ネアカとネクラの違いって？それぞれの特徴と恋愛の相性を徹底調査！

世の中を席巻した流行語も、時代の移り変わりによって新しい言葉が生まれると、死語と呼ばれて廃れていく運命にありますよね。けれど、「ネアカ」に関しては長く生き残り、しっかり定着している印象です。

そこで、「ネアカ」と「ネクラ」の比較の前に、まずは「ネアカ」についておさらいしましょう。

「ネアカ」の意味

「ネアカ」とは、「生まれつき明るい性格、あるいはそうした性格の人」を意味する言葉です。

例えば、「あの人はネアカだね」という表現なら、「あの人は根っから明るい性格の人だね」という意味で、褒め言葉となります。

そう考えると「ネアカ」は人の性格や、どんな人なのかを一言で言い表したい時に、便利な言葉ではないでしょうか。

「ネアカ」の由来

「ネアカ」という言葉は、「タモリのオールナイトニッポン」でのタモリさんの発言が由来です。ただし、タモリさんの意図とは違う意味で広まっていったという経緯があります。

「ネアカ」と「ネクラ」の言葉は1978年の年明けの放送で、「人を判断する基準として、根が明るいか暗いかはどう影響するか」という話に登場しました。その際のタモリさんの真意は、「見た目が明るいから根が明るく、暗いから根が暗い人だと思ってはダメだ」というものです。

けれど「見た目の明るい人がネアカ、暗い人がネクラ」が独り歩きしてしまい、タモリさんは真意が伝わらず嘆いていたとか。

「ネアカ」の類義語

「根が明るい人のこと」で定着していった「ネアカ」の類語は、どれも明るいものが目立ちます。

例えば「朗らか」は「気持ちや性格が明るく楽し気なこと」という意味ですし、「ひょうきん」も類語です。こちらは、「気軽に他人に対して、ふざけて面白がらせる性格のこと」を意味します。

また、「天真爛漫」も類語に当てはまるでしょう。「無邪気で明るいさま」や「純粋そのもので、気持ちの赴くままに振る舞うこと」を指して言う言葉だからです。どれも「ネアカ」でないとできない行動ですよね。

いずれも「明るい人」という印象を受ける点で、「ネアカ」の類語として納得できるのではないでしょうか。

「ネアカ」の対義語

「ネアカ」の対義語でまず思い浮かぶのは「ネクラ」でしょう。由来であるタモリさんも番組放送時、「根明」と「根暗」という表現を対義語で使っています。

「根が明るい性格＝ネアカ」に対し、「根が暗い性格、又は根が暗い性格をした人のこと」を指す対義語です。

「ネアカ」の類語はいくつかありますが、対義語は「ネクラ」しかないのが特徴。ここからも、「ネアカ」と「ネクラ」が対になっていることがわかりますね。

出典：goo辞書『ね‐あか【根明】 の解説』
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%A0%B9%E6%98%8E/

「ネアカ」をおさらいしたところで、ここからはネアカな人の性格・特徴を探っていきます。「ネアカ」な人はどのような性格の持ち主で、どんな特徴があるのか、早速ご覧ください。

人気がある

ネアカな人は、たいてい人気者なのではないでしょうか。というのも、ネアカな人はコミュニケーションをとる能力に長けているからです。また、誰に対しても分け隔てなく接し、仲良くできるところが人気者になる所以でしょう。

さらに、ネアカな人は挨拶を欠かさず、人に対しては相手の名前をきちんと呼ぶという特徴があります。これらは、「自分はこの人に受け入れられている」という印象を与えるため、ますます好かれるというわけです。

また、人の悪口や噂話は言わず、人を傷つけるようなこともしません。こうした行為が、自分自身の明るい気持ちを妨げると知っているからです。

こうした素敵な資質を備えた人が、人気者になるのもうなずけますね。

ポジティブ

ネアカな人は、基本的にポジティブです。失敗してもくよくよ悩んだり、いつまでも引きずることがありません。「済んだことは仕方ない」と気持ちを切り替え、前を向いて歩くことを考えられる人と言えるでしょう。

そんなネアカな人は、自信を無くして落ち込んでいる人を見ると、積極的に声をかけることが少なくありません。そして、前向きで元気な気持ちになれるようなアドバイスをしてあげるのです。

