そもそも「自分語り」とは?
自分語りをする人の特徴や心理などを探っていきましょう。
「自分語り」とは
そもそも「自分語り」とは、具体的にどのようなことを言うのでしょうか。自分のことを語ることは誰でもあり、自分の境遇を話すことで親交が深まることもあります。しかし、ここで言う自分語りとは、聞かれてもないのに生い立ちや経歴を説明しだし、武勇伝や苦労話、自慢話をしだすことを指すのです。
これが話の流れで自然に出た話題であれば良いのですが、自分語りをする人は一方的に自分の話ばかりしてくるという特徴があるので、あまり良い印象を持たれません。
ネガティブなイメージの言葉
自分の境遇を話す人そのものを嫌がる人はいません。しかし、相手が迷惑していても興味が無くても、自分のことを語り続けることを「自分語り」と言うため、このような特徴を持つタイプの人はネガティブなイメージしかないのです。
特にインターネットの世界では、自分のことを主張することが多いのですが、主張が強すぎると自己顕示欲が強い人だと判断されかねません。「自分語り」はインターネットのスラングでもあり、皮肉や蔑称の意味を込めて使われることがあるのです。この言葉にはあまり良い意味が含まれていないことをしっかり理解しておきたいですね。
「自分語り」のあるある会話例
自慢話
「私、肌が綺麗って昔からよく言われるのよね」「俺、歌が上手くて、スカウトされたことがあってさ」など、自分語りをする人は自慢話をすることがとても多いです。自分の得意な部分をひけらかし「すごいね」という褒め言葉を求めているのでしょう。
さらに、注意しておきたいのは「自分語りをする人の自慢話は真実とは限らない」ということです。真実を盛って大げさに自慢している時も少なくありません。たまに言われるくらいなら「すごいねー」と返せるのですが、あまりに自慢話が多いと、聞いている方もだんだん疲れてきていしまいますね。
近況
「うちの親戚にこんな人がいて」「友達が最近結婚した」「今こんなことに凝っている」など、最近の近況を報告し合うのも、友人同士の会話ではよくあることです。しかし、それは話の流れがあってこそであり、延々とするものではありません。知らない人の話やまったく興味のない話を長々とされても面倒ですね。
近況報告は、あくまでサラッと済ませ、聞かれたことだけ答えるのが無難だと言えるでしょう。
トラウマ・挫折
人生には挫折があり、人によってはトラウマを持っていることもあり得ます。自分語りをする人は、いかに自分が不幸だったかを話すことが多く、さらには自分は今も傷ついているということを訴えてきます。
「幼少期、親があまり面倒を見てくれなかった」「事故に遭いかけたのがトラウマになっている」「受験に失敗したからコンプレックスになっている」などがそうです。誰にでもあるような出来事を持ち出して、可哀想な自分を演じ、同情を誘っているのでしょう。大したことでもないのに大げさに話されても、疲れてしまいますね。
批判
自分語りをする人は、基本的に自分のことが好きです。自分が正しいと思っているため、相手や周囲への批判が多いと言えるでしょう。「自分の時は苦労の連続だった。君はまだ恵まれている方だ」などと、分かったように説教しだすこともあります。
相手が困惑していようが「教えてあげている」というスタンスで話し続けるので、聞かされる側はストレスが溜まってしまいますね。
「自分語り」をするのはなぜ?その理由とは
周りの人にかまってほしい
寂しがり屋の人は、必要以上に周囲にかまって欲しがります。自分のことを語ることで、自分に注目してもらいたいという心理が働いているのでしょう。大人の付き合いには適度な距離が必要ですので、あまり心を許していない人に自分語りをしてしまうと「うざい…」と思われてしまいます。
相手が親友なのか、そこまでの仲ではないのか、よく考えることにしましょう。
自分を知ってほしい
自分が「この人とは相性が良い」「仲良くなりたい」と思った場合、親密になるきっかけとして、自分語りをしてしまうことがあります。自分を知ってほしい、親密になって相手のことをもっと知りたいと思う心理がそうさせるのでしょう。しかし、相手も同じ思いでいてくれているとは限りません。
相手がそう思っていないのに、一方的に自分語りをしても受け入れられることはないのです。それどころかうざいと思われてしまうこともあることを理解しておきましょう。
同情されたい
同情を買いたいために、不遇な話や不幸な話で自分語りをする人もいます。可哀想だと注目されたいのですね。面白い話もできない、自慢話もない、そうなると不幸話が手っ取り早くなるのでしょう。しかし、しんみりと不幸話を続けられても面倒なだけです。不遇な話を、聞かれてもいないのに自分からひけらかすのは、単なる不幸自慢にしか聞こえません。
