「腐れ縁」の関係…続ける？断ち切る？腐れ縁エピソード集も紹介

「腐れ縁」と聞くと、悪いイメージを抱く人もいるかもしれません。しかし、必ずしも腐れ縁が悪いということではなく、良い意味での「縁」もあることを覚えておきましょう。よく周りを見回してみれば、腐れ縁と呼べる人が必ずいるはずです。

腐れ縁で繋がっている人間関係にはさまざまな形があり、あなたの周りにも切っても切れない縁は存在します。それこそが腐れ縁であり、個人差はあるものの、そういう関係で結ばれている人は多かれ少なかれいるものです。

この記事では、良い縁と悪い縁を見極めるために、「腐れ縁の意味」「どんな関係なのか？」「腐れ縁を断ち切る方法」などについて、エピソードを交えて紹介していきます。ぜひ参考にして、今後の人間関係に役立ててくださいね。

「彼とは腐れ縁で…」「コイツとは腐れ縁で…」など、日常においても「腐れ縁」というワードはよく使うと思います。ここでは、「腐れ縁」という言葉について深堀りしてみましょう。意味がわかると、あなたが気付いていなかった腐れ縁の人も見つかるかもしれませんね。

「腐れ縁」の語源

「腐れ縁」の語源には、いろいろな説があります。なかでも一般的に言われているのが、「鎖縁（くさり縁）」から「腐れ縁」に変化したという説です。「鎖縁」は漢字の通り、鎖のようになかなか切ることができない縁を指しています。

「腐れ縁」は悪い縁とは限らない

「鎖縁」ならば良い意味にもとれそうですが、「腐れ縁」になると「腐る」という漢字からあまり良いイメージが浮かばないかもしれません。たしかに、あまり好きではない相手との関係を自嘲気味に表現するときに、「腐れ縁で嫌になるよ」などと使うことが多いでしょう。

しかし、「腐れ縁」は「強い絆で結ばれた切っても切れない仲」を指す言葉なので、捉え方によっては悪い意味とも言い切れません。なお、「腐れ縁」は、恋愛関係だけではなく、友達関係を表す時にも使います。いずれにしても共通するのは、「離れたくても離れられない不思議な関係」ということですね。

「腐れ縁」の使い方

それでは「腐れ縁」とは、どんな人間関係の場合に使うのでしょうか？例をあげて説明してみましょう。たとえば、大人になっても付き合いのある幼馴染がいるとします。こういう相手との関係を表すときに、「コイツとは幼稚園からの腐れ縁で…」という具合に使います。

また、男女間の場合は良い意味だけでなく、悪い意味でも使われる場合がよくあります。たとえば、明らかに別れた方が本人のためになりそうな悪縁の場合です。例を挙げると、「彼とは腐れ縁で繋がってきたけど、やっと別れることができた」という感じで、思い切って関係を整理した場合などに使います。

「腐れ縁」の類語

切っても切れない人間関係のことを「腐れ縁」と表現するのが一般的です。類語として使われる言葉もあるので、少しだけ紹介しておきましょう。「腐れ縁」の類語としてよく使われるのが、「悪縁」「しがらみ」です。

「悪縁」はその名の通り悪い関係で、切りたくても切れない悪い友人などとの関係のことを指します。また、「しがらみ」には「邪魔をするもの」「まとわりつくもの」という意味があり、どちらにしても良い関係を表す言葉として使われることはありません。

「腐れ縁」という言葉は、幅広い人間関係に使われています。ここでは、同性、異性を問わない友達関係において「腐れ縁」と呼ばれる関係を紹介していきます。

実家が近所の幼馴染

実家が近所で幼少の頃からの付き合いならば、お互いの考えもなんとなくわかります。そのため幼馴染の間柄では性別に関係なく、友達関係を維持することが可能です。なかには、恋人や夫婦のような関係の幼馴染もいますね。

また、大人になって離れて暮らしていても実家が近いということで、顔を合わせる機会が多いのも幼馴染が「腐れ縁」である所以です。ピュアな子供時代をお互いに知っているからか、知らず知らずのうちに普通の友達よりも絆は深くなります。

仕事関係でなぜかずっと関わりがある人

大人になり社会人になってからの人間関係でも、「腐れ縁」になる場合もあります。たとえば、仕事で利害関係が一致する人などです。付き合いが長くなれば仕事関係の同志ということになり、離れられない仲になるでしょう。

それとは別に、同期やライバルなどを腐れ縁と感じる人もいます。職場の同期やライバルは、お互いに切磋琢磨して上を目指せるので良い関係を築けるようです。そのため、長く付き合うことになるので、お互いの気心も知れた仲間になります。

