まずは「内省的」について!
内省することによって、私たちは自分の人生の目標を明確にすることができたり、自分の感情や行動をコントロールすることが上手になります。その一方で、内省的すぎるとストレスを感じやすくなったり、人生の満足感が低下する恐れも生じます。
今回は、「内省的」という言葉の意味から、内省的な人の特徴、恋愛の傾向まで、詳しく解説していきます。内省的な人との上手な付き合い方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
「内省的」の意味
「内省的」は「ないせいてき」と読み、「自分の考えや行動などを深く省みる性格、性質」を意味します。たとえば、常に自分自身と向き合って思考している人を「内省的な人」と表現したりします。
「内省する」の類語には、「深く省みる」「熟考する」「過去を振り返る」というものがあります。共通する意味は「物事を深く考えること」。とくに自分自身の言動などについて振り返りじっくりと考えることを表します。
また、内省的と混同されやすい言葉に「内向的」というものがあります。内向的とは、「関心が自分自身にばかり向かっているさま」を意味します。こちらは内省的に比べてネガティブな表現として使われることが多いです。
「内省的」の使い方
「内省的」という言葉は日常会話ではあまり使われない言葉ですが、社会で生活していく上ではたびたび耳にすることになるでしょう。ビジネスの世界においても、内省することは成功する上で欠かせない要素であると考えられています。
たとえば、自分の目標を成し遂げた経験のある人は、「内省によって目標や動機が明確になった」と口にします。自分の弱さや受け入れがたい部分に対して積極的にアプローチしようとするのは、内省の特徴的な行動です。
特に人の性格や性質を表す際には「内省的な人間」のように使われることもしばしば。自分と向き合いたいと感じている人が「内省的に物事を考える必要がある」などの文脈で「内省的」を使うことも多いでしょう。
「内省的」であることは必要?
自分自身のことをよく知りたいなら、内省的になることも必要でしょう。「自分はどんな生き方をしたいのか」「どんなことにモチベーションを感じるのか」といった根源的な疑問に対しての答えを見つけるためには、内省的に物事や自分自身を考えることが大切です。
ですが、内省的な思考は、ときにネガティブな側面も生み出します。内省的になればなるほど多くの心配ごとが思いついたり、それによってストレスが生じることもあるでしょう。その結果として幸福度が下がってしまう可能性もあります。
とは言っても、「自分をもう一度見つめ直してみたい」と感じていたり、「自分に対して厳しさを持ちたい」と思ったりする方は、試す価値があります。目の前のことをじっくり考えることによって、最良の選択肢を選びとる手助けにもなるでしょう。
出典:goo辞書『内省(ないせい) の意味』
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%86%85%E7%9C%81/
内省的な人ってどんなイメージ?
内省的というのは、心の働きを指す言葉です。そのため「あの人は内省的だ」と見てすぐにわかるものでもありません。ですが、考え方は人の行動パターンに表れますよね。
なので、内省的な思考を普段からしている人には、共通した性質や特徴があります。内省的な人は、周りの人からどんなイメージを持たれるのでしょうか?
きちんとした人のイメージ
ここで言う「きちんとした人」とは、物事の考え方などに非の打ちどころがなかったり、堅実な考え方をする人のことを指します。論理的な思考をしていたり、自分の発言や行動に対して責任を持てる人も当てはまるでしょう。
内省的に物事を考えるときには、「何が正しいのか」「どうあるべきなのか」などと問いを定めて考え始めます。この回数が多くなることで、考え方に妥当性が出てきたり、芯の通った思考ができるようになるのです。
大人なイメージ
「大人な人」というイメージはざっくりしていますが、具体的に言うのなら「精神的に落ち着いており、自分自身をコントロールできる」「包容力があり、冷静に物事を捉えることができる」といった性質が当てはまるでしょう。
これらは、内省的な行動を繰り返すことで身に付けられる性質でもあります。また、物事を熟考する習慣のある人はすぐに感情的になることが少なく、自分が不利にならないように立ち回る方法を探すこともできるので、「大人な人」というイメージを持たれやすいようです。
ストイックなイメージ
内省的な人は「よりよい自分になろう」という成長志向が強くなります。自分の過去を振り返るのも、経験を通じて成長していくため。そのため、ストイックな人は、内省的な思考を習慣にしていることが多いです。
また、一般的にストイックな人は、周りにも厳しい目を向けることがあるでしょう。一方で、内省的な人は基本的に「自分に対しての厳しさ」を重視する人です。なので、他人に対して必要以上に厳しい言動をとることは少ないでしょう。
