小心者の特徴や原因を徹底解説！簡単セルフチェックと克服する方法も

「小心者」という言葉は人の性格や性分を言い表す際によく使われますが、言われた方はあまり良い気はしないでしょう。「小心者」という言い方には、文字通り小さい人物という印象を受けるからと考えられます。

とはいうものの、実際のところ「小心者」とは正しくはどういう意味なのでしょうか。小心者の特徴や原因を徹底解説する前に、言葉の意味を正確に知っておきたいところですよね。

そこで、まずは「小心者」の正しい意味からご覧ください。

「小心者」の意味

「小心者」とは、「気の小さい、臆病な人」という意味です。

もう少し掘り下げて「小心」の意味を見ていくと、「 気が小さくて臆病なこと」、あるいは「細かいことにまでよく気を配ること」の2つに分かれます。小心者に対する印象が分かれるのは、「小心」に2つの異なる意味があるからです。

気が小さくて臆病な性格が強く表れた小心者なのか、それとも細かいことまでよく気を配る小心者なのかの違いが、印象を大きく分けていると言えますね。

「小心者」の類語

「小心者」の類語には、「些細な事にも怖がる人」という意味で「臆病者」や「怖がり」、「弱虫」などがあります。

また、「簡単にくじけてしまう性格の人」という意味では、「腑抜け」や「軟弱者」、「優柔不断」といったあたりが類語です。

どちらの意味にも使える類語としては「意気地なし」や「腰抜け」などが類語。どちらの意味で使うにしても、どれも言われて嬉しい言葉ではありませんね。

「小心者」の対義語

「小心者」の対義語の特徴は、「～者」といった言い方をしないこと。「者」という言い方そのものに、相手を軽視する意味があるからです。

したがって、「小心者」の対義語は「普通の人なら出来ないようなことを、思い切ってやってのける様子」を意味する「大胆」が挙げられます。

また、「豪胆」も「小心者」の対義語で、「肝が座っていて思い切ったことをする様子」です。小心者にはできないことができるという意味の言葉が「小心者」の対義語となると覚えておくと、わかりやすいのではないでしょうか。

小心者に対する印象は人それぞれ異なるでしょう。とはいうものの、あまり良い印象を持たれているとは思えないという人が大半なのではないでしょうか。

そこで、小心者に対する印象を街の声からまとめました。小心者がどんな印象を持たれているのか、早速見ていきましょう。

正直見ていてイライラしてしまう…

「小心者の人って、会議の時になかなか発言しないでしょ。全員が発言しないと話が進まない時に、いつまで経っても自分の意見を言おうとしてくれないから、正直、見ていてイライラしてしまいます。そういう性格だから無理もないとは思うんだけどつい…」（27歳/男性/会社員）

会議というのは、あれやこれやと話が長くなってなかなか決まらないこともあれば、誰も発言しないために一向に進まない場合もあります。

早く終わりたい人にとっては、自分の意見をなかなか言おうとしない小心者にイライラするのは無理もありません。見ていて「早く言って欲しいなあ」となる気持ちが分かる人は、かなり多いのではないでしょうか。

すぐ感情的になるからやりにくい

「あまり他人と関わろうとしないから大人しい性格なのかと思ったら、ちょっとミスを指摘するとすぐ感情的になって怒る人がいます。周りに愚痴をこぼしたら『それって小心者の特徴だよ』って言われて。それ以来、注意して見ていたら何かにつけてすぐ感情的になることがわかりました。ホント、やりにくいです」（25歳/女性/販売）

自分に自信が持てない小心者の人は、あまり人と関わろうとしません。常に人から何か言われないかと不安を抱えているからです。この不安がイライラとなって積もり、ミスを指摘されると感情的になることがよくあります。

感情的になられると冷静に話ができませんので、やりにくいと感じるのもわかりますね。

仕事面では信頼出来ることが多いと思う

「小心者の人って悪いイメージがあるけど、仕事面では信頼出来ることが多いんですよ。堅実にきちっと仕事をこなすし、途中で放り出すこともない。だから、根気のいる仕事を安心して任せられる人ですね」（28歳/男性/事務職）

