人生が虚しいと思ってしまうのはいつ？心理・原因から対処法まで解説

「自分の人生ってなんだか虚しいな…」そう感じた経験はありませんか？

きらびやかな人生を送っている人や、社会的に実績を残している人が周りにいると、私って何のために生きてるんだろう…と思ってしまいますよね。今回は、そんな「人生が虚しいと思う時」に焦点を当てて、虚しいと思ってしまう原因や対処法を解説します。

まずは前提として、「虚しい」の正しい意味を理解していきましょう。

「虚しい」の意味

「虚しい」という言葉には、「はかない」「中身がない」「役に立たない」などの意味があります。このうち、人生における虚しい感情には、主に「役に立たない」という意味が関係してくるのではないでしょうか。

自分の行いや気遣いが何の役にも立たなかった時に、虚しいな…と感じる人は多いはず。そのように、ポジティブな意味というよりはネガティブな感情を示す表現として使用される言葉です。

「虚しい」の類語

虚しいの類語には、「無駄」「無益」「空虚」などがあります。いずれも役に立たない・中身がないという意味の言葉です。

「虚しい」の対義語

虚しいの対義語には、「満足」「充実」などの言葉があります。どちらも中身がない・役に立たないという意味とは真逆の表現ですね。こうやって見比べてみると、虚しいという言葉はやはりネガティブな表現に用いられる言葉であることがわかります。

出典：weblio辞書『虚しいの意味・解説 』
https://www.weblio.jp/content/%E8%99%9A%E3%81%97%E3%81%84

ここからは、人生が虚しいと思う瞬間について、男女それぞれの意見をご紹介します。皆さんは一体どのようなときに、人生が虚しいと感じているのでしょうか？

夜寝る前にふと人生が虚しくなる…

「特別悩んでいることもないし、それなりに幸せだと思うんですけど、夜寝る前にふと『自分の人生ってなんなんだろう…』と虚しくなる時があります。疲れてるのかな。」（26歳/男性/営業職）

「毎晩、寝る前に自分のこれまでの人生について考えてしまって虚しくなります。このまま同じような毎日を送って歳を重ねていくのかなって…。毎日家族が健康に過ごしてくれれば、それでいいはずなんですけどね。」（32歳/女性/専業主婦）

初めにご紹介するのは、夜寝る前にふと虚しい気持ちになってしまうという男女の意見です。これといった原因がないのに、なぜか突然虚しくなってしまうことってありますよね。

夜は一日の疲れがどっと押し寄せてくる時間帯。仕事や家事の疲れから、自然と気持ちが落ち込みやすくなっているのかもしれません。

仕事でどれだけ頑張っても報われない時

「全力で仕事を頑張っても認められなかった時ですね。普段手を抜いている同僚に先を越されたりすると、今まで何のために頑張ってきたんだろうって虚しくなります。」(30歳/男性/工場勤務）

「労力が報われなかったときは虚しいですね…。ただでさえ、自宅では家政婦みたいな扱いなのに、パート先でも『所詮パート』みたいな扱いを受けるともう悲しくなります…。」（37歳/女性/パート勤務）

自分なりに頑張ったのに、その労力が認められないのは切ないですよね。会社のために成果を出そう、認めてもらうために頑張ろうという気持ちがあるうちは良いですが、報われないことがわかったときに「人生虚しいな」と感じてしまう人が多いようです。

「無難すぎる人生だな」と感じた時

「私の周りには、キラキラした人生を送っている人が多いんです。例えばYouTuberやってたりとか、電子書籍を出版していたりとか。そういうのって誰にでもできるものじゃないじゃないですか。

かたや私は普通に学校を卒業して地元の工場に就職して、毎日流れ作業をしてて。たまに無難すぎる人生だなって感じて虚しくなります。」（21歳/女性/製造業）

「大学卒業と同時に友達が次々と企業してて、俺の人生って普通すぎるなって虚しくなる。俺と友達とじゃ頭の良さが違いすぎるから比べても仕方ないんだけど、独立できて羨ましいな。」（25歳/男性/営業職）

周りにきらびやかな人物がいる環境だと、自分の人生と比べて虚しい気持ちになってしまうのも無理はないでしょう。人は人、自分は自分とわかっていても、なかなか気持ちの整理がつかないものですよね。

友達から結婚・出産などの報告を受けた時

「私達夫婦には子供ができなくて、友達の出産報告を受ける度にとても虚しい気持ちになります。今まさに周りが出産ラッシュで、毎年報告を受ける度に『私の人生って何なんだろう』って感じて泣いてます。」（30歳/女性/専業主婦）

