固太りって何？固太りの方におすすめのダイエット方法や食材を解説！

体重が増えたり、これまで履けていたスカートやスラックスがきつく感じたときは、「あ～、ダイエットしないと」と思う人が多いのではないでしょうか。

とはいうものの、太り方には種類があり、やみくもにダイエットをしても効果が得られないと言われます。ということは、まずは自分がどんな太り方をしているかの把握が重要ですね。

太り方の種類のひとつに「固太り」というのがあり、「私って固太りなのよね～」といった会話はよく耳にするところ。「あ、そうなんだ」なんて返事を返すものの、「固太り」がどういう太り方なのか、曖昧なのではないでしょうか。

今回は、そんな固太りを解説しつつ、おすすめのダイエット方法をご紹介します。

固太りとは何かを知るには、固太りする人の特徴をチェックするのが手っ取り早いでしょう。共通する特徴をいくつももっているとしたら、固太りの可能性が大です。

それでは、固太りする人の特徴を見ていきましょう。

見た目ががっちりしている

固太りの人の特徴に、見た目ががっちりしているというのがあります。というのも、固太りは長期間にわたってスポーツをしていた人が、運動をやめた後になりやすい太り方だからです。

それまでスポーツをしていたため筋肉が発達していたところに、スポーツをやめたことで脂肪が増えます。増えた脂肪は筋肉の間に入り込むため、いわゆる霜降り肉のような状態になるわけです。

そのため、脂肪だけだとぷよぷよした見た目になるのに対し、筋肉と混じり合っている固太りは、脂肪が付いていてもがっちりして見えてしまいます。

下半身が太りやすい

スポーツでは下半身を重点的にトレーニングします。というのも、人の体は下半身に大きな筋肉が集まっているからです。

下半身が太りやすいのは、下半身の筋肉量が多いところへ脂肪が混じってしまうため。とりわけふくらはぎは筋肉量が多く、下半身で最も筋肉がつきやすい場所とされます。

このふくらはぎを中心に太ももや臀部にも脂肪が付いてしまうため、どうしても下半身が太りやすいのです。見た目ががっちりしている中でも、とりわけ下半身が太っている人は、固太りの可能性が高いと言えます。

脂肪が固いので肉がつかみづらい

固太りの仕組みは、筋肉の中に脂肪が入り込んだ霜降り肉のような状態だとご説明しましたが、それゆえに脂肪が固く、肉がつかみづらいという特徴があります。

脂肪太りであれば、全てが脂肪と言っても過言ではありませんから、タプタプしていて掴むのは簡単です。けれど、もともとは筋肉だったところへ脂肪が入り込んでいる固太りは、いわば脂肪と筋肉を一緒に掴んでいる状態と言えます。

つまり、肉がつかみづらい理由は、脂肪が固いのではなく、固い筋肉と一緒につかもうとするから。そう考えると、固太りの特徴がさらに理解できるのではないでしょうか。

便秘がちになる

固太りは圧倒的にスポーツ経験者に多く、スポーツをしていた頃と同じ食生活を続けていると便秘がちになります。これは、運動をしていないのに、食べる量が同じだと代謝が悪くなるためです。

代謝が悪くなると、胃腸に負担を与え、胃腸の働きに支障をきたします。その結果、何日もお通じがないといった具合に、便秘に悩まされることがしばしばです。

また、便秘になると腸内の日和見菌が悪玉菌に変わり、善玉菌に比べて圧倒的に悪玉菌が増えてしまいます。これもまた、便秘に拍車をかける要因です。

太り方の種類によって、太る原因はさまざま。そのため、固太りをするのには、固太りにつながる原因があります。

ここでは、固太りしてしまう原因をチェックしてみましょう。

冷え性

冷え性とは、体が常に冷たいと感じる症状のことで、特に手足の先が冷たくなります。また、上腕部や大腿部が冷えることもしばしばです。

冷え性は、手足の末端が冷える人もいれば、体全体が冷える人もいて、医療においては「こうなったら冷え性」という確固たる定義は確立していないのだとか。ただ、血流不足が原因なのは確かで、血流不足が血行不良を招き、冷えをもたらしているのは間違いありません。

体が冷えると内臓も冷えてしまうため、体は内臓の熱を保とうとして脂肪を蓄えます。つまり、脂肪を燃焼させずにどんどん溜め込んでいき、ますます太ってしまうというわけです。

