そもそも「円満離婚」ってどんな離婚?
円満離婚について深く知るために、本記事では、円満離婚の意味や特徴、円満離婚によるメリットや離婚のデメリット、円満離婚を成功させるために必要なコツを紹介していきます。
円満離婚の意味
夫婦がお互いに言い争うことなく離婚に同意し、円満に離婚が成り立つことを「円満離婚」と言います。離婚にはいくつかの種類があり、調停離婚や裁判離婚など裁判所の手続きが必要なものと、協議離婚という裁判所の手続きなしで成立するものがあります。
円満離婚は協議離婚にあたるもので、夫婦の話し会いのみで成立します。裁判所の手続きが必要ないという点が、円満離婚の大きな特徴です。
円満離婚の特徴
裁判所の手続きが必要ない協議離婚が円満離婚だということがわかりましたが、その他にどのような特徴があるのでしょうか。円満離婚の特徴をいくつか紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
・子供の将来を考えている
自分たちのことよりも、子供の将来を考えてより良い選択をすることができるかどうかが重要です。最優先で子供のことを考えることが、円満離婚には欠かせないでしょう。
・言い争わない
裁判所の介入なしで夫婦間の話し合いにより離婚することになるので、財産や養育費などについてもお互い納得していることがほとんどです。そのため、言い争いに発展することは少ないでしょう。
・後悔しない
言い争いをして離婚をすると、マイナスなイメージのまま離婚することになりますし、離婚したことや結婚したことを後悔する可能性があります。一方、円満離婚は言い争わずお互い納得した状態なので、後悔することもないでしょう。
円満離婚のメリット・離婚のデメリット
メリット:前向きな気持ちになれる
夫婦間で話し合い、納得の上で離婚が成立するので、短期間で決着がつくことがほとんどです。そのため、前向きな気持ちで新しい人生をスタートさせることができるでしょう。言い争うこともほとんどなく、精神面でもストレスが少ない離婚だと言えますね。
メリット:費用がかからない
本来であれば、別居のための費用や慰謝料、弁護士への依頼料など、離婚には思っている以上にお金がかかってしまいます。しかし、円満離婚であれば夫婦間で納得できる方法を探すことができるので、必要以上に費用がかかることもないでしょう。
メリット:良い関係を保てる
お互い納得した上で離婚が成立しているので、円満離婚を成功させた夫婦は、別れたあとも良い関係を保つことができます。子供がいる場合は、養育費についても相談しやすいですし、別れてからの関係が良いことはメリットになりやすいですね。
メリット:次の恋愛がしやすい
円満離婚を成功させると、普通の離婚に比べて時間がかからないというメリットがあります。必要以上の費用もかからないですし、精神的にも前向きになれることがほとんどなので、次の恋愛もしやすくなります。次の恋愛がしやすくなれば、新しい幸せを掴むこともできるでしょう。
円満離婚のメリット・離婚のデメリット《続き》
デメリット:金銭面的での負担
円満離婚には、裁判所の手続きや弁護士への依頼など、本来かかるはずの費用を抑えることができるメリットがあります。しかし、離婚後の金銭面的での負担がかかってくることはデメリットと言えますね。
男性であれば慰謝料や養育費、女性であれば経済的に一人立ちするための稼ぎが必要になります。養育費は子供が成人するまで継続して支払う必要がありますし、女性は結婚によって仕事を辞めたり中断したりしていた場合、再スタートすることになるでしょう。
そのため、一人立ちするまでに時間がかかってしまい、金銭面的での負担は避けられません。円満離婚を成功させても、結婚していた頃よりも生活が不安定になってしまうことは覚悟しておく必要があります。
デメリット:子供への負担
円満離婚を成功させたとしても、親子が離ればなれになることで子供は寂しさを抱えます。親の離婚が子供に与える影響をしっかり認識しなければなりません。自分たちのことよりも、子供のことを最優先に考えて、今一度話し合ってみてください。
デメリット:精神面的での負担
短期間で離婚が成立しやすいと言われる円満離婚ですが、半年や一年、話し合いが続くこともありますし、それ以上に時間がかかることもあります。
そのため、毎日のように話し合いが続くことで、精神的に負担がかかってしまうことは避けられないでしょう。話し合いだけに時間を使うことができれば別ですが、仕事や育児もあるはずなので簡単にはいきません。
それでも、円満離婚を成功させるには、焦らずじっくり話しあうことが大事です。精神的な負担は覚悟しておきましょう。
デメリット:子供と会う時間が減る
親権者にならなかった親は、今までのように子供に会えなくなってしまいます。円満離婚を成功させれば、面会交流の約束ができていることがほとんどですが、それでも自由に会うことは難しいですし、結婚していた時よりも確実に会う時間は減ります。
