想像力を鍛える方法を徹底解説！想像力が豊かな人の性格&特徴は？

仕事や人間関係で役立つとされる「想像力」。実際のところ、想像力とはどんな能力を指すのでしょうか。わかっているようでわからない、想像力の意味について考えてみましょう。

想像力の意味とは

想像力とは、目の前に事象としてあわられていない物事を、頭の中でイメージすることを意味します。

例えば、お腹が空いた時、食べたいものが頭に浮かんでくる人は多いのではないでしょうか。そんな直接的なイメージはもちろん、会話をしている相手の考えを推しはかったり、今日これから起こるであろう出来事を予測することなども「想像」に含まれます。

想像力とは、あらゆることをイメージしたり、予測すること。
想像力がある人は、目に見える以外のことに考えを馳せるのが得意なのです。

発想力・創造力との違い

発想力とは、新しい考えやアイデアなどを生み出す力のことを指します。
創造力とは、新しいものを創り出す能力のことを指します。

どちらも、「想像力」に近いイメージで捉えられやすい言葉ですが、意味は異なります。
しかし、発想力も創造力も、豊かなイメージを源に生み出されるもの。想像力が高い人は、それに比例して、必然的に発想力や創造力を発揮できるでしょう。

出典：コトバンク『創造力』
https://kotobank.jp/word/%E5%89%B5%E9%80%A0%E5%8A%9B-89530

想像力があれば、どんなシーンで役立つのでしょうか。ここでは、想像力を働かせることで物事が有利に運ぶ実例をご紹介します。

仕事でアイデアが出せる

想像力が豊かな人は、それに比例して発想する力も優れているとご紹介しました。これは、仕事の場面において非常に役立ちます。

例えば、課題解決の突破口を見つけたり、目新しい企画を生み出したり、顧客の立場に立ったサービスを提供するなど、想像力を働かせることによって精度の高いアイデアが生み出せるのです。

想像力が優れている人は「こんなものがあったら面白いかも」「お客様などんな風に感じているのだろう」など、様々な角度からイメージを膨らませることを得意としています。

他の人では気づかないような視点を持っているため、周囲をあっと驚かせるようなアイデアを発想します。

タスクの管理

想像力が豊かな人は、タスクの管理が得意です。タスク管理と想像力は、一見関係ないことのように思われます。しかし、想像力を活用すれば、一つのタスクをやり遂げるためにかかる時間や想定される問題点などをイメージし、適切な計画を立てることが可能です。

想像力を持っている人は、常に抜かりないプラン立てができるため、それがタスク管理能力にもつながっているのです。

また、自分のタスク管理だけでなく、部下のマネジメントにもその能力を活かすことができます。

相手の性格や行動パターンの傾向から陥りやすいトラブルを想定し、ちょうど良いタイミングで進捗確認やアドバイスを行うなどして、たとえ部下の仕事であっても要領よく管理します。

円滑な人間関係にも役立つ

相手の気持ちをイメージする能力に長けているため、人間関係を円滑に保つことも得意です。

性格や考え方などから想像を巡らせ、「こんな風に言われたら喜ぶ」「こんな言い方はNG」など、一人一人に合わせた対応ができます。

また、人と人との関係にも敏感なので、合わない性格の者同士がトラブルを起こさないよう配慮するなど、影で苦労しているケースも。

色々なことを感じ取ってしまう性格ゆえ、気をまわし過ぎてしんどい思いをする場面も多いでしょう。しかし、その気遣いに救われている人も多いのです。

恋愛上手になれる

イメージする力に優れているということは、恋愛において大きなアドバンテージです。

例えば、相手の服装や言動から好みのタイプを想像できたり、心情を察知して上手にアプローチをかけられるなど、想像力の豊かさが恋愛スキルに大きな影響を与えています。

もしも恋愛下手で悩んでいるなら、想像力を鍛えてみるのも一つの手です。恋愛上手な人は、表面に表れている以外の様々な真実を読み取る力に長けています。

気になる異性の発言一つとっても、そこからいかに相手の心の奥の本音にリーチできるかが恋愛上手、恋愛下手の分かれ道なのです。

想像力が豊かな人には共通する性格や特徴があります。あなたにも当てはまるものがあるかチェックしてみてください。

客観的に見ることが得意

想像力は、主観的なものだと思われがちですが、実は真逆です。イメージすることに長けた人は、自分以外の人の状況や感情に思いを巡らせることができます。客観的に物事を捉える目を持っているのです。

