落ち込んでいる人にかける励ましの言葉が知りたい！おすすめはこちら

仕事や恋愛、体調不良で落ち込んでいる人を見たとき、何か励ましの言葉をかけてあげたいと思うことがありますよね。会社の同僚や友達、家族など普段から付き合いのある相手であれば、その気持ちはさらに強くなるはずです。

しかし、落ち込んでいる人を傷つけずに励ましの言葉をかけるのは意外と難しいもの。上手な言葉がけができない場合、むしろ相手を傷つけてしまう危険性もあります。自分の励ましの言葉で、さらに相手が傷ついてしまったらとても悲しいですよね。

この記事では、落ち込んでいる人にかけるのにおすすめの励ましの言葉をご紹介します。落ち込んでいる人に声をかける前に、一度確認してみてくださいね。

まずは励ましの言葉を言うべきタイミングについてご紹介します。大切な人が落ち込んでいるように見えるとき、すぐにでも励ましの言葉を言いたくなりますが、声をかける前に相手の様子を伺うことが大切です。

落ち込んでいるように見えて、実は心の中で問題を分析していたり、闘志を燃やしている場合もありますよ。まずは相手の名前を呼んでみて、返事の声に張りがあるかを聞き分けてみましょう。

声に張りがなく、これからご紹介するような状態に相手が当てはまる場合には、励ましの言葉をかけてあげてください。あなたの励ましの言葉がその人を救うかもしれませんよ。

仕事で失敗したとき

仕事をしている人であれば、一度や二度は「やらかしてしまった」と身が凍るようなレベルの失敗をしたことがあるでしょう。そんなときは取引相手への申し訳なさや自分の不甲斐なさ、同僚へのやるせない気持ちなどが頭の中でぐるぐると回り続けてしまいますよね。

同僚や家族、友達、恋人が仕事で失敗をしたときには、励ましの言葉をかけると同時に、現状を把握できるように手伝ってあげることをおすすめします。上から目線のアドバイスをするのではなく、相手の話を聞くようにするのがポイントです。

失敗の規模や失礼をした相手への対応を一緒に確認してあげると、困っている相手の状況を整理し、力になることができますよ。

悲しい出来事があったとき

生きていると避けようのない悲しみに襲われることがありますよね。大切な人の死や病気、怪我や離婚などは、人の感じるストレスランキングの上位に位置しています。それらの事態に直面しているとき、悲しみを感じる人が多いのではないでしょうか。

悲しい出来事があったとき、一人でそこから立ち上がれる人は多くありません。しかし、深い悲しみの中にいると、自分からは助けを求めることすらできないものです。あなたの大切な人に悲しい出来事があったときは、そっと励ましの言葉をかけてあげましょう。

失恋したとき

告白をして振られてしまったり、恋人と別れたときも誰かに励ましの言葉をかけてほしいと思う人が多いですよ。一生懸命に愛情を注いだ相手から拒絶されてしまうのは、とても辛いことですよね。献身的に愛情を注いだ人ほど、喪失感を感じる傾向があります。

大切な人が失恋をして落ち込んでいるときには、辛い気持ちを吐き出すことができるように、相手の話をしっかり聞いてあげましょう。十分に気持ちを吐き出して、傷が癒えれば、新しい恋に気持ちが向いていくはずです。

自分を責めているとき

何か大きなトラブルがあったり、他人に迷惑をかけてしまったときに、「自分が不甲斐ないからダメなんだ」と自分を責めてしまう人がいます。何か失敗をしたときに反省をすることは大切ですが、自分だけを責めていても気持ちが落ち込んでしまいますよね。

「自分が悪いんだ」とか「私さえいなければ」などと、自分を責めることが癖になっている人には、優しい励ましの言葉をかけてあげましょう。気を許せる人がそばにいるというだけで、心の傷みは少しずつ癒えていくはずです。

混乱しているとき

予想外のトラブルが起きると、その場の状況が飲み込めずに混乱してしまうことがありますよね。「何か対処しなければ」と焦るのに、思考や体がついて行かない場合、その人はとても居たたまれない気持ちになるはずです。

