そもそも「回避依存症」とは?
漸く親密になることができたと思いきや避けるように離れていき、ある程度の時間が経過するとまた距離が近づいてくるのが特徴的。そのため振り回されていると感じる人も多くいますが、回避依存症の人は他人を回避することによって精神を保っているのです。
今回は、そんな回避依存症の特徴と上手な付き合い方を男女別に徹底解説します!さらに回避依存症になる原因や診断チェック、エピソード等も併せてご紹介するので、興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
回避依存症の特徴《男性編》
主導権を握りたがる
回避依存症の男性は、恋愛において主導権を握りたがる傾向があります。
好きな女性と恋愛関係に発展した場合、ほとんどの人が「一緒に過ごしたい」と考えたりしますよね。ですが、回避依存症の人は他人と距離をとることで精神を保っているため、彼女と一緒に過ごすことを極端に嫌がることがあります。
たとえ彼女の方から「会いたい」と言われたとしても、彼女に合わせることなく自分の気持ちや感情を優先させようとすることでしょう。
親密な関係になると急に冷たくなる
回避依存症の男性は、相手を好きになった直後の行動と親密な関係になってからの行動の差が非常に激しい傾向にあります。
片思いをしている女性に対して猛烈なアプローチをするため、恋愛に対して積極的で熱いイメージを持つ方も多いことでしょう。しかし、片思いをしている女性と恋愛関係に発展し始めると、その態度は一変。急に冷たい態度を取るようになるのです。
決して片思いをしている女性のことを嫌いになったわけではありません。ですが、回避依存症の人は一定の距離感を保った状態でないと精神が安定しないため、常に行動を共にするような恋愛が苦手なのです。
他人からの評価が気になる
上述したように、回避依存症の男性は親密な関係になると急に冷たい態度を取る傾向にあります。好きな女性に対して自らアプローチするものの、相手が自分に心を開いてくれたことを確認するとなんの前触れもなく距離をとるのです。
冷たい態度を取るだけでなく、酷いケースだと音信不通になってしまうこともしばしば。ですが、同時に他人からの評価を気にしやすい性格でもあるため、「嫌われたかな?」「冷めちゃったかな?」等と相手の行動が気になってしまい、またすぐに連絡を取ったりアプローチしたりしてきます。
恋愛の駆け引きをしているわけではなく、「一定の距離を保っていたい」「嫌われたくない」という二つの思いからこういった行動をしてしまうのです。
本命以外にもキープの女性を作る
どれだけ彼女のことを愛していたとしても、親密な関係になると距離をとり始めてしまうのが回避依存症の特徴です。相手の方から距離を近づけられるだけで、束縛されているような感覚に陥ってしまうのです。
そのため、彼女との仲が親密になり始めたら一旦離れて、他の女性にアプローチを始めてしまうことも少なくありません。
とはいえ、本命の彼女から愛想をつかされて冷たくされたり振られたりするのは回避依存症の男性にとって耐え難いこと。自ら浮気をしようとしているわけですが、本命はあくまでも彼女であり、それ以外の女性は「キープ」という立ち位置でしかないのです。
回避依存症の特徴《女性編》
偽りの自分を演じる
回避依存症の男性は他人と親密な関係になるのが苦手だと解説しましたが、これは女性にも言えることです。ただし、その理由は男女で異なります。
他人と親密な関係になると、慣れが生じて自分の素が出てしまう人は多いでしょう。しかし回避依存症の女性は、「本来の自分の姿をさらけ出すことによって相手を幻滅させてしまうのではないか」ということを心配しています。
他人から嫌われることを恐れているため、本当はマイペースな性格なのにしっかり者に見せる等、偽りの自分を演じることも多くあります。
束縛されていると感じる
回避依存症の女性は、自分本位に物事を進めていく傾向があります。例えば、「友達と遊びに行きたい」「彼氏と会いたい」と思った時は、迷わずに連絡をして予定を立てます。
反対に友達や彼氏の方から誘われると、自分のペースで行動することを制限されたような気がして、「束縛されている」と感じてしまうのです。そのため相手からの電話を無視したり、LINEを読んだのに返信しないこともあります。
他人から認められたい
他人から「認められたい」「好かれたい」という願望が強いのも、回避依存症の女性の特徴と言えるでしょう。自分が他人の目にどう映っているのかが気になり、清潔感のある身だしなみや上品な立ち振る舞いを常に意識しているのです。
他人から見た自分の評価を常に気にしているため、友達や彼氏から「礼儀正しいね」「女性らしいね」等と褒められると、認められたと感じ嬉しく思います。
依存心が強い
友達にしても彼氏にしても、回避依存症の女性は自分のペースに合わせてくれる相手を好む傾向があります。自分が会いたい時には積極的に連絡をして予定を立てて、気分じゃない時には連絡を無視する、そんな自分本位な付き合い方を理解してくれる人に好感を持つのです。
とはいえ、そんな都合のいい人なんてそう見つかるものではありませんよね。そのため自分を理解してくれる人が現れると、好感を持つと同時に「この人が離れてしまったら…」といった不安感に襲われてしまい、強く依存してしまうのです。
回避依存症診断チェック!いくつ当てはまる?
