旅行嫌いの心理とは？疲れるから嫌？上手な断り方や楽しむ方法も紹介

よく「人生の視野を広げるには旅行に行くのがいい」と言われますよね。また、現実を忘れてしばし非日常を味わうにも、旅行は最適とされます。

確かに旅行に行けば知らない景色を見ることができますし、普段は行かない場所に行くことで刺激を感じることでしょう。とはいうものの、「こうした旅行に関することすべてが嫌い」という人もいます。

ただ、世の中の大多数の人は旅行好きと言っても過言ではありませんから、「旅行が嫌い」とはなかなか言えない雰囲気があるのも事実です。となると、誘われた時に断るのも一苦労ですよね。

今回はそんな旅行嫌いの心理を徹底解剖！上手な断り方とともに、旅行嫌いな人が旅行を楽しむコツもご紹介します。

何かを嫌いになったり、苦手意識を持つには心理や理由がありますよね。つまり、旅行嫌いの人にはそれなりの心理と理由があるということです。

そこでまずは、旅行が嫌い・苦手な人の心理と理由に迫ります。

疲れるだけで楽しくない

旅行が嫌いな人にも苦手な人にも共通する理由が、疲れるだけで楽しくないことです。

ウロウロと歩き回って疲れるという身体的な疲れはもちろん、何をするにも一緒に旅行に行った人と合わせなければならず、精神的にも疲れてしまいます。

特に人に気を遣う性分の人は、嫌なことでも我慢して付き合うことになり、よりいっそう疲れるはずです。

帰ってきたら心身ともにへとへとになっているようでは、とても旅行が楽しいとは思えませんよね。嫌いになるのも無理からぬところでしょう。

準備が面倒

旅行に行くには、事前に旅行会社に手配に行かなければなりません。最近はインターネットからホテルや旅館の予約が出来たり、パック旅行を丸ごと手配することもできるようなったものの、それでも時間はかかります。

家族と行くのであれば、一緒にパソコンを見ながら「どうする？」と検討できますが、友人と行くとなると連絡を取るだけでも大変ですよね。

ネットから申し込もうと思ったものの、友人から「これからお風呂に入るから、ちょっと待ってて」と言われ、ちょっとどころか1時間以上待ちぼうけなんてこともあるでしょう。

このように準備が面倒だと「こんなめんどくさい思いをしてまで、何で行かないといけないのか」という心理になります。

気を遣う

「何をするにも一人の方が気楽でいい」と感じる人や、周囲に気を遣い過ぎてしまう性格の人は、旅行が嫌いなケースが多いのではないでしょうか。

例えば二人で旅行に行く場合、常に一対一で相手と向き合うことになります。そのため、常に「どう思っているのかな」「機嫌悪くなってないかな」などと考えてしまうでしょう。また、自分がしんどくても「言ったら雰囲気を壊すだろうから我慢しなくては」と考えてしまいます。

グループで行ったとしても、「みんなに着いて行かないと」と無理をするのは同じ。気を遣う回数もさらに増えますよね。

帰宅した時の疲れ度合いは違えど、「1人と行くのもグループで行くのもどっちもイヤ」となるでしょう。

別のことにお金を使いたい

旅行に行くとなると、それなりにお金がかかります。旅行先までの運賃に宿泊費、現地での移動にかかる交通費も必要ですよね。食事が付いていない宿泊なら食事代がかかりますし、「ちょっと疲れた、休憩しよう」とカフェに入る事も多いのが旅行です。

また、家族や職場にお土産を買わなくてはならないこともあります。安いものを見繕ったとしても、数が増えれば金額も大きくなりますよね。

旅行嫌いの人なら「このお金を別のことに使いたかった…」と感じるでしょう。もともとが行きたいわけではなく、誘われて仕方なく行くことがほとんどです。となると余計に「無駄なことにお金を使った。だから旅行はイヤだ」という心理になります。

旅行が嫌いな人の中には、もともとは嫌いではなかったという人もいるかもしれませんよね。

そこで、旅行嫌いの人に旅行が嫌いになったキッカケについて尋ねましたので、さっそくご覧ください。

一緒に行った友達のわがままに激怒！

「気の合う友達と旅行に行った時のこと。旅行でテンションが上がったのか、とにかくわがままばかり言うんです。あれが食べたい、これが買いたいだのって。観光スポットもあっちに行きたい、こっちも外せないって引っ張り回されてもうへとへとです。

