「相手の気持ちがわからない」に関する専門家の意見やアドバイス
本当の気持ちなんて、本人にしかわからない
「あなたって、何を考えているのかわからない」と指摘され、当惑した経験のある人は少なくないでしょう。『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(DJあおい)には、以下のような記述があります。
「周りの身近な人間から、『何を考えているのか分からない』と言われると、自分が言葉足らずなのか、とか、自分に何か問題があるのではないか、と考えるのではないでしょうか。自分でも必要以上に意識していたときに、そういった指摘を受けると、余計に落ち込んでしまうものです。
でも、安心してください。
何を考えているのか分かる人なんて実はひとりもいないんです。
多くの場合は同調と共感で『何を考えているのかわかる』という印象を与えているだけなんですよね。
同調と共感さえしておけば、『自分と同じ』と錯覚させることができるので『わかったつもり』になっているだけなんです。
ですので、同調と共感だけで形成されている違いを許さない女子の群れなどでは『分かるー、分かるー』と言っておけば『みんなと一緒!』というひとくくりにまとめられて理解できた気になれるわけです。
『何を考えているのか分からない』と言ってくる人っていうのは、自分と目の前にいる相手との違いを認められない人なんです。何が分からないかというと、どうして自分と違うのかが分からないってだけなんですよ。
同調と共感の一方向からしか人を見られない人の悪い癖です。
多角的に人を見る能力があれば、分からないなんてことはありません。
少なくとも『自分とは違うんだな』ということは理解してくれるはずです。
何を考えているのか分かってもらえなくても、違いを認めてくれる人は必ずいますよ。
違いを認めてくれる人というのは、人として成熟した人なので、その人を大切にして人間関係を形成していったほうがいいでしょう。
雑音に惑わされて自分を見失わないようにしてください。
人間関係に潰されちゃうぞ。」
このように、誰かに向かって「何を考えているのかわからない」と言い放つ人は、多角的に相手を見る習慣がないのかもしれません。また、「相手の気持ちがわからない」と感じるときは、その人のことを「みんなと一緒のはず」と思い込んでいないかどうか、自分を疑ったほうがいいでしょう。
恋人同士なら、本音を言い合ったほうがいい
嫌われるのを恐れて、本音を言い合えないカップルも存在するでしょう。しかし「相手の気持ちがわからない」からと探り合いを続けているようでは、お互いに我慢を重ねることとなり、やがて無理が生じてしまいます。『No.1キャバ嬢が教える男の本音を知る技術~幸せな結婚ができる女性 なぜか結婚できない女性~』(高野麗子)には、以下のような記述があります。
「おつき合いがはじまり、進んでいく中で、彼が何を望んでいて、どんなことが好きなのか、あるいはどんなことが嫌いなのか、正しく把握できていますか?
把握しているつもりだったのに、意外に正しく理解できていなかったということは、けっこうあります。では、なぜそうなってしまうのでしょうか?
もちろん、女性だけに非があるわけではなく、原因は両方にあります。とくに多いのが、何か『ちょっとイヤだな』と感じることがあったり、反対に『あ、いまの彼が不快に感じたかも』と思ったりしたとき、おたがいに『別に大丈夫だよ』『うん、わかった』で流すパターンです。ふたりとも本音を言えていません。
こういうときに『たいしたことじゃないから』と瞬間的に我慢したり、クセで『うん、大丈夫』みたいなことを口にしすぎてしまう人は、とくに危険です。
ほかにも、デートのときに行きたいお店を聞かれて、女性が『何でもいい』『どこでもいい』というのも同じですね。絶対に行きたいお店までは考えていなくても、『こういうところはイヤ』という気持ちがあったりするのに、言わない。
じつは『別に大丈夫』でもないし、『何でもよく』はないし、『できればこっちのほうがいいな』という気持ちがあるのに、言わない。
それがずっと続けば、どちらかが『本当はイヤだった』と言うまで、おたがいに本当の好き嫌いや傾向を把握していない、微妙にズレたままのカップルという状態で進んでいくことになってしまいます。はじめは小さなことだから『別に大丈夫』と思っていても、それが積み重なっていくと大きなズレになっていくのです。
わかりやすい例だと、食事に関する好み。細かい話になりますが、たとえば私は、カレーを器によそうとき、自分好みのカレールーとごはんの比率があります。
だから彼がよそってくれたとき、もしルーが多めだったら『ありがとう、よそってくれたことにはとても愛を感じます。が、しかし、私じつはルーは少なめが好きでございまして』と、ユーモアを交えて申告します(笑)。
イヤだと思った瞬間にリクエストを伝える、自分の『こうしてくれるとよりよい』のプレゼンをはじめられるカップルは強いです。起こった瞬間に言わないと、あとから言われても彼もピンと来ないし、『じゃあ最初に言えよ』と感じてしまいます。
(中略)
また、逆に、もし彼が『本当はイヤだ』『本当はこっちがいいな』と思っているとしたら、一瞬表情に出たり、変な間が空いたり、何か不自然な感じを出しているかもしれません。そういう細かい違和感を覚えたら、『本当にこれでいい?イヤだったら変えるから、遠慮なく言ってね』というふうに聞いてみましょう。
(中略)
また、あなたも、たとえ小さなことでも『これ私、本当はイヤだな』『こっちのほうがいいな』と思っていることがあるなら、その都度、彼に伝えていきましょう。『ごめんね、じつは……』とやさしく伝えれば、彼の中で問題になることはないでしょう。ちょっとユーモアを交えた言い方なら尚更いいです。
あなたが彼にそうやって伝えていくことで、彼のほうも『じつはね』と言いやすくなります。それを繰り返していけるカップルは、おたがいのことをよくわかり合えていけるので、末永く長持ちするのです。」
このように、本音を言い合えるカップルなら、相手の気持ちがわからずに悩むこともなくなり、無理のない関係を続けられるのではないでしょうか。
<参考文献>
『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(DJあおい)
『No.1キャバ嬢が教える男の本音を知る技術~幸せな結婚ができる女性 なぜか結婚できない女性~』(高野麗子)
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