人見知りなイメージ
内省的な人は、自己理解や振り返りにエネルギーを使うことが多いため、結果的に外向性に欠けることがあります。時には理屈っぽくなることもあるので、周囲に溶け込めないことや人見知りと思われることもあるでしょう。
例えば、以前流行した韓国ドラマに『内省的なボス』というものがありました。極度に内省的なボスと超外交的な女性部下のラブストーリーを描いたドラマです。作中で、ボスは部屋に引きこもることが多く、かなり人見知りな人物として描かれていました。
これは極端な例ですが、内省的な人は一人の時間を大切にする傾向があるということですよね。人付き合いが嫌いというよりも、一人で考える時間に重きを置いているので、結果的に「人見知りなのかな?」と捉えられる可能性があると言えるでしょう。
ネガティブなイメージ
新しいことに挑戦する時には、何かと不安がつきまといますよね。内省的な人ほど、不安やリスクを予め察知して考えることが多くなります。結果として「失敗したらどうしよう」「うまくいかなかったら…」とネガティブな思考に陥ることも多くなってしまうのです。
内省的な人は、自分自身が「大丈夫」だと思えるまでは行動に移さないことも多くなります。そうした姿勢が、周りの人から「ネガティブな人」と評価されてしまうのです。
ですが、ネガティブであることは決して悪いことではありません。行き過ぎたネガティブは精神的な悪影響をもたらしますが、物事を慎重に考えたり危険を回避するためには、多少のネガティブさは必要だと言えるでしょう。
内省的な人の特徴《性格》
内省的な人の性格には、ポジティブな側面もあればネガティブな側面もあります。それはつまり、自分をよく知ることがあらゆる可能性を見出すことに繋がる一方、自分の弱点や恐怖などを再確認する行為であるからに他なりません。
では、内省的な人の性格における特徴について詳しく見ていきましょう。
自分に厳しい
自分のことを知るという行為は、自分を高めたり守ることに繋がります。自分のことを大事に思うからこそ、自分自身と向き合う必要があることを自覚しているとも言えるでしょう。自分に厳しくすることも、その一つです。
例えば、目標に向かって突き進んでいるときには、困難な状況に直面することもあるでしょう。「怠けたい」「やめてしまいたい」と感じることは誰にでもあります。ですが、内省的な人が自分に厳しくいられるのは、怠けた結果が後悔に繋がることを知っているためです。
内省的な人は、甘えや怠けによって現実から逃げることはありません。自分が無理をしすぎるような過度なストイックさはなくとも、周りの人から見れば十分にストイックな生き方をしているように見えるでしょう。
自分を分析するのが上手
内省的な人が自分をよく理解している、あるいは理解しようと努めていることは言うまでもありませんね。ですが、理解するまでにはもう一つのプロセスが必要となります。それは「自己分析」です。
例えば、就活などで最初に行われる「自己分析」は、自分自身のバックグランド、つまり過去の出来事や経験などを具体的に振り返り、それらが自分にどのような影響を与えたのかを分析するもの。この作業によって、自分自身の特徴や強みを明らかにすることができます。
自分を分析することによって、私たちはようやく自分を理解するための入り口に立ちます。自己分析は、慣れていないと最初はどのようにしていいのか分からないことも多いです。その点、内省的な人は自己分析能力が優れていると言えるでしょう。
自分に自信がない
人が内省的になるのには理由があります。それは、今の自分に満足していなかったり、成長しなければいけないと感じるためです。内省的な人は、もともとあまり自分に自信がない人が多いようです。
一方で、内省的な思考を続けていくことで、ますます自信を無くしていくこともあります。過去を振り返って自分の弱さなどと向き合ったときに、「自分はダメなんだ」と強く自覚しすぎて自信を無くしてしまうこともあるようです。
また、内省的な人は、物事をじっくり考える性格です。そのため、計画などを立てる時にも綿密に計算します。それは、勇気や自信のなさを補うためとも言えるでしょう。逆に勇気や自信のある人は、時に大胆な行動を取ることができるものです。
不安を覚えやすい
内省的な人は、「しっかりしていて、大人なイメージ」など、かなり自立しているイメージがあります。ですが、精神的な弱さや繊細さを合わせ持っているのも、内省的な人の性格の特徴です。
自分が理解していることや計画していることに対して、内省的な人はある程度の自信を持って取り組むことができます。ですが、知らないこと、つまり不確定な要素に対しては、臆病になったり不安になってしまうこともあるようです。
不安を強く感じるということは、裏を返せば危機回避能力が高いということでもあります。悪いことではありませんが、「できない」と感じたら動くことができないので、自分自身の限界を決めてしまいやすいというデメリットが生じるのです。
内省的な人の特徴《行動》
では、内省的な人はどのような行動をとることが多いのでしょうか?