話の流れで「昔はこうだった。でもそれがあったから今がある」というポジティブな表現にする方が、よっぽど聞いてもらえるということを理解しておきたいですね。
他人に興味がない
会話はキャッチボールです。一方的な暴投ばかりされても疲れますし、コースがずれていてもボールを受け取りにくいですね。自分語りをする人は、他人に興味がない人が多いです。他人の話はうわの空で聞いておらず、自分の興味のある話にしか入ってきません。他人に興味がないので、話すことは自分のことばかりになってしまうのでしょう。
沈黙を恐れている
どんなに親しい相手でも、会話が途切れることがあるのは普通であり、不思議なことではありません。自分語りをする人の中には「沈黙の間を作ってはいけない」と思っている人もいて、沈黙を埋めるために自分の話題を持ってくることもあるのです。沈黙があっても気まずくならない良い関係を築いていきたいですね。
「自分語り」をする人の特徴《性格編》
寂しがり屋
寂しがり屋で、いつも人に注目されたり構ってもらっていないと不安になってしまうタイプの人は、自分語りをしてしまう傾向にあります。自分を必死でアピールして、相手の意識を自分に向けるようにするのです。寂しさゆえに必死にアピールし、アピールしすぎて周囲が困惑して離れて行ってしまう、という悪循環になりやすいタイプだと言えるでしょう。
ナルシスト
自分に酔ってしまうタイプのナルシストにも、自分語りをする人は多いです。ナルシストタイプは「自分に興味を持ってもらいたい」というよりは「自分が好きすぎて、つい語ってしまう」タイプだと言えるでしょう。いかに自分が魅力的な人間なのか、いかに自分は好かれる人間なのかを説いてしまうのです。
しかし、聞いている方にとってはこの手の話は面白いはずもなく、「うざい」と敬遠されてしまうことも少なくありません。自分を好きになることは良いことですが、何事もほどほどにしておくべきなのでしょうね。
空気が読めない
自分語りを始めると、周囲が一切見えなくなる危険性があります。周囲がうざいと思いだしている、面白くなさそうな顔をしている、不愉快だと思っているということにまったく気づきません。その状態のまま語り続けるため、一緒にいてうざい人だと認定されかねません。
自分語りをするのは悪いことではありませんが、常に周囲の気持ちを読み取る努力が必要だと言えるでしょう。
アドバイスしているつもりになっている
よく「相手に良かれと思って言っている」というセリフを聞きますね。自分は良かれと思っていることでも、相手は迷惑に感じることだってあり得るのです。
自分語りをする人は、相手の気持ちをなかなか汲み取ることができません。自分が正しい、自分は世の中のことを知っていると勘違いしている場合も多く、相手に説教じみたことを言ってしまうのです。
しかし、いらぬアドバイスは迷惑でしかありません。自分に関係のないこと、自分が経験したことのないことには介入してはいけないと思っておきましょう。
自分はすごい人間だとうぬぼれている
「学校で表彰されたことがある」「毎年学級委員でクラスの中心だった」「クラブで全国大会に出場したことがある」など、自分は特別な存在だと思っているところも、自分語りをする人の特徴だと言えるでしょう。そのうぬぼれから抜け出せず、いつまで経っても自慢話を繰り返してしまうのです。
過去の栄光にすがる人ほど、今の生活は充実していません。過去のことを持ち出し、無理やり自分は幸せな人間だと納得させていると言えるでしょう。しかし、周囲にとっては、うざい以外の何物でもないことの方が多いのです。
人への感謝の気持ちがない
会話をする時、相手に感謝しているでしょうか。自分語りをする人は基本的に自分のことだけを考えているため、相手に感謝することはありません。相手は貴重な時間を使ってあなたと会話を楽しもうとしているのです。それなのに、感謝もせずに自分の話を一方的に聞かせるのは良いことだとは言えませんね。
相手が自分との会話を楽しもうとしていることに感謝していれば、相手の話を真剣に聞くことができるようになるでしょう。
「自分語り」をする人の特徴《会話編》
話し中に自慢をはさむ
「うちの子、最近これができるようになって」と言われたら「うちの子はすでにできてるよ」と言ってみたり、「工場勤務のパートを探している」と言われたら「私も働きたいんだけど、社長秘書をしていたからパートは興味がないのよね」と返答するという感じで、会話の骨を折ってしまうのも、自分語りをする人の特徴です。
「自分は周囲とは違うんだ」という無意識ながらのプライドが見え隠れしています。これでは周囲は会話を楽しめません。言わなくても済むことは言わないようにするなど、何らかの対策が必要になってきます。