しかも、私がしたい事は『それはイマイチかな』と却下の連続でついに激怒！帰りの電車では口もききませんでした」（24歳/女性/事務職）

普段の付き合いで「気が合うな」と感じた友達とは、旅行に行こうという話も出やすいでしょう。けれど、一方的に友達の要求を通されたらいやになりますよね。

友達のわがままに激怒して旅行が嫌になったのは、つくづく不運としか言いようがありませんね。

社員旅行で神経をすり減らされ…

「総勢10名の会社の社員旅行の幹事をしました。忘年会や新年会でも幹事をしているので、大丈夫だろうと思っていたら問題続出！

行きの列車の中から酒を飲んで女性社員に絡むおじさん社員を引き離さないといけないし、宴会場では飲みすぎて寝落ちした上司を介抱する羽目になりました。社員旅行で神経をすり減らされた結果、旅行自体が嫌いになってしまいました」（28歳/男性/印刷会社勤務）

小さな会社の慰安旅行の際、いつも幹事をしている人にお鉢が回ってくることは多いでしょう。とはいえ浮かれがちになる旅行では、普段は見えない姿が見えてくるもの。トラブル続出で神経をすり減らしたら、旅行そのものが嫌いになるのも無理はありません。

親族との家族旅行は意見がバラバラでイライラ

「親戚みんなと旅行に行きたいと母が言うので、手配をし始めたところ、やれホテルはイヤだとか食事付きの旅館がいいとかで、いったん決めたことが二転三転します。しかも、みんな言うだけ言って手配の手伝いは一向にしようとしない。それからは『一緒に旅行…』と言われたら『行かないから！』と即断ります」（29歳/女性/派遣社員）

誰かと2人だけで旅行するにも手間がかかるのに、何家族もが一緒になっての旅行となると、手配だけでもかなりの時間を要しますよね。

しかも、みんなで分担して手配するならともかく、あれやこれや注文は付けるけれど、準備は丸投げでは嫌になるのも無理もないこと。旅行嫌いになるのも納得ですね。

価値観が全く違って楽しめなかった

「彼女と念願の旅行に行ったんですけど、価値観がまったく違って楽しめなかったんです。僕は風景のきれいなところでロマンチックに過ごしたかったのに、彼女ときたら買い物に夢中。せっかく泊った温泉旅館の食事も『これは嫌い、これは食べられない』と文句ばかりです。結局、彼女の分も食べることになり、それ以後は旅行したくなくなりました」（25歳/男性/会社員）

付き合って初めての彼女との旅行、いろいろしたい事があって楽しみですよね。それなのに、価値観が違うとやりたいことが合わず、どちらかが我慢することになります。

彼女のわがままを聞いてあげた優しい男性が、今度は価値観の合う彼女と素敵な旅行に行けるといいですね。

旅行が嫌いな人にとって、旅行に誘われた時ほど憂鬱な気持ちになることはないでしょう。「どうやって断ったらいいのか」と悶々と悩むこともあるはずです。

そこで、旅行嫌いな人におすすめの上手な断り方をまとめましたので、参考にしてくださいね。

「仕事が忙しくて」

仕事をしている人なら、最も害がない断り方が「仕事が忙しくて行けない」でしょう。そう言われれば、たいていの人は「仕事なら仕方がない」と諦めるのではないでしょうか。

ただし、これは会社や職場が違う人に限られます。同じ会社の同じ部署だと、仕事が忙しいかどうかが分かってしまうからです。

そのため、仕事の状況がわからない人には角が立たないという点で、絶好の断り方です。念には念を入れて、旅行の日はきちんと仕事に出ておくと安心ですね。

「お金に余裕がないから」

旅行に誘ってきた人に「それなら仕方ない」と諦めさせるのに最適な断り方に、「お金の余裕がない」と言う方法があります。

たとえ一泊二日だとしても、旅行に行くにはお金がかかります。毎月の収入でギリギリのやりくりをしているとなれば、旅行に行く費用を捻出することはできませんよね。

注意点としては、誘ってきた人が経済的余裕がある場合です。こうした人を相手に「お金に余裕がないから、お断りします」と言った際に「それなら奢るから、心配しないで」となる可能性があります。