そんな混乱のさなかにいるとき、誰かに声をかけてもらえると、それだけで思考がクリアになるでしょう。何か不測の事態が起きたときには、渦中にいる人間にとにかく励ましの言葉をかけてください。一時の混乱から救い出すだけで、大きな手助けになりますよ。

ここからは励ましの言葉をかけてもらったことのある人たちの経験談をご紹介します。励ましの言葉をかけるとき、「このタイミングでいいのかな」とか「自分が励ますなんて、余計なお世話かな」と心配になることがありますよね。

精神的に弱っている人に声をかけるのですから、これ以上ダメージを与えないように慎重になるのは無理もないことです。励ましの言葉に対する皆の意見を参考に、適切な励ましの言葉について考えてみましょう。

信頼している人からだと元気が出る！

「信頼している職場の先輩に励ましの言葉をかけてもらえたときは、とても元気が出ました。新人のときはあまりにも仕事ができない自分に無能感を感じていたんですよね。僕が落ち込むたびに励ましの言葉をかけてくれた先輩のことは今でも信頼しています」（39歳/男性/営業職）

信頼している人からの励ましの言葉は心に沁みますよね。どんなに落ち込んでいても、元気が湧いてくるはずです。普段から上手にコミュニケーションが取れている相手に対しては、気を使い過ぎることなく、カジュアルに励ましの言葉をかけても大丈夫でしょう。

一人じゃないんだって気持ちになれる

「部活に青春を注いだタイプなんですが、当時のチームメイトとはたくさんの励ましの言葉をかけあっていました。そのたびに『自分は一人じゃないんだ』ってとても安心できたんですよね。当時もらった言葉が今でも私を支えてくれています」（33歳/男性/医療職）

大切な人から励ましの言葉は、生涯ずっと心に残り続けます。お互いに励ましの言葉をかけあえる関係はとても貴重ですよね。「お節介かな」などと深く考えすぎずに、ぽんと肩を叩くように、励ましの言葉をかけてあげましょう。

たった一言の励ましの言葉に救われた

「失恋で凹んでいたときに、友達が励ましの言葉をかけてくれました。『自分なんて誰からも愛されないんだ』って愚痴ったら、『私は親友としてあなたを愛しているよ』って言ってくれて。ダムが決壊するように泣いて、たくさん励ましてもらいました」（25歳/女性/事務職）

全身全霊で愛情や情熱を注いでいたものが失われたときの喪失感は、ときに自分ひとりでは受け止めきれないものですよね。そんなときに、励ましの言葉をかけてもらえたら、心が救われたように感じることでしょう。

自分も上手に励ましの言葉をかけられる人になりたい

「習い事でお世話になっている先生は、技術的なものだけでなく、たくさんのことを教えてくれます。悩み事を相談すると、そのたびに心に沁みる励ましの言葉をくださるんです。私も先生のように励ましの言葉をかけられる人になりたいです」（29歳/女性/技術職）

たくさんの励ましの言葉をかけてもらうと、それを誰かにお返ししたくなりますよね。自分がしてもらったことを、誰か他の人にしてあげることで、優しさの輪は広がっていきます。励まし上手な優しい人を目指しましょう。

上から目線の励ましの言葉は嫌

「会社の上司が熱血体育会系の人で、本人は励ましているつもりでも、熱意の押し付けだったことが多くありました。相手の気持ちに寄り添おうとする姿勢がなければ、励ましも空回りして、余計なお世話になりますよね」（27歳/男性/建築業）

誰かを励ますときに大切なのは、相手の気持ちに寄り添う姿勢です。どんなに励ましているつもりでも、的外れなことばかり押し付けられたら、相手は心を閉ざしてしまいます。

励ましの言葉をかけるときには、自分の価値観を押し付けるのではなく、相手の心に寄り添うことを念頭においてくださいね。

ここからは落ち込んでいる人への励ましの言葉《仕事編》をご紹介します。毎日、一生懸命に仕事をしていても、どうしても失敗する瞬間がありますよね。仕事熱心な人ほど、失敗したときにトラウマを抱えてしまう傾向があるので細やかに配慮すべきです。