人間は、考えすぎると周りが見えなくなったり、視野が狭くなりがちですが、創造力に優れた人は、決して冷静な視点を見失うことはありません。

仕事では、チームに一人いると、それとなく客観的な意見を出してくれたり、方向性を軌道修正してくれる心強い存在として信頼を集めています。

視野が幅広い

いろんな立場に立って想像するのがクセのようになっているので、一つの物事に対してA視点から見た場合、B視点から見た場合など、様々な角度から分析することができます。

リーダーとしてグイグイ引っ張っていくというよりは、周囲の意見を上手に拾い上げて言語化するのが得意なサポート役タイプが多いでしょう。

相手の表情などにも自然と目が行くので、何か言いたげな人や不満を抱えてそうな人がいれば、それとなく意見を促すなどして、場が円滑にまわるよう配慮します。

人の気持ちに敏感

人の気持ちに敏感で、表情や言葉から相手の考えを察知するのが得意です。そのため、気遣い上手と言われることが多いでしょう。

また、どんな対応をされたら喜ぶか、どんな言葉をかけられたら嬉しいのかなど、相手の心を動かすツボを押さえることが得意なので、自然と人から好かれます。

敏感さゆえに、自分のことをおざなりにしてしまうことが多々あり、知らず知らずのうちにストレスを抱えやすいのも特徴として挙げられます。人の気持ちに敏感なのは、自分自身も感情が豊かな証拠。時には自分を労わることも必要です。

先読みが得意

これから先に起こる出来事をイメージし、あらゆる事態に想定するのが得意です。こうすればこうなるだろうというシミュレーションの精度が高いので、大抵のことは思った通りに進行します。

その特技ゆえ、計画や進行管理において能力を発揮します。また、学生の頃などは、テスト問題の予想がいつも的中していたという人が多いのではないでしょうか。

想像力が豊かな人の特徴をご紹介してきましたが、その逆はどうでしょうか。ここでは想像力が乏しい人の特徴や心理について解説します。

人の気持ちを考えるのが苦手

想像力が乏しい人は、何事においても「自分、自分」の傾向にあります。常に主観的で、相手の気持ちに配慮するのが苦手です。

「私がこう思うから、みんなも同じように思っているだろう」という考えなので、自分と違う意見を理解したり、受け入れたりするのに時間がかかり、知らず知らずの間に他人を不快にさせてしまっていることが多々あります。

また、自分の発言を相手がどう捉えるかという意識も低いため、時としてデリカシーのない言動が悪目立ちしてしまう場合も。

決して悪気があるわけではなく、想像力の欠如ゆえにそうなってしまうのです。

空気が読めない

主観的なので、空気が読めないという特徴があります。「なんとなくみんなこう思っているだろう」という想像ができないため、思ったことをそのままストレートに発信し、空気を凍らせる場面も。

「場の空気」という目に見えないものを読み取るには、想像力が必要です。想像力が乏しい人は、目に見える表面的なものだけをまっすぐに捉えてしまう、素直な性格の持ち主ともいえるでしょう。その裏表のなさが、時として人をホッとさせることもあります。

未来の予測が苦手

想像力のない人は、シミュレーションが苦手です。こうすればこうなって、さらにこうすればこう進んで、と頭であれこれ想像するよりも、行き当たりばったりで物事をこなすタイプと言えます。

そのため、つまづいてしまったらつまづいたまま、起き上がれないというパターンが多々あります。起こりうる問題点などを想定できていないがゆえ、対策が遅れてしまうのです。

仕事においても、準備不足、想定不足で進行が遅れるというケースが多いでしょう。

人生経験が少ない

想像力の欠如は何が原因かというと、それはズバリ「人生経験の少なさ」です。経験が少ないからこそ、考え方の引き出しが乏しく、相手の立場に立つことができないのです。

人生は、関わる人が増えるほど、一人一人の考え方の違いを目の当たりにでき、それが自分の想像力の幅を広げてくれます。また、様々なことにトライしている人は、その分経験値がたまり、物事のシミュレーションの精度が磨かれるでしょう。

