そもそも「詰めが甘い」とは?
そこで今回は、詰めが甘い人について紹介してきます。まずは「詰めが甘い」の意味や、語源などからお伝えしていきます。
「詰めが甘い」の意味
「詰めが甘い」とは、「やるべきことがしっかり成されていないせいで、それまで行ってきたことが最後の最後でダメになってしまうさま」を表しています。
「詰めが甘い」の「詰め」は最後の最後という意味。また「甘い」は、食べ物の味が甘いという時に使われますが、今回のようなケースでは、厳しさを欠くことや評価の基準が易しすぎるさま、きちんとした心構えや態度で物事に取り組んでいない状態といった意味で用いられます。
つまり「詰めが甘い」という表現は、「途中経過がどんなに良い状態だったとしても、丁寧さに欠ける行動により、最終段階で失敗してしまった」というような状況の時に使用される言い回しです。
「詰めが甘い」の類義語
次に「詰めが甘い」の類義語を見ていきましょう。まず、物事が上手く行きそうなのに、足りないことがあるために最終的には目当てとする状態に達しないことを「決め手に欠ける」といいます。
また、ビジネスなどで業務の質が低かったり、内容が完全ではない場合に、「不完全」や「行き届いていない」といった表現を使う人は多く、「手ぬるい」といった手厳しい言葉が用いられることもあるようです。
「詰めが甘い」の語源
「詰めが甘い」の「詰め」は、将棋の「詰み」や「詰むこと」が語源です。
この「詰み」や「詰むこと」とは、王将の逃げ場がどこにもなくなること、つまり負けを回避できない最終的な状況を指します。将棋の詰みは、チェスの「チェックメイト」と同義だそうです。
「詰めが甘い」の使われ方
それでは「詰めが甘い」が、どのような状況の時に使われるか紹介します。
たとえば仕事のプレゼンで、途中までは手応えを感じていたのに、資料が足りず契約に至らなかった場合などは、「詰めが甘い」状態といえますよね。
また、資格取得のためにしっかり勉強していたのに、前日の夜更かしのせいで体調を崩し、本番で調子が出なかったようなケースも「詰めが甘い」と言われてしまうでしょう。
出典:weblio辞書『詰めが甘いの意味・解説 』
https://www.weblio.jp/content/%E8%A9%B0%E3%82%81%E3%81%8C%E7%94%98%E3%81%84#:~:text=%E7%89%A9%E4%BA%8B%E3%81%AE%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%AE%B5%E9%9A%8E%E3%81%A7,%E5%90%8C%E6%BA%90%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82
詰めが甘い人の特徴
ぼんやりした性格
詰めが甘い人の特徴として、ぼんやりとした性格が挙げられます。この場合の「ぼんやり」とは、何かしている最中なのに上の空になったり、他のことを考え出したりするというように、目の前のことに意識を集中していない状態のことを言います。
やるべきことに意識を集中しなければ、当然ながらミスやトラブルが起きる確率も高まります。そのため、ぼんやりした性格の人は、詰めが甘くなりがちなのです。
計画性がない
計画性がないのも、詰めが甘くなってしまう原因でしょう。計画性がないということは、行き当たりばったりで行動してしまうということ。思い付きで行動することが多いので、最後の最後に「あれ?なんかおかしい」ということになるのです。
最初に計画を立てていれば、予定と違う状況になっていても途中に気づくことができます。想定外の事態が起きても、そこで改善策を講じれば失敗を招かずに済むかもしれません。
しかし計画性がないと、トラブルに気づくのが手遅れになったり、どこに問題があって失敗に終わったのかすらわからずに終わってしまう可能性も…。
うっかりミスが多い
詰めが甘い人には、うっかりミスが多いという特徴がみられることも。うっかりミスとは、ぼんやりしていたせいで、真剣に取り組んでいれば防ぐことができたような過ちを犯すさまを言います。
例えば、確認不足や自分の思い込みにより、データ入力の欄を1つずつずれた状態で入力してしまったり、会議の時間を勘違いして遅刻したりといった失態も、うっかりミスといえるでしょう。
これらのようなうっかりミスは、きちんと確認すれば起きなかった失敗です。ひとつひとつは大したミスではなかったとしても、同じようなミスが重なれば「あの人は詰めが甘い人だ」と思われてしまっても仕方がありません。
ポジティブすぎる性格
ポジティブすぎる性格の人にも詰めが甘いという特徴があるでしょう。ポジティブな人は、さまざまなことに対して前向きです。どんな困難に直面しても、「できる!大丈夫」と自分を奮い立たせて果敢に取り組もうとします。
このタイプの人は、途中で何か問題が起きたとしても、「大丈夫!なんとかなる」と楽観的に受け止めて、ミスを見逃してしまうことがあります。最終的にどうにもならない状態になってしまった場合、詰めが甘いと言われることになるのです。
せっかちな性格
せっかちな性格の人は、勢いに任せて行動するのが得意ですが、最後まで落ち着いて何かをするのが苦手です。思いついたらパッと行動することができますが、反面、行き当たりばったりになりがちなことも。
目的を遂行できずに終わってしまうと、「詰めが甘い」と評されることになるのです。
詰めが甘い人の心理って?
