職場に嫌いな人がいる…付き合い方や気持ちの切り替え方などを解説！

「職場に顔を見るのも嫌な嫌いな人がいて、何かとイライラする…」、そんな人は多いのではないでしょうか。

人を嫌う自分に罪悪感を覚えたり、「なぜ自分はうまく付き合えないんだろう」と悩むこともあるかもしれませんね。

今回は、職場に嫌いな人がいてイライラするという男女に向けて、嫌いな人との付き合い方や気持ちの切り替え方などをまとめました。ぜひ参考にして、日々のイライラを減らしてくださいね。

苦手な人と関わることがストレスになる

苦手な人と関わることがストレスになる理由には、脳の働きが関係しています。

脳には偏桃体と呼ばれる危険を察知する部位があり、さまざまな物事に対して危険かそうでないかを一瞬で見極めるのが特徴です。その判断にかかる時間は、わずか0.02秒とされます。

この脳の偏桃体の働きが、初めて会った人に対して瞬時に「好きか嫌いか、どちらでもないか」を判断するのです。脳が「嫌いな人」に分類した場合、「この人は嫌い」という前提で相手を見てしまうため、何かにつけてイラッとしてしまいます。

結果的に、苦手な人と関わることがストレスになるのですが、脳が原因となれば、自分ではどうにもしようがありませんね。

「嫌い」だと思うのは悪いことじゃない

そもそも人は、さまざまな感情を持っています。好き嫌いもそうですし、何かをするのが嫌な時もありますよね。

真面目な性格の人は「人を嫌ったり、何かをするのを嫌だと思うのは悪いことだ」と考えがち。ですが、いつもポジティブな気持ちを持っていられる人は少ないでしょう。ネガティブな気持ちの時は、何もかも嫌になってもおかしくありませんよね。

嫌いな人という認識は脳が勝手にしてしまうのですから、これまた自分ではどうすることもできません。

そのため、「嫌いだ」と思うのは悪いことではなく、むしろこれが自然と受け止めましょう。「嫌いだ」という感情を認めた上で、どうすべきかを考えることが大事です。

職場の人が嫌いになる理由として、仕事が原因ということがよくあります。まさに、職場ならではの原因と言えますね。

そこで職場の人が嫌いという人の声を、仕事面から見ていきましょう。

まったく仕事をしない…！

「職場の先輩に、まったく仕事をしない人がいます。僕の職場は、全員が同じ仕事をするので、先輩一人が仕事をしなくても、一日の仕事は片付くんです。それをいいことに、とにかくサボりまくっています。目障りだからいっそのこと来ないでほしい」（23歳/男性/工場勤務）

日々同じ内容の繰り返しであったり、すべての人が同じ仕事に取り掛かる職場もあるでしょう。そうした職場では、仕事の手が早い、遅いなどでも好き嫌いが生まれがちです。

とはいえ、まったく仕事をしない人がいると、「仕事をしないならいっそどこか見えないところに行ってほしい」という気になるのも無理はありません。楽して給料をもらおうとする人に多いタイプですね。

仕事を押し付けられる

「上司は、本来は自分がやるべき仕事を部下に押し付けてきます。『これは、君の方がやり方をよく知っているから、君がやった方が効率がいいからね』などと、さも仕事全体を考慮しているように言いますが、実際にはよく知らないからやりたくないだけ。他の人も多かれ少なかれ、何か仕事を押し付けられてます。当の上司はごますりに大忙しです」（27歳/女性/事務職）

人事異動で替わってきた上司よりも、長くいる社員の方が仕事の内容をよく知っているというケースはよくあります。

けれど、本来は上司の仕事となると、部下としては納得いきませんよね。しかも仕事を押し付けて自分はごますりばかりとなれば、「嫌な上司！」となるのも当然です。

仕事をしているふりをしている

「月のうち、忙しい時と暇な時の落差が激しいんですけど、同僚はいつも何かしら仕事をしています。『何をしているのかな』と気になってパソコンを覗いてみたら、好きなアイドルの一覧表を作っていてドン引き。イラッときて『それ、仕事じゃないよね？』と職場中に聞こえるように言ってやりました」（28歳/女性/経理職）

