自己管理能力の意味とは？自己管理能力が高い人と低い人の特徴も！

昨今、特にビジネスの場で良く話題となる「自己管理能力」。皆さんも日常的に使うことがある言葉かと思いますが、その意味について考えてみたことがあるでしょうか？また、あなた自身に自己管理能力が備わっていると感じていますか？

この記事では、自己管理能力の詳しい説明や、自己管理能力が高い人、低い人の特徴などをご紹介。さらに、自己管理能力を高めるコツや、実際に自己管理能力を高めた人たちの体験談もご覧いただけます。

自己管理能力を高めることによって、ビジネスでもプライベートでも、あなたの生活を大きく豊かにすることでしょう。ぜひ、この記事をお役立てください。

自己管理能力と一口に言っても、具体的に何を管理するかによって、種類が分けられるのはご存知でしたか？

自分自身の体調や時間、財産の管理だけでなく、タスクなどスケジュールの管理もまた、自己管理の一環です。これらのうち、いずれか一つだけでは、自己管理としては不十分となるでしょう。

まずは自己管理能力について詳しく理解し、それが自身に備わっているかを考えてみてください。それもまた、自分自身を管理するための第一歩となるでしょう。

体調管理

自己管理能力のうち、そのもっとも基本とも言える項目が体調管理です。自分の体調が把握できなければ、あらゆる物事を遂行することが困難となるでしょう。仕事であれ日常生活であれ、十分に体調が整っていなければ話になりません。

自分が現在どんな体調であり、今後どれくらいのペースで動くことができるのか、その限界がどこにあるのか。それらを把握していることで、他の要素となる時間や財産の管理が可能となるでしょう。

時間管理

約束や締め切りといった、時間を管理することもまた、自己管理の要素のひとつです。そうした時間管理が適切に行えれば、仕事に限らず生活が円滑に進みますし、それによって他者からの信頼も得られることでしょう。

また、決まった時間に行動を起こすためだけではなく、どのようなペースで物事を進められるか、その計画を立てる上でも時間管理は大切な能力です。そして、そのためには自分の力量を把握していることも必要となるでしょう。

財産の管理

生活する上で大切となってくる財産の管理もまた、自己管理の一つです。自分の財産を把握し、収入と支出のバランスをコントロールすることで、生活の質をより高めることが可能となるでしょう。

特に経済的に自立する上で、自身が生活していくためにどのような費用がかかるかを知ることが重要です。その上で、不要な支出を減らし、自身が対象となる手当やサービスを探し、これを活用することで、さらに効率良く家計を回していくことができるでしょう。

スケジュールの管理

もう一つ大切となる自己管理は、スケジュールの管理です。長いスパンにわたって取り組む仕事を完遂することもそうですが、そういったさまざまなタスクを順序立て、時には並行しながら進めていくためには、スケジュールの自己管理が必要不可欠となるでしょう。

仕事であれプライベートであれ、常に一つの事柄だけに注視していれば良いとは限りません。複数の物事を同時に進めていくためには、それぞれのタスクがどれくらいの時間や労力を費やす必要があるのかを把握し、割り振っていく必要があります。

また、長期的な目標を達成するためには、短期的、中期的な目標を立てることが成功のコツとなるでしょう。そうした目標達成も自己管理の一つです。

自己管理能力とはどういうものか、大まかに分けてご紹介しました。自分自身を管理するには、実にさまざまな角度から自分の置かれた状況、自分自身の能力をよく把握する必要があることがお分かりいただけたかと思います。

では、実際に自己管理能力の高い人物とは、どのような人のことを言うのでしょうか。あらゆる自己管理能力が円滑に行えている人もいれば、その一部分が可能な人もいるでしょう。いくつかのパターンに分けて、その特徴をご紹介します。

自分の状況を把握できている

自己管理能力が高い人物とは、即ち自分が置かれている状況を正しく把握できている人のことを指します。そうした人は、自分にどれだけの余裕があるか、行動に移るだけの体力や技量が備わっているかなど、自分の能力とも照らし合わせて理解しているのです。