老廃物が蓄積されやすい

冷えとの因果関係が大きいのが、老廃物が蓄積されやすいことです。

冷えは血流不足が最たる原因ですが、人の体には静脈に沿ってリンパ管が走っており、静脈が回収しきれなかった老廃物はリンパ管に流れ込み、リンパ液となって体外に排出されます。

冷えによって血流が悪くなると、毛細血管の隅々まで血液が行き届かず、老廃物を静脈に回収することができません。さらに、リンパ管には血液を送り出すポンプの役割を果たす心臓のような臓器がなく、血液の流れに伴って流れています。

その血液の流れが悪くなると、リンパは停滞状態に。老廃物をリンパ液として取り込んだはいいものの、リンパ管にずっと溜めておくことになるというわけです。

姿勢の悪さと体の歪み

固太りする原因には、姿勢の悪さや体の歪みが挙げられます。これは、固太りの一番の原因とも言われており、注意が必要です。

姿勢が悪いと筋肉が緊張し、血流が悪くなります。肩こりがその代表で、長時間同じ姿勢でパソコンに向かっていると肩が凝るのは、同じ姿勢を取り続けることによって筋肉が緊張し、血流が悪くなるからです。

また、猫背や、椅子にもたれかかった姿勢を取り続けると、体が歪んできます。体の歪みもまた、血流を悪くする原因。姿勢が悪いと体は歪んできますので、血流が悪くなり冷えを招くといった具合に、負のスパイラルに陥っていくでしょう。

カロリー摂取量が多い

もともと運動をしていた人に多い太り方なのが、固太りの最大の特徴です。というのも、運動をしている間はカロリー消費量が多く、バテないためにもたくさん食べていたことでしょう。

けれど、運動をやめてもなかなか食べる量を減らすことはできません。同じように食べていると、運動で消費するカロリーは激減していますから、太るのも当然です。

結果としてカロリーの摂り過ぎになり、筋肉の間に入り込む脂肪の量が増え、固太りになってしまいます。

固太りもあれば水太り、脂肪太りなど、太り方の種類はさまざま。ダイエットを成功させるには、それぞれの太り方に適した方法のチョイスが欠かせません。

ここでは、固太りの方におすすめのダイエット方法をご紹介します。できるものから、早速始めてみてはいかがでしょうか。

固太りにおすすめのダイエット：ストレッチ

固太りの人は筋肉と脂肪が混じり合っているため、体ががっちりしているだけでなく、体そのものも固いのが特徴です。

固い状態で運動を行っても、なかなかダイエット効果は上がりません。例えば、固いバターを切るのは大変ですが、少し温めると切りやすくなりますよね。この温めに該当するのがストレッチです。

体を動かすダイエットに取り組む前に入念にストレッチを行うことで、体が温まり、固い体もほぐれてきます。固い状態よりも脂肪の燃焼率がアップし、ダイエット効果もより高まるでしょう。

どんな運動でダイエットを行うにしても、まずはストレッチからスタートするのが鉄則です。運動後もストレッチで締めるようにしてくださいね。

固太りにおすすめのダイエット：ヨガ

固太りの人は、痩せるために筋トレメインのダイエットをすると、筋肉量が増えます。もともとスポーツをしていたこともあり、筋肉そのものが出来上がっていますので、筋トレを行えば簡単に筋肉が鍛えられてしまうのです。

筋トレは無酸素運動と呼ばれるハードな運動ですが、固太りの人には不向き。筋肉が鍛えられて、ますます太って見えます。となると、有酸素運動が効果的だと予測がつきますね。

おすすめはストレッチ効果も期待できるヨガで、ヨガはゆっくりとした動きで行う有酸素運動です。最近はヨガの効果をより増してくれるホットヨガの人気が高く、寒い時季にはぴったりですね。

固太りにおすすめのダイエット：ダンスエクササイズ

近年、音楽に合わせて踊りながら楽しくエクササイズができるとして、ダンスエクササイズが人気ですが、これは固太りの人におすすめのダイエット方法です。

ダイエットで脂肪を燃焼させるには、まずストレッチで体をほぐし、適度に筋肉を鍛えることが大事ですが、ダンスエクササイズなら両方を一度にできてしまいます。

また、かつては連続して20分以上運動しないと脂肪が燃えないとされていた有酸素運動ですが、近年は3分、5分を積み重ねた累計20分でも効果があるとわかってきました。隙間時間にお気に入りのダンスを踊れば、気分転換にもなって一石二鳥ですね。

固太りにおすすめのダイエット：ウォーキング

男性にとってヨガは少々ハードルが高めですし、「ダンスなんてとても踊れない」という人も多いでしょう。そんなときは、ウォーキングがおすすめ。道具要らずで始められ、体調によってペースの調節もできますね。