こうなると、今さら他の口実で断るわけにもいきませんよね。そのため、割り勘で旅行に行くことになる人から、誘われた時におすすめの断り方です。

「体調が思わしくなくて」

職場が同じだったり、経済的余裕があるためにお金がないと奢ってくれそうな人から誘われた場合は、「すみませんが体調が思わしくなくて…」という断り方がいいでしょう。

一見元気そうに見えても、実は無理を押して仕事をしているということはよくあります。学生だとしても、みんなの前では元気にふるまっていても、実は体調不良に悩まされていることがあるでしょう。

誘った方も「体調が思わしくなくて」と言われたら、「旅行の最中に倒れられたら困るな」と考えるはず。おそらく、「それじゃ、また元気になったらね」と引き下がってくれるでしょう。

「予定がわからない」

旅行はあらかじめ予定を立てなくてはなりませんので、「予定がわからない」と言って断るのもおすすめです。

特にサービス業に従事している人なら、カレンダー通りに休むことはできません。交代で休むことになりますので、休みの予定はひと月事に決まるという人も多いでしょう。

また、カレンダー通りに休める人でも、「すでに予定が詰まっているから、どこで旅行に行けるかわからない」という言い方なら角が立ちませんよね。

誘った方は早く旅行に行きたいでしょうから、「それなら、予定がすぐに立てられる人を誘おう」となるでしょう。

旅行嫌いだとしても、中にはどうしても行かないといけないこともあるでしょう。どうしても行かざるを得ない旅行だとしたら、少しは楽しみたいですよね。

ここでは、旅行嫌いな人が旅行を楽しむにはどうしたらいいかについて考えます。

旅行先を決めさせてもらう

旅行嫌いな人でも、テレビの旅行番組で「こういうところなら行ってみたいかも」と思うこともあるでしょう。行き先に楽しみが待っているなら、旅行も楽しめそうですよね。

そのため、旅行に誘われた際には「もともと旅行はあんまり好きじゃなくて…。でも行きたいところはあるんだよね」と言ってみるといいでしょう。もし相手が「行きたいところでいいよ！」と言ってくれたら、旅行先を決めさせてもらえます。

旅先に興味を持てるものが確実にあるとわかっていれば、事前に調べることもできますよね。また、自分でも「せっかくだから楽しまないと！」と思えるのではないでしょうか。

最初は近い場所から行ってみる

旅行が嫌いな人の理由に、「旅行は疲れる」というのがあります。気を遣って疲れるのも大いにありますが、体力的に疲れる場合、原因は遠くに出かけるからではないでしょうか。

そのため、肉体的な疲労が原因で旅行が嫌いと感じる場合は、近場の旅行にするのがおすすめです。近ければ目的地に短い時間で行けますし、体力的な疲れは遠くに行くのに比べてかなり軽くなるでしょう。

「旅行は疲れるからイヤだと思っていたけど、案外大丈夫だった」となれば、旅先でも楽しめるはず。最初は近い場所から行ってみると、旅行に対する考え方も変わる可能性があります。

宿の手配だけで済む行き先を選ぶ

旅行に行くとなったら、新幹線や飛行機、あるいは特急列車など交通機関の手配も必要ですよね。いわゆる「足と泊りのセット」です。

けれど、二つの要素で予約をすることで、精神的負担はより大きくなるでしょう。やっぱり行きたくないとなった時、交通機関と宿の両方でキャンセル料が発生するからです。

こうした心理を避けるには、まずは宿の手配だけで行けるところを探しましょう。行くのには電車やバスといった予約がいらない公共交通機関を利用し、ネットで宿を予約します。

ネットでの予約なら、前日までキャンセル料なしの宿泊施設も少なくありません。これなら「とりあえず行ってみるか」と気軽な気持ちで行けるのではないでしょうか。

“本当に”仲がいい人とだけ行く

旅行が嫌いになる理由の多くが、一緒に行く人にあります。価値観が異なる人や、まあまあ仲がいい人と行くと、どうしても相手に気を遣うことになりますし、「こんな人だとは思わなかった」という疲れも感じるでしょう。

