「人生は暇つぶし」の意味とは？人生を最高の暇つぶしにする方法

「人生は暇つぶし」。なんとも軽い言葉に、すっと肩の力が抜けそうですよね。それとも、「なんて責任感のない言葉なんだ」と呆れてしまうでしょうか。

人生に対する概念は人それぞれで、自分とは違った考え方を理解することは難しいでしょう。だからこそ、人生が生きづらくもなるし、楽しくて仕方なくなったりもするのです。

今回は、「人生は暇つぶし」というフレーズについてご紹介していきます。今の人生に疑問を持っている人は、息抜きのつもりで読んでみてください。もしかしたら、自分の人生を満喫するヒントが見つかるかもしれません。

「人生は暇つぶし」の意味

「人生は暇つぶし」という言葉は、今では二次元を中心にあらゆる作品で見受けられます。そして、この言葉を一番最初に唱えた人物には諸説あるようですが、イラストレーターのみうらじゅん氏もその一人だと言われています。「人生は死ぬまでの暇つぶし。人は生まれ落ちた時、余生が始まる、その余生を有意義にするのがマイブームである」というのが、みうら氏がこの言葉に込めた意味なのだとか。

人によっては、この意味が理解出来ないかも知れません。しかし、もしもこの言葉に心を動かされたなら、今のあなたは人生で壁にぶつかっていて、どうすれば有意義に過ごせるのかを模索している途中なのかもしれません。

「人生は暇つぶし」の由来

みうら氏は、「生まれてから死ぬまでが余生である。余生を楽しむために、いまを生きるのではなく、今生きている時間も余生なのだから、楽しさも苦しさも、すべて楽しんで味わおう」ということから、この「人生は暇つぶし」という言葉を生み出したと言われています。

少しでも楽しく人生を生きるために、「グレート余生」という思想も生み出しました。「楽しむために生きる」のではなく、「どうせなら楽しみながら生きよう」という発想ですね。

「人生は暇つぶし」と考えることにどんなメリットがあるのでしょう。暇つぶしと聞くと本気さを感じなかったりして、メリットがあるように思えないという人もいます。

しかし、「人生は暇つぶし」と考えながら生きることにも、メリットはあるものです。少なくとも、そう考えて生きる人の中には確実にメリットが生まれるでしょう。実際にどんなメリットが生まれるのか、例を挙げていきます。

人生の自由度が増す

人生に窮屈さや不自由さを感じている人は、人生を暇つぶしと考えることで開放的な気持ちになることが出来ます。一つ一つを思いつめて考えないので、自由に生きている感覚を持てるのです。

苦しいことや不本意なことが続くと、生きているうちに窮屈さを感じてきます。気持ちが沈み、いつも何かに追いかけられているようで、心が休まらない日が続きますよね。人生を暇つぶしと考えれば、そのしがらみを「そんなに深く考えることないか」と切り捨て、自由を体感出来るでしょう。

失敗を怖いと思わなくなる

失敗を恐れて何をするにも慎重。それ自体は悪いことではありません。しかし、いつでもそのスタンスでいると、確実にストレスを生み出すでしょう。人生は暇つぶしだと思えば、「失敗したっていいか」と、いい意味で肩の力を抜くことが出来るのです。

もちろん、責任感を持たなくていいというわけではありません。何事にも責任はついて回ります。大事なのは失敗を恐れずにチャレンジしていく精神です。暇つぶしと思えば、最初の一歩を恐れずに踏み出すことが出来るでしょう。

プレッシャーに強くなる

プレッシャーに弱い人は、いつでも人の目を気にしているものです。「人生は暇つぶし」が生み出すメリットの一つは、プレッシャーに強くなること。人の目よりも、自分がどうしたいかがよく見えてくるはずです。