また、新人時代を終えて、指導や管理職に就くようになると、後輩にどのように励ましの言葉をかければいいのか悩む人も多いでしょう。仕事で落ち込んでいる人に励ましの言葉をかける際には、「相手の成長や努力」に目を向けるのが一つのポイントになります。詳しく見ていきましょう。

「一生懸命頑張ったんだから失敗じゃないよ」

仕事にいい加減に取り組むような人は、仕事で失敗しても凹むようなことはないでしょう。一生懸命頑張ってやったのに、失敗したからこそ、人はがっかりと落ち込んでしまうのです。仕事の失敗で落ち込んでしまうということは、その人がそれだけ仕事に心血を注いでいる証拠でもあります。

そんな人には、ストレートに「一生懸命頑張ったんだから失敗じゃないよ」と励ましの言葉をかけてください。まずは相手が一生懸命やった事実を認めることが大切です。そして、何が足りなかったのか、一緒に考えてあげましょう。

「いつも遅くまでお疲れ様」

たくさんの仕事をこなすために、連日のように残業している人もいますよね。そのような人には「いつも遅くまでお疲れ様」と労をねぎらってください。一人で残業をしていると、孤独感を感じやすくなってしまいます。

「あなたの努力を私は知っているよ」と示すことが大切です。もし、あなたがマネジメントの立場にある場合には、その人だけに仕事が集中していないか、カウンセリングしてみるのもいいでしょう。励ましの言葉をかけてもらえたあとは、心を開きやすくなる人が多いですよ。

「全部を失敗したわけではないはずだよ」

仕事で大きな失敗をすると、会社に与えた損失や同僚への迷惑を考えて、心が折れてしまう人がいます。しかし、失敗は誰でも、どこでも、どのタイミングでも起こり得るものですよね。一つの失敗で心が折れてしまっては、次のステップに進めなくなってしまいます。

自責の念に押し潰されそうになっている人には、「全部を失敗したわけではないはずだよ」と声をかけてあげましょう。失敗した事実は消えませんが、その中で何が良くて何が悪かったのかを反省することが大切です。

自己分析を促すような励ましの言葉をかけて、同じ失敗を繰り返すことのないようにアドバイスしてくださいね。

「頑張りすぎる前に休むのも仕事のうち！」

仕事をしていると「全てを自分でこなさなければいけない」と躍起になってしまう時期があります。また、仕事のやり方がある程度分かってきて、一人で回せるようになってくると、仕事をこなす楽しさから休日を返上してしまう人も。

しかし、本人がどんなに楽しく仕事をしているつもりでも、疲労は徐々に蓄積されてミスが起こりやすくなってしまいます。知らず識らずのうちに無理をしているような人がいたら、「頑張りすぎる前に休むのも仕事のうちだよ！」と声をかけてくださいね。

「次にあなたが支えてあげればいいんだよ」

仕事で失敗をすると、今目の前にいる人に迷惑をかけてしまったことにだけ目が向きがちです。しかし、成長をする過程で失敗をするのは誰にでもあることですよね。そして、そんな失敗をお互いに助け合うために、会社は組織で動いているとも考えられます。

失敗で落ち込んでいる人や申し訳無さに萎縮している人がいたら、「次にあなたが他の人の失敗を支えてあげればいいんだよ」と励ましの言葉をかけましょう。いつまでも失敗に沈んでいたのでは、次の成長に目を向けることができなくなってしまいます。

「自分もこんな失敗したことあるけど、焦るよね」

「自分もこんな失敗したことあるから大丈夫だよ」は後輩の失敗に対して、先輩がかける励ましの言葉の上位にランクインするセリフかもしれませんね。確かにこのセリフは非常に使い勝手がいいのですが、それ故に使い方に注意が必要です。

「自分もこんな失敗したことあるけど」という言葉のあとに、「俺は立ち直ったけどね」などと自慢話をする人が多いですよね。しかし、相手を励ましたいのであれば、そのような失敗自慢や立ち直り自慢はご法度です。

まずは、失敗をして焦っている後輩の気持ちに寄り添うことを最優先にしましょう。気持ちが落ち着けば、後輩が自ずから経験談や対応策を聞いてくるはずですよ。

ここからは落ち込んでいる人への励ましの言葉《恋愛編》についてご紹介します。好きな人が自分を好きなってくれて、それが末永く続いていけばずっと幸せでいられるのに、なかなか思う通りにはいかないのが、恋愛の切ないところです。

