そりが合わない人の特徴や対処法とは？正しい付き合い方も伝授します

家族や友人、職場の人など、周囲にはさまざまな人がいますが、その中にそりが合わない人はいないでしょうか。「何となく合わない人はいるけど、そりが合わないというのがよくわからない」という人も多いでしょう。

そこで今回は、「そりが合わない」という言葉の意味から、そりが合わない人の特徴を徹底分析。対処法や正しい付き合い方を伝授します。「この人は、そりが合わない人だったんだ！」という相手に応用してみてくださいね。

「そりが合わない」の意味

「そりが合わない」とは、「考え方が一致せず、どうしても協調できない様子」を表す言葉です。

世の中には、自分と考え方が異なる考え方の人はたくさんいます。中でも「そりが合わない人」は考え方が違うだけでなく、お互いの妥協点も見つけられない相手と言えるのではないでしょうか。

そもそも「そりが合わない」の「そり」とは、刀の刀身と鞘から来ています。刀は反り具合に合わせた鞘が作られており、刀と鞘は常に一対になるように作られていました。つまり、異なる鞘に刀を納めることは不可能なのです。

刀と鞘にたとえられているとわかれば、「なるほどね」と納得できた人も多いのではないでしょうか。

「馬が合わない」との違いは？

「そりが合わない」と似た表現に「馬が合わない」があります。「あの人とはどうも馬が合わないんだよな」などといった具合に使われますよね。

「馬が合わない」の意味は「好みや考え方が合わず、付き合いにくい」こと。そのため、「そりが合わない」とはほぼ同じ意味合いで使われます。いわゆる類語と考えていいでしょう。

ちなみに「馬が合わない」は、文字通り馬がたとえになっており、「馬に乗り手の気持ちがうまく伝わらない」ことから来ています。

「そりが合わない」が刀の刀身と鞘でたとえられるのと同様、「馬が合わない」の場合は乗り手と馬。どちらも「互いの考えが違うために、うまくかみ合わない」という意味と考えていいでしょう。

出典：weblio辞書『反りが合わないの意味・解説 』
https://www.weblio.jp/content/%E5%8F%8D%E3%82%8A%E3%81%8C%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%AA%E3%81%84#:~:text=%E3%81%9D%E3%82%8A%E3%81%8C%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%AA%E3%81%84&text=%E5%8F%8D%E3%82%8A%E5%85%B7%E5%90%88%E3%81%AE%E7%95%B0%E3%81%AA%E3%82%8B,%E6%A7%98%E5%AD%90%E3%82%92%E5%BD%A2%E5%AE%B9%E3%81%99%E3%82%8B%E8%A1%A8%E7%8F%BE%E3%80%82

「そりが合わない」の意味がわかったところで、実際に「この人とはそりが合わない…」と感じた人達の体験談を見ていきましょう。

そりが合わないと感じた男女の体験談をまとめましたので、ご覧ください。

趣味も意見も好みも全く合わない人がいる

「同じ職場に、趣味や意見、さらには好みまで全く合わない人がいて、何かにつけてそりが合わないと感じます。お昼休みは2人ずつペアになって食事に行くんですけど、そりが合わない人と行く日は朝からユウウツです。悪い人ではないんですけど、話が噛み合わなくて…」（23歳/女性/医療事務）

そりが合わない人とはそもそも考え方が異なるため、何かにつけて意見が合わないのではないでしょうか。しかも、お互いに協調できる点も見つからないとなると、そのうち話すのも疲れてきてしまいますよね。

そんなそりが合わない人と定期的に2人きりでお昼を食べないといけないとなると、ストレスも溜まることでしょう。

仕事に対する考え方が違う同僚にイライラ…

「同僚とは同じ仕事をすることが多いんですけど、まったく考え方が違うためイライラしてしまいます。僕は効率よく進めようとするんだけど、あちらは堅実にやりたいタイプ。でも、堅実と言うと聞こえはいいですが、僕からすれば要領が悪いとしか思えないんですよね」（26歳/男性/小売業）

仕事の仕方は人それぞれで、一度に複数の仕事を同時進行でこなしてしまう人もいれば、一つの仕事に取り掛かったら、それしか見えない人もいます。

よく言えば「仕事を丁寧にやっている」ということになるのでしょうが、効率よく進める人からすると「できることはついでにやってしまえばいいのに」とイライラ。そりが合わないのも無理はありませんね。

そりが合わない家族とはよくケンカになる

「3人姉妹なんですけど、姉とはどうもそりが合わないんです。何かにつけて意見が真っ向から食い違って、どうしてもケンカになります。でも、たいていは茶碗を置く場所だったり、洗濯物の畳み方だったりとどうでもいい事ばかり。自分でもくだらないと思うけど、やっぱり言い合ってしまうんですよね」（19歳/女性/大学生）

家族の中にそりが合わない人がいると、何かとケンカになるのではないでしょうか。ただし、ケンカの原因は他の家族からすれば「そんなくだらないことで！」と思えるようなことも多いでしょう。