小心者の人は「間違いやミスを指摘されたくない」という思いが非常に強いので、ミスがないように注意を払いながら、仕事を進めます。これが、どんな仕事も堅実にこなす人という印象を与える大きな理由です。

もちろん、仕事を途中で放り出すことなど考えもしませんから、根気のいる作業が多い職場ではむしろ高く評価されるのではないでしょうか。

周りをよく見ている人という印象がある

「小心者ってとかく悪く言われがちだけど、いつもよく周りを見ている人という印象があります。だから、教わっていない仕事もできたりしてびっくりすることがよくあるんですよね。理由を聞いたら『見ているうちに覚えました』って。これってすごいことだと思います」（27歳/女性/医療事務）

新入社員や新しく職場に加わった人に仕事を教える立場の人なら、物覚えのいい人と悪い人がいることに気づくでしょう。何度教えても覚えてくれないと、つい口調もきつくなりますよね。

その点、小心者の人は周囲を常に観察し、周りの人の行動を見てから動くのが基本。教わらなくても仕事のやり方を知っている、最大の理由です。

小心者に対する街の声には、賛否両論見られることがわかりました。つまり、誰からも否定的に受け止められているわけではないということですね。「自分は小心者だ…」という自覚がある人は、ホッと一安心したのではないでしょうか。

実は、小心者の人にはさまざまな特徴があります。まずは、小心者の性格における特徴を見ていきましょう。

ネガティブ思考

小心者の人は、基本的にネガティブ思考の性格をしているのが特徴です。そもそも気が小さく、臆病なので、何をするにも不安になります。不安のあまり、「新しいことにチャレンジしよう」という気持ちよりも先に、「どうせ無理」と考えてしまうのです。

新しいことに挑戦する前に諦めてしまえば、成功体験を積むことはできません。そのため、職場の使い慣れたシステムが一新されるときなどは、かなりの不安を抱えてしまいます。

やる前から「絶対に覚えられない」、「自分には到底できっこない」などと、常に後ろ向きのネガティブ思考は、小心者の人の性格の特徴です。

感情的になる

使い慣れた物が変わるとなると、誰もが多少なりともストレスを感じるでしょう。「また新しいことを覚えないといけないのか」という気持ちが、面倒くさいという感情を生むからです。

小心者の人は、面倒くさいよりも「どうしよう」という不安が先に立ちますので、どうしてもストレスを抱え込みます。このストレスが積もり積もって限界を超えると、感情的になる小心者が少なくありません。

ストレスが溜まるとイライラするのは、小心者とて同じこと。イライラしている時にミスを指摘しようものなら、感情的になって怒りをぶちまけてくることもあり、注意が必要です。

周りからどう思われているか気になる

臆病で気が小さい性格の持ち主である小心者は、常に誰かに怒られないかとビクビクしています。また、自分で自分に自信が持てないため、他人のものさしで自分の価値を決めてしまうこともしばしばです。

その結果、周囲から自分がどう思われているかが常に気になります。周りからどう思われているかを気にすると、どうしても周囲に目が行くでしょう。

「周りをよく見ている人」と小心者を肯定的に捉えた街の声は、実は周囲からどう思われているかを過剰に気にする性格から来ていることがわかりますね。

ストレスに弱い

困難な状況に打ち克つには、逆境をはねのける力が必要です。けれど、小心者は怖がりで意気地がないために、困難な状況から逃げ出そうとします。

困難な状況から逃げ出すことによって、誰かが助けてくれるかもしれません。そうすると、小心者としては「助かった」という心理になります。ただ、そうやっていつでも逃げていると、いつまで経っても困難な状況に立ち向かうことができません。