たくさんの情熱や時間を注ぐからこそ、失恋したときにはがっくりと落ち込んでしまう人がいます。友達や家族が失恋で落ち込んでいる姿を見るのはとても切ないものです。早く元気になって新しい恋に向かってもらうためにも、励ましの言葉をかけましょう。

また、恋人との喧嘩やマリッジブルーで落ち込んでしまう人もたくさんいます。微妙な心の変化に合わせた優しい言葉かけをしましょう。

「よかったらたくさん話して」

恋愛で悲しいことがあったときには、まず自分の気持ちを聞いてほしいと感じますよね。なぜなら、恋人が自分の気持ちを受け入れてくれなかったことが悲しみの原因だからです。「分かってほしいのに分かってもらえない」苦しさを、昇華させてあげましょう。

「どうしたの」とか「何があったの」と直接的に促すよりも、「よかったらたくさん話してね」とクッションを置くことが大切です。恋人との2人きりの秘密を根掘り葉掘り聞かれるのは誰でも嫌ですよね。「あなたが話したいことを話せばいいんだよ」と聞く姿勢に徹してくださいね。

「辛かったね」

プライドが高かったり、真面目な性格の人の中には「恋愛ごときで心を乱すなんて」と自分に厳しくしてしまう人もいます。本当は失恋で辛い思いをしているのに、それを自認できないのは苦しいですよね。

明らかに恋愛で傷ついているはずなのに、素直にその辛さを吐き出せない人に励ましの言葉をかける際には、まず「辛かったね」と相手の気持ちを代弁してあげることが大切です。辛いときに「辛い」と言えない人はたくさんいます。

もし、友達や家族がそんな状況にあるならば、あなたが「辛かったね」と代わりに言葉にしてあげましょう。きっとその人は涙をこぼしながら頷くはずです。

「恋人のどんなところが好きだったの？」

失恋では恋人に対する自分の愛情が否定されてしまいます。そこで、恋に一生懸命だったことを肯定しつつ、どんなふうに恋人を愛していたのか聞いてみるのもいいです。そのためには、「どんなところが好きだったの」という言葉がしっくりくるでしょう。

大切なのは、「何が起きたのか」ではなく、「恋人を愛していた気持ち」に焦点を合わせることです。今は壊れたかもしれないけれど、幸せな期間があったことを一緒に懐かしむように寄り添ってあげてください。

「誰かを愛するって大変なことだよね」

自分以外の誰かのことを大切にするのは、大変なことです。常に誰かのことを心配して、連絡を取り、デートの際には精一杯おしゃれをして、とてつもないエネルギーをかけることになります。そんな相手から拒否されたら、落ち込むのも当たり前のことですよね。

一生懸命恋をしていた人に対しては、「誰かを愛するって大変なことだよね」とその労をねぎらうような励ましの言葉をかけましょう。「大変な思いをしているのはあなただけではないよ」と共感してあげることがポイントです。

ここからは落ち込んでいる人への励ましの言葉《体調編》をご紹介します。普段元気な人が体調を崩してしゅんとしていると、とても心配になりますよね。心配しすぎて自分も落ち込みそうになりますが、一番辛いのは体調を崩した本人です。

体調を崩して落ち込んでいる人には、しっかりと休むように伝えることが大切。また、病気や怪我の治療中は孤独感に悩む人も多いですので、一度だけでなく、何度か時間を空けて声をかけるようにしましょう。

「休んでいいんだよ」

仕事や家事育児を頑張りすぎて体調を崩してしまうような真面目な人には、「休んでいいんだよ」と励ましの言葉をかけてください。心が緊張状態にあると、「誰かに許可をされるまで休んではいけないんだ」という思考に陥る事があります。

体調を崩した人は「迷惑をかけて申し訳ない」という気持ちに支配される事がありますから、その点についてもフォローできるといいでしょう。

「いつも頑張ってる証拠だね」

体調を崩してしまうのは、いつも全力で頑張っている証拠です。また、自分以外の人の面倒を見るのに精一杯になって、自分のちょっとした体の変化を見逃した可能性もありますよね。体調を崩した人の多くは、「どうして自分がこんな目に合うのか」と落ち込みがちです。

