説明が下手な人に共通する特徴とは？原因から改善方法まで徹底解説！

同じことを説明しているのに、かたやとても理解しやすく話す説明が上手な人もいれば、聞いていてイライラする説明が下手な人もいます。この差は一体どこから来るのでしょうか。

説明が下手な人は、自分で苦手意識を持っている人もいれば、自分では説明が下手だとは思っていない人の2つのタイプに分かれると言えるでしょう。説明が苦手と感じている人なら、説明上手になりたいと願っているのではないでしょうか。

今回は、説明が苦手な人を含め、説明が下手な人に共通する特徴を徹底分析！説明が下手な原因や苦手意識の源を知ることが、説明上手になるカギです。早速その方法を、順を追って見ていきましょう。

説明が下手な人には、共通する特徴が多く見られます。説明が苦手と感じている人は、これらの特徴に該当する項目がたくさんあるのではないでしょうか。

ここでは、説明が下手な人に共通する特徴をまとめました。早速ご覧ください。

主語を省いて話している

説明が下手な人に多くみられる特徴が、主語を省いて話していることです。

当然のことながら、説明する本人は何について話しているかが分かっているため、「何が」に該当する部分、つまり主語がしばしば抜け落ちます。けれど、聞いている側にとっては、何について話しているのかがわからず、話が理解できません。

例えば、「気象予報機能を使えば、ピンポイントで場所がわかります」と言われたら、「雨が降る場所がわかるのか」となりますよね。けれど、「これならピンポイントでわかります」と言われても「なぜピンポイントでわかるんだ？」とか「これって何だ？」となるでしょう。

こうした主語がない話し方は、説明が下手な人に少なくありません。

専門用語を多用して話す

専門用語を多用して話すのも、説明が下手な人に多い特徴です。

専門用語は名前そのものが難しいだけでなく、言葉の意味を知らないと理解できません。そのため、専門用語を多用されると「何を話しているのかさっぱりわからない」となるのは必至です。

専門用語を多用すると「専門分野に秀でた人」という印象を与えるため、多用したがる人も少なくありません。けれど、聞く側のことを思いやった説明になっているとは、到底言えませんね。

感情的に話をしてしまう

説明とは、「ある事柄が、よくわかるように述べること」を意味します。したがって、誰もが理解できる客観的な内容であるのが理想。

けれども説明が下手な人は、ここに感情を交えがちです。「私はこう思うわけですよ」といった具合。こうした説明をされると、たいていの人は「あなたの考えを聞きたいわけではないんだけど…」とな感じるのではないでしょうか。

このように感情的に話をしてしまうのも、説明が下手な人の特徴です。あまりにも感情的に話し続けると、聞いている人をイライラさせてしまうこともあるかもしれません。

早口で喋る

説明が下手な人の特徴のひとつに、早口で喋るというのが挙げられます。

説明する側は話の内容がわかっているため、自分では順を追ってきちんと説明できていると思っているでしょう。けれど、いくら順序だてて話されても、早口で話されると聞き取る方は大変です。

聞き取ることに意識が向いてしまうと、話の内容が理解できなくなります。「もっとゆっくり話してもらえないかなあ」と思われるのも、無理はありませんね。

説明が下手な人に共通する特徴を見て、「確かに…」と感じた人は説明することに苦手意識を持っているかもしれませんね。

そんな説明が下手な人に共通する特徴は、まだ他にもあります。引き続きご覧ください。

結論が明確でない

話の結論が明確でないことも、説明が下手な人に多い特徴です。話を終えたものの「で、結論は？」となるパターンですね。

結論が明確でない説明は、聞いている人をもやもやした気分にさせてしまいます。「これだけの時間を割いて話を聞いてきたのに、結局、結論は何なの？」となるからです。

貴重な時間をやりくりして説明を聞きに来た人にすれば、明確な結論を示してくれないとイライラするのも無理はありません。

ある物事についてわかるように話すのが説明であることを考えると、結論が明確でない時点で説明になっていないことがわかります。

文章を組み立てるのが下手

文章を組み立てるのが下手な人も、説明が下手な人に共通する特徴です。

人に理解してもらうように話すには、わかりやすく文章を組み立てなければなりません。けれど、説明が下手な人は文章の組み立てがそもそも下手なので、余計な言葉が入りがちです。

話す必要のないことをべらべらと話していると、その中に大事な部分が埋もれてしまい、聞く人の記憶に残らなくなります。結果として「なんかいろいろ話してたけど、何が言いたかったんだろう？」となるわけです。

思いつきで話す

文章の組み立てが下手なのとは少々異なるのが、思いつきで話すタイプです。どちらも話が分かりづらいのは共通していますが、こちらは聞いていて混乱するケースがよくあります。