その結果、辛く、困難な状況から一刻も早く逃げ出そうとするストレスに非常に弱い性格になってしまうのが特徴です。

小心者の人は、その性格ゆえに行動にも特徴が出てきます。ここでは、小心者の人の行動面での特徴をまとめました。

小心者の人の行動には、いったいどんな特徴があるのでしょうか。引き続きご覧ください。

人とのコミュニケーションが苦手

小心者は自分から積極的に人に関わっていくことができない、人見知りな人がほとんど。というのも、相手がどう思っているかや、自分の言動で気を悪くしないかなど常に不安が先走るため、言いたいことがあっても言えないからです。

人とのコミュニケーションでは、相手の気持ちに配慮することは大切ですが、あまりにも気にしすぎると何も言えなくなってしまいます。臆病で、相手のことを気にしすぎる性格の小心者にとって、人とのコミュニケーションが苦手と感じるのも無理はありませんね。

見栄を張りがち

見栄を張りがちというのも、小心者に多い特徴の一つです。その裏には「弱い人間だと分かれば、いじめられるかもしれない」とか「ダメな人間と思われてバカにされたらどうしよう」という不安や恐怖心が潜んでいます。

そのため、相手に弱さを見せるまいとして、見栄を張ることに。やったことがない仕事をしたことがあると言ったり、自分をよく見せようとして嘘をつくことさえあります。

一度しか行ったことがないのに「海外旅行に何度も行った」とか、「家に最新の8Kテレビがある」などと、自らにステータスを与えようとして見栄を張るというわけです。

周りの人を批判する

周りの人からの評価を気にする一方で、周りの人を批判する行動を取るのも小心者の特徴です。

その理由は、周囲から攻撃されると耐えられないので、自分が攻撃される前に相手を攻撃しようと考えるから。自分の方が優位であると相手に認めさせようとする、マウントを取りに行く行動に出ます。

周囲をよく見ているため、細かい所にも気が付く小心者は、些細なミスを指摘するといったマウントの取り方が特徴です。

こうした重箱の隅を楊枝でほじくるような小心者の批判は、される側にとってかなりのストレスとなるでしょう。

人に気を遣うのが癖になっている

周囲の人にバカにされたらどうしよう、嫌われたらどうしようと、常に不安に苛まれている小心者は、周りの人からよく見られたいという気持ちが強いのも特徴です。

そのため、周囲からいい人だと思われようとして愛想よく振舞ったり、相手の気持ちを察するのを最優先するようになります。これが習慣になり、ひいては癖になって、気遣いができる人と肯定的に受け止められるというわけです。

気遣いができる人なのはいいのですが、気遣いの根底にあるのは自己防衛。相手のことを本当に気遣っているわけではないとなれば、小心者に対する印象はやはりネガティブなものとなるでしょう。

小心者の人は特有の性格が行動に表れることによって、周囲から「小心者だなあ」と思われていると考えられます。とはいえ、誰もが生まれつき小心者の性格だったのか、疑問ですよね。

実は、小心者になるのには原因があります。ここでは、小心者になる原因をまとめました。

過去にトラウマがある

失敗などせずに人生を生きられたらいいのですが、そういうわけにもいきませんよね。小心者になる原因の一つに、過去の失敗がトラウマとなって残ってしまったケースが挙げられます。

電気を発明したことで知られるトーマス・アルバ・エジソンは、数えきれないほどの失敗から電気を発明しました。彼は失敗するたびにそこから学び、ついに発明に至ったのです。彼の名言「失敗は成功の母である」は、エジソンだからこそ言えたのでしょう。

けれども小心者の人は気が弱いため、失敗から学んだり、糧にすることができません。逆境を跳ね返す精神力がないため、失敗が心に深く突き刺さり、過去のトラウマとなって残ってしまうのです。

成功体験や褒められた経験が少ない

人には、一度成功を体験するとまた成功したいと願う心理があります。さらに、成功すると自分に自信が持てるため、次の挑戦も成功するといった具合にポジティブな連鎖が生まれるのが特徴です。