「大丈夫だろう」と思ってしまう
詰めが甘くなってしまう人は、どこかで「大丈夫だろう」と楽観視していることが多いもの。途中経過が良好であれば、最後まで問題なく物事が進むことを根拠なく期待しています。ミスやトラブルを疑うことがないため、見落としが生じたり、取り返しのつかない事態を招いてしまう場合もあります。
大雑把に物事を進める
詰めが甘い人は、何事も大雑把に進める傾向があります。良く言えばおおらかでサバサバしているのかもしれませんが、雑で細かい所に気を配るのが苦手なタイプとも言えるでしょう。
この手の人は、緻密に計画を立てることを嫌い、なりゆきに任せてしまうため、結果オーライなら問題はありませんが、そうでなければ「詰めが甘い」といわれてしまっても仕方がないでしょう。
ひらめきを大切にしている
ひらめきを大切にしたいという心理が働いている人は、事前に計画を立てるのではなく、インスピレーションが湧いた瞬間に行動に移すことを好みます。
確かに、アイディアを実行に移す瞬間は、とてもワクワクして楽しいものですが、興奮状態で興す行動は、小さな問題を見逃す危険もはらんでいます。
その結果、「詰めが甘い」を言わざるを得ないような事態を招いてしまうこともあるでしょう。
自分だけでことを完結できると思っている
誰の力も借りずに、自分だけで何かをやり遂げられると過信しているときは、詰めが甘くなりがちなもの。自信があるのはいいことですが、客観的な検証を怠ることで、思いがけぬミスを招いてしまう場合もあります。
周囲の協力を得ることでトラブルを回避できた可能性があれば、「詰めが甘い」と思われても仕方がないでしょう。
私の周りにいる「詰めが甘い人」エピソード!
ケアレスミスばっかりしてる…
「1コ上の先輩は、ケアレスミスばっかりしているんですよね。入力欄を間違えたままデータを入力するし、手書きの書類は文字の間違いが多いし。ちょっと確認すれば気付くと思うんですけど、見直しとかしてないんですかね。」(27歳/女性/事務)
こちらの先輩のように、ケアレスミスばかりする人は詰めが甘い人だと認識されているようです。この手の人は、作業したあとに確認を怠っているケースが多そうです。
鍵の閉め忘れとかでいつも遅刻してる!
「友人の話なんですけど、いつも鍵を閉め忘れたとか言って家に戻るから待ち合わせ場所に遅刻してくるんですよ。鍵を閉め忘れるとか、危ないじゃん。出掛けるときに確認すればいいのにって思うね。」(23歳/男性/製造業)
鍵の掛け忘れなどでいつも遅刻する人には、詰めが甘すぎて呆れてしまいますよね。あまりにも迂闊で、怒りを通り越して心配になってしまいます。
鍵の閉め忘れに限らず、生活上の「うっかり」が多い人は、外出前に施錠や持ち物などを一通りチェックする癖をつけて、遅刻を防ぐ努力をしたほうがいいかもしれません。
完璧じゃないのに完璧だと思っている
「プレゼンするとき『今日は完璧。俺に任せておいて。』っていう同僚がいるんですけど、たいてい資料不足とか、入力ミスとかあるんですよね。どうして、ちゃんとできていないのに完璧だと思うんですかね。あの、自信は何なんだろうなって。」(29歳/男性/営業)
今日は完璧という割には、全然完璧じゃない人っていますよね。なぜ、こんなにも完璧だと言い切れるのかというと、自分に自信を持っているからでしょう。
この同僚のようなタイプの人には、「自信満々だけど、何か抜けていることがあるのではないか?」と次第に周囲も警戒するようになるでしょう。
納期を考えて仕事をすれば良かったのに
「同じチーム内で業務を分担したんです。後輩のA子ったら、納期を考えずに余裕な感じでいたんですけど、納期間際になって必要なデータがないとか言い出して。初めから計画立てて、取りかかれば良かったのに。
結局焦ってやったからまともな資料にならなくて、A子の資料みんなで作り直しましたよ。」(32歳/女性/企画)
こちらのA子さんのように、先のことを考えられなかったり見通しが甘かったりすることで、最終的に間に合わなくなるのも詰めが甘い状態と言えるでしょう。
仕事を分担したときに、納期の見通しを立てておけば、このような事態にならなかったかもしれませんよ。
