塾の先生を好きになってしまったら?
また、女性教師と男子生徒の恋愛を扱ったドラマが放送されたのも記憶に新しいです。学校の先生と生徒の恋愛は禁断とされていますが、塾の場合はどうなのでしょうか。
成績アップや志望校への合格を目標に通う塾で、恋愛を成就させることは可能なのか、塾の先生を好きになってしまったらどうすればいいのか考えていきます。
塾の先生とは付き合えるの?
好きになるのは自由ですが、付き合うとなると安易な行動は避けた方がいいのは事実です。塾の先生と付き合うことの是非に関して、一般論を含め、塾の規則なども絡めつつご説明していきます。
塾の規則によってはNG
そもそも、塾は任意で通う場所であり習い事と同じような位置づけです。学校教育法で定められた機関ではありません。そう考えると、先生と付き合うのは自由という考えに至る気もしますが、塾によっては規則が定められているケースもあります。
もし、塾内で先生と生徒の恋愛が自由にできるような環境であった場合、本来の「学力を上げる」という目標を見失ってしまう生徒が出てくる可能性は容易に想像できます。
そういった事態を避けるためにも、規則がなくても先生と生徒の恋愛はNGと考える先生が多いのは確かでしょう。
卒業後ならOK
塾に通っている間は、勉強に集中することが大切です。でも、志望校に合格して塾を卒業し無事大学生になれたら、先生と生徒という関係ではなくなりますよね。つまり、卒業するまでは付き合うのは我慢し、卒業後から付き合うのは可能というのが一般論です。
好きな先生がいる場合、卒業したら告白しようと心に秘めて勉強に励む生徒も実際少なくないのだとか。志望校合格に加えて告白という目標ができることで、勉強へのモチベーションにつながるのはいいことかもしれません。
隠れて付き合う人もいる?
それでも、先生も人間ですから恋愛しますし、生徒を好きになってしまうことだってないとは言い切れません。塾の先生・生徒同士でこっそり付き合っているカップルもいる可能性はあります。
でも、やはり他の生徒や他のスタッフ、親御さんの目もありますので、オープンに付き合うわけにはいかないというのが本当のところでしょう。さらに、先生側には18歳未満と付き合うと青少年保護育成条例に引っかかって処罰を受ける可能性もあります。
先生と生徒の恋愛は、たとえ塾であってもリスクがあると言わざるを得ないのが現実です。
塾の生徒から告白…先生の本音は?
立場上断らざるを得ない
「可愛い子だし嬉しい気持ちも正直ありましたが、やはり生徒に手を出すわけにはいかなかったですね。(28歳/男性/個別塾講師)」というように、生徒であっても好きと言われると嬉しいのが本音なのは人間として自然です。
また、「他の講師や生徒もいるから無理。個別塾だったらOKかも。(26歳/男性/現代文)」という考えの先生も。いずれにしても、先生という立場上、仕事に支障をきたすような行動は避けたいというのが本音のようです。
本来の目標を見失ってほしくない
「志望校合格までまだまだ学力アップが必要だったので、恋愛してる場合じゃないとやんわり断りました。せっかく通っているのでしっかり勉強してもらいたかったです。(30歳/男性/古文)」
「合格させたいという気持ちのみです。恋愛対象にはなりません。(27歳/女性/英語)」
このように、塾は勉強をしに来る場所であり、先生はそれをサポートする役割に徹する。そんな考えを強く持つ、本来あるべき姿の真面目で頼もしい先生もたくさんいます。
好きと言われたら正直意識してしまう
「生徒と言ってももう子どもじゃない年頃だし、好きなんて言われたら意識しますよね…。(28歳/男性/英語)」というように、恋愛対象外と思っていた生徒でも、好きと言われたら異性として意識してしまう先生もいます。
さらに、付き合うとなると「不器用なので、もし生徒と付き合ったら皆に平等に接することができなくなりそう。(30歳/男性/理数)」という先生も。やはり先生も人間ですので、特定の生徒を意識してしまうと授業をうまくできなくなるという心配があるのです。
無事大学生になれたらOK
「好きと言われて嫌な気持ちはしなかったので、合格したら考えると伝えました。(25歳/女性/数学)」というように、生徒の気持ちを受け止めて将来的に付き合える可能性をにおわせたという先生も。