仮に周囲の状況を把握できていても、自分自身の状況を把握できていなければ、どんな行動に移っても空回りとなってしまうでしょう。特に複数人で協力する必要がある物事において、自分の状況を把握できているということはとても重要なことです。

このように、自己管理能力が高い人物は自分の状況をよく把握できていることから、物事を円滑に進めることが可能となるでしょう。

物事を臨機応変に対応できる

また、自己管理能力が高い人物は、決められた通りに物事を進めるだけでなく、臨機応変な対応も可能です。仮にイレギュラーな事態に陥っても、自分に無理のない範囲で最大限に対応することができるでしょう。

この能力は、先ほど挙げたように自分の状況を正しく把握できているだけでなく、さまざまなスパンでスケジュールを管理できていることによって可能となります。その時点で予定の何割まで進んでいるか、どのように変更すれば支障が無いか導き出せるのです。

決められた通りに進めるだけに比べ、臨機応変な対応を要求される方が難易度は飛躍的に上がります。そしてそれを可能とするのが、自己管理能力の高さと言えるでしょう。

常に余裕がある

自己管理能力が高い人物の特徴として、常に泰然と構え余裕を感じさせる点も挙げられます。自分の状況を把握でき、突然のトラブルにも対応できることによってもたらされた余裕ある姿は、周囲から見ても頼もしく映ることでしょう。

決して侮ったり軽く見ているわけではなく、知識と体験に培われた確かな根拠と自信が、余裕となって表れているのです。生半可なことでは動揺しないため、気が散ってミスを犯すようなこともありません。

そうした姿が、周囲に安心感を信頼を抱かせるだけでなく、全体の一体感や連帯感を向上させることにも繋がります。自分自身だけでなく、周囲にも余裕を持たせることができるようになるでしょう。

必要なことには惜しみなく金銭を費やす

余裕がある人物は、金銭の管理においても懐の深さを感じさせるでしょう。自己管理能力が高い人物は、財政の管理にも長けています。しかしながら、それは決してけちであるというわけではありません。

財政の管理に長けているということは、収入と支出のコントロールが上手だということ。不要な支出は避けますが、必要な支出に関しては別問題。むしろ、不要な支出を抑えているからこそ、必要があれば惜しみなく金銭を費やすことが可能となるのです。

場合によっては、人のためにお金を使うこともあるでしょう。しかしそんな姿こそが、周囲の信頼を受ける一因となるのです。それを可能とするのが、財産を含めた自己管理能力の高さと言えるでしょう。

自己管理能力が高い人物、その特徴についてご紹介しました。自分のことをよく把握しており、周囲から頼られるような存在。あなたの周囲にも、そんな人がいるかもしれません。

では反対に、自己管理能力が低い人物とは、どのような人を指すのでしょうか。自分の体調や財産、時間の管理ができない人物…と聞けば、あまり良い印象はしませんね。

自己管理能力が低いことによって、どのような弊害が生じるのでしょうか。周囲にこれらの例に当てはまるような人がいるか、自分自身はどうか、振り返りながらご覧ください。

浪費癖がある

自己管理能力が低い人は財産管理が不得手であり、また自分の状況を理解する能力も低いことなどから、浪費癖があります。自分の経済状況や今後の予定を考慮せず、衝動買いで無駄なものを買ってしまうこともしばしばあるでしょう。

必ずしも必要ではない部分にまでお金を使ってしまうことで、かかる費用が膨大になってしまい、収入に比べ赤字となってしまいます。その結果、周囲にお金の無心をしたり、借りたお金を返さないなどといったトラブルを引き起こすこともあります。

自己管理能力が低い人には、お金を貸したりせず、またお金の管理を任せない方が賢明と言えるでしょう。

時間にルーズ

自己管理能力が低い人は、時間管理能力やスケジュール管理の甘さから、約束の時間などを守ることができない傾向があります。待ち合わせや締め切りを守ることができないため、周囲からの信頼も下がってしまうでしょう。

待ち合わせの時間や締め切りの期日といったような特定の時間に間に合わせるためには、その前から準備しておくこと、タスクを進めていくことが必要です。自分にどれくらいの時間が残されており、どういった順序で行動していくかを考えなければなりません。