とはいえ、そりが合わない人が相手だと、「箸の上げ下ろし」と呼ばれる細かい動作が余計に気になるのかもしれませんね。

なぜ同じグループにいられるのかが疑問

「仲良しグループの中に、どうしてもそりが合わない人がいます。他の友達は何かしら共感できるところがあるのに、この人だけはまったく合うところがないんです。でもなぜか同じグループにいて、もう何年も付き合ってる。なぜ同じグループで付き合い続けられているのか疑問です」（22歳/男性/大学生）

何人かのグループで友達と付き合っていると、中には「この人とはちょっと…」と思う人もいるでしょう。人数が多ければ、その中にまったくそりが合わない人がいてもおかしくありません。

そりが合わないと感じながらも同じグループにい続けられるのは、他の人が間に入り、うまい具合にクッションになってくれているからではないでしょうか。

そりが合わないと感じる人には、いくつかの特徴があります。この特徴を知っていると、「この人とそりが合わないのは、この特徴のせいだな」と分かるのではないでしょうか。

そこで、ここではそりが合わない人の特徴をご紹介します。

話が合わない

そりが合わない人の最大の特徴は、話が合わないことです。

たとえば当たり障りのない話をしようと「今日はいい天気ですね」と言ったところ、「暑くて嫌になるね」と返ってきます。けれど、自分は「そんなに暑いかな？」と感じることもしばしばです。

そんな大したことのない話ならまだしも、仕事で話が合わないとストレスが溜まります。何をするにも話が合わないと、仕事もはかどりませんよね。「あの人とはそりが合わない！」とイライラすることになりかねません。

価値観が違う

そりが合わない人とは、価値観が違うことがほとんどです。価値観が違うと何かと衝突し、付き合っていて疲れる人になるでしょう。

価値観が違う人とは、単にお茶をするだけでも大変です。「どこか雰囲気のいいお店で一休みしない？」と持ち掛けても「高いところはもったいないから、ファストフード店に行こう」と言われることもあるでしょう。

落ち着いた店でゆっくりしたい人にとって、ガヤガヤしたファストフード店でお茶するのは避けたいですよね。

価値観の違いはさまざまな面で表れてきますので、ことごとく合わないと「めんどくさい…」となりがち。そりが合わない人と一緒にいると疲れるのも無理はありませんね。

育った環境が全く違う

育った環境が全く違うことも、そりが合わない人になる特徴です。

どんな環境で育ったかによって、人の性格はまるで違ってきます。まず、言葉遣いや礼儀作法が異なると、互いに悪感情を抱くことがしばしばです。

「粗野な言い方で下品だなあ」と感じる人と、「お高く止まっちゃって」と捉える側とでそりが合わないのは当然ですよね。

昔から「類は友を呼ぶ」と言われるように、似た者同士は共感できることが多いため、気が合います。そう考えると、育った環境がまるで違う人同士がそりが合わないのは、いたって自然な事なのではないでしょうか。

基本的な思考が違う

人には思考の癖があり、この思考が根本的に異なるのもそりが合わない人に見られる特徴です。

何かにつけてネガティブに捉える思考の持ち主は、話すことも不平不満や愚痴が多いでしょう。一方、ポジティブな思考の人は、常に「何か楽しいことはないかな」と探していますので、自然と話題も明るいものになります。

ポジティブとネガティブという、両極端に位置する二人の会話が噛み合わないのは当然のこと。また、必然的に価値観も異なってきますので、話が噛み合わないだけでなく「基本的に合わない…」と感じるでしょう。

家族や友人など、身近にいる人の中にそりが合わない人がいた場合、どのように対処すればいいのでしょうか。正しい対処法を知っていると、いざという時に安心ですよね。

そこで、まずは身近にいいるそりが合わない人への対処法からご覧ください。

合わない原因を探ってみる

身近にいる人とそりが合わない場合、なぜそりが合わないのか原因を探ってみるといいでしょう。

もしそりが合わないのが家族なら、「自分は父親譲りの性格だけど、○○の性格は母親に似ている」と改めて気づくポイントがあるのではないでしょうか。

お父さんはのんびり、お母さんはせかせかしたタイプだと、異なる気質を受け継いで生まれたことが原因で、同じ家族でもテンポが合わずにイライラしてしまうと考えられます。

とはいえ、こればかりはどうしようもありませんので、両親が上手くいっているなら、両親を観察しましょう。二人の接し方の中に、上手く付き合う秘訣が見つかる可能性があります。

相手の気持ちになってみる

最も身近な人と言えば家族ですが、世代間で考え方が異なりがちです。近年は少なくなりましたが、家族に祖父母がいるなら、10代から70代以上まで幅広い年代の人たちとの付き合いになります。

また、急速に進むIT化に付いていけない高齢者も多く、孫との会話が噛み合わないこともしばしばです。若者には至極簡単なことも、お年寄りにはひどく難しく感じられるでしょう。

こうした世代間のギャップが原因で身近な人とそりが合わない場合は、相手の気持ちになってみましょう。分かりやすく話をすれば、「若いのに気を配れるいい子だ」となるはず。そうすれば、互いによい印象へと変わるのではないでしょうか。