思いつきで話す人は、「あ、そういえば言い忘れたことがありました」と、説明の途中で話を挟んだり、「これはさっき話した部分に関係することで…」といった具合に、話が行きつ戻りつするのが特徴です。

こうなるともはや、順序だった説明とは到底言えませんよね。「さっきの話はどこに…」とか「今、何について話してるの？」と、聞いている人が混乱するのは必至です。

同じことばかり繰り返す

同じ事ばかり繰り返すのも、説明が下手な人に多くみられる特徴です。これは、聞いている人に説明が下手だと感じさせるだけでなく、イライラさせる特徴と言えるでしょう。

同じ説明を繰り返せば、当然のことながら余分な時間を取ります。そのため、「それはさっきも聞いたけど…」となるのは必至。要領の悪い説明に、聞いている人たちがどんどん苛立っていくパターンです。

ただ、本人は繰り返し同じ話をしている自覚がなかったり、話を繰り返さないと説明できないような、要領の悪い話し方をしているケースもよくあります。

何事にも上手下手があるのが人間ですが、説明が下手だとデメリットを生んでしまうのが難点です。

そこで、説明が下手な人にはどんなデメリットがあるかを見てみましょう。

仕事ができないという印象をもたれる

人にわかってもらえるように説明をするには、わかりやすい表現を用いて簡潔に要点をまとめなければなりません。説明が上手な人は、これができています。

一方、説明が下手な人は、要点を的確に理解し、説明するだけの文章作成能力がないと言えるでしょう。

下手な説明を聞かされていると、「要点がぼやけているし、話もわかりづらい。この人、きっと仕事ができないんだろうな」と思われてしまうのも致し方ありません。

説明が下手なだけで仕事はきちんとできるのだとしたら、マイナスな印象が独り歩きしてしまうのは大きなデメリットですね。

話しの要点がわからず聞き手を苛立たせてしまう

人は話の要点がわからないと、聞いていてイライラしてきます。というのも、早く要点を知りたいという心理が働くからです。

そのため、説明が下手で話の要点がなかなか出てこないと、「結局、何が言いたいんだろう？」と思われてしまうでしょう。中には、「要点を言ってください！」と急かす人もいるはずです。

話の要点が曖昧だと聞き手を苛立たせてしまい、場合によっては二度と説明を聞いてくれない可能性も。これはかなりのデメリットと言えます。

伝えたいことをきちんと伝えることができない

説明が下手だと、伝えたいことを相手にきちんと伝えることができません。これは、注意が必要なデメリットです。

というのも、相手が一人ならば、伝えたいことがきちんと伝わっていないためにミスが生じても、修正できる可能性があります。けれど、これが複数人集まると、修正は非常に難しくなるでしょう。

その理由は、きちんと伝えることができないと、聞いた人がそれぞれに自分の思いどおりに解釈してしまうからです。結果として仕事のやり方がバラバラになったり、そもそも間違って理解されることになりかねません。

説明が下手なために時間がかかり過ぎる

説明が下手だと話すことそのものに時間がかかるのに加え、相手に理解してもらうために要する時間も増えます。つまり、それだけ相手の時間を多く奪ってしまうということです。

今や、誰もが時間に追われ、忙しい毎日を過ごしています。そんな中、「○○について説明するから集まってください」と言われたら、「手早く頼むよ」と思う人も多いはず。

それなのに説明が下手で時間がかかり過ぎると、「もっとわかりやすくまとめてから説明してよ」と思われてしまうことは避けられません。あっという間に「説明が下手な人」という烙印を押されてしまうでしょう。

「この人、説明が下手だなあ」と感じた経験は、誰しも持っているのではないでしょうか。説明が下手だと思われてしまうのには、原因があります。この原因を知ることは、説明が下手なのを改善する大きな要素と言えますね。

ここでは、説明が下手だと思われてしまう原因をいくつかご紹介します。

聞く側への思いやりの欠如

早口で話したり、専門用語を多用するといった説明には、聞く側への思いやりが欠如していると受け止められます。「専門用語ばかりでわからないよ」となったり、「早口で言われても聞き取れないわ」となるのは当然ですよね。

結局、「自己満足な説明の仕方をする人」という印象になり、それが「説明が下手な人」へと変わっていくのは時間の問題です。

聞く側が理解しやすいよう、説明には思いやりが不可欠なことがわかりますね。

正確さや明瞭さが不足している

説明に正確さや明瞭さが不足していると、曖昧な印象を与えます。そもそも説明とは、誰もがわかるように話すものであって、言いたいことがはっきりしていることが前提です。

それなのに、正確さが不足していれば「～と思われます」といった表現になり、「思われますってどういうこと？」となるでしょう。

さらに、「これは～です」といった明瞭さを欠いた「～な感じで」といった言い方だと、聞く側は「そんなふんわりした感じでいいわけ？」となるのは必至。どちらが不足しても、聞き手に不安や不信感を与えてしまい、説明が下手だと思われてしまいます。