お金を貸し借りている人

「腐れ縁」と呼ばれる関係が、必ずしも良い関係だけとはかぎりません。たとえば、お金の貸し借りがある場合です。金額が小さいなら関係を断ち切ることも可能でしょう。しかし、金額が何十万円という単位になれば、離れたくても離れられない関係になります。

お金の貸し借りがある場合、特にこちらがお金を貸している側なら、返済が終わるまでは嫌でも相手と関係を続ける必要があります。これこそ、お金で繋がっている腐れ縁と言えるでしょう。

気兼ねなく話せる飲み友達

友人関係にもいろいろありますが、幼馴染以外でも子供の様なバカ騒ぎができる関係もあります。いわゆる「飲み友達」の類がそれにあたるかもしれませんね。幼馴染でも仕事関係でもない、お酒を飲んで騒ぐだけの関係です。

年齢も職業もバラバラ、でも気が合うので長い付き合いをしてしまいます。お互いに嫌いではないので、「腐れ縁」と相手を表するのです。自分の生活にとってプラスにはなりませんが、酒の力を借りて気兼ねなく話せる間柄です。

友達関係同様、恋愛関係においても「腐れ縁」と思われる間柄があります。では、世間ではどのような男女の関係を腐れ縁というのでしょうか。ここでは、腐れ縁と呼ばれる男女の関係を紹介します。

何度別れても元サヤに戻るカップル

あなたの周りにもいるかもしれませんが、何度別れても元サヤに戻るカップルは「腐れ縁」の関係と言えます。周りから見ていると「またやってるよ…」と呆れてしまうかもしれませんが、本人たちはいつも真剣に別れたりくっついたりしているのでしょう。

ほとんどの場合がお互いに依存していることが多く、別れてみると彼・彼女以上の相手が見つからないので元サヤに戻ります。まさに「隣の芝は青く見える」と「青い鳥は身近なところにいる」を体感している腐れ縁カップルです。

ケンカが多いのに一緒にいる夫婦

ケンカが多いのに長年にわたり一緒に暮らしている夫婦も、「腐れ縁」と呼ぶにふさわしい間柄です。「ケンカするほど仲が良い」と言われますが、周りから見ると理解しがたい関係かもしれませんね。

しかし、言い換えれば遠慮なくお互いにものが言い合える関係ということです。不満をため込むことなくケンカで発散しているので、新鮮な気持ちを維持することも可能です。そのため、適度なガス抜きができる相手として、ケンカをしても苦にならない関係を保つことができます。

肉体関係なしで付き合える異性

男性と女性が親しくなると、どうしても肉体関係が絡んでしまいがちです。しかし、お互いを性的な目で見ることなく、友情を育める異性の友達は「腐れ縁」と言ってもいいですね。こういう関係は、周りから見ると羨ましい限りです。

肉体関係なしの男女関係は、兄弟のような関係と考えていいでしょう。そのため、男にしかわからないこと、女にしかわからないことを相談し合える関係を築けます。しかも、兄弟には相談しにくい案件も話せる腐れ縁です。

肉体関係だけで繋がっている関係

肉体関係のない男女の「腐れ縁」を紹介しましたが、それとは逆に、肉体関係だけで繋がっている腐れ縁も存在します。いわゆる、「セフレ」と言われるような軽い感じの関係ではなく、最強の体の相性を持っている男女の関係です。

彼らは「恋愛とセックスは別物」という考えを持っているので、お互いに干渉せずに関係を楽しむことができます。体の相性が抜群に良いので、離れられない関係ということです。これも男女間の腐れ縁のひとつの形と言えるでしょう。

「腐れ縁」は切っても切れない仲で、関係が長く続けば続くほど、離れられなくなるものです。では、なぜそういう関係を維持できるのでしょうか？腐れ縁の関係が続く理由として考えられるものを紹介します。

実は相性が良い

どんな人間関係でも、長く繋がるための大切な要素は「相性が良いこと」でしょう。そのため、好むと好まざるとにかかわらず、相性で関係が続くかどうかが決まってしまう場合が多いようです。必ずしもお互いにとってプラスの関係とは限りませんが、離れられない関係になってしまいます。

たとえば、どんなに周りからよく見えるカップルでも、相性が悪ければ別れることになりますし、その逆に「ダメだろう」と思われていた夫婦が添い遂げることも珍しくはありません。「腐れ縁」で繋がっているふたりは、実は相性がとても良いのかもしれません。

