人の目が気になる人の心理・特徴は?気にしすぎを克服する方法も解説

人の目が気になる人の心理・特徴は?気にしすぎを克服する方法も解説

人の目が気になるのは、程度の差こそあれ、誰でも経験することです。しかし生活に支障が出るほど気になったり、精神的につらくなったりするのは良くありません。そこで今回の記事では、人の目が気になる人の性格や、その対処法などについてお伝えしていきます。


人の目が気になって辛い…これって自分だけ?

人の目が気になることは誰しもあるものですが、その程度が重い場合は、外に出るのが怖くなるなど、生活に支障きたすこともあります。それに、人の目が気になるのは基本的に辛いことですよね。

今回の記事では、人の目が気になってしまう人の特徴を、性格編、心理編、行動編に分けてお伝えしていきます。また、人の目を気にする人が周りからどう思われているか、そして、人の目が気にならなくなる方法も紹介していきます。

人の目が気になってなんだかつらい…と感じている人や、人の目が気になる人の心理に興味がある人は、ぜひご一読くださいね。

人の目が気になる人の特徴【性格編】

人の目が気になる人というのは、性格にどんな特徴がある人たちなのでしょうか。

ここでは、人の目が気になる人によくある性格を、いくつかご紹介していきます。

完璧主義


人の目が気になる人は、完璧主義的な考え方をする傾向があります。完璧主義とは、物事は常にパーフェクトな状態でなくてはいけないとする考え方です。

完璧主義の人たちは常にベストなパフォーマンスをして、それを周囲の人に認められたいと思っています。また、周囲の人たちが満足するまで頑張らなくてはいけないとも思っているため、常に人の視線を気にしてしまうのです。

ネガティブ思考


「どうせ自分はダメ」「何をやっても人より劣っている」と考えやすいネガティブ思考の人も、人の目を気にしてしまいます。周囲からまたダメ出しされてしまうのでは…と恐くなって、周囲の人の顔色をいつもうかがってしまうのです。

幼少期からいつもダメ出しされている、また、職場や学校などで落ちこぼれていいたり、いつも注意を受けていると、人の目を気にする性格になる可能性があります。

自信がない


養育環境や能力的なミスマッチなどが原因で、自分に自信をなくしている状態のときも、人の目が気になりやすくなります。自信を持つことにためらいがある性格の人は、いつも自分を戒め、人にどう思われているかを気にしてしまうので、より人目が気になってしまうでしょう。

これまで「自信をつけてはいけない」と思いながら生きてきたからこそ、謙虚な性格でもあるのです。謙虚で調子に乗らない性格は日本では受け入れられやすいですが、支障が出るほど人目が気になるのは良くありません。

人や社会が怖い


人間不信などが原因で、人や社会に対して恐怖心を抱いてしまう人もいます。そういった人たちはもともと敏感な性格で、感受性が強い可能性がある人たちです。

人や社会になじまない目立った行動を取ってしまわないかと、いつも気にかけているため、本人も辛い気持ちを抱えがちでしょう。恐怖心の程度が重くなると、外に出るのも怖くなってしまうので注意が必要です。

細かいところが気になる


観察力が高くて、他者の行動に逐一気づくことができるタイプの人も、人の目を気にしやすい傾向があります。自分の観察力が高いために、自分も同じレベルで人から見られていると考えてしまうのかもしれません。

観察力が高いのは素晴らしい能力ですが、他人が同じぐらいの観察力で自分を見ているとは限りません。自分と他人とでは世界の見方が違うと考えることで、多少は人の目線を気にしなくて済むかもしれません。

他人目線で見るクセがある


自分がどう思っているかよりも、人がどう思っているかを先に考えてしまう性格の人も、人の目が気になりやすい傾向があります。他人の気持ちに敏感で、空気を読む能力に長けている人は、他人目線で物事を見るクセが強めだからです。

観察力も素晴らしく、人の思っていることが手に取るようにわかる人なので、どうしても人の視線を気にしてしまうことが多いでしょう。素晴らしい能力ではありますが、人目が気になりすぎて辛い場合は、他人の思考を読みすぎないように気を付けた方が良さそうです。

人の目が気になる人の特徴【心理編】

人の目が気になる人はどんな心理で生活しているのでしょうか。

ここでは、人の目が気になる人がどんな心理を持っているのかをご紹介していきます。

人に嫌われるのが怖い


人の目を気にする人たちの多くは、人に嫌われることを恐れています。人に嫌われるのが通常よりも怖いと感じる人たちは、過去に集団で嫌がらせをされるなど、人に嫌われた辛い経験を持っていることが多いです。