聞いてないのに意見や感想を言う
「このスキンケアを使っている」と聞いたら、すかさず「そこの商品は評判悪いから!」と言ったり、「あのレストランにランチに行った」と聞いたら「あそこはイマイチでしょ」と言ったり、聞かれてもいない意見や感想を言っていませんか。
だいたいスキンケアには合う合わないがあるし、食の好みも千差万別なのです。まるで「自分の感性が一番正しい」と言わんばかりに意見や説教をされても、付き合いにくいだけです。うざい女だと思われたくないなら、会話の仕方を見直しましょう。
急に割り込んでくる
自分語りをする人は、自分に興味のある話しかしたくありません。会話に参加してなかったのに、ある話題になってから突然割り込んできたりする人はいませんか。突然割り込んできたうえに、その話を延々としだすのですから、周囲はとても困惑してしまいます。
人の話はうわの空なのに、自分の話はちゃんと聞いてほしいという姿勢なのですから、好かれるはずはありませんね。
相手の話をさえぎる
自分語りをする人の嫌われるポイントとして、相手が話している途中でも、平気でさえぎって自分の意見を言ってしまうところがあります。「私はあの時こう思って、それで…」と言いかけているのに「いや、こうだよね?」とさえぎり、相手に最後まで話をさせません。
これでは話している方は不愉快になってしまうでしょう。相手の話は最後まで聞いてから、自分の意見や気持ちを言うようにしてください。
「自分語り」をする人への上手な接し方
適度に聞き流す
自分語りをする人は、自分の話を聞いてほしいだけであって、相手の話には興味がありません。聞き手に回り、適度に聞き流すようにしましょう。例えば自慢話をされても、意見や説教をされても「あー、そうなんですか」「へえー」「なるほどー」と聞くだけ聞いていれば良いのです。
すべてを受け止めるとストレスになりますから、半分くらい聞く気持ちで楽に付き合えるように工夫してみてください。
話題を変える
聞きたくもない話を延々と聞かされるのは、誰でも苦痛です。ある程度話を聞いたら「あ、そう言えば、今度の会議いつでしたっけ?」など、話題を変えるのもひとつの手です。ストレートに「その話もう聞きたくないです」「前にも聞きましたよ」なんて言うと相手のプライドを傷つけてしまいますので、上手く切り抜ける方法を見つけていきましょう。
相づちだけ打って否定も肯定もしない
自分の話を否定されると拗ねてしまうのが、自分語りをする人の特徴だと言えます。「それはちょっと違うのでは?」と思っても、相づちだけとりあえず打っておき、否定も肯定もしないようにしましょう。否定すると拗ねられ、かといって肯定すると自分の考えを押し殺すことになってしまいます。
また、誰かを批判する話を聞かされている時にその話に乗ってしまうと、後でトラブルになりかねません。「そうなんですね」「参考にします」など、無難にやり取りしましょう。
急な用事を作る
自分語りをする人と会話をすることそのものが苦痛になってきたら、その場を離れることをおすすめします。「あ、あの仕事まだ残ってた!」「あの件、課長に確認しとかなきゃ!」などと言って、その場を離れてしまいましょう。追ってきてまで自分語りをされることはないのです。
スマホが鳴るように設定し、あたかも電話がかかってきたふりをして「電話なので失礼します」といって退席する手もあります。「今日は約束があるの。また今度ね」と笑顔で去ってしまえば、相手に悪く思われることはありません。ストレスを溜めない努力をしていきましょう。
意見や批判はしない
自己中な人が多いのも、自分語りをする人の特徴です。自分の意見が正しいものだと確信しているため、相手に意見されると逆上してしまいかねません。自分語りをする人がどんなに間違ったことを言っていても、意見や批判はしないようにしましょう。どうせ言っても納得してもらえないことが多いのですから、無理して介入する必要はないのです。
「自分語り」をする人の印象とは?【男女の意見】
自慢ばかりで正直うざい
「会うと必ず自慢ばかりしてくる友人がいます。自慢話しかされないので正直会いたくない」(36歳/女性/専業主婦)
「周囲の幸せ話にまったく興味を示さないのに、自分の自慢は何度もしてくる」(27歳/男性/営業職)
自慢話は、ごくたまにされる分には問題ないのですが、毎度のことになると会うのも億劫になってしまいます。例えば、お金の工面に苦労している主婦に、贅沢なセレブ生活の話を延々として好感度があるはずがありません。相手のことを思いやる気持ちを持つことが大切だと言えるでしょう。
自分の事ばかりで話していて楽しくない
「私の話をさえぎってまで、自分の話をしたがるので正直うざい」(23歳/女性/銀行員)