二人きりにならない

身近にいるそりが合わない人が家族や親せきといった身内だったり、複数人で構成されているグループの友達の一人だとしたら、できるだけ二人きりにならないことが対処法になります。

そもそも考え方や価値観が異なるだけでなく、互いに協調できるところもない二人をそりが合わない人と呼ぶのですから、二人きりになれば衝突するのは明らかです。

仮に衝突しなくても、話すこともなく互いにむっつりと黙り込んだまま過ごすことになるでしょう。

こうした楽しくない状況を回避するには、できるだけ二人きりになるシチュエーションを回避することが大事です。二人きりにならなければ、そりが合わなくて嫌な思いをする機会も減るでしょう。

距離を置くのが一番

身近にいる人というのは、家族や友人などが該当しますよね。こうした人たちの中にそりが合わない人がいた場合は、あえて距離を置くという対処法がおすすめです。

家族とそりが合わないなら、家の中で極力二人きりになるのを避けるといいですし、進学や就職を機に家を出て一人暮らしを始めるという手もあります。

友人とそりが合わないなら、同じく二人きりにならないのがいいでしょう。それでも気になるのなら、思い切って離れるのも一つの方法です。

ただし、そりが合わない人と距離を置くために仲良しグループを抜ける場合は、そりが合わない人以外には事情を説明しておきましょう。理解してくれた友達とは、付き合っていける可能性があります。

そりが合わない人は職場にもいることでしょう。職場には上下関係が生まれますので、正しい対処法で穏便に付き合いたいものですよね。

続いては、職場でのそりが合わない人に対する対処法をご紹介します。

仕事以外の話はしない

職場にいるそりが合わない人とは、基本的に仕事以外の話はしないでおくのが賢明です。仕事の話なら、違う意見も検討する余地が見いだせます。

けれど、趣味や自分の好きなことを話して意見が噛み合わないと、悪感情を抱く元です。「私の好きなことを否定的に言うなんて」とか、「せっかく話したのに面白くないと言われた」など、ろくな結果にならないでしょう。

どれだけそりが合わなくても、そんな人とも一緒に仕事をやって行かないといけないのが職場です。だからこそ、そりが合わない人とは仕事の話だけに留めておくのが、ストレス回避につながります。

仲のいい同僚に間に入ってもらう

仕事の話しかしていないにもかかわらず、それでも話が噛み合わずに衝突してしまうという場合は、仲のいい同僚に間に入ってもらうのがいいでしょう。二人きりにならずに済めば、第三者の意見が妥協策になると考えられます。

ただ、この時に間に入ってもらう同僚には、「相手とそりが合わなくて困っている」と告げておきましょう。機転が利き、両方の顔を立ててくれる人が好ましいですね。

こうした頭のいい同僚に間に入ってもらうことで、「じゃあ、お互いの意見を取ってこうしたら？」とまとめてくれるでしょう。また、仲のいい友達が自分寄りにならないよう、中立の立場でいてもらうことも、そりが合わない人から恨みを買わないためには重要です。

適度におだててみる

仕事をしていると、どうしても二人でやらなければならないこともあるでしょう。その場合、適度に相手をおだてて見るという対処法を試すのはいかがでしょうか。

人は誰しも褒められたらいい気分になるもの。特に、そりが合わない人とは意見が衝突しがちですので、おだてることで気分がよくなれば、「じゃあ、そちらの意見も聞こうか」となる可能性があります。

場合によっては、互いの考えを取って折衷案を作り出すこともできるかもしれません。「そりが合わない」からと距離を置く作戦が取れない時は、適度におだてて手のひらで上手に転がすのが適しています。

相手の「使える部分」のみを見るようにする

そりが合わない人と仕事をする場合は、相手の「使える部分」だけを見るという対処法もいいでしょう。

いくらそりが合わないとはいえ、相手にも優れた面があるはずです。そこにフォーカスすることによって、「この点は素晴らしい」と素直に賞賛できるのではないでしょうか。

そりが合わない人とは価値観や考え方が異なるケースが少なくないものの、この異なる価値観と考え方が、仕事にはプラスに働くこともあります。

こうした相手の「使える部分」のみを見れば、相手は「自分を肯定してくれた」と感じるのではないでしょうか。そうなれば、お互いに対する感情も和らぐと考えられます。

どこでもどんな人とでもうまく付き合っていけるのが理想ですが、現実にはそりが合わない人が存在します。そりが合わない人がいると、とかく人間関係の悩みになりがちです。

そりが合わない人への対処は、身近にいる人なら簡単で、職場の人は大変とも言えません。どちらも違った大変さがあるからです。

人それぞれ「そりが合わない人」は異なり、適した対処法で付き合うことが重要となります。そのためには、そりが合わない人の特徴を知ることも大事ですよね。

そりが合わない理由がわかれば、適切な対処法がとれるはず。そりが合わない人には苦手意識を感じる人も多いでしょうが、正しい対処法を取ってうまく付き合っていってくださいね。