辛い経験をもう二度としたくないと思うあまり、常に人の行動にアンテナを張って監視している状態なのでしょう。そのため、緊張が解けず、一日の終わりにはいつもぐったりと疲れてしまうこともあるようです。

他人を信用していない


人の目を気にする人は、基本的に他人を信用していません。または信頼できる人はごく限られているため、信頼できる人以外に対しては常に警戒している心理状態です。

他人を信用しなくなった原因は、過去のトラウマなど様々です。何にしても辛い経験がベースにあるため、他人を簡単に信用するのは本人にとっては難しいことなのでしょう。

非難されることを恐れている


いつも「あなたのあれが悪い、これがおかしい」など、身近な人や職場の同僚などから非難されている人は、人から色々言われることに恐怖を覚えるようになります。

人の目が気になる人の中には、日頃から批判され続けているせいで、人の目を常に警戒してしまう人たちもいます。「また怒られるんじゃないか」という恐怖がベースにあるので、怒られないよう人の顔色を見ながら行動する傾向があります。

自尊感情が乏しい


小さい頃からあまり褒められなかった、または周囲よりも勉強や運動ができなかったといった経験がある人は、大人になっても自尊感情が低い傾向があります。自尊感情が低い人は、周囲の評価によって自分を保とうとするので、常に人の目を気にしてしまうのです。

自分よりも他人の意向に従うことも多く、自尊感情が低いあまり周囲に利用されることもあるでしょう。こういったことが理由で人の目を気にしてしまう人は、自尊感情を育てる必要があるかもしれません。

過剰に適応してしまう


人の目が気になるということは、自分の価値観よりも他人の価値観に合わせがちということです。他人の価値観を基準に動いているので、価値基準は相対する人が変わるたびに常に揺れ動きます。

いつも同じ基準で動けないため、人の望みにいつも適応しようとして、過剰に期待に応えてしまうことも。こういった人たちは、相手に受け入れられることに全力を注ぐので、家に帰ったあと大変な疲労感に襲われることもしばしばでしょう。

威圧的な人や音が怖い


人の目が気になる人の中には、威圧的な態度の人や大きな物音に恐怖心を抱く人もいます。こういった傾向がある人たちは、もともと繊細な性格だった、幼少期に辛い経験をしたなど、さまざまな原因を抱えています。

しかし、通常よりも刺激に弱く、押しの強い人が苦手という心理を持っています。強く出られることが苦手なので、平和な環境以外ではいつも人目を気にしてドキドキしてしまうのでしょう。

人の目が気になる人の特徴【行動編】

人の目が気になる人が、よく取りがちな行動というのもいくつかあります。

ここでは、人の目が気になる人の「あるある」な行動について、いくつかご紹介していきます。

よく謝る


人の目が気になる人というのは、他人から非難されたくない、嫌われたくないと思っていることが多いです。そのため、人の気に入らないことをすると罪悪感を過剰に抱いてしまうため、すぐに謝ってしまう傾向があります。

すぐに「すみません」「ごめんなさい」といった言葉を使い、時には自分が悪くもないのに謝ってしまうことも。緊張感を味わうくらいなら謝った方がマシだと思っている可能性があります。

SNSを頻繁にチェックする


人の目を気にする人は、周囲からの評価を気にする人でもあります。自分のSNSの投稿に「いいね」やコメントがついていないか常にチェックし、コメントなどがついているとうれしくなったりします。

自分がどう見られているかが気になって仕方ないので、自分が評価してもらえそうな事柄に関しては常にアンテナを張っています。また、SNSの自分の投稿に反応がないと、何かまずいことを書いてしまったのではないかと不安になる傾向もあるでしょう。

常に周りを見回している


人の目が気になる状況というのは、人によって様々ですよね。しかし、中でも集団にいる自分がどう見られているか気になる人には、常に周囲を見渡すクセのようなものがあります。

隣に座った人が自分をどう見ているか、会議室にいるメンバーは何を考えているのかなど、無意識のうちに気にしてしまうのです。細かいところまでチェックし、彼らがどんなことを考えているのか、常に探ろうともしています。

下を向いている


人の目が気になる人の中には、自分を評価の対象にしてもらいたくないと思うタイプの人もいます。むしろ空気のような存在だと思ってもらえるほうが、気持ちが安定する人たちです。