ネアカな人にも嫌な事は起こります。そんな時もネガティブにならず、ポジティブでいることを選択しようとするところは、強い精神力を持っているとも言えますね。

明るい

根が明るい人のことを「ネアカ」と言うくらいですから、いつも明るく元気なのが特徴です。そのため、学校や職場などではしばしばムードメーカー的存在になります。

上司はもちろん、部下や年下の人たちにも、自分から明るく元気に挨拶をするネアカな人がいると、周囲の雰囲気も明るくなることでしょう。

そんな周囲を明るくしてくれるネアカな人は、職場やクラス、さらには家庭に至るまで、ぜひともいてほしい存在ですね。

いつも笑顔

いつも笑顔なのもネアカな人の特徴ですが、単に笑顔というだけではありません。ネアカな人は、しばしばつられ笑いをしてしまうほど、楽しそうに笑っているからです。

そんな周囲を巻き込んで人を笑顔にしてしまう力を持つにもかかわらず、ネアカな人には自分が人を笑顔にしているという自覚がありません。

そもそもネアカな人は「自分の笑顔で周囲の人を笑顔にしなくては」といった気負いがないため、自然に人が集まってきます。ネアカな人の、心から楽しそうな笑顔に惹かれて、多くの人が寄ってくるのは間違いないですね。

ネアカとセットになってよく使われるのが、ネアカの正反対を意味するネクラです。では、どんな性格と特徴を持っている人がネクラになるのでしょうか。

続いては、ネアカと正反対のネクラな人について見てみましょう。

用心深い

ネクラな人は、目立つことによって「人から妬まれたり、嫌がらせされるのではないか？」という思考になりがちです。その結果、こうした状況に陥らないようにと、常に用心深く周囲をうかがっています。

ネクラな人のこうした用心深い特徴は、過去のトラウマが原因になっていることが少なくありません。周囲から「ネクラだ」と言われていじめられたり、仲間外れにされたりした経験を持つ人ほど、用心深くなります。

できるだけ自己主張を避け、自分に害を及ぼす可能性がありそうな人には極力関わらないようにするといった用心が、習慣化しているのも特徴です。

ネガティブ

物事の明るい面を見たり、明るく考える人のことをポジティブな性格と言いますよね。こちらはネアカな人に当てはまる性格であり、特徴です。となると、ネクラな人がネガティブになるのは、誰しも想像がつくでしょう。

ネクラな人は、とにかく否定から入るのが特徴と言っても過言ではありません。「自分はダメ人間だ」とか、「何をやっても失敗する」といった具合です。その根底には、自分自身への全面的な自己否定があります。

また、ポジティブなネアカな人と自分を比較し、「あの人はあんなに生き生きとしているのに…」といった具合に、どんどんネガティブ思考がエスカレートしていくのも特徴です。

目立ちたくない

ネクラな人は、基本的に自分に自信を持てない性格のため、目立つことを避けようとするのが特徴です。人の前で話すのも苦手なため、プレゼンを担当するくらいなら、裏方に回って資料を作る方がいいと考えるタイプ。

たとえ、自分が作った資料が絶賛され、プレゼンを務めた人が脚光を浴びても羨ましいとは思わず、「あんなに注目されなくてよかった」と胸をなでおろすこともしばしばです。

例えば、何かで表彰されることになったら、たいていの人は鼻高々になるでしょう。けれど、ネクラな人は目立ちたくないという気持ちが強く、「表彰なんてしてもらわなくてもいいのに」と考える人も少なくありません。

コミュニケーションを取るのが苦手

性格や特徴のどれをとっても、ネガティブなことばかりに思えるネクラな人ですが、周囲に対する洞察力に優れている人が少なくありません。

ただし、人の考えを深読みしすぎてしまうところがネックです。「こんなことを言ったら相手は傷つくのではないか」などと、話す前から相手のことを過剰に気にしてしまいます。その理由は、「相手を傷つけたらどうしよう」という不安心理が強いからです。

これらの要因が重なって、ネクラな人は他人と話をするのが苦手。集団に加わってコミュニケーションを取ることなど、考えもできないでしょう。

人との関わりをできるだけ避けようとするネクラな人のコミュニケーション能力が、極めて低いのも納得ですね。

ネアカもネクラも、いわば人それぞれの個性と言えます。したがって、「恋人にするならネアカの方がいい」という人もいれば、「ネクラにはネクラの良さがある」という人もいるかもしれませんね。

そこで、ここでは男女に聞いた「恋人にするならネアカ？ネクラ？」の意見をご覧ください。

ネアカ派｜一緒にいるだけで元気が出そう

「恋人にするならネアカな女性がいいですね。一緒にいるだけで楽しくなってきて、元気が出そう。自分もどっちかというと明るい性格だから、気が合うと思います」（20歳/男性/大学生）

ポジティブで明るい性格の人は、やはり同じように明るい人、つまりネアカの人を好む傾向が強いと言えるでしょう。人は自分と似たところがある人に親近感を覚えると言いますから、ネアカ同士が惹かれ合うのも納得ですね。