しかし、自己管理能力が低い人は、そうした一定の期間内にすべきことを整理することができず、結果として間に合わなくなってしまうのです。

慌ただしい

浪費癖がある人も、時間にルーズな人も、望んでそうしているとは限りません。財産や時間の管理ができないために、結果としてうまくいかず、周囲から失望されてしまいます。常に怒られている、といったことも珍しくありません。

そうなってしまうと、必然的に心の余裕がなくなってしまい、常に慌ただしくなってしまいます。慌てれば慌てるほど、さらに効率は悪くなり、失敗を繰り返してしまうという悪循環に陥ってしまうのです。

周囲からの信頼が低い

金銭や時間にだらしなく、余裕のない振る舞いとなりがちな自己管理能力の低い人物は、周囲から信頼を受けることが難しくなってしまいます。自分自身の状況や能力を理解できないため、失敗の原因に気付けず、同じ失敗を繰り返してしまうのです。

「どうせあの人だから」「また同じことをするから」と、責任ある仕事を任せられなくなるばかりか、日常的な約束やお金の貸し借りをすることも困難になってしまうでしょう。周囲から人が居なくなってしまい、孤立してしまう可能性もあります。

最終的には、自分自身のことすら信頼できなくなってしまいかねません。そうなってしまう前に、自己管理能力を身に着ける必要があるでしょう。

自己管理能力の高い人、低い人の特徴をご紹介しました。自己管理能力が高ければ、自分自身の状況を理解し、金銭や時間をうまく使うことで、周囲からの信頼を得られるでしょう。逆に自己管理能力が低ければ、同じ失敗を繰り返してしまいかねません。

そうならないためにも、自己管理能力を高めていきましょう。自己管理能力にはさまざまな種類がありますが、どのようにして高めていけば良いでしょうか？その方法についてお伝えしていきます。

何か目標を立てる

まずは、何でもいいので目標を立ててみましょう。ごく簡単なものでも、逆にとても叶えられそうにないものでも構いません。後述するように、メモに取ることをオススメします。そして、簡単な目標から積極的に取り組むようにしていきましょう。

簡単な目標が達成できるようなら、目標の難易度を少し上げてみてください。同じ目標を毎日、毎週繰り返すといった目標でも良いでしょう。そうしていくうちに、自分にとって難易度が低い目標と高い目標の差が分かってくるはずです。

このとき気を付けたいのは、難しい目標だけにしないこと。達成感を得られなければ、続けようという気持ちが起こりません。まずは簡単なものから、確実に行っていきましょう。

自分の事を客観的に見る

目標を立て、それを達成していくうち、自分自身への評価に変化が出てくるはずです。自分自身の「頑張った」「大変だった」という感情だけでなく、他者の目線で見た場合、自分の能力に見合った目標を立て、成果が得られたかを判断できるようになるでしょう。

自分のことを客観的に見ることによって、自分にできることとできないことが分かるようになります。そしてそれは、自分の能力を把握することにも繋がるでしょう。そうすることによって、周囲に自分ができることをアピールすることも可能となるはずです。

メモを取る

目標を立てる、自分のことを客観的に見る上で、有効なのがメモを取ること。書くことで忘れにくくなりますし、仮に忘れてしまってもメモを見れば思い出せるようになります。持ち歩かなくてもいいので、目立つ場所に貼っておくようにしましょう。

また、箇条書きにすることでより見やすくなるだけでなく、できた項目は線で消したり、先頭にチェックマークを付けたりすることが可能となります。これによって、終わったことがらに対しては達成感が生まれ、終わっていないものを見分けることが容易となるでしょう。

箇条書きに慣れてきたら、カテゴリーに分けたり締め切りを記載したりすることで、より自己管理能力を高めることができるようになります。

できたこと、できなかったことを見返す

メモなどのように目に見える形で残すことによって、できたことやできなかったことを見返し、自分を振り返ることができるようになります。自分を客観的に見つめ直し、なぜできなかったことを考えてみましょう。