一方で、失敗すると恐怖心が湧くのもこれまた人の心理。こちらのケースでは「前は上手くいかずに失敗してしまった。今度も失敗したらどうしよう」という心理が強くなってしまいます。小心者の人には成功体験が少なく、失敗経験の方が多いのが特徴です。

また、「褒めて伸ばす」という言葉がありますが、周囲の人に褒められた経験が少ないこともまた、小心者になる原因となっています。

甘やかされて育った

幼いころから両親や祖父母といった大人たちに甘やかされて育ったことも、小心者になる原因です。

甘やかされて育つと我儘になるというのはよく聞きますが、「なぜ小心者に？」と疑問に感じる人もいるでしょう。最大の理由は甘やかされて育った人は、周囲が成功をお膳立てしてくれるからです。

さらに「成功経験が多いと小心者にならないのでは？」という疑問が湧いてくるでしょうが、この成功は自ら勝ち取ったものではなく、成功するようお膳立てされたものです。したがって、お膳立てしてくれる人がいなければ失敗しますよね。

こうしたケースでは、甘えが許されない環境に身を置くことで、徐々に小心者の性格へと変わっていくのが特徴です。

コンプレックスがある

誰しも一つや二つはコンプレックスを抱え、生きているのではないでしょうか。実は、小心者になる原因の一つに、このコンプレックスが大きくかかわっています。

例えばルックスが悪い、あるいは仕事ができないなど、自分がコンプレックスと感じていることが原因で、周囲から嫌われるのではないだろうかと不安になるからです。

周囲の人は何も言っていないのに、コンプレックスのために自信が持てず「きっと嫌われてるに違いない」と思い込んで自らを卑下し、不安を感じて小心者になってしまいます。

「自分は小心者だ」とはっきり自覚している人もいれば、「たまに小心者になる」という人もいるかもしれませんね。あるいは「自分はまったく小心者ではない」と言い切れる人もいるでしょう。

そこで、ここでは自分でできる【小心者セルフチェック】をご用意しました。合計10個のうち、何個当てはまるかを数えてみて下さいね。

小心者セルフチェック

【小心者セルフチェック】

1.電話が苦手
2.カッとしたら、怒りの感情を爆発させてしまうことがよくある
3.ミスを責められないか不安
4.失敗を引きずってしまう
5.相手の言い間違いに気づいても指摘できない
6.行動する前にあれこれ考えるが、結局行動しないことがよくある
7.人前で発言できない
8.自分のことを話すのが苦手
9.分からないことがあっても質問できない
10.つい自分をよく見せようとする

あなたはいくつ当てはまりましたか？注目の診断結果を見てみましょう。

小心者セルフチェックの結果は？

セルフチェックの10の項目にいくつ当てはまったかによって、あなたの小心者度がわかります。では、早速診断結果を見ていきましょう。

まず、0～2個の場合、ほぼ小心者ではないと言えます。おそらく、自分でも小心者という自覚はないでしょう。

お次は3～5個の人ですが、知らない場所に出かけたり、非日常の状況になると小心者の行動をしがちです。

6～8個の人は、小心者の思考回路の持ち主。場所や状況に関係なく、かなりの場面で小心者の性格と行動の特徴が見られるでしょう。

そして9～10個の人は、まぎれもない小心者です。おそらく自分自身で自覚があると同時に、周囲からも「あの人は小心者だね」と思われている可能性があります。

知れば知るほど短所しかない人のように思えてくる小心者ですが、小心者だからこその長所があります。この長所が、街の声を賛否両論に分けていると考えていいでしょう。

ここでは、そんな小心者の長所をまとめました。小心者の自覚がある方は、自分のいいところに気づけるかもしれませんよ？

観察力がある

誰かがミスを指摘してきたらどうしようという不安を常に持っている小心者の人は、人からの指摘を避けるためにいつも周りを見ています。とにかく自分を守りたいという防衛本能が強いので、細かなところにまで目配りを欠かしません。