ネアカな恋人なら、落ち込んだ時も前向きな気持ちを引き出してくれるでしょう。人生、時には落ち込むこともあります。そんな時、明るくポジティブな気持ちにさせてくれる恋人がいれば、救われますよね。

ネアカ派｜いいことがたくさんありそう

「昔から『笑う門には福来る』って言うでしょ？だから、ネアカな恋人といるといいことがたくさんありそう。恋人とパワースポット巡りのデートをしたら、いいことが次々に起こりそうな気がしません？」(26歳/女性/調剤薬局勤務）

「笑う門には福来（きた）る」とは、「明るく朗らかにいれば幸せがやってくる」以外にも「悲しいこと・苦しいことがあっても、希望を失わずにいれば幸せがやって来る」という意味があります。どちらにしても、明るく笑っていれば幸せがやって来るという古くからのことわざです。

ネアカな恋人と笑いながら楽しくパワースポット巡りのデートをすれば、いいことが次々に起こりそうな気がしてきますね。

ネクラ派｜自分も暗いタイプだから

「恋人にするなら、ネクラな女性を選びます。理由は自分も暗いタイプだから。お互いに性格が似ていると理解し合えるだろうし、暗いタイプ同士、気が合うんじゃないかと思うんです」（25歳/男性/SE）

世の中では、しばしば「人とワイワイ接する人がネアカ、そうでない人がネクラ」と考えることがよくありますよね。けれど、人とワイワイ過ごすのが苦手な人は少なくないでしょう。

ネクラな人は、大勢の人と接するのが苦手ですので、相手も自分と同じように感じるタイプだと安心できます。お互いに心情が理解できれば、一緒にいてラクと感じるのも無理はありませんね。

ネクラ派｜ネアカといると疲れる

「自分自身はネアカでもネクラでもないと思うんですけど、恋人にするならネアカよりネクラです。ネアカな恋人だと、自分が落ち込んでいるときは合わせる自信がないし、多分疲れると思う。その点、ネクラな人は物静かで落ち着けそうですよね」(24歳/女性/派遣社員）

ネアカな人と一緒にいて元気がもらえるのなら、ネアカな恋人がいいと感じる人は多いでしょう。けれど、「ヘコんだときはネアカの明るいテンションに疲れる」となるのではないでしょうか。

となると、「むしろネクラな人と一緒にいた方が落ち着く」となるのもわかりますね。

正反対の要素を持つネアカとネクラですが、恋愛での相性にはメリットがあります。ネアカとネクラが付き合うことで生まれるメリットには、どのようなものがあるのか、早速見てみましょう。

お互いの足りない部分を補える

ネアカとネクラの恋愛の相性を考えたとき、この組み合わせは両極端ですよね。そのため、お互いの足りない部分を補えるというメリットが生まれる相性と言えます。

例えば、ネアカの人は明るいところが何よりの良さですが、一方で楽観的なものの考え方をする人が少なくありません。こうした楽観的すぎるところが、「ネアカな人は男女共に頼りがいがない」と感じさせる最大の理由です。

一方のネクラな人は、思考が後ろ向きで暗いものの、洞察力に優れていることから物事を冷静に見られる人。冷静さは優れた判断能力につながるため、いざというときに頼れるというメリットがあります。

尊敬し合える

自分にはできないことができる人を見ると「すごいなあ。尊敬する」と感じる人も多いのではないでしょうか。

例えば、ネアカな人は積極的に人と関わり、さまざまなことに参加していける人ですので、どうしても目立ちます。自分にはない行動力は、ネクラな人にとって尊敬に値するでしょう。

一方のネクラな人は、優れた能力を持っているにもかかわらず、目立つのが嫌いなために縁の下の力持ちに徹することがよくあります。手柄を認められなくても黙々とこなす姿に、ネアカな人は尊敬の念を抱くのではないでしょうか。

こうした自分にないところをお互いに尊敬できる点は、間違いなくメリットですね。

知らなかったことが経験できる

ネアカな人とネクラな人は、かたやポジティブ、もう一方はネガティブといった具合に、まったく両極端の世界に住んでいると言えるでしょう。そんな2人の恋愛をするメリットは、自分の知らない世界を知るきっかけが得られることです。

ネアカな人は人と接することが好きなため、基本的にアウトドア派が多いと言われます。一方、人とのコミュニケーションが苦手なネクラな人は、一人で過ごす方が気がラク。必然的にインドア派が多くなるでしょう。

ネアカとネクラの2人が恋愛をしたら「相手の好きなことを自分もやってみようかな」という気になるかもしれません。知らなかったことが経験できるのは、両極端な2人の恋愛の大きなメリットですね。