「自分はすることがなくてヒマなのに、なぜかあの人は仕事があるみたい」となると、いったい何をしているのか気になるのが心理ですよね。

仕事をしているように見せかけて実際には違うことをしていたとなれば、イラっとくるのも分かります。とはいえ、職場中に知らせると恨まれる可能性があり、気を付けた方がいいですね。

遊びながら仕事をするのがイヤ

「女子社員が多い職場なんですけど、コピーを取るにしてもお茶を入れるにしても、いつも二人で連れ立って行く女性社員がいます。で、コピー機のところでキャーキャー言いながらやってる。遊びながら仕事をしている様子を見るとイライラするからホントにイヤです」（25歳/男性/人事部）

若い女性社員の場合、コピー取りやお茶くみといった仕事もありますよね。こうした仕事を「女性を下に見ている」と感じる女性がいる一方で、簡単な仕事を好んで選ぶ女性もいます。

簡単な仕事は楽な上に、気の合う女子と一緒におしゃべりしながらなら、全く苦にならないでしょう。そんな簡単な仕事を遊びながらするのを見て、嫌いになるパターンですね。

人と人には相性があるとされ、これが理由となって嫌いな人になる場合もあります。

続いては、職場の嫌いな人の理由を性格や言動に絞ってまとめました。

価値観が合わなくて…

「後輩が出来て立場が上になれば、見本にならないといけないと思うんです。だから、どんな仕事も率先してやっています。けれど、先輩は『後輩ができたから、後輩がやればいいい』という考え方。価値観が合わないこともありますが、自分は楽しようと考えるところが一番嫌いです」（25歳/女性/小売業）

人の価値観はさまざまですが、「上に立つ者ほど、率先して仕事に取り組まなければならない」と説いた偉大な創業者はたくさんいます。

こうした考えを仕事の価値観にしていると、後輩がいるからと言って、後輩に仕事をやらせる先輩の価値観は理解できないでしょう。また、先輩が楽しているのは確かとあって、これも嫌いになる原因ですね。

とにかく清潔感がない！

「同期の中に、一人だけ平社員がいます。彼を除く全員が係長に昇給しましたが、彼だけは別。試験に落ち続けているというのも理由ですが、とにかく清潔感がないんですよ。スーツはヨレヨレでシミだらけ、しかも、大事な社章もなくしちゃって着けてません。女子社員は近寄ろうともしませんし、僕ら同期も近寄りたくなくて、すっかり嫌いな人になりました」（28歳/男性/百貨店勤務）

仕事の中でも、とりわけ接客業は見た目が命と言ってもいいでしょう。そんな接客業に就いていながら清潔感がない人は、とかくやる気がないように見えてしまうもの。

となると「俺らは頑張ってるのに…」という気になりますよね。近寄りたくない気持ちもわかります。

言うことがコロコロ変わるのにイラッとする

「職場に言うことがコロコロ変わる人がいます。おまけに人によって、言っている内容が違うんです。さらには『○○さんがこんなこと言ってたよ』とわざわざ引っ掻き回すようなことまで言ってきて、とにかく嫌いな人。話をするたびにイライラします」（29歳/女性/派遣社員）

言うことがコロコロ変わると、「一体どうしたいの？」という気になりますよね。しかも、相手によって話の内容が違っていたり、人が何を言っていたかわざわざ知らせてくる態度もイライラする原因です。

おそらく、周囲を引っ掻き回して楽しんでいるのでしょう。タチが悪いだけあって、嫌いな人になるのも無理はありません。

おいしいところだけ持って行くのがイヤ！

「一つ上の先輩は、上司に可愛がられていることを自分で分かっているから、いつもおいしいところだけ持って行きます。みんなで仕上げた仕事を褒められたとしても、みんなでやったとは言わずに自分だけの手柄にするんです。そういうおいしいところだけ持って行く性格がイヤ」（26歳/女性/美容部員）

最近はチームで仕事をする事も多くなりましたよね。する事はそれぞれ違っても、皆で平等に成果を分かち合える点は大きなメリットです。

けれど、そこにおいしいところだけ持って行く人がいると「ちょっと待ってよ」となるのも無理はありません。こうしたおいしいところだけ持って行く性格の持ち主は、かなり腹が立つ嫌いな人になるでしょう。

嫌いな人と接する時はどうしてもネガティブな感情になるため、相手も「この人、嫌いだな」と思っている可能性が大です。お互い様と言えばそれまでですが、職場の嫌いな人に嫌われると、デメリットが生じる場合があります。