・他人に本音を言わない
・干渉されたくない
・上から目線で接してしまう
・物事が思い通りに進まないとイライラする
・母親との仲が良すぎる(もしくは悪すぎる)
・仲が深まると連絡を絶ちたくなる
・交際が始まった途端に熱が冷める
・束縛されるのが苦手
・付き合う期間が短い
・長く交際しても恋人を家に上げない
5個以上当てはまる場合は、回避依存症の傾向がかなり強いと言えるでしょう。3〜5個は要注意、3個以下なら傾向は弱いと捉えて良さそうです。
回避依存症になる原因とは?
過干渉な親の元で育った
回避依存症になる原因の一つに、過干渉な親の元で育ったことが挙げられます。過干渉とは文字通り「行き過ぎた干渉」という意味で、子供の行動を束縛したり親の思いを子供に押し付けたりすることを言います。
親としては「もっとこうした方が幸せになれるのに…」といった思いから子供に干渉してしまうのですが、子供からしてみれば窮屈に思ってしまうこともあるでしょう。そういった環境で長い時間を過ごしたため、「束縛から逃れたい」と強く思うようになるのです。
また、回避依存症の人には、過干渉な親にされてきたことを愛情だと思い込んでいる人もいます。そのため、友達やパートナーにも自分がされてきたように接し、つい上から目線で物を言ってしまう傾向があるようです。
その時々の気分で接してくる親だった
過干渉な親の元で育った人も回避依存症になりやすいですが、親からの愛情が薄い環境で育ってきた人もまた回避依存症になる可能性があります。
例えば幼い頃、描いた絵を親に見せたときに「すごい」と褒められたとします。しかし、次の日にまた同じ絵を描いて見せると「なんなのこの絵は!」と叱られる。このように、その時の気分で接してくる親の元で育った人は、常に親の顔色を伺うようになり気持ちが不安定になることも少なくありません。
親に対して不安な気持ちを抱いた状態で育った人が、他人を信頼するのは難しいもの。そのため友達やパートナーを信じることができず、距離をとって自分を守ろうとするのです。
人に甘えることを許されなかった
人に甘えることが許されない環境で育ったという人もまた、回避依存症になりやすい傾向にあります。例えば、新生児期〜乳児期にはできなかったことも、幼児期〜児童期になるとできるようになることが増えてきますよね。しかし、子供としてはまだまだ甘えていたい年頃。
一人で挑戦できる日もあれば、両親に甘えて手を貸して欲しい日もあります。しかし、ここで「甘えてはいけない」と厳しく接されると、「甘えたい」という欲求や感情を心の奥底に押し込めるのが得意な大人になってしまうのです。
また、自分が親にされてきたことと同じように、友達やパートナーに対して「甘えるな」と冷たく当たってしまうこともあります。
人間関係でトラウマがある
信じていた友達に嘘をつかれたり陰で悪口を言われたり、パートナーに浮気をされたり貸したお金が返ってこなかったり…。人間関係において裏切り行為を受けた経験も、回避依存症になる原因の一つと言えるでしょう。
他人と親しくなりたいという思いを持っているのも事実なのですが、こうした裏切り行為を経験してしまったがために、「信じたらまた裏切られるのでは…?」といった恐怖心が常にあるのです。
そのため誰かと親しくなりかけると、「傷付きたくない」という思いから友達やパートナーとの距離を取ろうとして冷たい態度をとってしまうのです。
回避依存症の男性との付き合い方
彼が心を開くまでゆっくり距離を縮める
特徴からもわかるように、回避依存症の男性は素直な自分をさらけ出すことが苦手です。そして、相手から積極的な態度で好意をアピールされると逃げ出したくなります。回避依存症の男性が、急展開を迎えるような恋愛をすることはほぼゼロに等しいのです。
回避依存症の男性と上手に付き合うためには、心を開いてくれるまでゆっくりと距離を縮めることが大切です。好きな人と近づきたいと思うのは自然なことですが、相手によっては積極的に動くことは返って逆効果になってしまうこともあるので注意しましょう。
安心感を与えてあげる