もしも「自分には想像力がない」と嘆いているなら、これから養えばいいのです。

想像力が欠けてしまう原因とは、一体どんなことでしょうか。イメージする力を奪う要因について考えてみましょう。

すぐスマホに頼る

わからないことがあったら、なんでもスマホで検索してしまう人は要注意。ネットで探せば大抵の情報は簡単に手に入ってしまう便利な時代だからこそ、調べる前に自分で考えてみる時間を持つことが必要です。

考える前に答えを得るというサイクルを繰り返していれば、イメージする力はどんどん失われていきます。スマホに頼りきりの自覚がある人は、自分の頭を意識的に使う習慣をつけてみてください。

じっくりと考えることは、スピーディーに答えを手に入れるよりもずっと面白いですよ。

好き嫌いが極端に激しい

想像力が豊かな人は、様々な立場で物事を考えることができます。好き嫌いが激しいと、「嫌い」な方の視点に立つことができないため、考え方の幅が狭まってしまうでしょう。

物事には表と裏があり、そのどちらにも考えを巡らせることが創造力に繋がります。一つの考え方や捉え方に固執しすぎていると、柔軟性を失い、結果的に想像力が欠けてしまうのです。

好きか嫌いかの意見をはっきりと持っているのは素晴らしいこと。そこに、両側の視点から物事を判断する頭の柔らかさが加われば、さらに深い考え方ができるようになれます。

人間関係が狭い

人間は、関わった他人の数だけ、様々な生き方や考え方に触れることができます。そしてそれが、考え方の幅を広げ、豊かな想像力を育むのです。

限定された小さなコミュニティーの中で生きていると、安心感は得られますが、その分視野は狭まるばかり。想像力のスケールもどんどん縮小されていきます。

いつも決まった相手としか関わらないという人は、意図的に接する人数を増やしてみることをおすすめします。たくさんの人と関わるのは時としてストレスにもなりますが、視野の広さをもたらし、想像力を高めてくれるでしょう。

ルーティンワークに慣れてしまっている

まるで何かのフォーマットのように決まった毎日を送ってはいませんか？毎日同じ場所に行き、同じ仕事を繰り返しているだけでは、頭を使う機会はどんどん失われていきます。そんなルーティンな日々は、想像力をも奪うでしょう。

想像力を高めるには、新鮮で驚きに満ちたライフスタイルが欠かせません。それは、決して何か大げさなことをするのではなく、いつもの生活に新しい要素を少し加えてみるような簡単な挑戦からでもスタートできます。

次の項目では、具体的な方法をお教えします。

ここからは、想像力を鍛えるための方法をご紹介します。まずは前編をお届けします。

知識と経験を増やす

想像力が欠如してしまう原因のひとつに、視野の狭さが挙げられます。様々な視点を持つことができれば、イメージできる範囲も広がっていきます。

多様な視点を得るのに必要なのは、深い知識と経験です。知っていることが多いほど、思考のスケールが大きくなります。自分の人生を豊かにするためにも、常に新しいことに挑戦したり、学んだりする姿勢を持ち続けましょう。

知らないことは深掘りしてみる。やってみたいと思ったことはできるだけチャレンジする。そんな意識を持って行動するだけでも、想像力はどんどん豊かになっていきますよ。

新しいことに積極的に挑戦する

新しいことには、どんどんトライしましょう。今まで苦手だと思って避けてきた何かが、あなたに新しい視点をもたらしてくれるかもしれません。

仕事でも、勉強でも、趣味でもなんでも構いません。初めてのことに挑戦できる機会があれば、勇気を持って飛び込んでみましょう。

経験が増えると、想像できる範囲が広がります。何かやればやっただけ、それがそのままあなたの資産になるのです。

物事を別の目線から見てみる

自分はこうだと思うことを、疑ってみましょう。

例えば、「映画の結末について、自分はこう思ったけれど、他の考え方はどうだろう？」と興味を持ってみてください。他の人のレビューをチェックするもよし、友人に意見を聞くもよしです。きっと、自分では思いもしなかったような考えに触れることができるでしょう。

そして、それを「ふーん、そっか。」で終わらてはいけません。なぜそう思ったのだろうと、想像してみるのです。今日からできる、想像力を鍛えるためのトレーニングです。

しっかりと睡眠をとる

想像力を発揮するためには、自分のコンディションを整えることがとても大切です。寝不足でイライラしていては、バランスのとれた思考はできません。

十分な睡眠をはじめ、バランスのとれた食事や適度な運動など、常に自分を整える習慣をつけてください。一見、想像力とは関係のないことのように思われるかもしれませんが、心と体は直結しています。体が健やかな状態でいると、心も柔軟に保てるのです。