そんなときには、「いつも頑張っている証拠だね」と励ましの言葉をかけてください。自分の体調管理不足を本人が一番悔いているはずです。くれぐれも「どうしてこんなことになったの」などと、相手を責めるようなことを聞かないように注意しましょう。

「元気な姿を見れるのを楽しみにしているよ」

体調を崩して床に臥せっているときは、自分が元気になったときの姿を想像することが難しくなります。だからこそ、お見舞いに行ったり、メールで励ましの言葉を送ったりする際には、「元気な姿を見れるのを楽しみにしているよ」と伝えましょう。

体調が優れないときは、メンタルも低空飛行なことが多いので、「早く元気になれよ」とか「元気になったら遊びに行こう」などと誘われるとプレッシャーに感じてしまう人もいます。あなたが元気になってくれたら、それで十分なんだよと優しく伝えることが大切です。

「とにかくお大事にね」

体調を崩している人に対して忘れずに伝えたい言葉が「とにかくお大事にね」というシンプルなセリフです。一部には、体調を崩しても「自分ならイケる！」と自己暗示をかけて気合で治そうとする人がいます。しかし、体調が優れないときに無理をしても、あまり良い結果は得られません。

一方で「お大事にね」という言葉は、病気の人に対して使われる言葉であることは誰でも知っていますよね。そのため、なかなか自分の体調不良を受け止められない人でも、「お大事にねと言われるということは、誰の目から見ても自分は病人なんだな」と受け入れるきっかけになるでしょう。

ここからはNGな励ましの言葉をご紹介します。いずれもついつい使いたくなるセリフですが、言われた側の心に大きな傷跡を残す可能性が高いので、うっかり口をついて出ないように注意しましょう。

励ましの言葉をかけるときに、気合が入りすぎる人がこのようなミスを犯す傾向が強いようです。「相手を奮起させる」ために良かれと思って言う言葉は、多くの場合空回りします。誰かを元気にしたいのであれば、自分の気持ちは横に置いて、相手に寄り添うことを意識してくださいね。

「みんな辛いんだよ」

何か物事を失敗して、長いことウジウジと悩んでいる人がいると、励ます方としてもだんだんイライラしてきますよね。そんなときについつい言ってしまうのが「みんな辛いんだよ」というセリフです。

しかし、落ち込んでいる当の本人にとっては、自分以外の他人の辛さなどに気を配る余裕はありません。そもそも、みんな辛いからと言って、自分の苦しみがなくなるわけではありませんよね。

「みんな辛いんだよ」と言ってしまう背景には、落ち込んでいる人を自分なら立ち直らせる事ができるという過剰な自信があるかもしれません。一通りの励ましの言葉をかけたあとは、少し距離をおいて遠くから見守るのも1つの方法ですよ。

「もっと頑張らないと！」

相手に対する期待値が高いほど、「もっと頑張らないと！」と発破をかけたくなりますよね。しかし、1つの物事をどれくらい頑張れるのかは人それぞれです。体力や腕力、知識量、体調によっても、やる気は大きく左右されるでしょう。

また、あなたからは余裕があるように見えたとしても、本人にとってはいっぱいいっぱいなことも多々あります。「頑張れ！」という言葉を使いたいときには、相手に余裕があるのか確認して、どのように頑張るといいのかアドバイスするまでのケアが必要であると心得ておきましょう。

「甘えてるよね」

年上の人が年下の人に向かってついつい言ってしまうセリフの1つです。そして、「自分のときは大変だった」という苦労自慢とセットになっているのが、「甘えてるよね」という言葉の特徴でもあります。

確かに、「甘えてるよね」という言葉で相手を突き放すのは簡単ですが、相手が萎縮するだけでなく、根本的な問題は何も解決しません。励ましの言葉としては不適切でしょう。

「自己責任だよ」

巷にも自己責任論が溢れている昨今ですが、これも困っている人を突き放すだけで、問題を解決することを放棄している言葉です。「自己責任だよ」と言われた相手は、何も反論することができなくなってしまいます。