回避依存症の男性と上手に付き合うには、安心感を与えてあげるようにしましょう。回避依存症の人は親密な関係になった途端に連絡が途絶えることがありますが、距離をとって精神を保とうとしているだけで、決して気持ちが無くなったわけではありません。
そのため、連絡が途絶えたと同時にこちらからの連絡も怠ってしまうと、「見捨てられたかも…」という気持ちにさせてしまいます。回避依存症の男性は、一旦彼女との距離を取りたいけれど孤独になりたいわけではないのです。
ですので、相手からの連絡が途絶えてもこちらからは定期的に連絡を入れるようにしましょう。その際は「大切に思っている」ということを伝えて安心感を与えてあげると良いですよ。
行動を否定しない
回避依存症の男性との交際は、理解しがたい行動が多いのも確かです。LINEをして既読になったのに返信がこなかったり、昨日まで仲良くしていたのに急に避けるような態度を取られたり。干渉されるのを極端に嫌ったり、本音を話してくれなかったりといったこともあるでしょう。
そんな相手に不満や怒りを感じる人もいるかと思いますが、だからと言って行動を否定するような発言をすると、一気に距離を取られてしまいます。理解しがたい行動に戸惑う気持ちもわかりますが、これらの行動には全て原因があるということを受け止めてあげることが大切です。
仕返しをしない
回避依存症の男性と付き合う場合は、仕返しを考えないようにしましょう。上述したように、回避依存症の人は「親密な関係になったと思った途端に冷たくなる」ということが多くあります。
そのため、急に連絡が途絶えてしまうこともあるでしょう。しかし、これは駆け引きを楽しんでいるのではなく、あくまで回避依存症の人の性格です。
それにもかかわらず、同じように連絡を無視したり、約束をしていたのに電話に出なかったりといった仕返しをすると、さらに避けられてしまう可能性があります。相手から信頼してもらうためには待つことが大切です。
回避依存症の女性との付き合い方
不満は遠回しに伝える
回避依存症の女性と上手に付き合うには、不満に思ったことをストレートに言わないことも大切です。
友達やパートナーに対して、不満に思うことがあるのは自然なことですよね。しかし、回避依存症の女性は人一倍繊細な性格をしているため、自分の悪いところをストレートに言われるとかなり傷つきます。
それどころか、自分に不満を持っている人は自分のことが嫌いな人だという考えに辿り着いてしまうことも多く、不満をぶつけられると心まで閉ざしてしまう可能性もあるのです。
ここまでくると関係の修復が難しくなってしまうため、回避依存症の女性に不満を感じた時は遠回しに優しく伝えるようにしましょう。
一定の距離を保つ
一定の距離を保ちながら接することも、回避依存症の女性と上手に付き合う方法の一つです。
回避依存症の人は、パートナーと一緒に過ごすことが苦手な傾向にあります。ベタベタとくっ付いたり、イチャイチャして過ごしたりするのはもっと苦手です。決して相手のことが嫌いだからというわけではなく、一定の距離感をキープしておかないと自分の精神を保つことが難しいのです。
そのため毎日のように会おうとする等、自分の都合だけを押し付けるような交際の仕方はNG。急展開を望むような行動をすると回避依存症の女性は逃げ出したい気持ちになってしまうため、相手の気持ちに寄り添って一定の距離を保つことが大切です。
信用してあげる
回避依存症の人の特徴として「急に連絡が途絶えてしまう」ことが挙げられますが、だからと言って相手の行動を縛りつけようとするのはNGです。嫉妬心や不安感からつい制限するような言葉を言ってしまいたくなりますが、回避依存症の女性は束縛や干渉をされるのが非常に苦手です。
束縛や干渉をされていると感じると、パートナーへの気持ちが冷める可能性が高まります。その状況までいってしまうと、気持ちを取り戻すことは難しいでしょう。
回避依存症の女性は信用されていることがわかると、その気持ちに沿った行動をしてくれます。上手に付き合うためには、たとえ不安なことがあっても信用してあげることが大切です。
話し合いは冷静に対応する