バランスが保てる

恋愛に限らず人と人との付き合いは、似た者同士だから上手くいくこともあれば、マイナスに作用することもあります。

例えばネアカ同士のいいところが噛み合えば、物事はスムーズにいきますが、悪いところがぶつかり合ってしまうと、修復するのは非常に困難です。

けれど、ネアカとネクラの2人は、そもそも考え方も行動もまるっきり正反対と言っても過言ではありません。そのため、ネアカの積極的過ぎるところにネクラがブレーキをかけることができます。

また、ネクラがネガティブ思考にハマり込んでしまっても、ネアカが引っ張り上げることができるでしょう。

こうしてお互いをカバーし合いながら、うまくバランスを保てるのは素敵ですよね。

メリットがあればデメリットがあるのが世の常です。つまり、ネアカとネクラが付き合うと、恋愛のデメリットも生まれます。

メリットに続いて、恋愛でのネアカとネクラの相性がもたらすデメリットをご覧ください。

考え方の違いに苦労する

ネアカな人は、もともと性格的な要素が多く、自然と物事の明るい部分に目が向けられる人と言えるでしょう。

同じくネクラな人のネガティブな思考も、持って生まれたものとされます。物事を楽観的に捉える人もいれば、何かと悲観的に捉える人がいることからも明らかですね。

ただ、持って生まれた要素が大きいと、お互いに「なぜそんな風に考えるの？」となりがちです。ネアカな人からすれば、「何でそんなにネガティブなの？」となるでしょうし、ネクラな人に言わせれば「あまりにも楽観的すぎる」と映るでしょう。

このように相手の思考そのものが理解できない場合、考え方の違いで苦労することがよくあります。

価値観を押し付けられると疲れる

自分の価値観を持っている人が他者から異なる価値感を押し付けられたとき、反発した心理を抱くことはよくあります。ネアカとネクラの恋愛にも同じことが言え、互いの価値観を押し付けられると疲れるのがデメリット。

まるで正反対な2人なのですから、疲れるのも無理はありません。ネアカな人から「もっといろんな人と会おうよ」と言われたら、ネクラな人は苦痛でしかないでしょう。

一方、何かと言うと「ダメ」「絶対に無理」などとネガティブな言葉を連発するネクラな人に対して、前向きなネアカな人は「何でそんなネガティブなことばかり言うのよ」となりますよね。そんな互いの価値観の押し付け合いは、疲れるというデメリットをもたらします。

妬みやひがみの感情を生みやすい

ネアカとネクラの恋愛で多いのが、ネクラな人に妬みやひがみといった感情が生まれやすいことです。ネクラな人の目には、ネアカな人は明るく社交的で、老若男女問わず誰からも好かれる存在と映ります。

そんなネアカな人をすごいと感じ、尊敬できればいいですが、ひとたびネガティブ思考に陥ると、ネアカな恋人にとっては面倒な事になるでしょう。ネクラの人は「ネクラな自分は、ネアカな恋人とは不釣り合い」と考るだけでなく、妬みやひがみの感情でいっぱいになるからです。

こうした負の感情には強い力があるため、いったん思い込んでしまうと、修復するのがかなり厄介なデメリットとなります。

自分のペースが乱れる

性格や特徴、さらには考え方に至るまで、両極端と言っても過言ではないネアカとネクラの恋愛のデメリットが、自分のペースが乱れることです。

ネアカな人はアクティブで、外に出ていくのが好きな人。一方のネクラな人は静かに過ごす時間を好むため、読書や音楽など自分だけの趣味を持っていることがほとんどです。

そんな2人がお付き合いをすれば、「外に出掛けよう」「いや、家にいたい」となるのは火を見るよりも明らかですよね。結局、どちらも自分のペースが乱れてしまいます。

互いに譲歩してデートを重ねれば上手くいく可能性はあるものの、どちらかが我慢するのであれば我慢する方に鬱憤がたまり、いずれは破局してしまうでしょう。

ネアカとネクラと聞けば、たいていの人はネアカを良い印象と捉え、ネクラにはあまり好感を持たないのではないでしょうか。

ネアカな人とネクラな人の性格や特徴は、まさに正反対と言っても過言ではないことがわかりました。ただ、ネアカもネクラも持って生まれた要素が大きく、一つの個性と言えるでしょう。

「ネアカは良くてネクラはダメ」という固定観念を取り除いてみれば、そこに優劣などないことに気付けるはず。どちらが良くてどちらが悪いかではなく、それぞれのメリットを活かして、互いを思いやれる恋愛ができるといいですね。