そこで、ここでは職場の嫌いな人に嫌われるデメリットを見ていきましょう。

職場の雰囲気が悪くなる

人と人との関係は合わせ鏡に例えられることがよくあり、片方が嫌えばもう片方も嫌いと感じます。つまり、嫌いな人がいれば、嫌いな人からも嫌われているということです。

そのため、職場の嫌いな人に嫌われると、互いに相手が嫌いなオーラを出しあってしまいます。結果的に、職場の雰囲気が悪くなるでしょう。

同僚や先輩、後輩に嫌いな人がいて、互いに嫌いあっている雰囲気を出しているのを見て、上司から「そこの二人、職場の雰囲気が悪くなるだろ！」などと怒られる可能性が大です。

周りの人達に迷惑がかかる

職場の雰囲気を悪くするのももちろんですが、嫌いな人に嫌われたために仕事が滞り、結果的に周囲の人たちに迷惑がかかる場合があります。

例えば、嫌いな人が仕事をしてくれないと次に進めない場合、「早くしてよ」と思いながらも、「嫌いな人とは口を利きたくない」と意地を張りがちです。

そもそも、向こうが仕事をしてくれないことが原因で仕事が滞ったとしても、周りの人たちに迷惑がかかるのは同じ。

「結局のところ、どっちもどっちだよね」と思われ、周囲からの信頼をなくすことになるのは大きなデメリットです。

上司の場合嫌がらせをされる可能性も

上司が嫌いな人だと、上司からも嫌われてしまいがちですので、わざと嫌がらせをされる可能性があります。

同僚や先輩とは違い、上司からの嫌がらせはより悪質になるでしょう。まったく仕事をさせてもらえなかったり、チームで仕事をするにあたって、自分だけが蚊帳の外に置かれることも珍しくありません。

嫌いなのはお互い様とはいうものの、上司の権限をかさに着て嫌がらせをする人は多いことから、嫌いな人が上司だとかなり大きなデメリットになるでしょう。

仕事に行くのが嫌になる

職場の嫌いな人がお局様的存在の場合、周囲の人たちがこぞってお局様側に付いてしまい、誰も味方がいなくなることがあります。いわゆる四面楚歌（しめんそか）の状態ですね。四面楚歌とは、「助けがなく、まわりが敵・反対者ばかりであること」という意味です。

職場の嫌いな人がお局様の場合、誰もがお局様の不興を買いたくなくて自分から離れていきます。また、助けたり、話をしたりするとお局様の機嫌が悪くなりますから、「あの人には関わらずにいよう」となるでしょう。

誰も味方がいない職場に行くのは、針の筵に座るようなもの。嫌いな人に嫌われると、最終的には仕事に行くのが嫌になり、これは非常に大きなデメリットです。

職場の嫌いな人に嫌われると、仕事がやりにくくなるだけでなく、さらにイヤな思いをする可能性があることがわかりました。となると、上手に付き合っていくしかありません。

ここからは、職場の嫌いな人との上手な付き合い方をまとめました。できることは全て採り入れるくらいの気持ちで、実践してみてくださいね。

仕事に支障が出ない程度に避ける

同じ職場にいる嫌いな人を完全に避けると、どうしても仕事に支障をきたします。そのため、仕事に支障をきたさない程度に避けることが大事です。

相手がなかなか仕事を仕上げてくれないなら、日数に余裕をもって仕事を頼むなど、事前に対策をしておくと、仕事に対する支障を最低限度に抑えられるでしょう。本当は週末の金曜日までゆとりがある仕事でも、「火曜日までにお願いします」と言っておけば安心ですね。

こうした対策をとることによって、イライラしながら接するのを避けるという効果もあります。

プライベートな話はしない

嫌いな人に対しては、何かと反論したくなるのが人間の心理です。したがって、プライベートな話はしない方がいいでしょう。

人は、仕事に関してあれこれ批判されるのも腹が立ちますが、プライベートなことだともっと腹が立つものです。

そのため、嫌いな人にプライベートなことを話して批判され、イヤな気分にならないためには、そもそも話さないのが賢い方法と言えますね。

当たり障りのない話をする

嫌いな人には、プライベートな話はせずに、当たり障りのない話をするのが一番です。全く会話をしなくなると、そのうちに挨拶さえもしなくなる可能性があり、ますます相手のことが嫌いになります。

