自立できない人の特徴や原因とは？自立した大人になる方法もご紹介！

昨今、自立できない人が増えていると言われています。なぜ、自立できない人が増えているのでしょうか。そこで、自立できない人の特徴や原因などを見ながら、探っていくことにしましょう。

「自立」の意味

自立とは、周りに支えてもらわなくても自力で立っていることをいいます。類義語は、独立や自足、独行など。自立が使われるものとして、自立型水切りごみ袋や自立型パネルなどがあります。これは、物に対して用いられる自立の使い方です。

人に対しては、親元を離れて自立するというように、周囲の人の助けを受けずに自分の力だけで、さまざまなことができる人を表す言葉として用いられています。

大人になっても自立できない人は多い

子供の頃、大人になったら、誰でも自立するものだと思っていたのではないでしょうか。しかしながら、実際のところ大人と言われる年齢になっても、自立できない人がいるというのも事実。

しかも、自立できない大人が大勢いるというのですから驚いてしまいますよね。それでは、自立できない人の特徴や原因などを見ていきましょう。

人と接していると、「この人、自立できていないんじゃないかな」と思うことはありませんか。自立できない人には、共通する特徴や性格があるのです。それでは、自立できない人の特徴や性格を紹介します。

責任転嫁しがち

何かトラブルが発生したり、物事が成功しなかったりしたとき、「誰かのせいだ」「タイミングが悪かったせいだ」と他人や状況の性にしてしまいたくなることはあると思います。たいていの人は、このように思っても、誰かの責任にしたり状況のせいにしたりすることは少ないでしょう。

嫌だと感じても、自分の責任として受け止め面倒なことも引き受けようとします。しかしながら自立していない人は、誰かの責任や状況のせいにしてしまうもの。

初めから責任を負わなくても良いように手を回したり、なるべく面倒なことに巻き込まれないようしたりして、責任転嫁できるようにしておく傾向があります。

親を頼って生きている

親と同居していると、身の回りのことや食事の準備など、自分でやらなくてもやっておいてもらえるという利点がありますよね。裏を返せば、自立しなくても生きていけると言うこと。

また長い間、親に頼っていると何か困ったことが起きても、親に頼って対策をしてもらったり問題を解決してもらったりしてもらうことが当たり前になってきます。

このように親に頼って生活することは、自分の力で生きる必要がなく楽だと考えるのでしょう。そして困ったことがあれば、親に丸投げすればなんとかなると思ってしまうので、いつまでも自立できずにいることが多いのです。

依存体質

誰かが主体になってやってくれた方が、自分で率先してやるより楽だと思うことは、誰にでもあるはず。しかしながら、このように思っても「自分でできることはやるようにしよう」と考え行動する人の方が多いのですよね。

ところが、自立できない人は「人がやってくれるなら自分でする必要はない」と考え、自分で行動しようとしません。職場などでも、上の立場に立つことを嫌い、できるかぎり誰かにお願いてやってもらおう、人に助けてもらおうと考えます。

そのように、自分でできることをしようとせずに誰かに依存しているところが、自立できない人の特徴だといえるでしょう。

被害妄想が強い

日々の生活の中で、自分の思い通りにいかないことはたくさんありますよね。自分では、そんなつもりはなかったのに、物事がスムーズに運ばなかったり頓挫したりしてしまうこともあるはずです。

そのような時、自立できない人は「誰かが自分に責任を押しつけようとしている」「誰かが自分のことを非難している」と思って、つらくなってしまいがち。本当は、誰もそんな風に思っていないのに、勝手に傷付いて落ち込んでしまうという被害妄想が強い特徴があるのです。

自立できな人は、基本的に人に頼りすぎているところがあるようですね。また、人からの評価が気になって責任ある言動ができなかったり被害妄想が強くなったりしていることも分かりました。

このほかにも、まだまだ紹介していない特徴や性格があります。続けて、自立できない人の特徴・性格《後編》をご覧ください。

自分では決断したがらない

物事を自分で決断するのって、結構勇気が必要ですよね。しっかりと物事を順序だって考えたり、決めたことに対して責任を取ったり。一人の人間として、何かを決断すると言うことは、けっこう大変なことです。

もちろん、控えめな性格をしているために、決断できないという人もいるでしょう。しかしながら、自立できない人の場合、控えめな性格で決断をできないのではなく、ちゃんとすればできるけど、面倒くさいから決断したがらないのです。