そういった人たちは集団の中で、自分の気配を消そうとしてよく下を向いています。誰とも視線を合わせずほとんど会話もしないので、存在感がないことが多いです。

目立たない位置にいる


人に積極的に評価を求めるタイプの「人の目が気になる人」は、どんどん人の輪の中に入っていきます。しかし、とにかく評価されたくないタイプの人は、人の輪の外にいることを好みます。

例えるなら、集合写真を撮るときに常に端にいるような人です。また、居酒屋で同僚と飲んでいるときや、会議室で集まっているときなどは、常に端か後ろの目立たない場所をキープしようとするでしょう。とにかく人の視線から逃れようとします。

人と目を合わせないで話す


人の目が気になってしまうあまり、人の視界に入らないようにしようとする人たちは、他人にあまり認知されたくないと思っています。そのため人と会話するときも、目を合わさずに最低限のことだけ話して会話を切り上げようとするのです。

しかし、あまりいい感じを与えないので、逆に相手の印象に残ってしまうパターンもあります。

人の目を気にする人は周りからどう見られている?

人の目を気にする人を、周囲の人はどのように見ているのでしょうか。

ここでは、周囲の人が人の目を気にする人をどのように感じているのかについて、お伝えしていきます。

あまり信用できない


「人の目ばかり気にしている人は、話している相手に合わせてコロコロ主張が変わるから、あまり信用できないですね」(30代/男性)

人に合わせて主張をコロコロと変えてしまう人のことは、確かに信用しにくいでしょう。人に信頼されたいなら、他人の意見に合わせてばかりいないで、自分の意見を主張することも大切ですね。

こっちまで気を使ってしまう


「同じ部署のAさんはとにかく人目を気にする人で…。あちこちに気を使うのは良いことなんでしょうが、気を使われすぎてこちらも気疲れしてしまいます」(40代/女性)

人の目を気にする人は、周囲に嫌われまいとして気遣いをし過ぎてしまうことがあります。嫌われたくないという動機がある気遣いは、周囲にもそのことがわかってしまうので、かえって人を疲れさせてしまうこともあるかもしれません。

緊張感が伝わってきて辛い


「ママ友のBさんはみんなでお茶をするとき、なんかいつも緊張しているんですよね。人目が気になるのかもしれませんが、緊張がこちらにも伝わってきて辛いです」(30代/女性)

ママ友付き合いというのは、たいていの場合、自分と誰か二人だけの関係性ではないので、人の目を気にする機会が多いものです。かといってあまりに人目を気にしすぎると、緊張感のある空気を作り出してしまうこともあるので注意が必要です。

居心地悪そうだなと感じる


「うちの職場では飲み会がそこそこのペースで開かれるんですが、同僚のC君はそういうのが苦手なのか、いつも居心地悪そうに周囲を見回しています。どこに身を置いたらいいのかわからなそうで、可哀そうです」(20代/男性)

集団の中での立ち位置がわからないと、余計に周囲の視線が気になってしまうものです。人の目がどうしても気になってしまうときは、一旦その場から離れて休憩するのも一つの方法ではないでしょうか。

人の目を気にする性格を克服したい《前編》

人の目を気にする性格を克服したい場合は、どのような方法で行えばよいのでしょうか。

ここでは前後編に分けて、人の目を気にする性格の克服方法をお伝えしていきます。

「失敗しても大丈夫」と自分に言い聞かせる


人の目が気になってしまう原因の一つに、「失敗したら人から何を言われるかわからないから怖い」という気持ちがあります。そういった気持ちが強い場合は、「失敗しても大丈夫」と自分に言い聞かせるのがおすすめです。

仮に失敗したとしても、失敗したこと自体が長い目で見れば自分の財産になります。命をおびやかすような大きな失敗をおかす可能性もゼロではありませんが、ほとんどの場合、失敗したとしても次があるものです。

他人の顔色をうかがいすぎないようにする


人からどう思われているか気になって仕方ない人は、すぐに他人の顔色をうかがってしまうクセがあります。自分の価値観に照らして考えて選択していくことで、他人の顔色をうかがわなくなり、やがては人の目も気にならなくなるはずです。

最初は、人の顔色をうかがわないと、怖くてコミュニケーションを取れないと思うかもしれません。しかし人の顔色ばかり見ていると、自分の気持ちに気づけなくなってしまいます。

根拠のない自信を持つ


根拠のある自信、例えば「部署で一番の成績」とか「学生時代に部活で活躍」といった実績にもとづいた自信は、状況が変われば役立たなくなることもあります。人の目が気になる人は、そういった根拠のある自信ではなく、「根拠はないけど自分は大丈夫」と思えるような、根拠のない自信を手に入れてみましょう。

