嫌われるのが怖いと思う人の特徴と原因｜克服するためのコツも紹介！

人に嫌われるのが怖いと思うことは誰にでもあるはず。過去に嫌われた経験がある人、または嫌われた経験がないからこそ、嫌われるのが怖いと思う人もいるでしょう。SNSなどで簡単に人の感情を知ることができる現代だからこそ、他人の感情が気になってしまうのも仕方ないと言えます。

しかし、人に嫌われるのが怖いと思うことが災いし、自分の言動に制限をかけてしまうと、生き辛くなってしまうこともあるのではないでしょうか。

今回は、他人に嫌われるのが怖いという、その恐怖心を和らげ、自分らしく生きていける考え方をご提案します。嫌われるのが怖いのか、自分に自信がないのか、自己肯定感が低いのか…自分の気持ちをしっかり理解することから始めましょう。

他人に嫌われるのが怖いと思ってしまう人は、どのようなことを考えているのでしょうか。臆病になってしまう心理を見てみましょう。

嫌われたくなくて演技をしてしまう

「大学時代から、人に合わせることでカースト上位を保ってきました。なので、社会人になった今でも、ノリの良いキャラを保つことに必死です。

本当は好きじゃない下ネタを言ったり、やりたくないような笑いの取り方をしたり、嫌われたくないから演技をしています。正直疲れます…」(25歳/女性/アパレル販売)

周囲のノリ・空気感に合わせるのも大切なことです。人間関係を保っていく上では欠かせないスキルとも言えますが、ストレスになるほど無理をしてしまうのは、そもそもそのノリが自分に合っていないのではないでしょうか。

嫌われたくない気持ちと、友人グループに属していたい気持ちが葛藤しているのですね。

とにかく目立たないようにしてます

「過去に生徒会に入っていて、目立っていたことでイジられた経験があるので、今では目立つことを一切しなくなりました。友人と遊んでいる時ですら、意見を言うことはありません。その方が平和なので」(21歳/男性/学生)

過去の経験が災いし、同じ思いをしないために臆病になってしまう人もいます。もともとは明朗な人柄だったのかもしれませんが、原体験のせいで性格が変わっていくこともあるのです。

一人になったときに会話の復習をしています

「友達と別れて一人になったら、すぐに会話を思い返しちゃいます。あの時の反応微妙だったな…とか、あの話はすぐにそらされたな…とか。嫌われていないか確かめるために、別れてからすぐLINEでご機嫌とったりして、気にしすぎな自分に嫌気がさしています」(23歳/女性/アルバイト)

嫌われるのが怖いので、相手の感情を探ってしまう人も多いでしょう。相手の些細な言動に右往左往し、ご機嫌をとるような行動をしてしまうのは、生き辛いはずです。

騙されやすそうと言われます

「人に嫌われるのが怖いので、いつもニコニコしているのですが、友人から『騙されやすそう』と言われました。多分なんでも断れない性格だから、変な勧誘に引っかかりそうということなんでしょうけど…。

確かに、断ってしまったあとのことを考えると、とりあえず容認しちゃいそうな自分が見えます…」(26歳/男性/不動産事務)

人に嫌われるのが怖いと、どんな言葉に対しても否定できなくなってしまうのかもしれません。自分にとって不利益になりそうなことなら、回避していく強さが欲しいですよね。

世の中には、嫌われるのを恐れない人もいます。けれど、周囲との人間関係を気にして、嫌われるのが怖いと思ってしまう人が多くいるのも事実です。そんな人たちには共通の特徴があるでしょう。

他人に嫌われるのが怖いと感じる人たちは、どのような性格なのでしょうか。

ネガティブ思考になりやすい

人に嫌われるのが怖いと思う人は、常に「今の言葉で怒らせたかな」「嫌な思いをさせなかったかな」と、心配をしているでしょう。これは、好意を寄せている人から嫌われたくないと思うこととは、少し違います。

嫌われるのが怖いと思う人は、特定の人だけでなく、周囲の人全員から嫌われたくないのです。「自分と相手の関係性を深くしたい」ではなく「自分が周囲に好かれているかどうか」が大事なのでしょう。

なので、自分の言動を気にするタイミングが常時あります。相手の何気ない言動に対しても、いちいち落ち込んでしまうことがあるので、ネガティブ思考に陥ることが多いでしょう。