人間観察をする

人間観察は、想像力を鍛えるのにぴったりのトレーニングです。相手の立場や感情に考えを巡らせるための視点を養うことができます。

カフェや電車などで見かけた人を、さりげなく（ジロジロ見てはいけません）観察し、相手のプロフィールや今の状況を想像してみてください。

年齢、住んでいる場所、職業、趣味、今日は何をしているのか、今どんな感情か。こんなことをイメージするだけで、相手の立場に立って物事を考えるための力が身につきます。

続いて、後編をお届けします。想像力を鍛えるために、今日からできることにぜひトライしてみてくださいね。

いつもは選ばない方を選ぶ

単調な毎日は想像力を奪います。かと言って、何か思い切ったことにトライする勇気はない…。そんなあなたにおすすめしたいのが、「いつもは選ばない方を選ぶ」です。

例えば、駅までの道のりや食事のメニュー、洋服の色など、いつもの自分だったら選択しない方をあえてチョイスしてみてください。

「思ったより良かった」「やっぱりイマイチだった」など、やってみた感想は様々だと思います。しかし、これだけでもあなたの経験値をグンと増やすことができるのです。

意識的に「いつもは選ばない方を選ぶ」機会を持つと、想像力もどんどん豊かになりますよ。

読書をする

TVや映画、動画などの映像メディアは、見るだけでたくさんの情報を得られる点が便利ですよね。

一方、本はどうでしょうか。情報が限られている分、そこに想像を馳せる余地があります。読書は、簡単に想像力を鍛えることができる習慣です。

特におすすめしたいのが、雑誌や写真集ではなく、文字のみの書籍です。文字だけを追うため、必然的に頭の中で様々なシーンを思い描くことになります。文字を追えば追うほど、物事をイメージする回路が鍛えられるでしょう。

難しい本を読む必要はありません。文字から得られる情報を頭の中で組み立てて想像することさえできればいいいので、小説でも、ビジネス本でも、あなたが読みやすいものを手に取ってみてください。

人の話を深く聞く

人の話を真剣に聞くことは、想像力を強化します。真剣にというのは、全身全霊で聞くことです。

相手との会話に全神経を集中させていると、様々な情報を得られるでしょう。口調、表情、テンポなどの表面的な部分はもちろん、話の内容もどんどん深掘りしたくなる箇所が出てきます。

「興味を持って聞く」という意識を持って会話に臨むことで、想像力を働かせるためのコツがだんだんと身についてくるはずです。

今日1日を想像してみる

これは、先読みが苦手な人にぜひ試してもらいたい方法です。朝起きた時に、1日のシミュレーションをしましょう。

今日はこんな仕事があるから、この人に相談しよう。朝は忙しいだろうから、お昼頃に声をかけよう。ランチはこれを食べよう。金曜日だから上司に飲みに誘われるかもしれない。回避するために、何時頃には会社を出よう。夜は24時までには就寝しよう。

こんな風に、1日の出来事や、それに対応するための行動を想定してから家を出てください。そして、1日の終わりに朝のシミュレーションの精度を振り返ってみてください。

これを毎日すると、どんどん未来予想ができるようになります。計画力が身につき、仕事にも役立ちますよ。

人間関係を広げる

様々な人の考えに触れることで、想像力のスケールを広げることができます。「こんな風に考える人がいる」というサンプルをあなたの中に増やすごとに、相手の気持ちを読み取る力が養われます。

意識的に友人を増やす機会を持ったり、会社で関わったことのない人とも積極的にコミュニケーションを取ってみてください。関わる人の数が増えるごとに、あなたの人間的な深みが増していきます。想像力が鍛えられると同時に、人生の彩りが豊かになるでしょう。

想像力を高めることで、人生にたくさんのメリットが得られます。

相手の気持ちを読み取ったり、物事の先読みをするのが得意ではないという人もいるでしょう。しかし、想像力を鍛えるための取り組みは、やればやっただけあなたの資産になるのです。

ご紹介した方法の中で、気軽にトライできそうなものから取り入れてみてください。変化していく自分を実感できれば、どんどん楽しくなってくるはずです。豊かな想像力を身につけて、あなたがより充実した毎日を送れるよう祈っています。