ただ、ウォーキングで固太りを解消するには、ただ歩けばいいというわけではありません。有酸素運動になるウォーキングは、歩き方や姿勢、スピードなど注意すべき点がたくさんあります。

歩くことで足裏が刺激され、冷え性改善にも効果的なのですが、足に合わない靴で歩くと足を痛める原因に。ウォーキング用の靴はちょっと奮発して買うのがおすすめです。

固太りにおすすめのダイエット：スクワット

下半身を鍛える代表的なトレーニングと言えば、スクワットですよね。スクワットがよいとされるのは、下半身に大きな筋肉が集中しているから。すなわち、下半身を鍛えることで下半身太りを解消するダイエット方法です。

スクワットをすることで血流がよくなりますので、足先の末しょう神経にまで血液が送られます。血流がよくなれば老廃物もスムーズに排泄され、ダイエット効果を促すでしょう。

スクワットをダイエット方法に選ぶなら、まずはストレッチから始めるのが鉄則。体を十分にほぐしてからスクワットを行い、終わったら再度ストレッチで筋肉をほぐしてくださいね。

固太りにおすすめのダイエット：フラフープ

子供の頃、フラフープが一世を風靡した記憶のある人も多いのではないでしょうか。実はこのフラフープ、固太りの人のダイエットに最適！

フラフープとは、腰の辺りで大きな輪っかを回す運動ですが、これが体幹を鍛えるのに効果的です。

さらに、フラフープはどのくらい回し続けられるかがポイントなので、必然的に長時間の運動になります。つまり、有酸素運動になるわけですね。

ウエスト部分をひねることから、ウエスト周辺の脂肪が燃焼するのはもちろんですが、下半身を使ってバランスをとる必要があり、自然と下半身全体のエクササイズになります。

場所が必要ですが、楽しく運動しながらダイエットしたい人におすすめです。

ダイエット中とはいえ、美味しい食事は諦めたくないですよね。ダイエット中でも、エネルギーチャージは必要です。

ただ、固太りを解消するためのダイエットに取り組んでいるときは、おすすめの食材を多く用いると効果的。そこで、固太りの方のダイエット中におすすめの食材をご紹介します。

シソ：体を温め、老廃物の発散

シソは、抗酸化作用の高いビタミン類やカルシウムを豊富に含んでおり、「和ハーブ」とも呼ばれる食材。体を温める効果があり、血流をよくしてくれます。

血流がよくなるとリンパの巡りもよくなりますので、老廃物の排出もスムーズになるでしょう。

さらに、体を温めるシソは脂肪になる前に老廃物として発散させてしまう、優れものでもあります。

ショウガ：冷え性に効果的

ショウガがピリッと辛いのは、辛み成分の「ジンゲロール」や「ショウガオール」を含んでいるからです。これらの辛み成分は、体を内側からぽかぽかと温めてくれる効果をもたらします。

体が温まると血液の流れもよくなりますが、ショウガには血管を柔軟に保つ力もあり、細い毛細血管にまで血液を運んでくれ、手足の冷えには特に効果的。

さらに、辛み成分は胃腸を刺激することで内臓の冷えまでも取ってくれます。内臓が活発に動くと代謝がよくなることから、ダイエットにつながるというわけですね。

トマト：コレステロールの酸化を防ぐ

トマトには、リコピンと呼ばれる強い抗酸化作用を持つ成分が含まれています。

リコピンのすごいところは、抗酸化作用によってコレステロールの酸化を防ぐだけでなく、血流も改善してくれること。つまり、冷え対策にもなるのです。

ただ、リコピンは熱に弱いので、ダイエット中は生で食べるのが基本となります。最近はリコピンの濃度が高い優れもののトマトが多く登場していますので、毎日のトマトを習慣づけるとよいですね。

セロリ：運動後の筋肉の痙攣を防止

好き嫌いがはっきりわかれる野菜と言っても過言ではないセロリですが、カリウムを多く含んでいるため、体内のナトリウムを排泄し、高血圧の予防にもよいとされます。

長時間の運動をすると筋肉が痙攣を起こすことがよくありますが、セロリはこの運動後の筋肉の痙攣を防止する作用があり、運動系のダイエットの嬉しい味方です。

さらに、セロリにはアピオイルという精油成分が含まれており、これにはイライラを鎮めてくれる作用があります。したがって、カロリーをセーブするダイエットの際は、食べられないイライラを鎮めてくれる効果に期待できる食材です。