しかし、誰かが困っていることを自分の得意なことで助け、自分が困っているときに誰かに助けてもらうのが人間社会の基本です。個人のせいにして切り捨てるのは簡単ですが、人間のあり方としては難のある対応でしょう。

「俺（私）は平気だけどね」

ときどき、励ましの言葉をかける体で話しかけ、相手のトラブルを根掘り葉掘り聞き出す人がいます。そして、相手の落ち込んでいる原因が分かった途端に、「そんな大したことないトラブル、自分は平気だけどね」と手のひらを返すことが多いようです。

同じトラブルであっても、どのように感じるかは人それぞれですから、自分と相手を比較するのはナンセンスな行為。それを聞いた人は、「自分は平気じゃない」とさらに萎縮してしまいます。

ついつい誰かにマウントをとる癖があるという人は、落ち込んでいる人には極力近寄らないようにするのが最低限のマナーになるでしょう。

最後に励ましの言葉を伝えるときのポイントについてご紹介します。励ましの言葉を伝える時には余計なことを考えずに、真心で接することを大切にしてください。

すでに落ち込んでいるということは、その人は少なからず反省したり、自責の念を感じているはずです。わざわざ追い打ちをかける必要はありません。

まずは相手の「気持ち」に寄り添うことに集中しましょう。無理に元気にさせようとしないでください。相手の気持ちをよく観察すれば、少なくとも相手を傷つけるような言葉は浮かんでこないはずですよ。

アドバイスは求められない限り言わない

落ち込んでいる相手を見ると、老婆心からさまざまなアドバイスしたくなりますよね。しかし、傍から見て分かるほどに落ち込んでいる相手に対して、本人が求めていないアドバイスをするのは、傷に塩をすり込むのと一緒です。

アドバイスをする方は気持ちよくなれますが、落ち込んでいる人にとっては余計なお世話以外の何物でもありません。まずは、落ち込んでいる人の気持ちに寄り添いましょう。アドバイスが必要と思えば、きっと本人から質問してきますよ。

共感しながら伝える

励ましの言葉を伝える際には、共感が何より大切です。相手の辛さややるせなさ、無力感を代弁するような心構えで、共感しましょう。相手の言ったことをオウム返しするだけでも、共感していることをアピールすることができます。

相手が話しているときにしっかりとアイコンタクトを取ることや適度に相槌を打つことでも、共感していることを伝えることが可能です。会話テクニックも上手に活用して、落ち込んでいる人の心を解きほぐしてくださいね。

肯定する

励ましの言葉をかけるときには、相手の考えていることや感じていることをできるだけ肯定してあげましょう。落ち込んでいる時点で、本人は十分に自己否定しているはずです。

「そうだよね」とか「大変だったね」、「頑張ったね」は相手の話を肯定する際にとても便利なセリフ。話の途中で論理が破綻したり、納得できない部分があったとしても、まずは最後まで話を聞いてあげてくださいね。

人は話すうちに頭を整理できる生き物です。間違った認識に本人が自分で気づけるように、会話の中でもサポートしてあげましょう。

誰かと比較しない

落ち込んでいる人を励ますときに、誰かと比較するのはタブーです。「私のほうがもっと大変だった」とか「〇〇さんは問題なくやっているのに」などという比較が、落ち込んでいる人を元気にさせることはほぼありません。

誰かを励ますときには、一個人として相手の感情に寄り添うことが大切です。比較してもプレッシャーをかけるばかりで、なんの解決にもならないですよ。

励ましの言葉に必要なのは相手を思う想像力

少女文学の金字塔として名高い「あしながおじさん」に、『人間にとっていちばん大切な資質は想像力だと思うんです。』という一節があります。誰かを励ましたいと思ったときには、最大限の想像力を働かせましょう。

自分が良かれと思っていることを、相手は嫌と感じることもあります。相手の心に寄り添おうとする際には、相手が本当に望んでいる言葉はなんなのかしっかりと考えてみてくださいね。あなたが言いたい言葉ではなく、相手が欲しがっている言葉を想像しましょう。