プレッシャーを感じやすい人は、神経質な面を持ち合わせています。あれもこれも気になって、「こうなったらどうしよう」と過度な強迫観念に捉われているのでしょう。その強迫観念を、暇つぶしという言葉で和らげることが出来るようになります。

視野が広がる

人生は暇つぶしと考えれば、一点集中型から一気に視野を広げることが出来ます。人生をマニュアルに沿って生きようとすると、一つの疑問には一つの答えしか見つけられません。視野が広がるということは、無限大の可能性に気づけるということです。自分の知らない世界がどんどん見つかるでしょう。

人の気持ちにも同じことが言えます。気に入らないと思っていた人に対して、「こんな素晴らしい一面があったのか」と気付くことができ、寛容さが生まれるようになります。

「人生は暇つぶし」のメリットを聞くと、窮屈な人生が一気に軽やかになりそうな気さえしますよね。しかし、反対にデメリットが生じるのも事実。人生は一人きりで生きていくわけではないので、このデメリットを知らないと、周囲の人を不用意に巻き込む可能性もあります。

今度は、「人生は暇つぶし」と考えた時のデメリットを挙げていきましょう。

やる気が低下する

「人生は暇つぶしなんだから一生懸命やる必要ない」と、人や物事に対して不真面目になってしまうのは、確実にデメリットと言えます。真剣に取り組む必要性を感じることが出来なければ、どんどんやる気が低下していくでしょう。

それは単なる自堕落です。人生は暇つぶしというのは、死ぬまでの人生を有意義に楽しもうという言葉です。暇つぶしの解釈を間違えてやる気を失ってしまうと、結果的に「もう何もしたくない」と人生を捨ててしまう危険性もあるので注意しましょう。

失敗したときの言い訳にしてしまう

「人生は暇つぶし」のデメリットとして、何かを失敗した時に開き直ってこの言葉を言い訳にしてしまう、という点が挙げられます。言い訳として使ってしまうと、反省したり失敗から学ぼうとする姿勢も失ってしまうでしょう。

失敗を繰り返さないように気をつけることをせず、何をしても「暇つぶしなんだから許される」という姿勢でいたら、誰も納得しません。「人生は暇つぶし」は失敗から逃げるための言葉ではありません。人生を楽しむためには、言い訳よりも努力の方が必要と言えます。

問題を先延ばしにしやすい

立ちふさがる問題を先延ばしにするのは、いろいろな事に追い立てられている自覚がないからでしょう。人生は暇つぶしと考え、自分の都合ばかりを優先していると、問題はどんどん先延ばしになってしまいます。

人生を楽しむための言葉ですが、人間としてのモラルを欠いていては、無責任でだらしない人になるだけです。周囲からも反感を買いますし、山積みになった問題に困り果ててしまうことも。問題をどのように解決していけばいいのかも、暇つぶしの一環として考えてみましょう。

悪い印象を与えやすい

人生は暇つぶしというスタンスで生きていると、人に悪い印象を与えることも事実です。人は目に見えて頑張っている人を、認めたり羨ましく思ったりします。そういう見方をする人には、人生を暇つぶしとして生きている人は、能天気で努力知らずだと思われてしまうのです。

自分の人生ですから、自分が決めた生き方をするべきであるのは、誰でも同じことです。ただ、頑張っているイメージを持てないというだけで、人生は暇つぶしという生き方を悪く捉える人がいることも覚えておきましょう。

人生を続ける理由は人それぞれです。その人の人生はその人だけのもので、他人の価値観で推し量ることは出来ないでしょう。とはいえ、生きることに意味を見つけられず悩んでいるなら、「人生は暇つぶし」と考えている人が生き続ける理由を参考にしてみてはいかがでしょうか。

自分が生きる理由も、こららの例を参考にすれば見つかるかもしれません。それでは、４つの理由を挙げていきましょう。

大切な人がいるから

家族、恋人、親友など、どんな関係性の相手であっても、自分にとって大切な人がいれば、それだけで人生を続ける理由になるでしょう。人生を続ける理由であると同時に、人生を終わらせたくない理由でもあります。