自分に対しても他人に対しても責任をとりたくない、面倒くさいことに巻き込まれたくないという思いがあるからこそ、何かを決断することから避けて通ろうとするといえます。

自分の意見がない

自分の意見がないということも自立していない特徴のひとつ。なぜなら、自分の意見を持って行動すると、責任も負わなければなりません。反対に、自分の意見を持たず人の意見に従っていれば、自分の言動に責任を持たなくても良いので、とても楽だと考えるのです。

もし、自分の意見を持って行動していて、なにか問題が出てくるといろいろ面倒くさい状況になることが想像できますよね。

その点人の意見に従って、人の支持通りに行動していれば、もし何か不具合があった場合、意見や指示を出した人に修正点や対策を考えてもらえば良いのです。そうすれば、自分が楽だと考え意見を持たないようにしているのでしょう。

感情の起伏が激しい

自立できない人が感情をコントロールできない要因として大きいのが、これまでの生活が影響。親がなんでもやってあげていたために、自分の思い通りに生きていくことができた…というケースが多いです。

家から外に出ると、大勢の人と関わることになりますよね。すると、いや応なしにも自分で考えて行動したり、我慢したりしなければならないことが出てくるでしょう。

誰でも思い通りに物事が進まなくなると、苛立ちや戸惑いを感じやすくなるはずです。しかし、自立出来ていない人の場合はその時の感情がそのまま態度に表われやすいので、感情の起伏が激しいと思われてしまうのです。

自己中心的

自立できない人は、これまで自分で何かしなくても、自分の思い通りに生活できる環境にいたため、自己中心的にな考えに陥りがちです。

家族が自分の言うことをなんでも聞いてくれたり、甘やかされて育てられたりしていると、どうしても自分を中心に世の中が回っているのだと錯覚してしまうようになるはずです。

このように、生活の全てが自分中心に回っていると、社会に出ても、全てのことが自分の思い通りに進むはずだと思いこんでしまいがち。そのため、自立できない人は自己中心的な考えをしてしまうようになるのです。

自立できない人とできる人とでは、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。自立といっても、金銭面での自立や精神的な自立などさまざまですよね。

そこで、今回は金銭感覚と物事に対する考え方において、自立できない人とできる人の違いを比較します。

金銭感覚

金銭感覚の違いによって、自立している人か自立できない人か見分けることができるでしょう。ほしいものがあるときは、そのほしいものの値段がいくらなのか、本当に必要なのかなど、しっかりと考え計画的にお金を使います。

それに対し、自立できていない人は後先考えずに購入してしまいがち。その時に現金を持ち合わせていなければ「カードで支払おう」「誰かにお金を貸してもおう」と安易に考えてしまうのです。

また、将来的に必要なお金を貯金しておこうという考えを持つこともありません。その場さえ自分の思い通りにできれば良いと考えるため、「後で返済が大変になるかも」「将来的に蓄えが必要になる」などの想定ができないことが多いようです。

物事に対する考え方

自立できな人は、比較的ネガティブな考え方をすると言われています。

通常、自分の考えや行動が成功したときは嬉しくて自信になりますし、失敗したときは、それを糧に次は頑張ろうと思いますよね。その経験値が自信となり、ポジティブな考え方や自立につながってくものです。

しかしながら、自立できない人は自分で考えたり行動したりせずに、家族など周りの人に頼ってばかり。このようなことばかりしていると、成功や失敗を体験する機会も少なくなります。

成功や失敗を乗りこえた経験が少ないと、明るい結果を想像できないので、どうしても不安や心配などのネガティブな感情でいっぱいになってしまうのです。

なぜ、自立できる人と自立できない人がいるのでしょうか。実は、自立できなくなるのには複数の原因が関係しているといわれています。

そこで、自立できない原因にはどのようなことがあるのか、詳しく探っていきましょう。

自信が無い

自分に自信を持つことができないと、自立きません。なぜなら、自分に自信がないので、自分の考えや行動が正しいのか分からず不安になったり心配になったりしてしまうからです。

やはり、自分に自信を持っているからこそ、自分の考えや行動が間違っていない、もし間違っていても正しく修正し直せば良いと思うのではないでしょうか。

自分に自信が持てなくて、不安や心配を抱えながら、自分の意見を伝えたり行動したりすることは、なかなか難しいですよね。そのため、自立できない人はあれこれ不安に思いながら行動するよりも人に頼って人の指示に従っていた方が楽だなと感じ流されてしまうのです。