子供と会えなくなれば、寂しい思いや心配な気持ちになるでしょう。そして、親以上に子供は寂しさや不安を抱えてしまいます。
デメリット:周囲から偏見を持たれることも
離婚に対してマイナスイメージを持っている人はゼロではありません。本人に直接ネガティブなことを言う人は少ないでしょうが、離婚をした人を見て「何か問題のある人」「失敗した人」「異性の見る目がない人」など、偏見を持たれる可能性があります。
もちろん、周囲の目なんて気にしないという人もいるでしょう。しかし、人の目が気になる人にとっては、周囲との関係性にも影響が出てしまうので大きなデメリットと言えます。
円満離婚を成功させるコツ《前編》
新しい生活のために貯金する
離婚に必要な貯金はおよそ100万円必要だと言われています。この100万円という額は、新しい住居に引っ越しする費用や、家具、電化製品などを買いそろえるために必要とされる経費、当面の生活費などです。
引っ越しをしない場合は必要な金額が変わってくるかもしれませんが、円満離婚を成功させ、新しい生活をスタートした時のために貯金をしておくことで、安心して踏み出すことができるでしょう。
妻は仕事を探しておく
金銭的な負担がどうしても生まれてしまうのが離婚のデメリットです。離婚には成功したけど生活ができない、となってしまっては元も子もありません。子供がいる場合は教育費も必要になりますし、安定した収入が得られる仕事を探しておく必要があります。
2人が納得するまでとことん話す
円満離婚を成功させるには、夫婦間で納得することが絶対条件になります。自分の意見だけを押し通すようなことがあれば、相手の同意を得ることは困難になってしまうでしょう。まずは相手のことを考え、相手の意見に耳を傾けることから始めてください。
焦らずに2人が納得するまでとことん話し合う姿勢が必要です。焦ってしまい、相手の同意を得られなければ、協議離婚ではなく調停離婚や裁判離婚になってしまう可能性もあるので、円満離婚を成功させるために、じっくり進めていく心構えを持ちましょう。
子供の親権について話しておく
子供の将来のためにどうすればいいかをじっくり考えた上で、子供の親権をどちらが持つのかをはっきり決めておきましょう。この時に大切なのは、感情的にならず冷静に話し合うこと。子供の幸せのためにどうすればいいのか、時間をかけて話し合いをする必要があります。
財産分与についても決めておく
財産は半分に分けるというのが一般的です。ただし、協議離婚では夫婦間の話し合いで決定しても良いので、お互いが納得できるように財産分与について決めていきましょう。2人で使ってきた物の処分や、家、車などをどちらが使うのかなど、自由に相談して解決してください。
証人を用意しておく
離婚届を出す場合、証人2名の署名捺印が必要です。証人は20歳以上であれば誰でも対象になるので、両親や親しい友人にお願いしておきましょう。
証人が必要になるのは協議離婚のみであり、調停離婚や裁判離婚では必要ありません。円満離婚は夫婦間での話し合いで成立する協議離婚にあたるので、離婚届を出す場合は証人が必要になります。
円満離婚を成功させるコツ《後編》
両親に報告する
離婚の詳細な理由などは話す必要はありません。ただし、報告することは必要不可欠なので、忘れずにしておきましょう。場合によっては孫に会えなくなるわけですから、きちんとした報告をすることは当然です。
両親への報告の方法も、事前に夫婦間で話し合っておきましょう。誠意をもって報告することが大事なので、しっかり準備してください。
子供の面会について決めておく
子供の面会の頻度や回数、連絡は自由にしてOKなのかなど、面会や交流についても決めておきましょう。子供にとっては離婚をしたとしても親は2人だけなので、子供のことを考えて面会についても話し合っておくことが大事です。
また、入学式や卒業式、運動会などの行事では、夫婦一緒のほうが良い場合もあります。そのことについても話し合っておけば、より安心できるでしょう。子供のことを最優先に考えなければ、円満離婚が成功することはありえません。
なぜ離婚したいのかはっきり伝える
離婚後に後悔しないことが、円満離婚を成功させるために必要です。そのためにも、離婚したい理由をはっきりさせておき、それを相手に伝えるようにしましょう。もし離婚の理由がはっきりしていなければ、お互い納得のいく話し合いをすることも難しくなります。
冷静な話し合いをするためにも必要なことなので、自分の気持ちをしっかり整理しましょう。相手にきちんと伝わるように話す方法を考えることも、円満離婚を成功させるために大事なことです。
周囲の人に相談しない
周囲の人に相談したくなる気持ちもわかりますが、離婚は家族間の問題なので、周囲の人に相談することは控えたほうが良いでしょう。もし相談する場合は、両親や信頼できる人物のみにし、なるべく夫婦の話し合いで解決することが円満離婚を成功させるために重要です。