「自分もその生徒のことをいいなと思ってしまっていた節がありました。そしたら好きと言われたので大学生になったら付き合おうと伝え、志望校合格に向けて講師としてのサポートに徹しました。(28歳/男性/個別塾)」
本音としては嬉しかったし自分も好意を持っていた。そのような私欲を整理し、大学生になるまでは生徒には勉強に集中させるところに大人の余裕が感じられます。
塾の先生と付き合う方法
そこで、どうしても塾の先生を好きな気持ちを貫き成就させたいという人のために、先生と付き合える可能性を高める方法をお伝えします。
成績をUPさせる
先生の本音のところでもご紹介しましたが、塾に通う生徒の成績UPが先生にとっては嬉しいことです。先生を好きになったがために勉強に集中できず、成績がガタ落ちなんてことになったら、先生はガッカリしますし自分のせいだと責任を感じてしまうでしょう。
先生に好きになってもらうためには、色仕掛けよりも一生懸命勉強に励んで成績につなげることが一番効果的なのです。成績が上がれば志望校合格への道も開けてくるでしょう。大好きな先生に頑張りを認めてもらうためなら、やる気も出てくるはずです。
存在をアピールする
個別指導塾なら先生と関われる時間はたっぷりとありますが、集団で一斉授業を受ける場合、先生は多数の生徒を相手しますのでその中に埋もれてしまいがち。これでは、好きな気持ちに気付いてもらうことは難しいでしょう。
先生に少しでも存在をアピールするために、積極的に質問したり顔を上げて授業に臨み先生と目が合う回数を増やしましょう。それだけでも他の生徒よりも熱心に授業を受けているという印象を与え、好感を持ってもらえます。
面談など二人の時間を増やす
さらに、二人で話せる機会が少ない環境の場合は、授業の前後に個別で先生に質問する、時間を作ってもらい相談に乗ってもらうというのも効果的です。授業中だけでなく授業の前後や空き時間も、できる限り先生と過ごせる時間を作りましょう。
はじめは勉強のことしか話題にできないかもしれませんが、先生と話す時間を重ねるうちに勉強以外の雑談もできる関係になり距離が縮まるはずです。
もちろん、先生も忙しいですし他の生徒もいますので、自分勝手に先生を独占するのはNG。先生の都合や周りへの配慮もしつつ、関係を作っていけるといいでしょう。
好きだということをさりげなく伝える
しっかりと顔を覚えてもらい、雑談もできる程度に仲良くなれたかな…という段階になったら、先生にもう一段階アピールしてみましょう。例えば、先生の趣味を聞いて自分もやってみたい・一緒に行きたいというように、プライベートで会いたいという気持ちを伝えます。
プライベートで会うということを先生に想像させるだけでも意識してもらえる効果があります。「会えない」と断られるケースがほとんどでしょうが、「卒業したら」とお願いしましょう。そのような会話の積み重ねで、告白こそしなくても特別な関係を築くことはできます。
キュン!塾の先生との恋愛エピソード
ここでは、塾の先生のことを好きになった・先生との恋愛経験がある人のエピソードをご紹介します。オープンに付き合えない関係だからこその、切なくキュンとする話がたくさん聞かれました。
志望校に受かった日に「好きです」と告白
「塾の先生のことがずっと好きだったけど、大学に受かったら告白しようと決めてとにかく勉強を頑張りました。無事合格して先生に告白したらOKで。塾を卒業したので、今度デートする予定です!(18歳/女性)」
大学合格までずっと好きな気持ちを温め、勉強を頑張っていた姿を先生も見ていたのでしょう。一生懸命目標に向かって努力したことで、合格とともに好きな人との恋愛も成就できて幸せいっぱいの大学生ですね。
好きな先生と一緒にいられるだけで幸せ
「いつも楽しそうに授業を進める先生を見ているうちに、気付いたら好きになっていました。今は、先生の顔を見ていたり声を聞いていられるだけで幸せです。(17歳/女性)」というように、一緒にいられるだけで幸せという生徒もいました。
この生徒は、「実は先生に一度告白したことがあります。でも、先生と生徒だから付き合えない、大学に受かったら考えるって…。だから、大学に絶対受かってやると思って今は勉強を必死にやってます。」ということで、切ない思いを抱えつつ日々頑張っているようです。