家庭環境

成長過程において、自立へとつながる教育がされていないと、自立できない人になるということがあります。

たとえば、幼少期に親が口出しばかりして子供の行動を指示していると、その子供は成長したときに、自分の意思を持たず人の意見でしか動けなくなってしまう可能性が高いです。

また、親に褒められたくて親の良いなりになってばかりだと、社会に出たときに人から認めてもらえないと、自分の存在価値がないような気がして、自己肯定感の低い人になることもあるでしょう。

反対に、子供のうちに親に何でもしてもらっていたために、人に頼る性格になってしまうことも。このように、家庭環境によって自立できない人が生まれてしまうこともあるのです。

苦労したくない

自立して生きるということは、自分でできることは自分でするということ。家賃や光熱費などの支払いや生活費をどのようにするか、朝自分で起きて支度し出勤するなど、一人で考え行動しなければなりません。

寝坊してしまったときも、自分で対応しなければなりませんし、電球が切れたときも自分で交換しなければならないのです。

自立している人は、そのようなことを成長の糧ややりがい、当たり前のことと感じるのに対し、自立できない人は面倒くさいことや苦労というようにネガティブな印象を持ってしまいがち。

そのため、苦労したくないから「自立できないままでいいや」と考えてしまうのです。

自分と向き合うことができない

自分と向き合えない人は、自分に原因があって失敗してしまったり嫌な出来事と遭遇してしまったりしたときに、自分と向き合って原因を探ろうとすることはありません。こうなったのは誰かの責任だと決めつけ、自分が傷付かないようにしてしまいがちです。

反対に、精神的に自立している人であれば、しっかりと自分と向き合って原因や対策を考てて対応するもの。

自立できない人のように、 常に自分と向き合うことを避けていると自分の心が成長することはありません。そのため、いつまでたっても自立できない状態になってしまうのです。

自立できない原因について見てきました。次に、自立した大人になる方法について詳しく解説していきます。自立できない原因を意識しながら、自立する方法を見ていただけたら分かりやすいのではないでしょうか。

初めは大変かもしれませんが、できそうなことが取り入れて、自立した大人に近づいていきましょう。

実家の場合は一人暮らしを

親に頼って生活していると、いつまでたっても自立できません。どんなに自立しようと思っていても、実家で生活していれば何かと家族がフォローしてくれるので、ついつい甘えてしまうことになり、結局自立できなくなってしまうのです。

そのため、強制的に人に頼らず生活できる環境を作らなければなりません。例えば、一人暮らしをするということ。実家暮らしのときは、家族が主にやっていてくれた家事を、自分ひとりで行わなければならなくなります。

初めは、全部のことをひとりで行うのは、大変で面倒くさいと思うでしょう。しかしながら、それを続けていくことで自立した生活を送れるようになっていくのです。

自信を持つようにする

自分に自信を持つことも自立への道につながります。だからといって、自立しようと決めた瞬間から、すぐに自分に自信を持てるようになるわけではありませんよね。

自信を持つためには、自分ができていること、例えば「ありがとうが言える」「遅刻しないで出社している」などを箇条書きにしてみましょう。

また、「コーヒーと紅茶、どっちが飲みたい？」と聞かれたら「紅茶がほしい」というように、自分の意見を伝え、自己主張の練習をしてみることも有効。

例え、自分にとってささいだなと感じるようなことであっても続けていくと自信になります。そして、自分に自信を持てるようになると、精神的な自立へとつながっていくことでしょう。

責任感を持つ

自立するためには、責任ある行動をする必要があります。責任ある言動というと、重圧に感じられてつらいかもしれませんね。誰だって、初めから全てにおいて責任ある行動を取れるわけではないのです。

そのため、まずは自分でできそうな「朝2度寝せずにアラームが鳴ったらすぐに起きる」、「メモやチェックシートに記載し忘れ物をしない努力をする」といったことから始めると良いでしょう。

他の人が普通にできそうだと感じることであっても、自分にとっての約束ごとですから気にしなくても良いのです。少しずつ社会人として責任ある行動に近づけていくことが大切ですから、まずは自分との約束を責任持って守るようにしていきましょう。

