そもそも「イキってる」ってどういう意味?
この言葉を使うときは、相手を嘲笑する気持ちを込めて使用する場合がほとんどです。
本当は大人しいのに見せかけだけで威勢良く見せている人や、本当は金欠気味なのにちょっとお金を持っているように見せている人など、本当の自分を誇張して、周囲に虚勢を張っている人に向けて使われる言葉です。
イキってるは「粋がる」からきている
江戸時代に生まれた言葉に「粋(いき)」があります。粋は、「粋な服装」「粋な振舞い」というように、身のこなしから生き様にまで幅広く使われます。
粋という言葉は、現代で言うところの「カッコイイ」「イケてる」のように、リスペクトのニュアンスを込めて使います。そんなリスペクトの対象でもある「粋」な人物に見られたい!と思う人は少なくありません。
そこで、実際は粋でも無いのに背伸びしている人に向けて、少しバカにする気持ちを込めた「粋がる」という言葉も誕生しました。
そして、その粋がるという言い方が進化したのが「イキってる」なのです。
「イキってる=意気がる」という意味でも使われていた
「イキってる」は、粋でもないのに粋がっている人を表す言葉だと説明しましたが、「イキがる」には「意気がる」という漢字が当てられる場合もあります。
もともと「意気」は、気合い、気立て、心意気などを意味する言葉でしたが、江戸時代の初期に使われ方が変わってから、「意気」が「粋」に転じた経緯があるとも言われています。
「粋」と「意気」では意味合いは微妙に異なりますが、「イキってる」に関して言えば、どちらの漢字を用いた場合でも「背伸びをしてカッコつけている」といった意味になります。
「イキる」の使い方
では、イキるという言葉は、どんな人に向けて使うのでしょうか。
基本的には「実際はそれほど優れた人間ではないのに、調子に乗って優れた人間のように立ち振るまっている人」に向けて使用します。どんな人に向けて使うのか、例を挙げてみましょう。
・実際にはケンカが弱いくせに、弱い者の前では調子に乗って虚勢を張る。
・実際にはモテないくせに、友達の前で調子に乗って恋多き人アピールをする。
・実際には小心者のくせに、リスクが無いとわかるやいなや大胆な手に出ようとする。
このように、調子にのって実際の自分を誇張して見せている人に対してよく使われます。
ただし、稀に、単に調子に乗り過ぎているだけの人に向けて使われる事もあります。次の項目では、その稀なケースを見てみましょう。
調子に乗り過ぎている人に向けても
「イキってる」という言葉は、実際の自分よりも大きく見せようとして普段の自分を誇張している人に向かって、「アイツ、イキってるよな…」などと使われる事が多いのですが、稀に単に調子に乗り過ぎているだけの人に向けて使われる事もあると、先ほどお伝えしましたよね。
では、その稀なケースとはどんな時なのでしょうか。こちらも例に挙げてみましょう。
・可愛い彼女と付き合い始めた途端に、妙に調子に乗り出した。
・筋トレをして筋肉がつきだしてから、体のラインをアピールする服を着るようになった。
・仕事が好調になって、突然羽振りが良くなった。
このようなケースでは、可愛い彼女と付き合い始めたことも、筋トレをして筋肉がついたことも、仕事が好調であることも、実際に起こったことです。この点で、「実際はそれほど優れた人間ではないのに、調子に乗って優れた人間のように立ち振るまっている人」とは違います。つまり本人としては、そうするだけの資格があると思って、調子に乗ったり、体のラインをアピールしたり、散財したりしているのです。
とはいえ、調子に乗っているという点では、どちらのタイプも同じです。周りから見れば、この「稀なケース」の人物も、調子に乗っている鬱陶しい人であるということに変わりはありません。そこで、単に調子に乗り過ぎているだけの人に対しても、鼻につく、イラつく、というニュアンスを込めて「イキってる」という表現が使われるのです。
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