これが、小心者の人の観察力が鋭い理由です。他者から見ると「どんなことでも普段からよく見ている観察力がある人」と映るでしょう。そのため、小心者の人は周囲から物の場所を尋ねられた時、「ここです」とすぐさま対応できます。

もともとは、人に聞けない性格なので自分のために観察しているのですが、この観察力が仕事をスムーズにしてくれるのは間違いないでしょう。となると、立派な長所ですね。

常にリスクを想定して行動できる

小心者の人は、あらゆる物事に対して不安な心理を抱きます。そのため、いかにして不安をなくしていくかが、小心者の人にとって最優先事項と言っても過言ではありません。

ただ、こうした不安な心理が強いおかげで、常にリスクを想定するようになります。成功体験が多い人は、「前回はこれで成功したから、今回もこれで上手くいくだろう」と根拠のない自信を持つことがしばしばです。

けれど、成功体験が少なく、何をするにも自信がない小心者の人は「もし、不測の事態が生じたらどうすべきか」という観点から物事を考えます。

その結果、自然と常にリスクを想定した行動になり、実際にリスクを退けることにつながるのは小心者だからこその長所です。

粘り強く堅実に取り組む

ミスを指摘された時に、「あ、ミスしちゃってました？どうもすいませんでした～」などと冗談に紛らわすことで、その場を上手にしのいでしまう人がいます。けれど、小心者の人はたとえ些細なミスだとしても、指摘されると非常に落ち込むのが特徴です。

しかも、「なぜあんなミスをしてしまったのか」と、繰り返しくよくよします。そのため、「もうこんな思いはしたくない」と細部にわたって念入りにチェックし、粘り強く仕事に取り組むのです。

失敗を指摘されるのが嫌な小心者の人は、粘り強く取り組むだけでなく、確実にミスなく仕上げますので、その仕事は堅実な仕上がりになります。これもまた、立派な長所ですね。

何事においても慎重

慎重に物事を進めることを例えたことわざに「石橋を叩いて渡る」という言い方がありますが、小心者の人は「石橋を叩いても渡らない」のが基本です。とはいえ、仕事であればやらなければならないでしょう。

とにかくミスを嫌う小心者の人は、何事においても慎重です。とにかく石橋を叩いて渡るように慎重に物事を進め、これで何もかも準備万端整ったとなるまで動こうとはしません。いわゆる見切り発車と呼ばれる「やっていくうちに何とかなるだろう」といった考えは、小心者の人の頭の中には一切ないのです。

何事においても慎重だと、不測の事態にも対応が可能となります。不測の事態への対応は難しいだけに、かなり素晴らしい長所でしょう。

繊細さを持っている

「繊細」とは「かぼそく優美なさま」を表す意味と、「微妙で感じやすいこと」という2つの意味があります。小心者は後者の意味の微妙で感じやすい繊細さを持っているのが特徴です。

小心者の対義語である肝が据わった豪胆な人や、大胆なことを思い切ってやってのける性格は、大きな仕事をするのに適した人と考えられますよね。ですが、こうした性格の持ち主は、相手の感情の機微に疎いことが少なくありません。

大胆だったり豪胆な人は相手の立場や感情ではなく、自分の都合を優先しがちです。その点、小心者は相手の感情の機微に素早く気づき、相手を気遣う繊細さを持っているため、信頼を勝ち取ることにつながります。これは大きな長所ですね。

長所があるとわかっても、短所の方が目立ってしまう傾向は否めない小心者。できることなら克服したいと考えている人も多いのではないでしょうか。

持って生まれた性格を治すのは難しいとされますが、小心者になるのには原因がありましたよね。ということは、原因がわかれば治すこともできるはず。

ここでは、小心者を克服する方法をいくつかご紹介します。小心者を克服したい方は、これはと思えるものから取り組んでみて下さいね。

自分に自信を持つ

小心者の人に欠けているのは、何といっても自信です。そのため、とにかく自分に自信を持つことが克服する最大の要素といっても過言ではありません。

自信を持つことができれば、新しいことをやらなければならない時に、気の弱さから逃げ出したいと感じることがなくなるでしょう。また、自信がつけば自ずと臆病さも消えてなくなるはず。