もっと話したい、もっと遊びたい、もっと側にいたい、そんなシンプルな理由だけでも、人生を続ける気になれるのです。自分が楽しめるスタンスで生きて人生を満喫し、そこに大切な人がいれば更に素敵なことですよね。

やりたいことがあるから

野心や目標を持って生きている人は、やりたいことに集中するために人生を続けるのでしょう。挫折や失敗を繰り返す中で、「人生は暇つぶし」という言葉で立ち直れることもあります。

一つの目標を終えても、広がった視野でどんどんやりたいことを見つけていけます。自分の結果を残すことで、生きる意味を見つけられるのです。充足感に満たされれば、まだまだ人生を楽しめるという希望も持ち続けられるでしょう。

幸福感を得たいから

誰もが幸せになりたくて生きています。一度きりの人生なのだから、不幸よりも幸せのほうがいいですよね。自分が不幸だと感じた時には、苦しみに追い詰められているはず。「人生は暇つぶし」と考えて、気持ちを切り替えて視野を広げてみましょう。

それだけではなく、物の見方を変えてみると、不幸だと思う気持ちを捨てて幸せになろうという活力が湧いて来ます。どうしたって自分の幸せは諦め切れないものです。それが、人生を続ける最大の理由とも言えるかもしれませんね。

生きていることを実感したいから

何をしても実感が湧かず、何も感じない…そんな人生をいつまで続けるんだろうと悩む人もいるでしょう。人生は暇つぶしだからと肩の力を抜くと、生きている実感を、脳で、心で、体で感じながら人生を続けることが出来るのです。

人生の中で悩まない人はいません。ですが、人生は暇つぶしと思えば、その悩みの一部分はポジティブなものに変換することも出来ます。顔を上げていろいろなことを体感して生きている実感を得られれば、人生を続けていきたい気持ちがきっと大きくなるはずです。

人生を最高の暇つぶしにすることで、どれだけ有意義な生き方が出来るだろうと、少しワクワクしてしまう気持ちになりませんか？暇つぶしという単語は、軽々しく見られてしまう反面、どんな人でも気軽に出来そうなイメージも与えます。

「自分はこういう人生にしたい！」と思う人も、他の暇つぶしを発見出来るかも知れません。人生を最高の暇つぶしにする方法を、みていきましょう。

何もしない時間を楽しむ

「一度きりの人生なのだから、時間を無駄にしないで何かしなくては」と思っていませんか？時には頭を空っぽにして、何もしない時間を楽しむこともいいでしょう。一日中寝ているのもいいですし、好きなだけだらだらするのもいいですね。

何もしないでいると、人生を無駄にしている気もするでしょう。しかし、日頃張り詰めている気持ちを解放してあげることで、人生を新鮮な気持ちで生きていく事が出来ます。暇つぶしなのですから、深く考えない時間こそ有意義にもなるのです。

仕事は「楽しさ」を優先して決める

今の仕事が合っていないと思う時には、自分に合った仕事を探してみるのもいいですね。仕事で苦痛を感じることで、人生がどんどんつまらないものになります。「楽しさ」を優先して仕事を選べば、モチベーションも上がるはず。

しかし、楽しむことと楽をすることは違います。楽しいと思える仕事は、ずっと続けていたいと思うでしょう。それに対して楽をしたいだけの仕事は、ちょっと嫌なことがあっただけで投げ出す可能性もあります。目的は楽しむ事だということを忘れないようにしましょう。

視野を広げて物の見方を変える

マニュアル通りに生きている人は、視野が狭くなりやすいもの。人生を最高の暇つぶしにするために、固定観念を捨てて視野を広げましょう。「こうしなければいけない」という窮屈な考えから解放されて、色々な可能性に気付けるようになるでしょう。