できたこととできなかったことの違いは何か。できなかった理由として考えられることは何か。条件を変えればできたのか。そういったことを考えていくうち、自分の能力を正しく把握できるようになり、それを発揮できる状況も分かるようになるはずです。

そうすれば、自分の置かれている状況を正しく理解するため、周囲の状況を判断しようと意識付けるようになります。これによって、自己管理能力がより高まることでしょう。

自己管理能力が高い人の特徴、高める方法などをお伝えしてきましたが、実際に自己管理能力を高めるには時間と根気が必要です。そうまでして自己管理能力を高めて、その労力に見合うだけの生活の質が向上するのか、疑問に思われる方もいるでしょう。

最後に、実際に自己管理能力が高まったことで、どのようなメリットがあったのかをご紹介します。具体的にどのように変化したかが分かれば、時間をかけてでも自己管理能力を高めることへのメリットがお分かりいただけるでしょう。

仕事がスムーズに流れるようになった

「自己管理能力が高まったことで、タスクの管理が円滑になり、仕事がスムーズに流れるようになった」（28歳/男性/事務職）

与えられた仕事と自分の力量を適切に測れるようになったことで、どのタスクから手を付け、どういった時間配分で進めていくかといった時間管理、スケジューリング能力が向上したのでしょう。結果、仕事がスムーズに進めるようになったと考えられます。

自分の置かれている状況を正しく判断できれば、与えられた仕事が過剰である場合などでも論理立てて意見することができるようになります。無茶な仕事で自分だけでなく同僚や上司に迷惑をかけることもなくなるでしょう。

前と比べて断然生活しやすくなった

「昔は何から手を付ければいいか分からなくなっていたけれど、今はそういうこともなく生活するのが楽になった」（32歳/女性/主婦）

家事に育児にと、ジャンルの違うさまざまなタスクが常に圧し掛かっている状態では、自分の状況も理解できなくなってしまい、結果として何もできなくなってしまうことも珍しくありません。

自己管理能力が向上することによって、自分の状況と能力を正しく把握すれば、無理なく並行作業が行えるようになり、生活の中で混乱することも少なくなるでしょう。優先順位ごとにタスクを管理できるようになれば、ずっと生活しやすくなるはずです。

人間関係のトラブルが減った

「遅刻が減って、友達や恋人に怒られることが減った。グループの中で頼られることも増えた」（20歳/男性/学生）

時間や財産の管理能力が向上すれば、約束を守れるようになり、お金の扱いにも慎重になります。そうしたことが、周囲から信頼を寄せられることに繋がり、人間関係が円滑に回るようになるでしょう。

また、長い目で見たスケジュールの管理が可能になれば、組織やグループの中で頼られる存在と成り得ます。リーダーとしてその能力を発揮すれば、周囲の信頼はいっそう篤くなることでしょう。

自信が持てるようになった

「自分にもできることがあると分かって、自分に自信が持てるようになった」（24歳/女性/医療職）

自分の能力を正しく把握し、置かれている状況に適した行動をしていくことで、自分で立てた目標を達成することができるようになります。そうした成功体験を積み重ねていくことで、自分に自信が持てるようになるでしょう。

もちろん、できることもあれば、できないこともあると分かります。だからこそ、自分にできないことを周囲に頼るようになり、それもまた組織を円滑に動かし、その中で自分が大切な役目を果たしていると自負できるようになるでしょう。

自己管理能力について、その種類や高め方をご紹介してきました。いかがだったでしょうか？自分自身の自己管理能力はどうか、あるいは周囲に自己管理能力が高い人がいるかなど、思い当たることがあるでしょう。

自己管理能力は、自分の状況や能力を理解し、時間や財産を適切に運用するためにとても重要となる能力です。自己管理能力が高い人は、仕事や人間関係が円滑になり、生活の質が向上するでしょう。

時間や根気は必要ですが、自己管理能力を高めることは、人生において非常に有意義となります。ぜひこの記事を参考に、皆さんも自己管理能力を高め、生活を豊かにしてはいかがでしょうか。