「友達が結婚したときかな。恥ずかしながら僕は、これまでの人生で彼女がいたことがないんで…。虚しいだけじゃなくて、このまま一人置いてけぼりになるのかなって不安も感じます。」（24歳/男性/IT関連）

親しい友達の結婚・出産ラッシュは、自分の人生に虚しさを感じる代表的な例と言えるでしょう。学生時代共に切磋琢磨してきた仲間が、いつの間にか自分の知らないところへ行ってしまうようで、悲しいですよね。

「人生が虚しいと感じる時」について、男女の意見をご紹介しました。ここからは、「人生が虚しいと感じる心理」について掘り下げていきましょう。

人生が虚しいと感じてしまう背景には、一体どんな心理が隠れているのでしょうか。

何をやっても無駄だと感じる

人生が虚しいと感じてしまう心理としてまず考えられるのが、「自分なんて何をやっても無駄なんだ」と感じてしまうことです。過去の失敗や、努力しても認めてもらえなかった経験などから、自分のやることなすことには意味がないと思ってしまうのでしょう。

貶されたり無かったことにされたりするよりは、感謝されたり頼りにされたりした方が嬉しいもの。「何をやっても無駄」と感じる状態が続いては、人生が虚しいと考えてしまうのも無理はないかもしれませんね。

ネガティブにしか考えられない

周りからは充実した日々を送っているように見えるのに、本人が物事のすべてをネガティブに捉えているせいで、虚しいと感じてしまうケースもあります。

「それ、もしかして自分のことかも…」と感じた人は、一度自分の置かれている環境を見直してみてはいかがでしょうか。あなた自身が「意味がない、虚しい」と感じている環境は、実は周囲からとても羨ましがられるものかもしれませんよ。

自分は必要とされていないと思い込んでいる

ネガティブにしか考えられないという心理と通ずるところがありますが、「自分は必要とされていない」と思い込んでしまうことも、人生が虚しいと感じてしまう心理のひとつです。

学校・仕事・家庭とどんな環境にも当てはまりますが、自分のことを必要としてくれない場所に居続けるのはつらく苦しいものですよね。誰も自分を頼りにしてくれないのですから、「自分なんて居ても仕方ない」と思ってしまうのも何ら不思議ではないのです。

生きがいや打ち込める趣味がない

生きがいや打ち込める趣味がない＝自分にとっての楽しみがないということも、人生が虚しいと感じる心理に関係しています。

周りに認めてもらうことや、褒めてもらうために頑張るのも人生を充実させる手段の一つですが、常に上司や友達が自分のことを褒めてくれるわけではありませんよね。

仕事や家事を頑張るのはもちろん良いことです。しかし、上司や家族に認められるため・感謝されることを生きがいにしていると、なにかの拍子に自分の努力が認められなくなった際に、一気に人生が虚しいと感じてしまいかねません。

人生に疲れている

人生が虚しいと感じる心理として、「人生そのものに疲れている」ということも考えられます。業務過多や対人関係のストレスなど、何らかの原因でつらい思いをしていないでしょうか？

自分の人生に対して「疲れたな」と感じている時は、ネガティブな考えばかりを連想してしまうもの。無理に虚しい気持ちに対処しようとせず、まずは心と体を十分に休めることが大切です。

心理に続いて、人生が虚しいと思ってしまう原因を見ていきましょう。人生が虚しいと思ってしまう原因には、次のようなものがあります。

仲間がいない・評価されないなどの「孤独感」

人生が虚しいと思ってしまう原因のひとつに「孤独感」があります。先ほども触れましたが、信頼できる仲間がいない・自分の努力や存在をなかったことにされる孤独感は、その人の精神をじわじわと蝕みます。

真面目で優しく、意見を言えない気の弱い人ほど、孤独感に耐えて努力をし続けてしまいもの。ストレスが限界に達した際に「これまで頑張ってきた自分って何なのだろう」と無気力になってしまうことが多いでしょう。

失職・失恋などの「喪失感」のあるできごと

これまで頑張ってきた仕事がいきなり無くなる・精一杯尽くしてきた異性に振られるなどのできごとによって生まれる「喪失感」も、人生が虚しいと感じてしまう原因です。

向上心を持って続けてきた仕事や、自分にとっての大切な存在がある日いきなり無くなってしまったら、無気力状態になってしまうのも無理はないでしょう。それまで頑張ってきた努力値が高い人ほど、虚しさの度合いも強くなります。

無気力状態による悪循環

人生が虚しいと感じてしまう原因には、「無気力状態であること」も考えられるでしょう。

何らかの理由があって無気力状態に陥ってしまうと、新しい物事にチャレンジする気持ちや、現状を良くするために努力しようという気持ち自体が持てなくなってしまいます。そんな状態では当然、周りの評価や成果は得られませんよね。