視野を広げると同時に、物の見方を変えることも意識してみましょう。見方を変えるだけで、新しいことに出会えます。物事に対しても人に対しても、知らなかった面を知るだけで、新しい楽しみに出会えるはずです。

素直な心を持つ

人生を最高の暇つぶしにするために、素直な心を持つことを心掛けてみましょう。視野が広がるチャンスなのですから、素直な心でどうすれば楽しめるかという発想をしてみます。素直さが寛容性にも繋がり、すぐ腹を立てることもなくなるでしょう。

そして、素直な心でいると人の気持ちを察することもできるようになり、人に対して優しくなれます。人と人とのコミュニケーションで、笑顔が増えると幸福感は増します。そして人生がとても楽しいと感じられるようになるでしょう。

人生を最高の暇つぶしにしようと思っても、実際どうしたらいいのか分からない人もいるでしょう。次にご紹介する方法は、自分の意識に注目したものです。常に心掛けておくことで、人生を最高の暇つぶしにしていけるかも知れません。

人生をどう生きるか考えた時は、深く考え込んでしまうものです。そんな時には、自分の意識を少し変えてみませんか？

悩みはその都度解消する

人生を最高の暇つぶしにするためには、悩みを蓄積させてはいけません。悩みはストレスに繋がります。ストレスを溜め込んでいては、人生を有意義なものに出来るはずはありません。楽しいことを見つける前に、悩みを解消していきましょう。

また、悩みをその都度解消するといっても、その場で解消しなきゃと考える必要はありません。義務感に囚われると、「なんとかしなくてはいけない」という焦りを生み出します。自分と向き合う時間がしっかり出来た時に、思い切り悩みを解消するようにしましょう。

過去と未来に捉われない

「前にこうだったからな」「将来はこうしたいな」と過去や未来に囚われていると、今を思い切り楽しむことが出来ません。今生きている人生をどうしたいかという点に注目するために、過去を引きずらず、未来ばかりに目を向けないようにしましょう。

何か新しいことにチャレンジしようとする時には、過去を振り返ったり、未来でどうなるか考えてしまいがちです。結果的に失敗を恐れるようになる可能性もあります。警戒しながらでは、人生を思い切り楽しむことが出来ません。

「暇つぶし＝投げやり」にしない

人生は暇つぶしといっても、何をしてもいいと考えてはいけません。責任感もなく、やりたい放題してるのは、人生を投げやりに生きているのと同じ。適当に暇つぶしをするのではなく、一生懸命暇つぶしをしましょう。

投げやりになってしまうと、自分が一体何をしたいのかも見失ってしまいます。そうなると、人生を楽しむためではなく、適当にやり過ごすことになってしまいます。人生を無駄にしないためにも、投げやりな暇つぶしはやめましょう。

「人生は一度きり」という意識を持つ

誰でも人生は一度きりです。その一度きりの人生を無駄にしないために、「人生は一度きり」という意識を持つことは大切です。一度きりだからこそ、有意義な人生にしようと思うことが出来るはずです。

「人生を有意義にしなくてはいけない」と義務感を抱く必要はありません。自分の人生は巻き戻しが出来ないという認識が必要なだけなのです。そのためにも、自分が思い切り楽しめる最高の暇つぶしを見つけていきましょう。

「人生とは何か」という問題は、簡単に答えが出るものではないでしょう。同じことをしていても、人によっては楽しく、人によっては苦しみを感じますよね。人生について深く思い詰めると、先が見えなくなることもあるでしょう。自由もなければ楽しみもない、そんな人生は有意義とは言えません。

自分の人生を暇つぶしと考えることで、有意義なものになる可能性はあるのです。暇つぶしの人生で得られるメリットやデメリットを踏まえた上で、生きていることが楽しいと思える生き方をしていきましょう。

自分の人生は自分だけのものです。死ぬ直前に「楽しい人生だった」と言える自由な一生を目指していきませんか？