塾を卒業したらデートする約束をした
「先生に振り向いてほしくて、授業の後つかまえて質問したり、いろいろ相談に乗ってもらっていました。好きと言う勇気はまだなかったけど、この前、塾を卒業して大学生になったら一緒にフェスに行こうって約束したんです。もう超幸せ!!(18歳/女性)」
「塾の先生が好きで告白して、卒業するまで待ちました。この前、初めてデートしたんですけど、私服姿の先生にドキドキ。堂々と付き合えるようになるまで我慢した甲斐がありました。(19歳/女性/大学生)」
先生と生徒という関係から解放されたら一歩踏み出せるという目標があると、合格へのモチベーションも上がるもの。そして念願の初デートはキュンとすること必至ですね。
脈あり?塾の先生が自分を好きか見極める方法
卒業まで気持ちを温めるべきか、それとも次の恋愛に切り替えるべきか判断するためにも、先生の気持ちを見極めることが大切です。
そこで、ある程度先生との関係ができてきたなと思ったら、次のポイントをチェックしてみて下さい。
自分だけに優しいなど特別扱いを感じる
先生も人間ですから、意識している生徒がいる場合どうしても他の生徒とは扱いに差が出てしまうもの。例えば次のようなことが自分に対してだけ見られたら、脈ありの可能性大です。
・下の名前で呼ばれる
・よく目が合う
・先生の方から話しかけてくれる
・肩や頭をポンとされるなどのボディタッチがある
・相談や質問に必ず応じてくれる
・文具など先生の私物をくれる
好きな子に対して、先生という立場を超えないギリギリのラインで特別扱いをすることはありますので、これらの行動が見られたら期待してもいいでしょう。
明らかに好き避けされている
逆に、生徒を好きになってしまったことに戸惑い、気持ちを隠す・もしくは消そうとする先生も少なくありません。そういった場合、先生は不器用な性格であることが多いため、明らかに好き避けするのでわかりやすいです。
・目が合うとサッとそらす
・質問や相談には応じてくれるが目を見てくれない
・二人でいると気まずい空気になる
好きになった相手にも勉強を教えなければならないので、私欲を押さえて仕事に徹するよう先生も頑張っています。そのため、上記のような冷たい態度になってしまう先生もいますが、嫌われているわけではないので不安になる必要はありません。
勉強を頑張ることが恋愛成就にもつながる!
でも、塾にいる間に先生への気持ちを温めつつ、目標に向けて努力することで先生にもその頑張りを認めてもらえるでしょう。
塾を卒業したら付き合えるという可能性を高めるためにも、まずは生徒として勉強に励み頑張っている姿を先生に見てもらえるようにしましょう。
「塾の先生が好き」に関する専門家の意見やアドバイス
恋愛にのめり込むのは男性?女性?
「塾の先生が好き!」などと年上の相手に夢中になるのは女性が多いのかもしれませんが、実のところ、男女ではどちらが恋愛にのめり込みやすいのでしょう。『恋愛の科学 出会いと別れをめぐる心理学』(越智啓太)に以下のような記述があります。
「みなさんは男性と女性ではどちらが交際相手についての『愛情』が深いと考えますか?
じつは古くから、男性よりも女性のほうが恋愛に夢中になり、それに『うつつを抜かす』ものだと考えられてきました。男には他にやることが多いので、恋愛などという『程度の低い』ものに熱中するのは女性がすることだと考えられてきたのです。
この現象はまさに心の中の問題ですから、直接検証することはなかなか難しいはずです。ところがいまや私たちは、愛の深さを測定するものさしを手に入れましたので、これを検証することができます。愛情尺度の得点を男性と女性で比較して、どちらが高いのかを調べてみればよいのです。
これを実際に調べてみた結果、興味深いことに一般に言われているのとは逆に、男性のほうの平均得点が高くなるのがわかりました。また、この差はじつは統計的にも『有意』なものとなりました。つまり、統計学的にも男性のほうが女性よりも恋愛に『うつつを抜かす』傾向は高くなっているわけです。」
このように、意外なことに、統計学的には男性の方が恋愛に夢中になりやすいというデータがあるようです。
先生に「ひとめぼれ」!?
