そもそも「ああ言えばこう言う」って?
「ああ言えばこう言う」の意味を知ろう
「ああ言えばこう言う」とは、よく知られた慣用句の一つ。その意味は、相手の言うことに素直に従わず、いちいち理屈をこねて逆らうこととされています。
言葉にはしばしば元となる語源や由来が存在しますが、「ああ言えばこう言う」には明確な由来というものは存在しないよう。いつの時代も相手の言うことを素直に受け入れず、言われれば余計に自分の意見を言う人が多かったのかもしれませんね。
時代は違えど、こうした人に接した時に、ああ言えばすぐにこう言うんだからといった具合に反発心を感じるのもまた、今と変わらなかったのかもしれません。その結果として「ああ言えばこう言う」という言い回しできたと考えるのが自然でしょう。
「ああ言えばこう言う」を英語では何と言う?
ああ言えばこう言うを英語にすると、『If I say this, you say that.』といった言い方になります。「もし私がこういえば、あなたはああ言うでしょ」といったニュアンスですね。
他にも相手に面と向かって言う場合には『You always talk back to me, don't you.』といった表現も。talk back to~は、~に口答えするという意味ですので、「あなたはいつも私に向かって口答えをするね」ということになります。英語で言うところの、ああ言えばこう言うに該当しますね。
don't you.は「そうではない」という意味ですが、前に文章があると念押しの意味合いを持つのが特徴です。
ああ言えばこう言う人の「困ったエピソード」4選
ちゃんと仕事してよ!言い訳ばかりの同僚に疲れた…
「これまでどれだけすごい仕事をこなしてきたか、いつも自慢している同僚。そのわりには仕事ができません。全然仕事が片付いていないことを指摘したら、やれ電話がかかってきただの、来客があっただのと言い訳ばかり。実際にはまったく忙しくないのを知っているだけに、言い訳ばかりの同僚にはほとほと疲れました」(28歳/男性/会社員)
これまでどれだけすごい仕事をしてきたかを自慢する人は、どこの会社にもいるものですよね。そんな人ほど仕事をする時間はたっぷりあるのに、仕事が出来ていないことがしばしば、しかもそれを指摘されると言い訳ばかり。ちゃんと仕事をしてよという気持ちと同時に、疲れてしまうのも無理はなさそうですね。
行動はしないのに…なにかと屁理屈を言う旦那
「人の欠点をあれこれあげつらって、自分ならもっとうまくできると言うのが旦那のお気に入り。そんなにうまくできるなら自分がやればいいじゃないと言うと、仕事が忙しいだとか暇な人に適したことだとか、何かと屁理屈をこねます。言うのは一人前なのに行動できないのには困ったものです」(29歳/女性/パート)
人をこき下ろすことで自らの価値を高めたいと考えるタイプは、ああ言えばこう言う性格に多い人。自らは行動せず、人のしたことに対して、自分ならもっとよくやれるのにと語るのは、プライドが高いからと言えそうです。
じゃあやってみればと言おうものなら、そうしない理由を納得させようと、さまざまな屁理屈が口を突いて出てくるタイプですね。
間違いを絶対に認めないから話が噛み合わない
「父はプライドが高い上に頑固。自分が白といえば、黒であっても白に同意しないと気が済みません。絶対に違っていることでも、昔はそうじゃなかったと言って絶対に自分の間違いを認めようとしないので、話が噛み合わない」(24歳/女性/事務職)
ああ言えばこう言う人は、正論には太刀打ちできないにもかかわらず、何とかして相手の意見を覆そうとするのが特徴と言えそう。ただ、確実に間違っていても、相手の方が年上で、ああ言えばこう言う性格だと、指摘しづらいのは確かですね。
間違いを素直に認められない人は、悪あがきをしているという印象を与えます。ああ言えばこう言うに輪をかけて、いっそう困った存在になりがちです。
プライド?頑固?融通が利かなすぎる友人
「友人はプライドが高くて頑固な性格。どっちが影響しているのかわからないけど、間違った点を指摘すると、そうじゃなくてとか、それは考え方次第によるなどと、とにかくああ言えばこう言うタイプ。譲歩しないから融通がきかなくて、仲間内で浮きつつあります…」(21歳/男性/大学生)
友人同士でも、ああ言えばこう言うタイプは付き合いにくいと感じそうです。友達であれば、フランクに間違いを指摘できそうなものですが、ああ言えばこう言う人だとなれば、だんだん友達付き合いを考え直す人が出てくるのも無理はなさそうです。
ああ言えばこう言う人の特徴と心理とは
負けたくないから言うの…?負けず嫌い
ああ言えばこう言う人には、負けず嫌いな性格の持ち主が多く見られます。負けたくないという心理を生み出すのは、自分に自信があるからでしょう。自信があるがゆえに、他の人の意見を受け入れると負けたと考えてしまうのも特徴です。