旅行の間中、相手にイライラさせられたら「もう旅行はこりごり」となるのも無理はありません。そのため、旅行嫌いな人は相手の選定が非常に重要です。気が合うとか、まあまあ仲がいいという人ではなく、“本当に”仲がいい人と行く事が重要です。

相手次第で旅行の楽しさは随分と変わってきます。“本当に”仲がいい人とは価値観も似ているでしょうし、「こうしたい」と希望も言えますよね。きっと相手も聞いてくれるはずです。

たいていの人にとっては、旅行は楽しみなイベントでしょう。それにひきかえ、旅行が嫌いな人にとって旅行は苦痛でしかありません。

そんな旅行嫌いな人のあるあるとはどのようなものなのでしょうか。ここでは「旅行嫌いな人あるある」をご紹介します。

何より我が家が好き

旅行が嫌いな人のあるあるで最も多いのが、「何より我が家が好き」です。世界中のどこよりも我が家が好きな人にとって、「何でお金払って他のところに泊らないといけないのか」と考えるのも無理はありません。

我が家が好きな理由は人それぞれですが、我が家なら好きなことができるし、心の底からくつろげるでしょう。そんな我が家が好きな人にとっては、どれだけ豪華なホテルや旅館でも、「お邪魔します」という気分が抜けません。

旅行が嫌いというよりは、「我が家が好きで離れたくないから、旅行に行きたくない」というのが、旅行嫌いにあるあるの本音と言えます。

枕が変わると眠れない

「枕が変わると眠れない」とはよく言われますが、神経質な人ほど当てはまるのではないでしょうか。これも、旅行嫌いな人に多いあるあるです。

枕が変わると眠れない人が旅行に行った場合、一晩中何とか居心地よい位置を探して枕を動かしているうちに、朝になってしまったというのもあるあるでしょう。

この場合、枕そのものが寝にくいということもあるでしょうが、一番はいつも使っている自分の枕ではない事への抵抗心が大きいと考えられます。

たかが枕、されど枕。違う枕で寝ると考えただけで眠れなくなるのは、旅行嫌いにはかなり多いあるあるではないでしょうか。

冒険心は全く無い

「初めて行く旅行先では、何が待ち構えているのかワクワクする」という人は、間違いなく旅行好きですよね。

こうしたワクワクや楽しみといった感情を抱く人は、知らないものを見たり、行ったことがないところに行くことを楽しめる冒険心の持ち主です。

けれども旅行嫌いな人が知らないところに行くと、緊張でドキドキするでしょう。ワクワクするどころか不安になって「帰りたい」となるのが旅行嫌いのあるある。そこに冒険心は全くありません。

疲れるのがイヤ

遠くに行くのはもちろんですが、近くに旅行に行くにしても準備やなんやらで疲れるのは、旅行につきもののあるあるですよね。

行く前の準備も大変ですが、帰ってきたら洗濯をして旅行鞄を片づけてと、これまた手間がかかります。その結果、行く前も帰ってきてからも疲れるという声も旅行嫌いには多いあるあるです。

つまり、旅行嫌いにとっての旅行とは、疲れること以外の何物でもありません。そのため、「旅行に行く＝疲れるからイヤ」という公式は、旅行嫌いにはお決まりのあるあると言えるでしょう。

知らない場所に行って、そこでしか食べられない物を食べたり、風景を見たりするのが旅行の醍醐味ですよね。そのため、旅行でリフレッシュするのを楽しみにしている人は少なくありません。

けれど、人には好き嫌いがあり、すべての人が旅行好きとは限りません。中には旅行が嫌いという人もいます。

実際、旅行に行くにはお金も時間もかかりますし、気疲れもするもの。旅行に行くのが嫌いなら、きっぱりと「嫌いだから遠慮しとく」と言っていいでしょう。ただし、断る際は相手の気持ちを察することも大切です。

旅行嫌いを認めて上手に断る一方で、どうしても避けられない時は、せっかくですから楽しんでみてくださいね。