塾や学校で素敵な先生に出会い、「ひとめぼれ」してしまった経験のある人は少なくないでしょう。「ひとめぼれ」について、『恋愛の科学出会いと別れをめぐる心理学』(越智啓太)には、以下のような記述があります。
「みなさんの周りには『ひとめぼれ』しやすい人はいないでしょうか。どこかで見かけたかっこいい人、美しい人に一瞬で心を奪われてしまったり、人のちょっとしたやさしさなどに触れたときに急激に恋に落ちてしまったりする人です。
では、いったいどういう人が『ひとめぼれ』しやすいのでしょうか。また、『ひとめぼれ』の愛は本当に続くのでしょうか。このような問題を検討していくために、我々の研究室では『ひとめぼれ傾向尺度』を作成して、研究を行ってみることにしました。
(中略)
さて、我々の研究では、どうやらひとめぼれには2つの因子(要素)があるということがわかりました。一つは、『外面的ひとめぼれ』です。これは、イケメンの男性やかわいい・美しい女性を見て、性格などの内面に触れていなくてもその人に恋心を抱いてしまうような傾向をさします。『出会ったばかりの相手に胸がいっぱいになることがある』『町を歩いていて素敵な異性がいるとときめくことがある』などによって測定されます。
もう一つは、『内面的ひとめぼれ』です。これは外見というよりも、相手の人となりや行動に触れたときに恋に落ちやすい傾向を示すものです。『異性の優しさに触れた瞬間ときめくことが多い』とか『フィーリングが合うとすぐに好きになってしまう』などの項目によって測定されます。
(中略)
ひとめぼれ傾向に男女差はあるのでしょうか。一般には、女性と男性では女性のほうがひとめぼれしやすいように思われているようです。また、心理学の研究では、先ほども述べたように、男性は女性の外見に敏感、女性は男性の属性や内面の情報に敏感といわれていることが多いので、男性は外面的ひとめぼれ傾向が高く、女性は内面的ひとめぼれ傾向が高いと考えられるかもしれません。
実際のデータを見てみると、女性のほうがややひとめぼれ傾向は高いように思われます。しかし、統計的に分析してみると、どちらのひとめぼれ傾向に関しても、男女の間に統計的な有意差は検出されませんでした。つまり、男も女も同じくらいひとめぼれしやすいと考えられるわけです。」
このように、ひとめぼれのしやすさについて、男女間では有意な差が見られないようです。しかしひとめぼれから恋愛に発展する事例が珍しくないのは確かでしょう。
塾の先生に好意を伝えるには?
塾の先生に限らず、気になる人に好意を伝えたり、告白したりするのはとても勇気のいることです。『「なるほど!」とわかるマンガはじめての恋愛心理学「女子力アップシリーズ」』(ゆうきゆう)には、以下のような記述があります。
「相手から好意を示されるのは、うれしいことです。そして、相手にも同じだけの好意を『お返し』したくなる心理が働きます。これを『好意の返報性』といいます。私たちは、自分を好いてくれる人を好きになり、イヤな態度をとる人のことを自然と嫌いになるものです。
つまり、好きになってほしければ、積極的に好意を伝えることです。しかし、いきなり『好きです』と告白するのは直球すぎます。相手を認め、気にかけていることをさりげなく示すことで、好意を伝えましょう。
たとえば、好きな人の前では自然と笑顔が多くなり、相手を見つめる時間も長くなります。相手の名前を呼ぶことも多く、会話の内容もよく覚えているでしょう。そうした一つひとつが、好意の表現となります。
また、ほめるのもよいでしょう。そもそも人には、他人に認めてもらいたいという『自己是認欲求』があります。ささいなことでも、ほめられることは大きな喜びとなります。
相手の好意を感じるうちに、異性として意識するようになることはよくあります。好意は早いうちから素直に伝えるほうがよいでしょう。」
相手が先生ということを考えると、好意を伝えるのも控えめにしなければいけないと考えてしまうかもしれません。でも、あれこれ悩むくらいなら、いっそ自然体の「好き」でよいのではないでしょうか。
<参考文献>
『恋愛の科学 出会いと別れをめぐる心理学』(越智啓太)
『「なるほど!」とわかるマンガはじめての恋愛心理学「女子力アップシリーズ」』(ゆうきゆう)
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