そのため、嫌いな人とは当たり障りのない話をするのが一番。「今日は暑いですね」とか、「雨の日は洗濯物が乾かなくて嫌ですよね」などといった話です。

とはいえ、自分が相手を嫌いなように、相手も自分を嫌っていますから、当たり障りのない話にも噛みついてくる可能性は捨てきれません。その際にどんな話をするかも、考えておいた方がよさそうですね。

嫌いな人でも最低限の礼儀は守る

職場の嫌いな人と付き合っていくには、最低限の礼儀は守ることが大事です。

例えば、朝顔を合わせたら、自分から「おはようございます」とあいさつをしましょう。呼ばれたら「はい」と返事をし、無視することがないように心がけます。

こうした礼儀正しい対応をされると、たとえ嫌いだと思っていてもなかなか意地悪できないもの。嫌いな人を好きになり、仲良くなるのは至難の業ですので、せめて人としての礼儀を忘れず、きちんと接することが大事です。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ということわざがありますが、嫌いな人がすることはいちいちイライラしますよね。とはいえ、職場でのイライラは仕事に支障をきたすため、できるだけ早く気持ちを切り替えることが大事です。

ここでは、職場の嫌いな人にイラッとした時におすすめの、気持ちの切り替え方をご紹介します。

仕事終わりにご褒美を準備しておく

職場に嫌いな人がいるばかりに、仕事の時間がユウウツと感じる人は多いでしょう。そんなユウウツな気持ちをいつまでも引きずらないためには、仕事終わりにご褒美を準備しておくのがおすすめです。

新作のコンビニスイーツをチェックしておき、帰りに立ち寄って買って帰る予定を立てておけば、自然と意識がご褒美の方へ向くでしょう。そうすれば、嫌いな人のことも忘れられますよね。

自分なりの至福の時を過ごせるご褒美を準備し、毎日「今日も頑張ったね！」と自分を褒めるといいですよ。

同僚や友達に話を聞いてもらう

会社が全く異なる友達に話を聞いてもらうという方法も、気持ちを切り替えるのにおすすめです。会社が全く違えば、話が社内の誰かに伝わって、嫌いな人の耳に入るということはないでしょう。

また、話を聞いてくれるのが同僚なら、相手をしっかり選ぶことが大事です。そのため、絶対に自分を支持してくれると信じられる同僚を選びましょう。きっと、同僚も友達も話に耳を傾け、味方になってくれるはずです。

小説を読む

仕事終わりのご褒美を準備してきたけれど、仕事が終わるのはまだまだ先という場合もあります。朝イチで嫌いな人とやり合ってしまったら、一日が長いですよね。

そんな時におすすめの気持ちの切り替え方が、小説を読むことです。とりわけSFやファンタジーといった、現実とはかけ離れた世界の物語が適しています。

現実の「嫌いな人がいる職場」から、ほんのひとときでも離れて小説の世界に飛び込むことで、嫌なことを忘れられるのではないでしょうか。

お昼ごはんの時に、一人になって小説を読むのもいいものですよ。

音楽を聴く

最近は音楽プレイヤーもコンパクトになりましたし、スマートフォンでも音楽を聴くことが可能です。

そこで、職場の嫌いな人にイラッとしたときは、音楽プレイヤーをもってちょっと席を立つのもいいでしょう。

1曲聴くのにかかる時間は、だいたい4~5分といったところですので、この曲を聴くと元気になれるという1曲を選び、音楽を聴いてみてください。

おそらく、気持ちがスパッと切り替わり、嫌な気分もかなり解消されるはずです。

人が集まれば、その中には気が合う人もいれば虫の好かない人もいるものです。とはいえ、場所が職場であれば、嫌いな人にイライラし続けるのは考えもの。嫌いな人から嫌われてしまい、更なるデメリットを背負い込む羽目になりかねません。

職場にはさまざまな考え方の人が集まりますので、嫌いな人にイラッとしてもあまり感情を表に出さず、淡々と受け止めるのがいいでしょう。ただ、時にはどうしてもイラッとすることもあります。そんな時は、一刻も早く気持ちを切り替えるのが大事です。

「どんな職場にも嫌いな人はいるもの」と考え、嫌いな人との上手な付き合い方を駆使し、イライラを減らしていってくださいね。