よく知っているから居心地が良い

腐れ縁が続く理由として、「昔からお互いを良く知っているから」というものがあります。いわゆる、幼馴染などがこれに当たると言えるでしょう。損得を考えて付き合う大人の関係では知り得ない、その人の本音を知っているから付き合っていけるのです。

子供の頃の親友同士はピュアな心をぶつけ合うので、好きな子や家庭の問題など、なんでも話してしまうものです。それぞれがお互いの秘密を知っているので、大人になっても、強い絆と居心地の良さを感じる関係になるのでしょう。

ソウルメイトなどスピリチュアルな関係

「腐れ縁」の人間関係では、スピリチュアルな関係で結ばれているとしか考えられないケースがあります。相手の考えていることがわかったり、偶然では説明がつかない一致点がある場合などです。

スピリチュアルな関係で結ばれている関係では、不思議とストレスを感じることなく付き合っていくことができるでしょう。「信じられない」と一蹴するのは簡単ですが、親や兄弟よりも強い絆で結ばれている腐れ縁もあるのです。

価値観が同じで一緒にいて楽

友達でも男女の仲でも「腐れ縁」と呼べる関係に共通することは、「価値観が同じで一緒にいて楽」という場合です。だからケンカをしても仲直りが早く、お互いの一致点を見つけることも可能なのかもしれませんね。

価値観が同じ相手ならば健全ではない男女の関係だとしても、居心地の良さから離れたくても離れられない関係になります。そのため、不倫のような不適切なカップルでも、関係を断ち切ることを躊躇する人がいるようです。

恋愛の上での腐れ縁を断ち切るべきかどうかを、迷っている人も多いかもしれません。しかし、自分で「これは良くない関係だ」「断ち切った方がいいのではないか」と考えているなら、それは「良い関係」とは言えません。ここでは、良い恋愛をするために腐れ縁を断ち切った方が良い理由を挙げていきますね。

心地よい関係に甘えてしまうから

彼や彼女と一緒に居て心地がよいと感じるのは、大変結構なことに聞こえるかもしれません。しかし、居心地の良さばかりに気をとられて、相手に無理を強いたり強いられたりはしていませんか？一方的な甘えは、恋愛ではプラスになることはありません。

また、もはや好きかどうかもわからないままなんとなく一緒に居る場合には、ズルズルと無意味な時間を過ごすだけの関係になりがちです。心地よい関係だとしても、お互いに前に進む気持ちがなければ、悲しい恋愛になる可能性は大いにあるでしょう。

新しい出会いを逃してしまうから

人間にはさまざまな出会いがあり、恋愛のチャンスもたくさん転がっています。しかし、「腐れ縁」にこだわり過ぎて、新しい出会いを逃してしまう人も少なくはありません。付き合いが長いだけで特に進展がないなら、腐れ縁と判断して断ち切る勇気も必要です。

恋愛はトライアンドエラーの繰り返しです。一か所にとどまっていては、新しい出会いに気付くこともできません。したがって、あなたの恋愛が腐れ縁で関係を保っているような状況なら、新たな出会いを模索するのも悪いことではないでしょう、

負の連鎖を断ち切れない

腐れ縁で繋がっている恋愛では、愚痴や浮気、仲直りを繰り返すなどの傾向があります。なんだかんだ言いながらも結局は許してしまうので、お互いにとって楽な関係というわけです。そのため、このような負の連鎖を断ち切れないカップルが、腐れ縁から逃れられなくなります。

また、付き合いが長くなると「別れるのが恐い」「恋人がいないのは寂しい」などの理由から、負の連鎖から抜け出せない人もいます。お互いのことを大切に思えないような関係は、恋愛とは言えないことを頭に入れておきましょう。

彼・彼女を失う

体の相性が抜群なだけの腐れ縁カップルにも、注意が必要です。「本命の恋人にはバレていない」と思っているのは自分たちだけかもしれません。もし、腐れ縁で繋がっている相手以外に大切な人がいるのなら、一刻も早く腐れ縁を断ち切った方がいいですね。

いくら彼氏や彼女に「大切なのはあなただけ」と言い訳しても、常識的に考えて納得してもらえるはずがありません。「二兎を追う者は一兎をも得ず」というように、恋人や家庭を壊したくなければ腐れ縁は断ち切るべきでしょう。

居心地のよい「腐れ縁」の中に長く浸っていると、なかなか腐れ縁を断ち切るのは難しいかもしれません。しかし、やり方さえ間違えなければ、悪縁という長いトンネルから抜け出すことも可能です。ここでは、思い切って腐れ縁を断ち切る方法を紹介します。