自己流のダイエットや、特定の食品だけを食べる、あるいは抜くといった極端なダイエットは、体に負担をかける場合があります。ということは、固太りの人がダイエットするときの注意点もあるのではないでしょうか。

そこで、ここでは固太りの人がダイエットするときの注意点をまとめました。これを読んでから、ダイエットに取り組んでくださいね。

長く続けることを意識する

固太りは筋肉の中に脂肪が入り込んでいるため、単なる脂肪よりも燃焼しにくいという特徴があります。したがって、ダイエットは長期戦を覚悟しなければなりません。

ダイエット効果を早く出したいからと、カロリー摂取を極端にセーブすれば、エネルギー不足に陥ります。エネルギーが足りないと、ウォーキングやヨガといった体を動かすダイエットをしようにも、ダイエットをする力が湧いてきませんよね。

つまり、固太りはそう簡単にダイエット効果が出るものではなく、長期戦を覚悟で取り組むダイエットなのです。長く続けることを意識しておかないと、スタートダッシュで息切れし、必然的にダイエットも挫折してしまうでしょう。

日々の運動はバランスよく行う

ヨガやウォーキングといった運動でダイエットを行うなら、バランスよく行うことも大事です。

固太りの人は筋肉の間に脂肪が入り込んでいることが、痩せにくい原因の一つですが、一方でメリットもあります。筋肉のエネルギー熱消費率は高く、間に入り込んだ脂肪を燃やしてくれるからです。

「体が固いからヨガは無理、ダンスなんてとてもとても…」となると、残るはウォーキングかスクワット。雨が降ればウォーキングはできずスクワットだけになり、運動によるダイエットがうやむやになってしまう恐れがあります。

そうならないためには、ヨガにもダンスにも挑戦しましょう。そうすれば、さまざまな運動ができて、ダイエットが続けられますよ。

食事の素材と栄養に注意する

先にご紹介した、固太りの人におすすめの食材以外にも、固太りの解消によいものがあります。

中でも、たんぱく質は不可欠な栄養素ですので、たんぱく質を多く含んだ食事を心がけるといいでしょう。ただし、脂の多い牛肉や豚肉よりも、高たんぱく低カロリーの鶏肉がおすすめです。また、日本人の体質にあった植物性たんぱく質の納豆もいいですね。

また、冷えは固太りのダイエットを困難にするため、体を冷やす食べ物や飲み物はできるだけ避けましょう。体を温める効果のある野菜を温野菜にしたり、スープや味噌汁を添えた献立にすると、血行促進につながります。

体をしっかり温める食事ができれば、ダイエット効果もより高まることでしょう。

生活習慣の見直し

冷えと直結している固太りの人は、生活習慣の改善もダイエットに欠かせません。冷えは自律神経の乱れとも関係しており、自律神経の乱れは生活習慣が原因であることが多いからです。

まず、体を温めるのに最も効果的な入浴は、寝る前がおすすめ。入浴によって自律神経のうち、リラックスモードになる副交感神経を優位にします。

食事は、できるだけ毎日同じ時間にとるのが理想です。毎日同じ時間に食べることで体内時計が整います。体内時計が整うと、内臓その他の体の各器官が正常に働き出し、ダイエットもスムーズになるからです。

生活習慣を見直すことで、自律神経が整えば、ダイエット以外にも良い効果をもたらすのではないでしょうか。

結果を焦らない事

固太りは筋肉と脂肪がセットになっているため、脂肪だけのダイエットよりも効果が出にくいのが特徴です。したがって、結果を焦ると「なかなか痩せない…」とガッカリしてしまい、挫折につながります。

まずは、固太りとはどういう状態なのかを理解し、効果が出始めるまでに時間がかかることを覚えておきましょう。そうすれば、いたずらに焦ることもありませんよね。

固太りの人はもともと筋肉があるので、いったん脂肪が落ちてしまえば、後は運動効果によって全てが筋肉となります。燃焼効果がアップして体全体の脂肪の燃焼が高まり、ダイエット効果を実感できるでしょう。

固太りの意味や原因についてご紹介してきました。固太りがどのようなものか、いまいちピンとこなかったという人も、イメージできたのではないでしょうか。

固太りの人の特徴を見ると、固太りがどういう太り方なのかが理解できます。また、解消するためには、固太り解消に適したダイエット方法の選択も重要です。

ダイエットの注意点を頭に入れ、おすすめ食材を上手に用いてダイエットを成功させてくださいね。