詰めの甘い人必見!直す方法|前編
そこでここからは、詰めの甘さを直す方法を紹介します。
「どうにかなる」という考え方をやめる
詰めの甘さを直したければ、「どうにかなる」という考え方をやめる必要があります。「どうにかなる」という考え方は、物事を丁寧に進めなくても大丈夫だという思い込みにつながり、それは詰めの甘い結果を招いてしまうからです。
「どうにかなる」ではなく「どうにかしてやり遂げよう」と強く意識するようにしましょう。
あらゆることに備えて対策を立てる
周囲に詰めの甘さを指摘されるような人は、あらゆることに備えて対策を立てる癖をつけたほうがいいでしょう。何かを始める前にあらかじめ起きそうなトラブルを想定し、もしそうなった場合にどう解決すべきなのか考えておくのです。前もって対策を立てておけば、何か起きても慌てずに対処でき、「詰めが甘い」というような事態を防ぐことができるでしょう。
情報を過信しない
詰めの甘さを直したければ、情報を過信しないようにしたほうがいいでしょう。「詰めが甘い」と言われがちな人は、誰かに教えてもらった情報を鵜呑みにして失敗した経験があるはずです。
例えば、友人がくれた時刻表を見て、○時の新幹線に乗ることにしたとします。そして、○時に駅に着いたら、乗るはずの新幹線は発車していた…。
これは、ダイヤ改正で時刻表が変わっていたのに、それを確認しなかったために新幹線に乗れなかったというミスの事例です。このように、与えられた情報を鵜呑みにすると詰めが甘い状態になってしまうのです。
与えられた情報だけを過信することなく、自分でも情報収集したり確認したりするようにしましょう。
計画を立てて物事に取り組むようにする
何か物事を始める前には、きちんと計画を立てるようにしましょう。
計画を立てて行動すれば、行き当たりばったりで取り組むよりも、明らかにうっかりミスの確率は低くなるはずです。また、何かトラブルが起きたとしても、事前の計画に照らして問題点を洗い出せば、素早く対処できるでしょう。
計画を立てることで、詰めの甘さをカバーできるようになるのです。
詰めの甘い人必見!直す方法|後編
忍耐力を養う
詰めの甘さを直したければ、忍耐力を養いましょう。最後まで我慢してやり通せないことが原因で詰めが甘くなってしまうのは良くある話ですよね。
最後までやり通せないせいで物事が中途半端になってしまう人は、諦めずに頑張る力を養う必要があるでしょう。
少し時間が経ってから確認し直す
何かを完成させたあとで、少し経ってから確認する癖をつけると、うっかりミスを防ぐことができます。
作業の直後だと、やり終えた達成感で気が大きくなり、ミスに気付くことができないかもしれません。少し時間を置いてからチェックすることで、冷静にミスを探すことができるはずです。詰めが甘いと言われがちな人ほど、「少し経ってから確認」を心がけましょう。
ほう・れん・そうを徹底する
詰めが甘くなってしまう原因のひとつとして、自分だけで物事を完結させてしまうということが挙げられます。周囲に協力者がいるのであれば、「ほう・れん・そう」を徹底し、自分以外の人の目でも確認してもらいましょう。
「ほう」は報告、「れん」は連絡、「そう」は相談を指します。何か作業を進めるときには、要所要所で「ほう・れん・そう」を心がけると、詰めが甘い結果を防ぐことができるかもしれません。
集中して物事に取り組むる
集中して物事に取り組むようにすると、ミスを犯す確率は格段に減るでしょう。
注意力が散漫だと、どうしてもうっかりミスが多くなり、詰めの甘い結果を招くこととなります。 あたりまえですが、何事にも集中して取り組む姿勢が大事でしょう。
詰めが甘くなる心理や特徴を知って直していこう
リスク対策を立て、計画に従って行動することで、「詰めの甘い」事態を防ぐことは可能です。また、やり遂げようという意志や集中力を養うといったことも大切でしょう。
初めは大変かもしれませんが、詰めが甘いと思われないように自分に合った方法を試していきましょう。
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