さらには、自分の負けだとわかっている時にもああ言えばこう言う状態を引き起こしがち。相手の言うことを受け入れれば負けたと認めてしまうことになるため、必死で阻止しようとします。その結果、自分の考えをあれこれ話す、ああ言えばこう言う性格になるわけです。
周りのことを考えない自己中心的な性格
自己中心的な性格を別の言葉で言い表すとしたら、世界は自分を中心に回っているといったところでしょうか。その性格の特徴は、とにかく自分中心。どんな物事においても、自分の考えていることが常に正しくて周りが間違っているという心理が、ああ言えばこう言う性格を作り出すと言えそうです。
そんな自己中心的な性格の人が厄介なのは、周囲の意見に耳を貸そうとしないところです。周りのことを考えない性格のせいで、チームで取り組む仕事などに支障をきたしてしまいます。また、本人が気づいていないことも厄介な点と言えるでしょう。
守りたいのはわかるけど…プライドが高い
人は誰しも、何か心のよりどころとなるものを持っているもの。それがプライドや、自尊心と呼ばれるものなのでしょう。だからこそ、ごく軽い気持ちで言った言葉が、相手のプライドをひどく傷つけ、けんかになったり、付き合いが途絶えたりするということも起きてしまいます。
ああ言えばこう言う性格の人には、プライドが高い傾向が見られます。プライドにかかわることで相手に譲歩しなければならない状況では、ああ言えばこう言う事態に陥ってしまうのです。
本人としては守るべき大事なものだけに、何とかしようと必死になるのもわかりますが、あまりにも過剰な心理だと周囲は持て余しそうですね。
ネガティブ全開!何かにつけて否定的な発言
ああ言えばこう言う人の特徴として、何かにつけて発言がネガティブという傾向が挙げられます。とにかく相手を否定することで自分の正当性を主張したいという心理が強いのです。それゆえ、否定的な発言が増えてしまうのですね。
彼らが何かにつけてネガティブな発言をしてしまう背景には、劣等感や自信のなさがあるのかもしれません。自分のコンプレックスなどを他人にを指摘されるとつい感情的になってしまい、「でも」から始まる反論を始めるというわけです。
ああ言えばこう言う人がよく使うセリフはこれ!
何といってもこれでしょ!「でも」
ああ言えばこう言うという言葉の意味は、そもそも「相手の言うことに素直に従わない」ということでしたよね。そうなると、何かを言われてすんなり「はい、わかりました」ではなく、開口一番「でも」と出てくるのも、当然と言えば当然かもしれません。
もともと自分が正しいという考えを持っているために、「でも」というセリフが出てしまうのではないでしょうか。「でも、これにはちゃんとした理由がある!」と思っている本人としては、意に染まないことを言われて反論せずにはいられないといったところでしょう。
「でも」といえばお次はこれ!「だって」
「でも」と同じようなセリフに「だって」があります。「でも」と「だって」の違いはというと、「でも」は反論意見を述べようとするのに対し、「だって」はそうならなかった理由を説明しようとするところです。
とはいうもののこの2つのセリフ、しばしば一緒に使われるという印象があります。「努力した!でもよくわからなかった」「だって時間もなかったし」といった具合にです。重ねて使うことで、さらに自分を正当化することができるからでしょう。
相手を言い負かしたい!「だから」
相手を言い負かしたいという気持ちが強い時におなじみのセリフと言えば、「だから」ではないでしょうか。
たとえば「こうしてね」と言ったことができていない時に「こうしてねと言ったよね?」といえば、「だから!時間がなかったの」とか「だから、できない理由があったんだって!」といった感じで、多少キレ気味のセリフになって返ってくるのが特徴と言えます。
相手の言うことに対し、強い調子で聞かずに否定する「だから」には、相手を言い負かして自分の言い分を通したいという気持ちがかなり反映されているようです。
ホントにそうなの?「あとでやろうと思ってた」
仕事や用事をするだけの時間は十分にあったはずなのに、まだできていない時に使われるセリフが「あとでやろうと思ってた」ですよね。片付けないのを怒られたときに子供が言うセリフでおなじみですが、ああ言えばこう言う大人もよく口にします。
「あとでやろうと思ってたら、邪魔が入っちゃって」とか「優先順位の高い仕事が入ってきたから、あとでやろうと思ってた」など、言い訳は多種多様。いずれにしてもまったく手をつけていないか、中途半端な状態を指摘された場合に返すセリフとしておなじみです。
知りたい!ああ言えばこう言う人への対処法は?