論理的な説明ができていない

世の中には、物事を直感的に捉えるのが上手な人や、感受性が鋭い人もいます。こうした人たちも説明が下手です。

例えば、物事を直感的に捉える能力に優れている人が新しい機械の操作を説明するとしましょう。そうすると、「この瞬間にスイッチを押します」といった言い方をしがち。本人には瞬間を捉えるのは、至って簡単なことだからです。

けれど、聞いている方は「この瞬間っていつ？もっとはっきりわかるように説明してよ」と思うでしょう。

感受性豊かな人も同じで「こうしたニュアンスで捉えると…」などといった表現を多用します。聞いている側が「ニュアンスじゃなくて論理的に説明してほしい」と感じるのも無理はありません。

要点がぼやけている

説明が下手だと思われてしまう要因に、要点がぼやけていることが挙げられます。要点がぼやけた話は、「一体何を話しているんだかわからない」となり、これが説明が下手だと思われてしまう最大の理由です。

説明では要点を伝えることが大事ですが、話をするにあたっては前置きなども必要ですよね。説明が下手な人は、前置きや余計な話が多すぎることがよくあります。

また、要点を強調して話せないことも、説明が下手な人の特徴です。ダラダラした話し方が聞き手をぼんやりさせるだけでなく、要点を聞き逃させてしまいます。

結局、説明を受けたものの、要点がよくわからなかったということに。これが「説明が下手」と思わせてしまう原因です。

説明下手の原因がわかったら、いよいよ改善に取り組みましょう。説明下手を改善する方法では、シチュエーションによって注意すべきポイントが分かれます。

そこで、説明下手を改善するため、話す前に気を付けたいポイントから見ていきましょう。

事前に話したい内容をまとめておく

話す前には、事前に話したい内容をまとめておくことが大事です。要点や伝えておくべきことを、紙に書きだすのもいいでしょう。

これだけは伝えておかなければならないということを書き出せば、あとは文章を組み立てるだけです。内容をコンパクトにまとめておけば、話が行きつ戻りつすることもなく、伝え忘れることもありませんね。

主観的な内容になっていないか注意する

話す前に話をまとめておくことは、説明するにあたって欠かせない準備です。ただ、その内容が主観的なものになっていないか、注意する必要があります。

例えば、人前で話すにあたっては「私が見たところ～」とか、「私が思うに～」といった言い方をすることもあるでしょう。けれど、これだと説明する人の主観的な意見ですよね。説明は誰もがわかるように話さないといけませんから、これでは説得力に欠けます。

そのため、「私が～」ではなく、客観的な言い方にすることが大事です。「製造元によりますと」や、「メーカーが言うには」といった表現が適しています。

曖昧な点がないか確認する

話す前には、内容に曖昧な点がないか確認することも重要です。曖昧な点を残したまま説明を始めると、聞く人に不安や不信感を抱かせることになります。

曖昧な点はチェックし、すべて排除しておけば説明もすんなりと行くでしょう。説明では、質問される可能性が常にありますが、そもそも曖昧な点を取り除いておけば質問されることなく進むはず。

質問に備えることも大事ですが、曖昧な点がないかを確認する方が、スムーズな説明につながるでしょう。

要点を絞って伝える

説明はできるだけ簡潔な方が、聞いた人の記憶に残りやすくなります。したがって、要点を絞って伝えることも大事です。

例えば、伝えたい要点をいくつかに集約できないかを考えます。関連付けて説明できるものは、一括りにして説明すると連動して覚えることができて、より理解が深まるでしょう。これなら、「言い忘れていました」といったこともありませんね。

こうして要点を絞り込むと、意外と伝えたいことがコンパクトにまとまることがあります。要点を絞って伝えることで、聞く人がわかりやすいだけでなく、聞きやすくなるのもメリットです。

話す前に注意したい改善ポイントがわかったら、お次は話す時です。説明下手を改善するにあたって、話す時は何に注意したらいいのでしょうか。引き続きご覧ください。

相手の表情や返事を確認しながらゆっくりと話す

説明をするにあたって、資料を見ながら進めることもありますよね。けれど、手元の資料ばかり見て話すのはよくありません。

資料を見て説明を終えたら、聞き手の表情や返事を確認しながらゆっくりと話しましょう。その分、進行具合は遅くなりますが、それで十分。後でわからないと言われるより、一つ一つ確実にクリアしていく方が、結果的に時間は短縮されるからです。