感受性が高い

感受性が高い人は、他人に嫌われるのが怖いと思うことが多いです。感受性が高いと、他人の感情を機敏に感じ取ってしまうので、自分がどう思われているかをすぐに判断してしまうのでしょう。

そして、経験則から「こんなことを言ったら嫌われる」など、先回りして嫌われやすい言動を回避することができるようになります。しかし、嫌われるのが怖いからと、自分の意思に反した言動をしてしまうことも…。

感受性が高いと、その分さまざまな感情を知っているので、嫌われるパターンを覚えてしまっていることが、生き辛さにつながっていると言えます。

嫌われるのが怖いので断れない性格になる

嫌われるのが怖いと思う人の最大の特徴は、イエスマンになりがちということ。人は、肯定されることで安心を覚えますよね。また、人に助けを求めたとき、応じてもらえると嬉しいものです。

人に嫌われるのが怖いと思う人は、それを知っているので、他人の頼みを断れないイエスマンになってしまうでしょう。

本当はやりたくないことやキャパオーバーなことでも、嫌われるのが怖いという感情のせいで、請け負ってしまうことが多いです。

嫌われるのが怖いから周りに合わせてしまう

イエスマンという特徴がある「嫌われるのが怖い人」。頼みを断れない以外に、周りの意見を否定できない性格も併せ持ちます。

「〇〇も、こう思うよね？」と、意見の同調を求められたら「うん」と言ってしまうでしょう。否定をしたら嫌われると思ってしまうので、常に肯定をしてしまうのです。

その結果、八方美人になってしまうなど、つじつまが合わないことが出てくる場面も。嫌われるのが怖いと思っている人は、自分の意思のつじつまが合わなくなっても、適当に流すことができません。言い訳を探して取り繕い、嫌われないための過剰防衛をしてしまうのではないでしょうか。

そもそも、嫌われるのが怖いと思っている人たちは、なぜそこまで好感度を気にするのでしょうか。特定の人から嫌われたくないと思うのは普通のことですが、周囲の人全員から好かれるのは難しいもの。

ある程度自分を貫き通せば、合わない人が出てくるのも仕方ないと割り切れる人も多いはずですよね。嫌われるのが怖いと感じる人は、何かしらの原因がありそうです。

過去のトラウマのせい

過去に嫌な思いをしたり、怖い思いをした経験があると、同じ結末にならないように過剰に反応してしまうことがあります。一般的には「トラウマ」と呼ばれますよね。

嫌われるのが怖いと感じる人は、嫌われることがトラウマになっている可能性も考えられます。

自分が嫌われていた原体験だけでなく、身近で嫌われ者の処遇を見ていたり、いじめに発展する環境を知っていたり…嫌われるのがトラウマになる要因はいくつもあるでしょう。嫌われるのが怖いのは、嫌われ者の成れの果てを知っているからではないでしょうか。

自尊心が低いため嫌われるのが怖い

自分に誇りを持てないタイプの人も、嫌われるのが怖いと思う傾向にあります。自尊心が低いと、「誰かにに嫌われたって、自分は自分」と思えないのでしょう。

これは、自分を確立するための要素に「他人」が入っているからではないでしょうか。自尊心が高い人は、自分の意見に自信があり、堂々としています。逆に、自尊心が低いと、自分の価値を自分ではかれないため、他人に評価してもらうことで気持ちを安定させているのです。

他人に嫌われると自分の価値を保てなくなってしまうため、潜在意識で「嫌われるのが怖い」と思ってしまうでしょう。

他人に興味がありすぎるので嫌われるのが怖い

嫌われるのが怖いと感じる原因のひとつに、他人を好きすぎることもあげられます。初対面の人でもすぐに興味を持ってしまい、もっと関わりたいと思うことが原因ではないでしょうか。

自分の周囲にいる人みんなのことが好きなら、全員から「嫌われたくない」と思うのも不思議なことではありませんよね。

友人になるかどうか、深く関わるかどうかの線引きがとても広く、根っからのフレンドリーさがはたらいて、嫌われるのが怖いと思ってしまうのでしょう。

理想が高すぎて嫌われるのが怖い

自分の理想とする人物像が、誰からも好かれていて、みんなから頼られている…など、偶像が完璧すぎると、嫌われるのが怖いと思ってしまうことがあります。

実際の自分と理想の自分の差を埋めるために、能力ではなく結果だけを重視してしまうのでしょう。本来なら、好かれる自分になるための基盤をつくることが大事ですが、目的が逆転して「嫌われない自分」を目指してしまうのです。

