしました。

小学生の宿海仁太（じんたん）は、来る日も来る日も6人の仲間と秘密基地で一緒に遊んでいました。しかし、本間芽衣子（めんま）の死をきっかけに仲間たちは疎遠に。5年の歳月を経て、高校生になったじんたんの前にめんまの幽霊が現れたことで、止まっていた時が動き出します。

恋愛要素もありますが、それ以上に感動アニメとしての呼び声が高い今作。「泣けるアニメ映画」について語るとき、今作の劇中歌「secret base〜君がくれたもの〜」を思い出すファンは少なくないはずです。

『言の葉の庭』

『言の葉の庭』は、2013年に公開された新海誠監督作品です。新海誠監督の作品は、『君の名は。』『天気の子』などからもわかるように、ファンタジー要素が多分に含まれた作品が多いですよね。その中で、今作はリアリティの高い作品になっています。

主人公の高校1年生・孝雄は、梅雨の時期に新宿御苑のベンチで女教師の雪野と出会いました。少し心を病んでいる雪野と、そんな雪野に惹かれていく孝雄。切ないながらも淡い恋物語が美しい雨の情景の中に描かれています。

切ないストーリー展開ながらも、後味の悪くない終わり方は爽やかで、自然と前を向いていけるような作品になっています。じんわり涙が滲んでくるような、そんな泣ける恋愛アニメになっています。