「自分の話を延々としてきて、会話というより演説に近い」(31歳/男性/公務員)
自分語りをしてしまう人は、とにかく自分が好きですから、相手も自分の話を聞きたいと思っているはずだと勘違いしてしまう傾向にあります。自分が好きな話は、当然相手も聞きたい話だと決めつけているのですね。
これでは会話のキャッチボールはまったくできません。一方的に演説を聞いているような感覚になり、退屈になってしまうでしょう。
会話が苦手なので助かる
「話すことが苦手。だから一方的に話してもらえるのは、むしろ楽」(36歳/女性/飲食店パート)
「もともと受け身の性格なので、意見を言われたりするのは苦痛ではない」(29歳/男性/設計士)
嫌われ者のイメージが強い自分語りをする人ですが、実は嫌われてばかりでもないのです。会話が苦手だったり、色々意見してほしいタイプの人からすると、とてもありがたい存在なのですね。少数ではあるものの、自分語りをする人と相性が合う人もいるのです。
面倒くさい
「自分語りが長いので、途中から真面目に聞いていなかったら怒りだした」(35歳/男性/編集者)
「話題を変えると一気に機嫌が悪くなった」(22歳/女性/学生)
自分語りが好きな人は、自分の話に興味を持ってもらえないと機嫌が悪くなる傾向にあります。感心したり感謝したりされないと拗ねてしまうため、面倒くさい人だと判断されてしまうこともあるでしょう。
とにかく疲れる
「話題を変えても、また今までの話題に戻してくる」(31歳/女性/塾講師)
「自分の意見こそが正しいと思ってるのか、従わないと怒りだす」(26歳/男性/配送業)
話を聞いて貰えないとショックを受ける、自分に賛同して貰えないと拗ねる、自分の意見どおりに相手が動かないと怒りだす…これでは周囲は疲れてしまいます。疲れる相手と会話したい人はいません。とにかく一方的に考えや意見を押し付けるのは止めましょう。
「自分語り」をやめる方法とは?
他人の話をしっかり聞く
他人の話に興味を示さない人に「こちらの話に興味を持て」と言われても、周囲は納得できません。自分の話を聞いてほしいなら、他人の話もしっかり聞くようにしていきましょう。相手の話をしっかり聞いていれば、自分語りを始めても少しは聞いてもらえますし、一方的な悪印象は持たれることはないはずです。
人が話している時に割り込まない
自分語りをするタイプの人は、話題を思いついた時にどうしても話したくなるため、相手の話が終わるまで待てません。相手の話をさえぎって割り込んでまで、自分語りを始めてしまう傾向にあるのです。これでは周囲は困惑し、不愉快になってしまいますね。人が話している時は最後まで聞き、相手が話し終わった後に聞いてもらうようにしてください。
ダラダラと話し続けない
周囲に何度も同じ話をする人はいませんか。自分語りをする人は、同じような話を延々としてしまう傾向にあります。会う度に同じ自慢話をされても「何回も聞いているんだけど…」と思われかねません。ダラダラと話し続けずに、ある程度話したら、相手の話を聞くようにしていきましょう。
相手の気持ちを考える
自分語りをする人の最大の特徴として「相手の気持ちを考えない」もしくは「考えることができない」というものがあります。今、相手がどう思っているのか、これを言うと相手はどう思うのかを考えていないのです。相手の気持ちを考えることができれば、自分語りをしつづけようとは思わなくなるでしょう。
自分語りをやめたいなら、常に相手のことを思いやる気持ちを持つようにしてください。
自分語りをしない日を作る
自分語りは、ついうっかりしてしまう行為です。自分語りを控えると言っても、どのくらい控えたら良いのか分からないという人もいるでしょう。
それならいっそ「今日は聞き役に回る」と決めてしまうのがおすすめです。その日は一切、自分の話をしないようにしましょう。それを何回か続けたら、人の話を聞く醍醐味も分かってくるはずです。
自分の話だけでは視野が狭くなります。さまざまな人と触れ合い、色んな話を聞いて視野を広げていきましょう。
「自分語り」より「会話」を楽しむようにしよう
自分語りをする人には、「自分に注目して欲しい」という心理があったのですね。同時に、自分語りをする人は、あまり好かれないということも判明しました。独りよがりで一方的な自分語りよりも、やはり相手との会話を楽しむ方が何倍も有意義です。自分のことを知ってほしいなら、まずは相手のことを知るように努力していきましょう。
「自分語り」よりも「会話」を楽しんで、スムーズにコミュニケーションを取れるようにしてくださいね。
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