「根拠のない自信」とは、一言で言うと「生きていればそれだけで大丈夫」と思い込むことです。仕事上でミスをしたからといって、本来のあなたの価値が損なわれるわけではありません。

「嫌われても何とかなる」と開き直る


誰かに嫌われたとしても、現代の日本ではそうそう簡単に死ぬことはありません。職場のトップなどに嫌われると困ることもあるかもしれませんが、「最終的にはどうにかなる」と開き直ることも、人の目を気にしなくなるためには有効です。

例え新しく知り合った誰かに嫌われたとしても、他にも合う人がいるかもしれません。「あの人とはたまたま合わなかっただけ」と気楽に構え、あまり考えすぎないようにしてみましょう。

人の目を気にする性格を克服したい《後編》

人の目を気にする性格を克服するための方法は、まだまだあります。前編に引き続き、いくつかご紹介していきます。

好きなことを見つける


好きなことに夢中になって取り組んでいるときは、不思議と人の目が気にならなくなるものです。そういう瞬間を1日のうち数十分でも良いので、頑張って作るようにしてみましょう。

夢中になれるほど好きなことが見つからない場合は、パズルや塗り絵など単純な作業に集中するのもおすすめです。単純で簡単な作業に没頭すると頭がすっきりすることもあるので、一度試してみてくださいね。

「自分が悪いかも…」と考えない


人の目を気にする人の中には、「身近で起こった出来事のすべてが自分に関係するのではないか」と思ってしまう人たちもいます。しかし、悪いことが起こったからといって、その責任がすべて自分にあるわけではないことを理解しましょう。

また自分が関係していたとしても、誰からも何も言われていないのに、「こう言われているに違いない」などと邪推すると、さらに人目が気になってしまいます。直接言われていないことに関しては、あまり考えないことも大切です。

自分の基準で考えるようにする


人の目を気にする人は、自分のしたいことよりも、人が望んでいることを優先してしまう人も少なくありません。自分の価値観ではなく他人の価値観で決めると、どうしても息苦しくなってしまうので、自分の基準で物事を決めるようにしてみてください。

まずは自分を幸せにする


人の目を気にしてしまう人たちは、自分よりも他人の基準や価値観を重要視する傾向があります。人の目を気にするのが辛いなら、まずは自分がどうしたら幸せになれるのかを考えていくと良いでしょう。

人の目が気になる人へおすすめの本6選

本には、様々な知識やハウツーが書かれています。人の目が気になって辛いときの克服方法を取り上げている書籍もあるので、本を読んで克服方法を知ることで、辛さを和らげることができるかもしれません。

この章では、人の目が気になる人のために、おすすめの書籍をご紹介していきます。

『「他人の目」が気になる人へ…』


『「他人の目」が気になる人へ 自分らしくのびのび生きるヒント』は、精神科医の水島広子氏が書いた本です。他人の視線が気になって辛いと感じている人たちに、精神科医ならではの視点でわかりやすいアドバイスをしてくれています。

『小さなことに左右されない…』


『小さなことに左右されない 「本当の自信」を手に入れる9つのステップ』も先ほどの精神科医、水島広子氏の著作です。人の目が気になる人に、本当の自信を手に入れるための方法を、9つのステップに分けてわかりやすく解説しています。

『それでいい。…』


『それでいい。:自分を認めてラクになる対人関係入門』はうつ病をテーマにした漫画で有名な細川貂々氏と水島広子氏の共著です。自分を認めて対人関係を楽にしていくステップが、細川氏のかわいい漫画でわかりやすく説明されています。

『人の目を気にせずラクに生きるために…』


『人の目を気にせずラクに生きるために黒猫が教えてくれた9つのこと』は、心理学などを利用して人を応援する事業を展開している金光サリィ氏の著作です。黒猫という親しみやすいマスコットを通して、人の目を気にしなくなるステップをわかりやすく理解していきます。

『私、つい「他人の目」を気にして…』


『私、つい「他人の目」を気にしてしまいます。 "自意識過剰"から抜け出す8つのヒント』は精神科医の和田秀樹氏の著作です。人の目を気にしすぎてしまう、自意識過剰から抜け出す8つのヒントがわかりやすく書かれています。

『「イタい女」の作られ方 自意識過剰の姥皮地獄』


『「イタい女」の作られ方 自意識過剰の姥皮地獄』はエッセイストの中村うさぎ氏が書いた本です。自意識過剰で人の目を気にする女性に向けて、痛烈で軽快な語り口で書かれたエッセイなので、気負わずに読むことができます。

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