他人から嫌われないように過ごすことは、一見するとメリットしかないように見えます。しかし、嫌われるのが怖いと思うがゆえに、自分を苦しめてしまうこともありえるのです。

嫌われるのが怖いと感じると、どのようなデメリットが生まれるのでしょうか。

自分の意見が言えなくなる

会社などの組織でよくあることですが、影響力の強い人、主に上司などの否定をしたら嫌われてしまうかも…と、思ってしまう人がいます。上司に嫌われると、自分の立場が危うくなってしまうことも考えられるので、組織の中では重要視されるポイントかもしれません。

しかし、その上司が間違っていたときはどうでしょうか。嫌われるのが怖いと思っていると、上司の間違いを指摘できず、自分の持っている正しい意見をしまったまま、物事がよくない方向に進んでいってしまいます。

そもそも、上司など相対する人がどんなことで人を嫌いになるのかはわからないものです。もしかしたら、正しいことを教えてあげたほうが喜ばれるかもしれません。

嫌われるのが怖いと思っていると、自分の正当な意見が言えず、結果的に自分の首を絞める可能性があります。

都合のいい人間になってしまう

嫌われるのが怖いと感じる人は、イエスマンになってしまう特徴がありましたね。何を頼んでも断らないイエスマンは、利用されてしまうことがあるでしょう。

これは、恋人関係でもよく見られる事例ではないでしょうか。恋人に嫌われるのが怖いので、相手の言うことにすべて従っていた結果、甘く見られ、都合よく使われてしまうのです。

嫌われるのが怖いという思いと、好きという感情は紙一重なのかもしれませんね。けれど、自分を消費する関係になってしまうのは、デメリットです。

何事にも消極的になってしまう

嫌われないためには、目立った物事をしないことが一番！と考える人もいるでしょう。特に誰にも目につかないようにおとなしく過ごしていれば、嫌われる心配が減るかもしれませんね。

しかし、消極的な生き方は、自分の可能性を狭めてしまうでしょう。嫌われるのが怖いという感情が邪魔をして、自分の能力を十分に発揮できない場面が訪れることもありえます。

自分の発言を後悔し悪循環になる

嫌われるのが怖いと思っていると、常に周囲の人の感情が気になってしまうでしょう。相手の何気ない言動に不安を掻き立てられ、嫌われたかもしれない…と、悩んでしまうこともあるはず。

そして、その不安な発言は、自分の言動のせいなのではないか、自分がいけないのではないかと自問自答を続けてしまい、出口のない迷路に入ってしまいます。夜、家で一人になった時間に、自分の1日の言動について後悔をしてしまうと、リラックスした時間が過ごせないでしょう。

嫌われるのが怖いので、これからはもっと言動に気をつけよう！と思えば思うほど、芯のない人間像ができていってしまいます。

他人から好かれる人を参考にすると、どんな振る舞いをすればいいのかわかるのではないでしょうか。嫌われるのが怖い気持ちを捨てることは難しいでしょうが、好かれる人の振る舞いのまねをしていたら、いつのまにか臆病な気持ちを捨てられるかもしれませんよ。

裏表がなく素直

二面性がある人は、あまり好かれないですよね。あちらでは善人のふりをし、こちらでは悪態をつく…など、裏表が見え隠れする人は嫌われてしまうことが多いです。

嫌われるのが怖い人は、無意識のうちにこうなっていることがあるでしょう。真意ではないままにいろいろな人の感情に共感していたら、裏表がある性格に見えてしまうかもしれません。

しかし、好かれる人は裏表がないはず。自分の意見を素直に発言することができ、その芯がぶれないことで、結果的に多くの人から好かれるようになるでしょう。

「NO」と言える

断れない性格になってしまうという特徴がある、嫌われるのが怖い人。対して、人から支持される人は、断るべきときにしっかり断れます。

とても極端な例ですが、断れない性格がエスカレートすると、悪徳商法や勧誘に引っかかってしまうことも考えられるのです。誘ってきた人に嫌われるのが怖いので、やや不信感を持つものでも、NOと言えない性格になってしまうのでしょう。

しかし、好かれる人は、自分が不利な立場になる場面をしっかり見極められます。関わったほうがいい人、関わらないほうがいい人を見抜けるため、嫌われるのが怖いと思わずに、NOと言えるでしょう。不利益を寄せ付けないので、周囲から信頼される人になるのです。