リスクを回避したがる
何かに挑戦するときに限らず、行動を起こす時には何かしらのリスクが伴うことがあります。たとえば人間関係の仲裁に入るときや、環境を変えたい時などは、「自分にとって悪い方向に転ぶかもしれない」とリスクについて考えますよね。
内省的な人は、行動を起こす際にはまずこのリスクについて検討していきます。そして、なるべく自分がリスクを回避できるような選択を行います。つまり、自分にとって不利になるような状況をなるべく避けるように行動するのです。
マイペース
マイペースと聞くと、自分勝手に行動したり、協調性がないというイメージがあるかもしれません。ですが、マイペースの良い側面に目を向けると、意外にも内省的な人にも当てはまる部分が多くあることが分かります。
例えば、内省的な人は自分の内面の部分にエネルギーを使います。そのため、他の人よりも芯が通った考え方をするとも言えるでしょう。周りの人に左右されず、自分の信念に則って行動する姿は、ある意味ではマイペースと捉えることもできます。
過去の失敗や後悔を引きずる
人間は失敗や後悔によって成長する部分が大きいです。「失敗なくして成功なし」と言われることも多く、マイナスの経験を生かしてプラスの未来を生み出すことが大切だと考えられています。
内省的な人は、このような過去の失敗談などを成長の糧として積極的に生かそうとします。ですが、考えすぎるあまり負の感情に囚われて、過去の失敗や後悔を引きずってしまうこともしばしば。過去に囚われてしまい、未来に対して前向きな姿勢を持つことが難しくなるのです。
ネガティブ志向に陥りやすい
慎重な人は、注意深く観察して、ミスのないように物事を進めていくことができます。目の前のことを「怖いからやめよう」と諦めるのではなく、実行に移すために計画を立てたりすることが長所だと捉えられることが多いです。
ですが、この慎重な側面が行きすぎてしまうと、臆病な性格が生まれてしまうことも。悪い結果などを想像して、ネガティブ志向に歯止めが効かなくなってしまいます。
そもそも、内省的な人は思慮深く慎重な性格です。よく考えることは大切なことですが、考えすぎてしまうと、深みにはまってネガティブな思考のループから逃げ出せなくなることも少なくないでしょう。
内省的な人の特徴《態度》
一概には言えませんが、内省的な人は他人や物事に対して共通した態度をとることがあります。今回は、内省的な人の特徴的な態度について、いくつか代表的なものをご紹介していきましょう。
謙虚
謙虚な人は、自分が褒められたり評価をされても思いあがらず、横柄な態度をとることもありません。他の人に対しても客観的な視点や尊敬の精神が根付いているので、馬鹿にしたり見下すということがないのです。
もともと日本人は謙虚な人がとても多いですね。謙虚が行き過ぎると卑屈になってしまいますが、謙虚な人は協調性もあるので、コミュニティーにおいては好かれることが多い性質とも言えます。
内省的な人には「目標を達成したい」「成長したい」という向上心があり、多少の評価によっておごることはありません。その態度が、すなわち謙虚です。ただし、ネガティブな一面もあるので、「まだ十分じゃない」「大したことじゃない」と自己肯定感を下げて卑屈になることもあるでしょう。
真面目
仕事に対する責任感が強かったり、約束を破らなかったり、しっかりルールを守る人のことを「真面目」と言います。手を抜かずに入念に準備をしたり向上心が強い点などは、内省的な人の特徴によく当てはまると言えるでしょう。
その真面目さは、長所としてとられることが多いです。ですが、場合によっては正義感が強すぎたり、真面目であるがゆえに一人で深く悩んでしまうこともあります。真面目な人は「融通が効かない」と思われることもありますが、実は繊細な心の持ち主でもあるのですね。
共感力が強い
内省的な人は、自分の内側にエネルギーを向けるタイプであるがゆえに、「自分ばかりを大事にする」「自己中心的なのではないか?」と勘違いされることがよくあります。
確かに内省的な人は自分のことを大切にしています。他の人よりも物事を考えることに多くの時間を使っており、そのプロセスが大切なことも知っています。だからこそ、他人の意見や考え事などにもリスペクトがあるのです。