それには、とにかく挑戦するしかありません。これまで避けていたことや、苦手だからと逃げてきたことに向き合うのです。当然、最初は失敗も多いと考えられます。

それでも諦めずに続ければ、いつか成功するでしょう。自信というものは、こうして地道に積み上げていくものだと理解できるのではないでしょうか。

得意なものをつくる

小心者の人は、失敗を恐れるあまり苦手意識を感じるものは避けて通ってきました。そのため、得意なことが何もないという人も少なくないでしょう。

小心者を克服するには、得意なものをつくる方法も効果的です。得意なものをつくる一番の目的はチャレンジ精神を持つことにあります。したがって、どんなことを選んでもかまいません。

料理が苦手で避けてきた人なら、料理に取り組みましょう。その結果、これまで一度も上手く作れなかった出汁巻き卵やお味噌汁が作れたなら、大成功です。

人に何か得意なことはと聞かれた時に自信を持って答えられることが一つでもあれば、たとえどんなことであっても、小心者の自分を変える礎となります。

自分を褒める

日ごろから「自分はダメだ」「とてもできない」などとネガティブなことばかりを考えているのが、小心者の人に多くみられる特有の思考です。

このような否定的な考えを常にしていると、脳に不可能をインプットしてしまいます。その結果、脳は何かをするたびに「ダメだ」「できない」「無理だ」といった状況をお膳立てするのです。こうなると、何をしても成功するはずがありません。

そこで自分を否定するのではなく、とにかく褒めるのです。自分から人に話しかけることができたら、「よく声をかけたね！」と自分で自分を褒めましょう。

どんどん自分を褒めることによって、自然とやる気が湧いてくるのではないでしょうか。

簡単な目標を立てる

成功体験が少ないことも、小心者の人の特徴でしたよね。成功体験が少ないため、失敗したときのダメージも大きくなり、いつまでもくよくよと引きずってしまいます。

この負の連鎖を断ち切るには、簡単にクリアできる目標を立て、実行することです。そうすれば「目標が達成できた！やればできるんだ！」という考え方に変わるでしょう。

目標の達成とは成功したことを意味しますので、成功体験を積み上げていくことができます。こうして成功体験を積み重ねていくうちに、徐々に目標も難しいものになっていくでしょう。

この克服法では、短期間に達成できる目標を立てて次々とクリアしていくのがポイントです。長期間になるとくじける可能性があります。

周囲に対して感謝の言葉を口にする

周囲の人に評価されたいと望んだり、人から誘われるのを待つなど、小心者の人は常に相手からの働きかけを待っているのが特徴です。

けれど、待っていては思いどおりに行くはずもありません。したがって人に求めるのではなく、自分から人に働きかけていくことが大事です。

そのためには、周囲に対して感謝の言葉を口にしましょう。感謝の言葉を口にすれば、周囲からも「ありがとう」と言ってもらえることが増えます。

人より優位な立場に立とうとして誰かを批判するよりも、感謝の言葉を口にする方がうんと心が安らぐはず。周りからも感謝されるようになれば、だんだんと不安から決別できるのではないでしょうか。

「小心者でもいいじゃないか」と自らを受け入れる

簡単にクリアできる目標を立て、成功体験を積み上げながら、周囲に対して感謝の言葉を口にするなど、小心者を克服する方法はいくつか組み合わせて取り組むことが可能です。できるのであれば、全てに取り組むと、よりいっそう効果的ではないでしょうか。

そうして小心者を克服する方法に取り組みながらも、自らの小心者の性格を受け入れてしまうのも克服方法の一つです。小心者を克服するための方法に取り組みながら「小心者にだって長所はある。だったら、小心者でもいいじゃないか」と考えてしまいましょう。

人の性格はさまざまで、小心者も性格の一つ。長所があるなら「これでいいのだ」と考えるのもアリですね。