説明が一区切りついたところで、「いかがですか？ここまでで何かご質問は？」と聞くのもいいでしょう。何もなければ、みんな肯定的な表情をしてくれているはず。これなら、安心して次へ進めますね。

結論から話して理由や経緯を伝える

日本語の文法は「起承転結」と言い、結論が最後に来る話し方をします。一方、英語はまず結論が先に来るのが特徴です。

例えば誘われた時に行けない場合、「その日は会議がありまして…」と切り出し、最後に「申し訳ありませんが参加できません」となるでしょう。

一方の英語では、「私は行けません」と先に言ってしまいます。その上で、「なぜなら、その日は会議があって時間が取れないからです」といった具合です。この方がわかりやすいですね。

説明では、この英語の文法を参考にするのがベスト。「これは、○○の役に立ちます」と結論を先に述べた上でどう役に立つのかを説明すると、聞き手も興味を覚え、真剣に聞いてくれます。

余分な言葉を入れないように注意して話す

話の中に「あ～」や「え～」、「あの～」「その～」といった言葉が多く混じると、聞き手は「説明が下手だな」と感じます。

例えば「機密文書を量子化によって暗号化すれば、より安全に相手に送信できます」と、余計な言葉を一切挟まずに言えば、「なるほど」とすんなり理解できるでしょう。

けれど「あの～、この仕組みはですね、機密文書を送る際に、え～、量子化という仕組みで暗号化しまして…」といった説明だと、「余計な言葉が多すぎて、何言ってんだかわからない」と、相手が話を理解しにくくなる可能性もあります。

このように、余分な言葉を入れないよう話すことは、説明下手の改善に有効な方法なのです。

感情的に話さないことも大事

説明をしても、全ての人が同じように理解してくれるとは限りません。「よくわからないよ。もっとわかるように説明してよ」と言われる可能性は十分あり得ます。

そんな時、「皆わかってくれてるのに、何でわからないんですか！」とか、「あなただけですよ、そんなこと言うのは！」などと感情的に話すのは厳禁です。

大部分の人がわかっていても、中にはわからない人もいるでしょう。特に質問されて感情的に話すと、「質問されたくないのかな」と思われるかもしれません。

説明を遮られてムッとすることもあるでしょうが、感情的に話す人に対しては嫌悪感を抱く人も。つい感情的になってしまうなら、冷静さを心がけることが大事です。

話す前と話す時のそれぞれに、話下手改善につながるポイントがわかりました。ここからは、説明上手になるための具体的なトレーニング方法をご紹介します。できるものから順に試してみてくださいね。

ニュースを見る

説明上手と言えばニュースを読み上げるキャスターですよね。数多くのニュースを時間内に納めて伝えないといけないため、重要な点を絞り込んで伝えるのがニュースの特徴です。

ニュースを見ていると、まずキャスターが結論を述べる、もしくは問題提起をしているのに気付くでしょう。「今日は企業各社で入社式が行われました」といった具合です。その後、詳しい内容を紹介します。

ニュースを参考に、「先に結論ありき」の話し方をマスターすると、かなり説明が分かりやすくなりますよ。

新聞を読む

新聞を読むことも、説明上手になるために有効なトレーニングです。新聞は紙面の範囲が限られているため、その中に大事な情報から先に詰め込んでいかなければなりません。

その結果、伝えられればベターな内容は割愛され、最終的に要点だけが残ります。新聞を読むことによって、話す前に内容をまとめる際の要点を探しだし、絞り込んで文章を作る作業を上達させてくれるでしょう。

説明が上手になれるような本を読む

書店に行くと、上手に説明するためのノウハウを教えてくれる本がずらりと並んでいます。こうした本を読んで、上手に説明するにはどうしたらいいかを勉強するのもいいでしょう。

そもそも、大勢の人に説明し、皆に理解してもらうのは大変。人それぞれ、理解力が異なるからです。

説明上手になるための本には、さまざまなシチュエーションで考えるべきことや、押さえておきたいポイントなどが紹介されています。書店に行けば実際に手に取って見られますので、「これがわかりやすそう」と思うものが選べる点でおすすめです。

日記をつける

説明上手になりたいけれど、トレーニングは続きそうにないという人におすすめなのが日記をつける方法です。
中でもおすすめは、記入する欄が少ない日記帳。例えば5年日記なら、5年分を1ページに書く構造になっています。1月1日のページには、過去5年間の日記が綴られるというわけです。

書く段落数は3～5行。この中に、今日一日の出来事を書き込まなければなりません。となると「朝起きて顔を洗い、朝食を食べて…」といった書き方は無理ですよね。

1日を要約し、大事なことだけを記していく日記をつけると、自然と重要な事は何かをピックアップできるようになるはず。あまりトレーニングっぽく感じないところもおすすめです。