そのため、何か悩みを抱えていたり困っている人に対して、「こうしてみたらどうかな?」とアドバイスすることもあるでしょう。物事に向き合うことに長けているので、他人に対しての向き合い方も知っており、共感力も優れていると言えます。
冷静
内省的な人が何事にも落ち着いて冷静に対処できるのは、どんな時にも「まずは考えてみる」というプロセスを経ることを習慣づけているためです。
誰にでも不測の事態は発生するもの。内省的な人であっても、思いがけないことが起きれば心の中では慌てることもあるでしょう。一度慌ててしまうと、人は冷静さを失います。それによって、結果的に正しい判断が難しくなると知っているので、冷静さを保つように努めるのです。
特に責任のある立場にいる人は、自分の言動や態度が周りの人に及ぼす影響についても熟知しています。さらなる動揺を生み出さないためにも、冷静さを保つことができるのは、物事の一歩先を考えられる人の特徴だと言えるでしょう。
向上心がある
内省的な人は、コツコツと努力を続けることを苦にしません。自分に対して厳しい目を向けながら自問自答しているので、周りから評価されても満足することはないでしょう。
内省的な人はネガティブになることも多いですが、努力することに関してはポジティブさを発揮します。努力することは、自分に自信をつけることにつながります。それを理解しているからこそ、甘えずに行動し続けることができるのです。
内省的な人の恋愛傾向
考えれば考えるほどわからなくなってしまったり、ネガティブ思考に陥り、懐疑心ばかり大きくなってしまったり…。そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?
内省的な人にとって、恋愛は大きな冒険のひとつです。では、内省的な人の恋愛傾向にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。
程よい距離感を保ちたい
内省的な人には、日常的に過去を振り返ったり自分について省みる時間が必要になります。まずは自分自身で問題を消化したいと思っているので、他人からの過度な介入を望まない傾向が強いでしょう。
そのため、恋人に対しても、時には「少し距離を保ちたい」と感じることがあるのです。とはいえ、愛が冷めた訳ではありません。一人の時間を介すことによって、相手との関係もより良く保つことができると信じているためです。
愛情表現が苦手
前提として、愛情表現が苦手であることは愛の大きさに関係はありません。言葉にしなくても、相手のことを深く愛していることもあります。逆に、相手に好意がなくても簡単に愛情表現ができてしまう人もいるでしょう。
その点について、内省的な人は、相手への感情を自分自身の中で完結させてしまうことがしばしばあります。付き合っているだけで「相手のことが好き」というのは自明の事実です。なので、わざわざ言葉にしなくても伝わっているだろうと考えてしまいます。
相手との関係に不安を覚えやすい
内省的な人に恋人ができたときには、その関係性に悩まされることが多くなります。「相手にいつか嫌われること」「飽きられてしまうこと」のリスクについて考えすぎて、自分の人間的な弱さにさらに敏感になることも多いです。
そのため、相手との関係に人よりも不安を覚えやすくなります。恋愛をする上では、お互いに理解し合い、協力して解決していくことが大切です。ですが、普段から一人で考える癖がついている場合には、問題などを抱え込んでしまう傾向が強くなります。
失敗を恐れて積極的になれない
過去の失敗を引きずってしまうことが、内省的な人の特徴だとご紹介しました。誰かに好意を伝えて行動する恋愛においては、失敗やリスクが付きまとうことも多いですよね。しかし、必要以上に失敗を恐れてしまうと、恋愛に積極的になるのが難しくなるのです。
内省的でない人なら、考えるよりも先に行動し、玉砕覚悟でアプローチすることもいとわないでしょう。内省的な人は正反対の考え方を持っているので、「失敗するくらいならやらない」という選択になることがあります。
内省的な人と上手に付き合うには?