新しいことに挑戦する

新しいことに挑戦することも自立につながります。ワクワクと楽しい気持ちで行動すれば、ちょっとした失敗にもめげずに頑張れるのではないでしょうか。

うまくいったことや失敗したこと、その経験の全てが成長の糧となります。これらのことが自信につながり、もっと自分で考えよう行動してみようと積極的に活動できるようになるでしょう。

また、経験値が増えることで知らないことや分からないことが減っていきます。すると、心配や不安に感じることも減っていくので、さらに挑戦してみようと意欲的になるはず。

このように新しいことに挑戦すると、自分の力を信じて行動できるように変わっていくのです。

いざ、自立しようとしても初めからうまくいくとは限りません。そのため、つい「元の楽な考え方や行動の方がいいや」と思ってしまう可能性もあるでしょう。

もし、自立を目指している最中にくじけそうになっても、実際に自立できた人の体験談を知れば、もう少し頑張ってみようと思えるのではないでしょうか。そこで、実際に自立できた人の体験談を紹介します。

体験談を参考にして、自立できるように自分でやれることを続けてみてくださいね。

やっぱり親離れが大事！

「実家を出て、一人暮らしを始めると自立できますよね。これまでは家族にやってもらっていたことも自分でやらないといけないから、けっこう大変だなぁと。家賃や光熱費などの管理、一人で寂しいときとか、どれだけ甘えていたんだろうって」（26歳/男性/製造）

実家を出て、一人で暮し始めて、これまで家族がしてくれていたことに気がつくことってありますよね。金銭的なことはもちろん、トイレットペーパーの補充、食事の支度など、たくさんのことに甘えていたことに気がつくはずです。

実家暮らしの時は、やってもらえていたことも、一人暮らしの場合、自分でやらなければならず、ほぼ強制的に自立するしかなくなるのです。

以前より心が軽くなった感じがする

「自分でも自立できてないなって感じていたんです。それがすごく負担で。でも一人暮らしだと、自分で何でもしますよね。正直、やることが増えて大変だけど、その分、心は軽くなった感じがします。自立できないことへの後ろめたさもなくなったし」（24歳/女性/受付）

実家を出て一人暮らしをしたり、自信を持てるように行動したりして自立への道を歩み始めると、自立できなかった頃より心が軽くなった感じがするという人もいるでしょう。

自立したいと思っていても、自立できない状況が続くと、どうしても心の負担になってしまいますよね。そのため、自立できるように行動することで、心の負担が軽くなるのは当然のことといえるでしょう。

自分の意見を言えるようになった

「この前までは、自分で考えるよりも人の意見を聞いていた方が、楽だなって思っていたんです。でも、良いとか嫌とか簡単に答えられることから意思表示するようにしていたら、自然と自分の意見を言えるようになったんです。」（27歳/男性/営業）

こちらの男性のように、少しずつ気持ちを伝えるようにしていくことで、自分の意見をしっかりと伝えられるようになったという人も少なくないはず。

自分の意見を言うということは、自分の言動に責任を持つことにもつながります。自分の考えを持ち行動しすることで、人に頼りすぎることが減っていくでしょう。そうしているうちに、自然と自立できない人を卒業することができるのです。

新しい夢を見つけた

「彼とは、常に一緒にいたいと思うタイプでした。でも、これって彼に依存してるな、自立できてないなって。だから、資格取得のためにアロマの勉強を始めました。夢中で頑張っているときって、彼とベッタリしていなくても平気なんですよ」（23歳/女性/美容）

彼氏への依存も自立できない特徴のひとつといえるでしょう。彼女の場合、新しい夢へ挑戦することが、恋人に頼って生きることから自立するきっかけとなったようです。

夢を追いかけるとき、いつもうまくいくわけではありません。トラブルに巻き込まれたり、頓挫しそうになったりすることもあるでしょう。しかしながら、そのような時でも諦めずに頑張ることが自立へとつながっていきます。

自立できないのには、さまざまな原因が関係していることが分かりました。この原因は、普段何気なく行っているような事柄もあり、意識していないと誰でも自立できない人になる可能性があるということに気付かされたのではないでしょうか。

自立できない人は、自己中心的で人に頼りすぎる性格であったり、人の目を気にしすぎるという特徴があったりします。自立するには、それとは反対に、責任ある言動や自分に対する自信や自己肯定力を高めることなどが必須です。

初めからすぐに自立できるわけではありませんので、無理をせずできることがら考え方や行動を改めて、自立している人を目指しましょう。