すると、やる気が出ない→周囲の評価が下がる→さらに無気力になるという悪循環に陥ってしまい、「自分は一体何をしてるんだろう」という虚しさを感じやすくなってしまうのです。

人生が虚しいと思ってしまう心理・原因をご紹介しましたが、当てはまるものはありましたか？

実際に人生が虚しいと感じたときは、どのように対処するのがベストなのでしょうか。虚しいと思う時の対処法を見ていきましょう。

小さな目標を立てる

毎日小さな目標を立てて、その目標を達成する努力をしてみましょう。例えば、「いつもより5分早く起きてみる」であるとか、「通勤で何気なく買っているコーヒーを我慢して貯金する」など、自分の負担にならない程度で大丈夫です。

そうやって小さな成功を繰り返すことで、自分の人生の意義を見いだせるようになります。自分の人生に自信を持つことができれば、他人の言動に振り回されることもありません。

新しい事にチャレンジしてみる

資格を取る・興味があるけど今までできていなかったことを始めてみるなど、新しいことにチャレンジするのも効果的です。

未経験の物事への挑戦だけでなく、勇気を出して転職をするなど、新しい環境に踏み込んでみるのも良いでしょう。もしかしたら今置かれている環境が、たまたまあなたに合っていないだけかもしれません。

人生が充実している人と交流を持ってみる

自分だけでは虚しさを解消できそうにない…と思ったら、時には他人の力を借りることも大切です。周りにいる「人生が充実している人」と、交流を持ってみましょう。

人生が充実している人の多くは、自分なりの人生を豊かにするためのルールや考えを持っているもの。その考えに触れることで、あなた自身も大きく飛躍できるかもしれません。

「自分にとっての幸せ」を考え直す

他人の利益や幸せばかりに目を向けるのではなく、自分にとって何が大切で、自分は何をしている時が一番幸せなのか考えることも重要です。

幸せそうな人を見ているとついつい羨んでしまうものですが、その人の幸せが必ずしも自分の幸せであるとは限りません。「よくよく考えてみたら、特別虚しくもなかった」と気づくこともあります。

他人と自分を比べて虚しい気持ちになったしまった際は、ぜひ一度、自分にとっての幸せを考え直してみてください。

最後に、人生が虚しいと思う時にしてはいけないことをご紹介します。どんなに自分の人生が虚しいと思っても、次の行為は行わないようにしましょう。

暴飲暴食・酒におぼれる

人生が虚しいと思う時にしてはいけないことのひとつめは、「暴飲暴食」や「酒におぼれる」ことです。

これらの好意は確かに、一時的に虚しさを和らげることができるかもしれません。しかし同時に、「食べてしまった…」「二日酔いがつらい…」という後悔も起きやすいもの。

自己嫌悪したり、体調を崩したりする原因にもなりかねないので、なるべく避けておきましょう。

好きでもない異性との交流

「好きでもない異性との交流」も、おすすめできない対処法のひとつです。自分の人生が虚しくなると、誰かに慰めてもらいたくなる気持ちになるもの。その気持ち自体は否定しませんが、好きでもない異性に頼るのはNGです。

万が一体の関係を持ってしまったり、異性の友人の間で「あの子、今いけるよ」という噂を流されてしまったりしたら、あなた自身が後悔するのは目に見えています。

どうしても人に頼りたくなったときは、同性の親友にお願いしたり、カウンセリングサービスなどを受けたりするのが良いでしょう。

SNS等への愚痴やネガディブ発言の連投

SNS等への愚痴やネガディブ発言の連投もNG行為です。たまに愚痴を言ったり、ネガティブ発言をする程度であれば周囲も「大丈夫？」と心配してくれるかもしれませんが、やりすぎるとかまってちゃんだと思われたり、引かれてしまう原因になります。

特に、同じ職場の人とSNS上で繋がっている場合は、「仕事のやる気がないのかな」と思われてしまいかねないので要注意。気軽に気持ちを吐き出せるSNSだからこそ、ネガティブな目的に使用するのは避けましょう。

SNSなどの人目につく場所に吐き出すのではなく、紙に書き出すのがおすすめです。

人生が虚しいと感じること自体は、誰にでもあること。決しておかしなことではありません。

しかし、虚しい気持ちを埋めよう・発散しようとするあまり間違った行動をとってしまうと、結果的に自分や周りを傷つけることに繋がります。

落ち着いて自分の気持ちと向き合い、適切な対処することを心がけましょう。