誠意をもって謝罪する
離婚の原因が、自分の浮気など慰謝料が求められるものである場合、しっかり誠意をもって謝罪することが必要です。円満離婚を成功させるためには、慰謝料について言い争うことはなるべく避けたいところですね。
誠意をもって謝罪すれば、冷静に話し合うきっかけが生まれるはずです。まずは自分の過ちを認め、しっかり相手に謝るところから始めましょう。
離婚を切り出す時も冷静に
どれだけしっかり準備をしていても、離婚の切り出し方を間違えると、円満離婚を成功させるのは難しくなるでしょう。例えば、喧嘩の流れのまま離婚を切り出したり、自分の気持ちが固まっていないまま勢いに任せて伝えたりすると上手くいきません。
冷静な状態で、しっかり相手に伝わるように「離婚してください」と切り出すこと。そして、離婚を切り出した後も、相手の意見を聞きながらじっくり話し合いを進めていくことが、円満離婚を成功させるコツです。
円満離婚に成功した男女の体験談
離婚したけど今でも仲良しです
「離婚した直後は相手との関係がどうなるのか不安でしたが、今では友人として良い関係を築いています」(35歳/女性)
「一緒に暮らしていくのはつらいと感じて離婚しましたが、離婚後はちょうどいい距離感で付き合えています」(27歳/女性)
こちらの成功体験は、夫婦としては上手くいかず離婚したけれど、離婚後は良好な関係を築いているというケースですね。お互いが納得した上での離婚ということもあり、2人の関係が完全に終わるというわけではなく、友人として頼れる関係になれるようです。
たくさん話し合って笑顔で離婚できた!
「離婚を伝えた時は夫が取り乱していましたが、冷静に話し合いを進めて、最終的には笑顔で離婚ができました」(40歳/女性)
「お互い思っていたことは全て伝えられたはずです。時間をかけてじっくり話し合ったことでスッキリと離婚できました」(31歳/女性)
円満離婚を成功させるには、お互い納得いくまで話し合うことが必要です。離婚してから後悔がないよう、相手のことをしっかり考えながらたくさん話し合うことで、笑顔で離婚することもできるでしょう。
お互いのことを再確認できた
「結婚生活はケンカが絶えずつらいものでしたが、離婚話をきっかけに価値観や考え方を再確認できました。自分の気持ちが上手く伝わって良かったと思います」(38歳/男性)
「改めて話し合ったことで、再出発したほうが良いと納得できました」(29歳/男性)
夫婦という関係では見えなくなってしまったことに、離婚に向けて話し合いをすることで気づくことができたという体験談です。離婚することにはなりましたが、新たな気持ちでスタートを切れたという点で、円満離婚が成功したと言えるでしょう。
言い争いもなくスムーズに離婚できた
「財産分与もすぐにできましたし、慰謝料などについても特に問題ありませんでした」(30歳/男性)
「双方が納得するまで時間はあまりかかりませんでした。子供がいなかったのも大きいかもしれません」(26歳/男性)
冷静な話し合いができれば、短期間でスムーズに離婚できるというのが円満離婚の特徴です。特に子供がいない場合は、双方の合意がメインになってくるので、よりスムーズに円満離婚を成功させることができるでしょう。
本音で話すことが大事
「付き合っていたころは、相手のことを思いやれる2人でした。でも、結婚してからは思いやる気持ちがなくなってしまって…。そのことを正直に打ち明けたら夫も納得して、すぐに離婚の流れになりました」(29歳/女性)
「妻との関係が上手くいかず、他の女性のことが好きになっていました。そのことを打ち明けると、妻も気持ちが離れてしまっていたようで、離婚することに。話し合いは思っていたよりも冷静にできました」(32歳/男性)
お互いに気持ちが冷めてしまったことが離婚の原因になったようです。そのことを隠したまま「離婚したい」と言っても、気持ちがブレてしまって上手く話し合うことはできないでしょう。離婚したい理由を明確にして本音で話すことが、円満離婚を成功させるコツです。
納得して離婚できた
「離婚という言葉を妻の口から聞いた時は驚いた。でも、冷静に話し合ったことで納得できた」(36歳/男性)
「話し合いの結果、財産分与などきっちり公平にすることができたので、納得して離婚できた」(42歳/女性)
冷静に話し合い、お互いが納得して離婚できたという成功体験です。離婚の原因は様々ですが、感情的にならず、まずは落ち着いて話し合うことが、円満離婚を成功させるために最も重要ということがわかりますね。
じっくり焦らず話し合うことが円満離婚には必要
離婚したい理由、子供の親権や財産分与、両親への報告など、話し合うべき項目は色々ありますが、離婚をしてから後悔が残らないようにするために、相手のことを真剣に考えて話し合うことが必要ですね。
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