ああ言えばこう言う人には、どのように対処すればいいのでしょうか。知っておくと役立つ、ああ言えばこう言う人への対処法をご紹介しましょう。
あきらめの境地!適当に聞き流す
何を言ってもああたこうだと返ってくるのが、ああ言えばこう言う人。素直に言うことを聞いてくれないばかりか、言い訳をされて余計に腹が立つと言ってもおかしくないでしょう。そうなると、もはやあきらめの境地で接する以外に方法はなさそうですね。
適当に聞き流してまともに相手にしないのが、自分自身のストレス回避につながる対処法でしょう。ああ言えばこう言う人だとわかった時点で、期待するのはやめて適当にスルーするのが、最善の対処法と言えそうです。
冷静に冷静に!感情的にならない
仕事の間違いを指摘していたはずが、ああ言えばこう言う人と話しているうちにいら立って感情的になってしまう。よくあるケースですが、実はこれ、けっこう危険なことなのです。
なぜなら、感情的になることで、物事が論理的に考えられなくなるからです。気が付いたらもともとの原因とはまったく別のことで、ああだこうだと言いあっていたなんてことになりかねません。だからこそ、ああ言えばこう言う人との会話には冷静に対処する必要がありそうですね。
これなら出来そうかな?妥協案を提案してあげる
ああ言えばこう言う最大の理由は、結局のところ、うまくできないからでしょう。失敗やミスを繕うための言い訳を聞くのにほとほとウンザリしたなら、これならできるのではという妥協案を提案するのがおすすめの対処法です。
この対処法が効果的なのは、プライドが高めなタイプです。できないことを認めたがらないだけに、できることを提案してあげると、それなりにこなしてくれそうですね。結果的にああ言えばこう言う状態を避けられますので、自分自身のストレス軽減のためにも効果的でしょう。
褒められて伸びるタイプ?褒めておだてよう
ああ言えばこう言う人の中には、プライドが高いだけでなく自分に自信がない人も多いです。そのため、注意や間違いを指摘しても、素直に受け入れてもらえない可能性が高いでしょう。
ミスを指摘するよりも、褒めておだてていい気分にさせ、仕事に取り組んでもらうのが効果的です。誰でも注意されるより、褒められたいものですよね。褒めておだてて、うまく手のひらで転がしていきましょう。
実践しよう!ああ言えばこう言う性格を直す方法
では、どうすればそうした部分を直せるのでしょうか?続いてああ言えばこう言う性格を直す方法をご紹介します。
言いたくなっても我慢!相手の意見を最後まで聞く
ああ言えばこう言う性格の自分が起こしがちな行動をじっくり考えてみると、人の意見を途中で遮っていることに気づくのではないでしょうか。相手が何か言い始めたら、「でも」や「だって」という言葉で反論し、それ以上言わせないようにしていることでしょう。
これが、ああ言えばこう言う人の最大の特徴ですので、まずは言いたくなっても我慢することが大事。最後まで相手の意見を聞いてみましょう。もしかすると、自分が恐れていたような話ではなく、違う内容へと展開していく可能性もありますよね。
仮にミスを指摘されても相手の意見を最後まで聞いてからであれば、反論に耳を傾けてもらえる可能性が高いでしょう。
子供じゃない!思ったことをすぐに口に出さない
でも、だってという言い方には、どこか子供っぽい印象を抱くことが多いのではないでしょうか。ああ言えばこう言う人の特徴には、思ったことをすぐに口に出すことが少なくないだけに、よりいっそう子供っぽく見られがちです。
「もしもこう言えば、相手はどう思うだろう」と考えてから言葉を口にするのが、分別のある大人の行動でもあります。思ったことを深く考えず、すぐに口に出すことが癖になってしまっている人は注意が必要です。
人としてのマナー!相手を否定する言葉は使わない
人は無意識に自分に同意してくれたり、考えに肯定的な意見を述べてくれる人に好感を感じるもの。逆に自分の考えに反論されたら、たいていの人がイヤな気分になるのではないでしょうか。
そんな相手をイヤな気分にさせる要因が、否定的な言葉です。代表的なのが「でも」でしょう。でもという言葉の後には、相手の意見とは違う考えを述べることがほとんどだからです。
仮に異なる意見を持っていても、相手を否定する言葉は使わないのが大事。「なるほど、そういう考えもあるよね」といった具合にいったん肯定してから、「こういう考えはどうかな?」と持ち掛ける話し方をしてみましょう。これならああ言えばこう言う人というイメージをかなり払拭できそうですね。
スピーチを意識!感情的に話さない
ああ言えばこう言う人への対処法として、感情的にならず冷静に対処するのがよいとご紹介しました。この方法は、性格を治したい人にも当てはまるやり方です。
ああ言えばこう言う心理には、相手を何とかして言いくるめたい、言い負かしたいといった感情が強く伴うのが特徴。したがって、どうしても感情的な話し方になってしまいます。相手も感情的になれば、論点から外れてけなし合いになってしまうかも?
おなじみの「でも、だって」といった言葉を口にしないように、話す時はスピーチをしている様子を意識するのがコツです。感情を伴うスピーチもありますが、性格を治すには淡々と説明するスピーチのイメージで話すのがいいですね。
「ああ言えばこう言う」には臨機応変に対応しよう
もしも後天的要素が強いとなれば、意識の持ちようで変えることができるはずです。ああ言えばこう言う人に対する周囲の反応は、あまり好ましいものではないでしょう。自覚がある場合は、直したいと考えている人が多いのではないでしょうか。
直したいなら、自覚することが大事です。また、ああ言えばこう言う人と付き合わなくてはならない人は、その心理や特徴を知って臨機応変に対処してみてくださいね。
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