回避依存症の人は人と関わることを避ける傾向がありますが、その理由の一つに「争いごとが苦手」ということが挙げられます。他人との衝突を経験する人は多くいますが、回避依存症の人は争いごとが苦手なので本音を隠したがります。
にもかかわらず、相手から感情的に気持ちをぶつけられると、嫌気がさして逃げ出そうとするでしょう。そのため、回避依存症の女性と話し合いをする時は感情的にならないよう注意してください。相手の意見も受け入れつつ、落ち着いて冷静に対応することが大切です。
回避依存症の男女の恋愛エピソード
好きだったのに付き合ったら冷めました
「とても魅力的な女性に恋をして、『この人と付き合いたい!』『ふさわしい男になろう』と思い、自分磨きとアプローチを頑張ってきたのですが…。あれほど大好きだったのに付き合った途端にスーッと熱が冷めてしまって、自分勝手ですがすぐに距離を置いたんです。
しばらくするとまた彼女のことが気になりだし、頻繁に連絡を取り、だけどデートをすると気持ちが冷めるの繰り返しで。結局、僕に振り回された彼女に振られて終わりました。」(28歳/男性/営業職)
好きな人と親密になってくると途端に心が離れてしまうのは、回避依存症の人によく見られる特徴です。この男性のように、付き合ってすぐに距離を置いてしばらく経ってからまた親密になろうとする行動もよくある光景で、本人としては相手を振り回している気は全くありません。
約束を守ってくれない彼女に限界を感じています
「僕にしては珍しく長く続いている彼女がいます。ですが、長く付き合っているせいか慣れが生じ始めたようで…。『◯時に待ち合わせね!』と言っても平気な顔して遅刻してきたり、『◯時に電話するから』と言われて待っていたのに翌日に電話がきたり。
今までは必ず守ってくれていた約束事を守ってくれなくなったんです。見捨てられたとまでは思っていませんが、言い訳をされるたびになんだが大切にされていない気がして辛いです。もう一度同じようなことがあったら、僕の方から別れを告げようと思っています。」(24歳/男性/製造業)
どんな場面においても、約束事を守ることは最低限のマナーですよね。交際歴が長くなったからといって蔑ろにして良いものではありません。
特に回避依存症の人は、約束事を守ってくれない人に対して不信感を抱きやすい傾向にあるため、「言ったことは守る」「遅れる時は事前に連絡をする」を徹底するようにしましょう。
仕事を優先してデートに行きませんでした
「面と向かって人と関わることが苦手な私にとって、今している在宅の仕事は楽しくて仕方ありません。そして物事を両立させるのが苦手なので、ついプライベートよりも仕事を優先させてしまいます。その結果、時間さえあれば仕事に打ち込んでしまい、彼氏と会うこと自体が億劫になりました。
元々連絡も頻繁に取る方ではないのに、彼氏との約束も仕事を優先して何度もドタキャンしてしまったんです。何度目かのドタキャンの時に『僕は必要あるのか?』と彼氏は怒り、即答できない私に別れの言葉を告げました。」(30歳/女性/在宅ワーク)
物事の両立が苦手な傾向にあるのもまた、回避依存症の人の特徴です。集中力があることは長所ではありますが、つい仕事を優先させて彼氏に寂しい思いをさせてしまうのは良くないですね。
心配されることに耐えられなくて…
「私の彼氏はかなりの心配性です。体調が悪い日に少し連絡が途絶えると『大丈夫?今から行こうか?』と電話してきたり、仕事で帰りが遅くなると伝えると『夜道は危ないよ!もう少し早く上がれないの?』とLINEしてきたりします。
心配して言ってくれているだけなのに縛られているとしか思えず、その度に冷たい態度をとってしまい…。私が回避依存症であることを理解してくれている優しい彼氏なのですが、正直耐えられないので別れを視野に入れています。」(26歳/女性/事務職)
回避依存症の人はパートナーに心配されると窮屈に感じ、束縛をされていると思い込んでしまう傾向があります。彼女のことを本当に心配して出た言葉も、彼女からしてみれば踏み込まれたくないテリトリーだったのでしょう。過度な心配は拒否反応を示される可能性もあるため、注意が必要です。
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