親しくする線引きを大事にする

いくら好かれている人でも、嫌われるのが怖いことだってあるでしょう。特に、自分が親しくなりたいと思っている人に対しては、多少の忖度を必要とすることだってあるのです。

いっぽう、関わった人全員に嫌われるのが怖い人は、ここの線引きができないのではないでしょうか。

ずっと付き合っていきたい人とそうでない人の線引きをしっかりすることで、常に嫌われるのが怖いと感じるのは防げるはず。とは言っても、好かれたい人に対してイエスマンになる必要はなく、自分の意見を真摯に伝えた方が信頼関係を築けますよ。

自分の時間を大事にする

嫌われるのが怖いと感じる人は、一人になったときに人間関係について悶々と考えがちです。リラックスできるはずの時間も、いつのまにか自己嫌悪の時間になってしまうことも。

もちろん自省の時間は必要ですが、考えなくてもいいような被害妄想にまで拡張してしまうなら、一旦断ち切るべきでしょう。自分の精神衛生を大事にし、趣味などでリラックスできるように努めるのがおすすめです。

人から好かれる人は、他人にストレスを感じさせません。適度にリラックスできていれば、必要以上に気を使う振る舞いをしなくなるでしょう。

常に他人の感情を気にして、嫌われるのが怖いと思っていると、生き辛いですよね。できれば、ストレスフリーな生き方をしたいと望むはずです。

どのような考え方を持っていれば、嫌われるのが怖いと思わなくなるのでしょう。

ポジティブな気持ちで過ごす

常に前向きな気持ちでいると、過去を振り返ることが少なくなります。自省する時間はしっかりとって、改善点を見出したら、過去にとらわれないようにしましょう。

たとえば、誰かに嫌われるのが怖いと思っても、自分を好いてくれている人のことを考えて、気持ちを切り替えるのがおすすめです。愛されている自分に自信を持つと、嫌われるのが怖いと思わなくなるはず。

自分のことを優先して考える

生きていく上で一番重要なのは、自分の意思ですよね。どんな場面でも、自分の選択の連続です。

他人に嫌われるのが怖いと思い、誰かの意見に乗って流されてしまうと、自分の行く末が惑わされてしまうでしょう。常に自分の意思を貫き通すほど頑固になる必要はありませんが、最低限守りたい道筋は守ることが大事です。

誰かに嫌われる、その一瞬よりも、ずっと付き合っていかなければならない自分自身の気持ちを大切にしていきたいですね。

全員に好かれるのは無理だと考える

はっきり言うと、誰からも好かれる人なんていません。どんなに好感度が高い芸能人にもアンチがいるように、価値観の違い、生理的な苦手さなどが災いし、合わない人は出てくるものです。

合わないのなら仕方ないと思う気持ちも大切ではないでしょうか。ときには「嫌われれていたっていいや」と割り切る気持ちを持つと、生き辛さが減るはずです。

自分に置き換えて考えてみてください。あなたは苦手だと思っている人に対して、必要以上に害を加えることはあるでしょうか。多くの場合は「合わないな」と思って、もう考えるのをやめるでしょう。

人の好き嫌いなんて、その程度なのです。深く関わっていきたい人以外には、多くを期待しないようにしましょう。

SNS依存をやめる

嫌われるのが怖いという気持ちを助長するひとつに、SNSがあります。いろいろな人の感情が露呈するSNSでは、刺々し言葉を目にすることもありますよね。

こんなシチュエーションではこんな非難のされ方になる、これは炎上案件、など、自分の振る舞いを律することができる場もありますが、気にしすぎると逆効果です。誰に何を思われるかわからない…と疑心暗鬼になり、ますますネガティブになっていくでしょう。

そのように、SNSに依存しすぎると、自由な考えが限られてしまうことも考えられます。他人に束縛されないよう、SNSとの付き合い方を見直してみるのもひとつの手ですよ。

嫌われるのが怖いのは、他人に期待をしすぎているからではないでしょうか。多くの人に好かれたいという気持ちはおかしなことではありませんが、その期待が叶うことは難しいのです。

なにより、自分の意思を大切にして生きていれば、深い関係ではない人の戯言なんて耳を通りすぎていくはず。ときには他人に傷つけられることもあるでしょうが、割り切る気持ちも大事です。

また、誰かに嫌われるのが怖いと思うより、自分で自分のことを嫌いになってしまっては生き辛さが助長されてしまいます。自尊心を持ち、自分の意思に反することならNOと言える勇気を持って、前向きに過ごしていきましょう！