引っ越しをする

お金や手間はかかりますが、引越しをして相手にあなたの意思を示すのはどうでしょうか。もちろん、相手に知られないように秘密裏に行動する必要はあります。引越しは気分転換にもなるので、状況が許すなら試してみてくださいね。

住んでいるところを相手に教えないという行動は、「あなたたとはかかわりたくない！」という強いメッセージになります。会わない時間が長くなれば、自分の気持ちも相手の気持ちも変化していくはずですよ。

転職する

引越しも大変なパワーを使いますが、転職も人生の一大転機と言えるでしょう。そのような大事なことを知らされていなければ、腐れ縁の相手がいくら鈍感でも「離れたがっている」と気が付きますし、ショックを受けます。

ただし、相手と距離を置くために転職するのではなく、あくまでも自分の未来のために転職すると考えてくださいね。新たな環境に身を置けば、新たな出会いがきっとあります。辛い人もいるかもしれませんが、気をしっかりと持ちましょう。

趣味などで気を紛らせる

腐れ縁を断ち切るためには、相手と会わないことが一番。相手を自分の頭の中から追い出すためには、趣味などで気を紛らわせてみるのも一つの方法です。何か趣味があればそれに力をいれてみましょう。

もし趣味がない場合は、以前から興味があったことにチャレンジするのもいいでしょう。また、資格の取得などにチャレンジするのも自分のためになります。腐れ縁の相手を忘れるためにも、趣味などに没頭してみてください。

自分から連絡しない

もしも、「腐れ縁を断ち切りたいけど思い切った策が取れない」と悩んでいるなら、連絡を取らずに縁を切ることを考えましょう。これまで紹介したような強硬策を取るのは難しい人もいるかもしれません。そんな時は、自分から連絡を一切しないだけでも効果的です。

ほとんどの人は、相手からの連絡がなければ、少しずつ興味が薄れていきます。また、あいさつ程度のメールやLINEなら、無視してもそれほど支障はないでしょう。「ちょっと忙しくて」などと言い訳しながら、自分からの連絡を絶ちましょう。

「腐れ縁」にもいろいろあって、世の中にはいろいろなエピソードが溢れているようです。ここでは、みんなの腐れ縁エピソードを紹介します。

幼なじみとは小学校からの付き合いで…

「私には、小学校の時から付き合っている幼なじみがいます。なぜか地元を離れても就職先も近く、いまだに腐れ縁が続いています。頻繁に遊ぶことはできませんが、アルコールが入ると昔の話で盛り上がってバカ騒ぎしています。彼女もいないのでアイツとの時間は楽しいです」（28歳/男性/営業職）

幼馴染と昔の話に花を咲かせるのは、誰だって楽しいものです。楽しい時間を過ごすのは良いことですが、交友関係が狭くならないように気を付ける必要はありそうですね。

彼氏と別れて復縁して…を繰り返してる

「彼とは高校の頃からの付き合いだけど、ちょっと短気なところが気になります。すぐに『別れる！』と口走りますが、必ず一週間以内に『俺が悪かった…』と謝りに来ます。私も許しちゃうんだけど、これってどうなんだろ…」（27歳/女性/事務職）

このような腐れ縁カップルは、どこにでもいそうな人たちですね。ただ、何が原因で彼氏は「別れる！」と口走るのか、彼は何を悪いと思っているのかを一度はっきりさせるといいかもしれません。そうすることで、彼の彼女への気持ちがわかりそうです。

兄弟より気が合う幼馴染

「僕には運命的なものを感じさせる、兄弟より気が合う幼馴染がいます。彼とは幼稚園から一緒で、部署は違うものの職業まで同じの腐れ縁です。彼は実の兄よりも頼りになる存在で、自分達は双子ではないかと錯覚するほど仲がいいです」（25歳/男性/公務員）

腐れ縁でも、こういう素敵な関係もあるようですね。このように、お互いに切磋琢磨できる関係ならば、腐れ縁でも大歓迎でしょう。まさにスピリチュアル的な、運命を感じる親友と言えます。

ケンカばかりなのになぜか憎めない夫

「私たち夫婦は、恋愛期間も含めると20年近くの付き合いになります。ケンカは結構多い方だと思いますが、なぜか憎めないかわいい夫です。夫のことを、息子がもう一人いるみたいに感じるのは変ですか？」（35歳/女性/パート）

こういう夫婦も結構多くて、「甘えん坊の夫の手綱をしっかり握っている妻」の構図が見て取れます。母性が強い女性にありがちなケースですが、夫の気持ちさえ捕まえておけば「良い腐れ縁」として繋がっていけそうです。