内省的な人は、自分の考えをしっかり持っている反面、頑固な一面もあります。ですが、決して図太い神経をしているわけではありません。失敗を恐れたり、傷つきやすいという繊細な表情が見えることもあるでしょう。
これだけ聞くと、「内省的な人は付き合いづらい」と感じてしまうかもしれません。ですが、内省的な人は友人やパートナーとして非常に頼り甲斐があります。共に過ごすことで、成長を促してくれる存在にもなるはずです。
いくつかのことに注意するだけで、円満な関係を築くことは決して難しくありません。
急に距離を縮めない
内省的な性格の人は、基本的に慎重です。リスクや危険に敏感なので、警戒心も強いと言えるでしょう。自分の領域を大切にしているので、過度な干渉や急に距離を縮められることを苦手とする人も多くいます。
そのため、知り合ってすぐに無遠慮に距離を縮め、馴れ馴れしく接すると、距離を置かれてしまうかもしれません。相手のことを知りながらゆっくり関係性を深めていくことが、スムーズに関係を築くためのコツです。
何事も急かさない
物事を考えるスピードや判断するために必要な時間は人によって異なります。すぐに決断できる人もいれば、熟考に熟考を重ねてから答えを出したい人もいるでしょう。内省的な人は、後者のパターンに当てはまることが多いです。
内省的な人は、その「熟考に熟考を重ねるための時間」を妨害されることを嫌います。他者によって邪魔されるとわかると、人間関係を狭めてしまうこともあるほどです。仲良くなりたいと思うのなら、無理に相手を急かすようなことは控えるようにしましょう。
内省的な価値観を否定しない
内省的であることは、多くのメリットを生みます。ですが「何事にも積極的に取り組む」「即断即決ができる」「大胆な行動をいとわない」という人には、内省的な人は「うじうじと考えてばかりいる」「臆病だ」と捉えられてしまうこともあるでしょう。
ここで今一度考えてみましょう。物事の捉え方や自己形成の仕方は一つではありません。その人に合ったやり方、うまく生きていくための方法などがあります。「自分と違う」ということは、相手の方法を否定するための理由にはなりません。
人との関係を円満に保つためには、相手を受け入れる力を備えることが大切です。価値観を否定せず、「自分の言動によって相手は何を感じるだろうか」と想像力を働かせるようにしましょう。
内省的な人の繊細な感情を理解してあげる
内省的な人は、目標に向かって堅実に努力する姿が評価されて「強い人」と認知されることがあります。確かに、自律心や感情をコントロールする力は優れているでしょう。ですが、傷つきやすかったり不安になりやすいという心の脆さも抱えています。
内省的な人は、一度傷ついたり失敗したりすると、負の感情に引きずられてしまうことも少なくありません。良い関係を築くためには「強い人」というレッテルを貼らずに、思いやりを持って接することが大切です。
内省的な人になりたい!その方法とは?
そこで最後に、自分自身が内省的な人に近づくためにどのような方法があるのかを考えていきます。習慣を変えることは簡単なことではありませんが、変えるべき行動のひとつひとつは決して難しいものではありません。さっそく見ていきましょう。
何事も行動する前に考える
内省的な人になるための第一歩として、まずは「言葉を発したり行動する前に一息ついて考える」という癖をつけましょう。やみくもに行動して失敗することが多い人は、考える時間をおくことを意識するだけでもミスを減らすことができます。
さらに、過去の失敗や経験を活かすためにも、行動を起こす前に考えることは大切です。「以前の自分と比べて成長しているか」「同じ失敗を繰り返していないか」を確認することにもつながります。
感情を紙に書いて整理する
内省的な人は、感情をコントロールすることに長けています。それは、自分がどんなことによって感情を乱されるのか、そして怒りや悲しみを感じた時にどうすれば感情を鎮めることができるのかを理解しているからです。
内省する際には、「怒り」「悲しみ」「喜び」などの原因やそれぞれの感情に対して、自分がどのような反応を起こすのかを書き出してみましょう。そして、それが負の感情であれば、どのように払拭することができるのか、どのように正の感情を生み出すことができるのかを整理してみてください。
自問自答する癖をつける
自問自答は、自己分析をすることに繋がります。当たり前のように「これがしたい」「あれが好きだ」と思っていたことを、改めて「なぜこれがしたいのか」「なぜあれが好きなのか」と問い直すことが大切です。
自問自答を続けていると、本当に自分が望んでいるものや、自分が必要としているものが見えてくることがあります。内省的な人が目標に向かって積極的に努力できるのは、自問自答を繰り返したことによって、自分の目的にブレが生じないためです。
1日を振り返り、翌日の行動を計画する習慣を作ろう
自分が一日どのように行動したのかを振り返ることは、自分自身を知る上で大切な情報です。たとえば、一つ一つは些細な生活習慣でも、積み重なって人格の形成につながっていきます。
自分の生活の中で無駄が多いと感じる場合には、「どのような時に無駄な時間が多くなるのか」ということも、1日の振り返りを通じて知ることができます。まずは1日ずつ振り返りながら翌日の計画を立てることを優先しましょう。
ちなみに、自分をコントロールすることは、無理に自分を変えることとは違うので、感情や趣味を押し殺す必要はありません。自分をコントロールするということは、自分の心情やモチベーションの変化などを理解して、適切に行動するということです。
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